JPS584837B2 - 薄膜クライオトロン - Google Patents

薄膜クライオトロン

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JPS584837B2
JPS584837B2 JP52098300A JP9830077A JPS584837B2 JP S584837 B2 JPS584837 B2 JP S584837B2 JP 52098300 A JP52098300 A JP 52098300A JP 9830077 A JP9830077 A JP 9830077A JP S584837 B2 JPS584837 B2 JP S584837B2
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    • H10N60/12Josephson-effect devices
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    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S505/00Superconductor technology: apparatus, material, process
    • Y10S505/825Apparatus per se, device per se, or process of making or operating same
    • Y10S505/831Static information storage system or device
    • Y10S505/832Josephson junction type

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  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、デイジタルコンピュータの超伝導材料の超小
型電子装置に関するもので、とくにジョセフソン効果に
基づく薄膜タライオトロンに関するものである。
従来のジョセフソン接合を利用した薄膜クライオトロン
としては、超伝導材料開閉装置がある。
この超伝導材料開閉装置におけるジョセフソン接合の臨
界電流は、ジョセフソン接合に磁場を作用させることに
よって制御される(参照:たとえばJ.マテイスコ(M
atisco):“トンネルクライオトロンー電子トン
ネルに基づく超伝導材料論理要素(The Tunne
ling Cryotron−ASupercondu
ctive Logic Element based
onElectron Tunneling)”,P
roc.IEEF,第55巻,P.172,1967)
前述の薄膜タライオトロンは1つの超伝導グランドプレ
ーン面と2つの超伝導薄膜電極とを有する。
グランドプレーンおよび電極は互いに電気的に絶縁され
ている。
各超伝導薄膜電極は入力ラインを有し、また単一方向に
分布したジョセフソン接合(たとえば、トンネル接合)
によって接続されている。
また、この薄膜クライオトロンは、超伝導薄膜電極の1
つの上に、ジョセフソン接合に沿って延びる少なくとも
1つの制御ラインを有する。
単一方向に分布したジョセフソン接合の寸法の1つはジ
ョセフソン接合の磁場の侵入度よりずっと大きい。
ジョセフソン接合の他の寸法はその値(侵入度)かもし
くは小さい値である。
超伝導薄膜電極の超伝導薄膜入力ラインは超伝導薄膜電
極の延長部であり、これにより、薄膜クライオトロンは
外部回路に接続されている。
各超伝導薄膜電極は1つの入力ラインを有する。
超伝導薄膜電極と入力ラインとの接続する箇所における
入力ラインの幅はそれぞれの対応する超伝導薄模電極の
長さに比較できる大きさである。
上述の薄膜クライオトロンはジョセフソン接合の臨界電
流Imを減少させる磁場を発生する電流Icを制御ライ
ンに流すことによって超伝導状態から抵抗状態に変る。
従来の薄膜クライオトロンにおいては、電流増幅率Gが
通常2以下であり、ある種の応用に対して不充分である
(ジョセフソン接合の最大臨界電流をImo,臨界電流
Imが薄膜クライオトロンの非導通状態の残留電流の許
容値に等しい小電流値Ioまで減少したときの状態にお
ける制御ラインを通過する最大電流をIcoとすれば、
電流増幅率G=Imo/Ico) さらに従来の薄膜クライオトロンの制御特性Im=f(
Ic)では従来の論理装置および記憶装置のそれぞれに
組込まれるクライオトロンの信頼性の高い動作を得るこ
とができない。
これは、たとえば2ラインクライオトロン論理回路に組
込まれる薄膜相交差接合クライオトロンに適用される。
上述の理由としては、制御特性曲線Im=f(Ic)の
形が最も好ましい矩形の形からひどく離れているからで
ある。
従来のクライオトロンの制御特性曲線Im=f(Ic)
は、Ic=0付近でも急こう配をなしている。
これは、制御ラインを流れる電流Icの磁場がジョセフ
ソン接合に誘導電流を生じさせ、この誘導電流は、外部
回路からの供給電流が流れる同じ箇所を流れるからであ
る。
この結果、制御電流Icが小さい値のときでさえ、ジョ
セフソン接合における誘導電流はジョセフソン接合のあ
る箇所から供給電流に加えられ、これにより、臨界電流
は誘導電流の値に大体等しい値だけ変化する。
より凸形の制御特性曲線を有するジョセフソン接合はI
BM Technical Disclosure B
ull−etin(vol.16,No.9,Feb.
