JPS5849256B2 - 放射線断層撮影装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、位置決めを容易にした放射線断層撮影装置に
関するものである。

放射線診断装置の一つとして、コンビューテツド・トモ
グラフイ（以下ＣＴと称する）と呼ばれるＸ線断層撮影
装置がある。

このようなＣＴの概略を第１図に示し詳細に説明する。

同図ａはＣＴの正面図、同図ｂはその側面図である。

１ぱＸ線管２とＸ線検出器３とを対設させてなるガント
リーであり、両側部に並立する支持架台４に回転自在に
支持されている。

５は患者であり、移動可能な寝台６に寝かされている。

ガントリ−１の中央部には撮影孔７が設けられて釦り、
撮影時には寝台６を移動させることによって患者５の患
部８（頭部）が送り込１れる。

尚、支持架台９の側部には位置決め装置９が設けられて
いる。

このような装置では、Ｘ線管２から例えば扇状に広がる
扁平なファンビームＸ線を発生させ、このＸ線を患部８
を介してＸ線検出器に向けて曝射し、１回曝射を行う毎
に断層面に対して例えば角度を１度変えて再びこれを行
い、以後順次角度を変えて患部の断層面の種々の角度に
対するＸ線吸収データを収集した後、このデータをコン
ピュータテ解析シ、断層面の個々の位置のＸ線吸収率を
算出して、その吸収率に応じた階調度で再構成するよう
にして断層像を得ている。

ところで、正確な断層像を得るためには、所望とするス
ライス面（所望とする断層面の位置）をＸ線ビームが通
るように予めＣＴ装置のガントリ−１に対して患者５の
位置を設定しておく必要があり、このために前記位置決
め装置９が使われている。

前記位置決め装置９は例えば第２図のような構造を有し
ている。

即ち、装置本体に回動自在に設けられたダイアル１０と
、このダイアル１０と同軸上に設けられた歯車１１と、
この歯車１１６こ噛み合う歯車１２と、この歯車と同軸
上に設けられたスリット円板１３と、このスリット円板
１３を中心として対向する位置に設けられた光源１４及
びレンズ１５とからなり、スリット円板１３には十文字
ライン１６が描かれている。

このような位置決め装置の動作を第３図を参照して説明
する。

予め患部８に所望のスライス用ラインＡをインキ等によ
り描いて釦き、次に位置決め装置９のダイアル１０を回
転させて、十文字ラインの投影像１６′がスライスライ
ンＡに一致するように調整する。

このときに投影ライン１６′と垂線（撮影ラインＢに相
当する）との角度θを読み取る。

その後、ガントリ−１を回転駆動させて前記角度θだけ
傾ける。

しかる後、患者５をガントリ−１内の撮影孔１内に送り
込み、撮影を行う。

このような位置決め装置によれば、先ず位置決め用十文
字ラインと撮影ラインとを一致させ、次にガントリーを
所定角度に傾けるものであるから、位置決めとして２段
階の操作が必要となる。

このため、位置決めのための時間が長くなると共に誤差
が生じ易いという欠点がある。

本発明は前記欠点を除去するためになされたものであり
、位置の設定と角度の設定を同時に行うことによって位
置決め時間の短縮化を図ることができる位置決め装置を
備えた放射線断層撮影装置を提供することを目的とする
ものである。

以下実施例により本発明を具体的に説明する。

第４図は本発明撮影装置の外観構或を説明するための概
略構成図であり、第５図は本発明における位置決め装置
の具体的実施例を示すものである。

尚、以下の説明においては従来のものに対応する部分は
同一符号にて表示する。

第４図に示すように、本発明に使用される位置決め装置
９は、ガントリ−１を支持する支持架台４の側部から突
出する如く形成されている。

この位置決め装置９とそれを駆動するための機構とを含
めた具体的構成を第５図に示す。

１はガントリーであり、このガントリ−１には全体を支
持するためのシャフト１７が取付枠３０を介して取付け
られている。

このシャフト１７は支持架台４に固定された軸受１８に
回転自在に取付けられている。

又、シャフト１７には所定間隔で２つのスプロケット１
９及び２０が同軸的に取付けられている。

支持架台４の底部にはモータ２１が設置されており、と
のモータ２１の回転がプーり２２、ベルト３２を介して
減速機２４のプーり２３に伝達されるようになっている
。

減速機２４の出力軸にはスプロケット２５が取付けられ
ており、このスプロケット２５と前記シャフト１７に設
けられたスプロケット１９との間にはチェーン２６が懸
架されている。