1974,pp3031−3032)に開示されている
しかしながら、この装置においては、超伝導電極がジョ
セフソン接合に沿って延びるストリップすなわち細長い
帯状形状として形成されているために、電流増幅率Gが
たとえばG≦lと小さいという問題点がある。
本発明の目的は、凸形であり矩形に近い制御特性曲線を
維持して高い電流増幅率Gを得ることである。
上述の目的を達成するために本発明によれば、薄膜クラ
イオトロンであって、グランドプレーンと、該グランド
プレーン上に設けられた第11第2の超伝導電極とを具
備し、グランドプレーンおよび第1、第2の超伝導電極
が互いに絶縁ざれ、第11第2の超伝導電極が単一方向
に分布するジョセフソン接合によって内部接続され且つ
第l、第2人カラインを有し、前記薄膜タライオトロン
が、ジョセフソン接合に沿って平行に且つ第1の超伝導
電極上に延びた少なくとも1つの制御ラインを具備し、
第1、第2の超伝導電極の少なくとも1つがジョセフソ
ン接合に沿って延びるストリップとして形成され、第1
の入力ラインが、制御ラインと第1の超伝導電極の境界
とが交差する点から離れ且つジョセフソン接合の両端か
ら第1の超伝導電極の幅およびジョセフソン接合への磁
場の侵入度のいずれより大きい距離だけ離れた箇所で第
1の超伝導電極に接合され、第1の超伝導電極に接続さ
れた入力ラインの幅が第1の超伝導電極の幅以下である
薄膜クライオトロンにおいて、第1の入力ラインに類似
し且つ入力ラインに平行に位置する1つ以上の入力ライ
ンを有することを特徴とする薄膜クライオトロンが提供
される。
さらに制御特性曲線の傾きを大きくして該制御特性曲腺
の形を矩形にするために、薄膜クライオトロンであって
、グランドプレーンと、該グランドプレーン上に設けら
れた第1、第2の超伝導電極とを具備し、グランドプレ
ーンおよび第1、第2の超伝導電極が互いに絶縁され、
第1、第2の超伝導電極が単一方向に分布するジョセフ
ソン接合によって内部接続され且つ第1、第2入力ライ
ンを有し、前記薄膜タライオトロンが、ジョセフソン接
合に沿って平行に且つ第1の超伝導電極上に延びた少な
くとも1つの制御ラインを具備し、第1、第2の超伝導
電極の少なくとも1つがジョセフソン接合に沿って延び
るストリップとして形成され、第1の入力ラインが、制
御ラインと第1の超伝導電極の境界とが交差する点から
離れ且つジョセフソン接合の両端から第1の超伝導電極
の幅およびジョセフソン接合への磁場の侵入度のいずれ
より大きい距離だけ離れた箇所で第1の超伝導電極に接
合され、第1の超伝導電極に接続された入力ラインの幅
が第1の超伝導電極の幅以下である薄膜クライオトロン
において、第1の入力ラインに類似し且つ入力ラインに
平行に位置する1つ以上の入力ラインを有し、第1の超
伝導電極が、制御ラインが第1の超伝導電極の境界に交
差する箇所と入力ラインが第1の超伝導電極に接続する
箇所との間に、幅広い部分を有し、また幅広い部分の幅
が、ジョセフソン接合への磁場の侵入度および第1の超
伝導電極の幅のそれぞれより大きいことを特徴とする薄
膜クライオトロンが提供される。
本発明の他の目的および利点は添付図に関連して記載さ
れた本発明の好ましい実施例の以下の詳細な説明からよ
り明確に理解されるであろう。
第1図および第2図に示される薄膜クライオトロンは、
絶縁基板1を有し、その上には超伝導グランドプレーン
2が加わっている。
2つの超伝導薄嘆電極4,5は誘電体層3によってグラ
ンドプレーン2から絶縁され、また超伝導薄膜電極4,
5は、単一方向に分布する幅tおよび長さWであるジョ
セフソン接合6によって接続されている。
超伝導薄膜電極4はジョセフソン接合6に沿って1つの
ス 電極4の上を誘電体層7で絶縁し、その上に制御ライン
8がある。
誘電体層7は第1図に図示していない。
各超伝導薄膜電極4,5は、外部回路への接続のために
、入カライン9,10を備える。
入カライン9,10も超伝導薄膜である。
入カライン9は幅W1であり、ジョセフソン接合6の中
央部に隣接する箇所で超伝導薄膜電極4に接続されてい
る。
超伝導薄膜電極4と入カライン9とが接続する前述の箇
所は、ジョセフソン接合6の両端から離れ且つ制御ライ
ン8が超伝導薄模電極4のストリップの境界と交差する
箇所から距離aだけ離れている。
この距離aは、ジョセフソン接合6への磁場の侵入度λ
Jおよび超伝導薄膜電極4のストリップの幅hよりも大
きい。
すなわちこの条件に合致するためには、ストリップ4の
両端から入力ライン9の接続点までの距離aは、a>λ
m ただし、λm=max(λJ,h) でなければならない。
上述の単一方向に分布するジョセフソン接合6の機能は
、たとえば絶縁体または半導体の障壁層を備えるトンネ
ル接合のような従来の接点によって実行される。
この場合、上述の点から、ジョセフソン接合6の長さW
は、λJより非常に大きく(たとえば、W≒10λJ)
、一方、ジョセフソン接合6の幅tは、λJのオーダで
ある。
ジョセフソン接合6の領域では、1つの電極が他の電極
の上にある(図中においては、超伝導薄膜電極4が超伝
導薄膜電極5の上にある)。
制舞ライン8が超伝導薄膜電極4の境界に交差する箇所
と入力ライン9が超伝導薄膜電極4に接続する箇所との
間に余地があることは、絶対的必要条件であるが、超伝
導薄膜電極4の上の制御ライン8の位置は任意に選択す
ることができる。
単一方向に分布するジョセフソン接合6およびジョセフ
ソン接合6に沿って延びる超伝導薄膜電極4の形状は矩
形である必要はなく、たとえば絶縁基板1上で曲げるこ
ともできる。
第3図に示す薄膜クライオトロンは、第1図のクライオ
トロンと異なり、幅の狭い入力ライン11を有する。
入力ライン11が超伝導薄膜電極4に接続する部分の幅
W2は、超伝導薄膜電極4の幅h以下である。
また、制御ライン8′は曲げられている。
第3図以降の図においては、簡略化するために、絶縁基
板1、超伝導グランドプレーン2および誘導体層3.7
は省略してある。
第4図に示す薄膜クライオトロンは、第3図の薄膜クラ
イオトロンと異なり、入力ライン11と平行に且つ入力
ライン11に類似する入力ライン12,13を有する。
入力ライン11,12,13の幅W2と、入力ライン1
1,12,13が超伝導薄膜電極4に接続する箇所の間
隔と、入カライン11,12,13の共通接続箇所とは
、各入力ライン11,12,13のインダクタンスが少
なくとも超伝導薄膜電極4のストリップのインダクタン
スと同程度の大きさになるように、選択しなければなら
ない。
aおよびhは、入カライン11,12,13が超伝導薄
膜電極4に接続する箇所と制御ライン8が超伝導薄膜電
極4の境界に交差する箇所との間に余地ができるように
、選択しなければならない。
入力ライン11,12,13のそれぞれが超伝導薄膜電
極4に接続する箇所における幅W2は、hより小さい値
でなければならない。
第5図に示す薄膜クライオトロンは、第4図の薄膜クラ