尚、減速機２４側のスプロケット２５の面部には作動片
２５ａが取付けられており、その周辺に設置されたガン
トリ−１の傾斜角度の？限、下限を決めるためのりット
スイッチ２７ａ，２７ｂを作動させるようになっている
。

位置決め装置本体９内にはスリット円板１３と、光源１
４及びレンズ１５が配置されて鮫り、スリット円板１３
は、局面部に配置された３個の支持ローラー３１ａ〜３
１Ｃにより回転自在に支持されている。

又、このスリット円板１３には位置決め用十文字ライン
１６が施されていると共に、この十文字ライン１６を逃
げるような孔を有するスプロケット２９がビス止めによ
り取付けられている。

このスプロケット２９と、前記シャフト１７ニ設ケラれ
たスプロケット２０との間にはチェーン２８が懸架され
ている。

以上構成の位置決め装置は次のようにして使用される。

先ず、予め患者５の患部のスライス面にラインＡを施こ
しておき、次に位置決め装置を駆動し、位置決め用十文
字ラインの投影像１６′と前記スライスラインＡとを一
致させる。

このときの位置決め装置の駆動ぱモータ２１を回転させ
ることにより行われるわけであるが、位置決め装置駆動
用のチェーン２８と、ガントリ−１の回転駆動用のチェ
ーン２６とは同一シャフト１７に設けられたスプロケッ
ト１９及び２０に連結されているため、投影十文字ライ
ン１６′の回転と、ガントリー１の回転とは同時に行わ
れる。

即ち、換言すれば、ガントリ−１を傾斜させるとこれと
同時に投影十文字ライン１σも同一角度だけ傾くことに
なる。

従って、撮影のための位置決めは一挙動で行われる。

以上のような本発明位置決め装置を備えた断層撮影装置
であれば、撮影装置の設定と、撮影角度の設定とを同時
に行うことができ、位置決め時間の短縮が図れ、位置決
め精度を向上させることができる。

従って、位置決めを容易に行える放射線断層撮影装置と
なる。

尚、本発明は前記実施例に限定されず、例えば、駆動機
構はモータに限らない。

又、動力伝達機構はスプロケットとチェーンの組合せに
限らず、歯車、プーリ、ベルト等を適宜に組合せたもの
であってもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はＣＴ装置の概要を説明するための図であり同図
ａは正面図、同図ｂは側面図、第２図は従来の位置決め
装置の一例を示す斜視図、第３図はそれを用いた位置決
め方法を説明するための概略側面図、第４図は本発明断
層撮影装置の一例を示す外観構成図、第５図はそれに用
いられる位置決め装置の具体的構成の一例を示す斜視図
である。 １・・・・・・ガントリー、４・・・・・・支持架台、
５・・・・・・患者、６・・・・・・寝台、７・・・・
・・撮影孔、８・・・・・・患部、９・・・・・・位置
決め装置本体、１３・・・・・・スリット円板、１４・
・・・・・光源、１５・・・・・・レンズ、１６・・・
・・・位置決めライン、１７・・・・・・シャフト、１
８・・・・・・軸受、１９，２０，２５，２９・・・・
・・スプロケット、２１・・・・・・モータ、２２ ，
２３・・・・・・プーリ、２４・・・・・・減速機、
２５ａ・・・・・・作動片、２６，２８・・・・・・チ
ェーン、２７ａ，２７ｂ・・・・・・リミットスイッチ
、３１ａ〜３１ｃ・・・・・・支持ローラー ３２・・
・・・・ベルト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被検体の所望スライス面に扇状放射線ビームを照射
   する放射線源と放射線源からの放射線ビームの被検体透
   過データを検出する検出手段とを所定撮影孔を介して相
   対的回転駆動可能に保持するガントリーと、ガントリー
   を基台に対して傾動させるための傾動機構とを有する放
   射線断層撮影装置にかいて、前記被検体に位置決め用投
   影像を投光し、且つ前記スライス面に対して所定位置関
   係となるよう回転可能に前記ガントリーに設けられた位
   置決め装置と、前記位置決め装置の回転に応じて前記傾
   動機構を駆動するための機構とを備えたことを特徴とす
   る放射線断層撮影装置。