イオトロンと類似しており、2つの制御ライン8,16
を有する。
超伝導薄膜電極4,5′は、ジョセフソン接合6に沿っ
たストリップ形状をなしている。
この場合、薄膜クライオトロンは対称的である。
すなわち入力ライン11.12が超伝導薄膜電極4に接
続し、一方、入力ライン14.15が超伝導薄膜電極5
′に接続する。
また、制御ライン8,16の両方を超伝導薄膜電極4,
5′のいずれか1つ、たとえば超伝導薄膜電極4の上に
配置することができる。
この場合、超伝導薄膜電極4の幅hを大きくさせる必要
があり、すなわち薄膜タライオトロンの全体の寸法を大
きくさせる必要がある。
第4図の薄膜クライオトロンと異なり、第6図に示す薄
膜クライオトロンにおいては、超伝導薄膜電極4は、制
御ライン8が超伝導薄膜電極4の境界に交差する箇所と
入力ライン11,13が超伝導薄膜電極4に接続する箇
所との間に、幅広い部分1Tを有する。
距離a、幅広い部分1Tの幅hおよび長さbは、制御ラ
イン8が超伝導薄膜電極4の境界に交差する箇所と入力
ライン11,12,13との間に余地ができるように、
選択しなければならない。
さらにまた、長さbは、b≒λmを満たさなければなら
ない。
第T図は2つの入カライン11,12を有する薄膜クラ
イオトロンにおける電流分布を表わす図である。
矢印つき実線は、外部回路から超伝導薄膜電極4を通り
超伝導薄膜電極5に流れ且つ超伝導グランドプレーン2
(第7図に図示していない)に面する超伝導薄膜電極4
,50表面を流れる供給輸送電流Igの分布を示す。
一方、矢印つき点線は、制御ライン8に制御電流Icを
流すことによって超伝導グランドプレーン2側の超伝導
薄膜電極4,5の表面に流れる誘導電流の分布を示す。
入力ラインのそれぞれを流れる輸送電流Igの値は入力
ラインの数によって変化するが、輸送電流Igおよび制
御電流Icの分布は入力ラインの数に関係なくいつでも
同一である。
第8図において、曲線18は、第1図の薄膜クライオト
ロンにおける、臨界電流Im(y軸)と制御ライン80
制御電流Ic(x軸)との関係を示す。
制御電流Icoは、ジョセフソン接合6における誘導フ
ラツクソイドによって、臨界電流Imが最大臨界電流I
moに比べて減少し始めるときの制御電流Ioの値であ
る。
曲線1Bの点線部分は、発振状態にする制御電流Icに
おける正確な関係Im=f(Ic)の最大値の包絡線(
“緩い曲線”)を示す。
第9図における曲線19,20,21は、それぞれ第3
,4,6図の薄膜クライオトロンの特性曲線を示す。
Im,Ic,Icoおよび点線部分は、第8図の場合と
同じものを示す。
曲線20,21に対してはIcoであり、曲線19に対
してはI′coである。
複数の入力ライン(入力ラインの数をnとする)を有す
る薄膜クライオトロン(曲線20,21に対応する)の
最大臨界電流I″moは、1つの狭い入力ラインを有す
る薄膜クライオトロン(曲線19に対応する)の最大臨
界電流I′moのn倍である。
臨界電流Imが減少し始めるときの制御電流において、
超伝導薄膜電極に幅広い部分17を有する薄膜クライオ
トロンの場合(曲線21に対応する)のI′coが、幅
広い部分11を有しない類似の薄膜クライオトロンの場
合(曲線20に対応する)のIcoより幾分大きい。
Ic=I′co近傍における曲線21のこう配は、Ic
=Ico近傍における曲線20のこう配より大きい。
このことは、曲線21の方が、曲線20より矩形に近い
形状であることを示している。
本発明の薄膜クライオトロンの動作を以下に示す。
第1,2図の制御ライン8に制御電流Icが流れていな
い場合、第8図の臨界電流Imoより大きくない超伝導
輸送電流Igが、薄膜タライオトロンのジョセフソン接
合6を通過する。
入力ライン9を通過する輸送電流Igは、超伝導薄膜電
極4内を拡がり、ジョセフソン接合6で入カライン9に
近い部分を通過する。
ジョセフソン接合6を通過する輸送電流Igの幅は、入
力ライン9の幅W1より大きい。
輸送電流Igの拡がり幅は、λm=max(λJ,h)
に示すλmに等しい。
入力ライン9は、ジョセフソン接合6の端からλm以上
の距離をあけてあるので、輸送電流Igは、ジョセフソ
ン接合6の端の近傍を通過しない。
制御電流Icが制御ライン8に流れる場合、制御ライン
8下の超伝導薄膜電極4のストリップの中とに誘導電流
が生じ、この電流はグランドプレーン2に面するジョセ
フソン接合6および超伝導薄膜電極5の表面に流れる。
この誘導電流は第T図において点線で示してある。
制御ライン8が絶縁されていない場合、前記表面を流れ
る誘導電流は、薄膜構造の中を流れるままに流れてしま
い、制御ラインB下の超伝導薄膜電極4は衝撃的に短絡
する(すなわち、超伝導薄膜電極4の境界と制御ライン
8との交差する箇所(第T図の表示+,−の場所)にお
いて、制御電流Icは超伝導薄膜電極4を出入りする。
)。誘導電流の一部は、制御ライン8下の超伝導薄膜電
極4から、λmのオーダの線形寸法であるジョセフソン
接合6のうちで超伝導薄膜電極4の境界と制御ライン8
とが交差する前記箇所に近い領域を通り、超伝導薄膜電
極5に流れる。
超伝導薄膜電極5に流れる電流の配分は、2つの可能な
電流の道筋すなわち超伝導薄膜電極4,5のそれぞれを
通る道筋のインダクタンスの比によって、決まる。
ジョセフソン接合6における誘導電流が臨界値に到達す
る前に、この誘導電流は、ジョセフソン接合6の端の近
傍にも流れるが、輸送電流Igはジョセフソン接合6の
中央部を流れるので、臨界電流Imにはほとんど影響し
ない。
制御ライン8の制御電流Icが増加し電流値Icoに到
達すると、ジョセフソン接合6の端の近傍を流れる誘導
電流は、臨界値2λmjcに到達する。
ここでjcはジョセフソン接合6の線形臨界電流密度を
示す。
制御電流Icが前記電流値Icoを超えると、フラツク
ソイドがジョセフソン接合6の中央部に向かって移動も
始める(円電流であるフラツクソイドは、磁束量子Φ。
=2×10−7gausscm2の整数倍の磁束でジョ
セフソン接合6の1つの領域を固定する)。
ジョセフソン接合6は渦電流構造状態になる。
すなわち、ジョセフソン接合6は、複数の領域に区分で
き、さらに1つの領域においては、あるまたは他の極性
を有する1つの誘導電流が存在する。
第1図において渦電流構造であるジョセフソン接合6を
通過する輸送電流Igが、ジョセフソン接合6に沿って
前記渦電流構造を移動させるので、臨界電流Imは、第
8図の曲線18に示すように、減少し始める。
この結果、超伝導薄膜電極4,5間に電圧が生じる。
上述のようにして第8図に示す制御特性曲線Im=f(
Ic)は、凸形になる。
超伝導薄膜電極4に接続する箇所における入力ライン9
の幅W1がhより大きい第1図の薄膜タライオトロンに
おいて、制御特性曲線は、第8図の曲線1Bに示すよう
に凸形であるが、範囲|Ic|>Icoでは比較的緩か
な下降をなしている。
この理由は、幅の広い入力ライン9がインダクタンスの
小さい超伝導薄膜電極4のストリップに接続する境界部
分に、生ずる電位障壁のために、|Ic|=Ico時に
ジョセフソン接合6の端の近傍に生ずる渦電流構造がジ
ョセフソン接合6の中央部に早く到達することができな
いからである。
この結果、第8図において、制御電流Icの増加に伴う
臨界電流Imには、瞬間的な下降がない。
すなわち制御特性曲線は、矩形と異なる形をなしている
第3図に示す薄膜クライオトロンは、制御特性曲線をよ
り矩形に近づけることを可能にするためのものである。
第3図の薄膜クライオトロンの動作は、第1,2図の薄
膜クライオトロンの動作と同じであるが、入力ライン1
1の幅を狭くしてあるのは、フラツクソイドがジョセフ
ソン接合6の端から中央部に移動できにくい障害を減少
させるためである。
ここで指摘したいことは、電流増幅率Gは、輸送電流I
gが流れるジョセフソン接合6の領域の長さ(入力ライ
ンの幅で決まる)と範囲|Ic|<Icoにおける誘導
電流が流れるジセフソン接合6の端の領域の長さ(2λ
m)との比に比例するので、入力ライン11の幅を減ら
すことは、電流増幅率Gを減らすことになる。
Imo≦4mjc且つIco>2λmjcであるので、
第3図に示す薄膜クライオトロンの電流増幅率Gは2以
上にはならない。
第4図に示す薄膜クライオトロンは、第3図の薄膜クラ
イオトロンの場合と同様な制御特性曲線を矩形の形に保
ちながら、さらに十分大きい電流増幅率Gを提供するも
のである。
この場合、輸送電流Igは外部回路から入力ライン11
,12,13を介して流れ、その電流分布は各入力ライ
ン11,12,13のインダクタンスに逆比例するが、
各入力ライン11,12,13の寸法は等しいので、入
力ライン11,12,13の電流分布は同一である。
入力ライン11,12,13は幅が非常に狭く、超伝導
薄膜電極4の境界と制御ライン8との交差する箇所から
十分離れているので、第4図の薄膜クライオトロンの動
作は、第3図の薄膜クライオトロンの動作と似ている。
しかしながら、複数の入力ライン11,12,13の存
在は、制御特性曲線を矩形の形に保ちながら、最大臨界
電流Imoを増加させ且つ薄膜クライオトロンの電流増
幅率Gを高めさせる(第9図の曲線20を参照)。
第4図の薄膜クライオトロンにおいて、入力ライン11
,12,13が超伝導薄膜電極4に接続される箇所の各
間隔は、任意に選ぶことができる。
入力ラインの数が一定の場合、前記入力ラインの間隔が
4λm以上のときに電流増幅率Gは最大となる。
逆に、ジョセフソン接合60幅Wが一定の場合、前記入
力ラインの間隔がλm未満のときに電流増幅率Gは最大
となり、入力ラインの数は十分大きくなる。
たとえば、電流増幅率dがほとんどのものに応用できる
値である4に近い値を得るには、条件W≧8λm,n=
2で入力ラインの接続間隔は4λm以上であることが必
要である。
第5図は2つの制御ライン8,16を有する薄膜クライ
オトロンを示す。
第5図の薄膜クライオトロンの動作は、第4図の薄膜ク
ライオトロンの動作と同様であるが、第5図の薄膜クラ
イオトロンは、より大きい機能的可能性を有する。
しかしながら第5図の薄膜クライオトロンが、第4図の
薄膜クライオトロンの場合と同様な入力ラインを同数有
し且つ同一に配置しても、第5図の薄膜クライオトロン
の電流増幅率Gは第4図の薄膜クライオトロンの電流増
幅率Gの半分にすぎない。
これは、制御ライン8,16のそれぞれによって超伝導
薄膜電極4,5のそれぞれに誘起される誘導電流の一部
しか隣接する超伝導薄膜電極に流れないためである(超
伝導薄膜電極4,5のそれぞれのインダクタンスが等し
いとすれば、誘導電流のほぼ半分が隣接する超伝導薄膜
電極に流れる)。
この結果、フラツクソイドを発生させるために必要な制
御電流Icoは、第4図の薄膜クライオトロンに比べて
ほぼ2倍となる。
この第4図の薄膜クライオトロンにおいては、超伝導薄
膜電極4のインダクタンスは超伝導薄膜電極5のインダ
クタンスより非常に大きいので、誘導電流の大部分は超
伝導薄膜電極4から超伝導薄膜電極5に流れる。
上述のことから、電流増幅率Gの値4を得るには、Wお
よびhの値は、第4図の薄膜クライオトロンの場合のそ
れぞれの値の2倍の値を選択しなければならない。
第6図に示す薄膜クライオトロンの動作は第4図の薄膜
クライオトロンの動作と似ている。
しかしながら幅広い部分17の存在は、渦電流構造がジ
ョセフソン接合6の両端に生じる値I′coに制御電流
Icが到達後に臨界電流Imをより急速に減少させるた
めのものである(第9図の曲線21を参照)。
超伝導薄膜電極4の両端にある幅広い部分17の存在は
、超伝導薄膜電極4のインダクタンスを局所的に減少さ
せ且つその減少量を決定し、ジョセフソン接合60両端
から到達するフラツクソイドに対する電位障壁を発生す
る。
このように、いくらか大きい誘導電流はジョセフソン接
合6の両端に発生して渦状態が発生する。
その代り、幅広い部分を有しない他の実施例に比べて電
流増幅率Gは減少する。
誘導電流が臨界値に到達してまもなく、渦電流構造は容
易にジョセフソン接合6の端から中央部に移動する。
この理由は、フラツクソイドが幅広い部分を通過し、イ
ンダクタンスのより大きい超伝導薄膜電極4のストリッ
プの狭い領域に到達後に、フラツクソイドのエネルギー
が減少するからである。
このことは、あたかもフラツクソイドがジョセフソン接
合6の中央部に向かって“転がって”いくようである。
この結果、臨界電流Imは、制御電流Icの増加のある
狭い範囲の値内で減少する。
これにより、最も矩形に近い制御特性曲線を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は薄膜クライオトロンの平面図、第2図は第1図
における■−■線の切断図、第3図は狭い入力ラインを
有する薄膜クライオトロンの平面図、第4図は本発明に
係る超伝導薄膜電極の1つに複数の平行な入力ラインを
接続する薄膜クライオトロンの平面図、第5図は本発明
に係る複数の平行な入力ラインと2つの制御ラインとを
有する薄膜クライオトロンの平面図、第6図は本発明に
係る幅広い部分を有する薄膜クライオトロンの平面図、
第7図は本発明に係る薄膜クライオトロンの電流分布図
、第8図は第1図の薄膜クライオトロンの制御特性曲線
図、第9図は第3.4.6図の薄膜クライオトロンの制
御特性曲線図である。 2・・・・・・超伝導グランドプレーン、4,5・・・
・・・超伝導電極(超伝導薄膜電極)、6・・・・・・
ジョセフソン接合、8・・・・・・制御ライン、9,1
0,11,12,13・・・・・・入力ライン、17・
・・・・・幅広い部分。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 薄膜クライオトロンであって、グランドプレーンと
    、該グランドプレーン上に設けられた第1、第2の超伝
    導電極とを具備し、グランドプレーンおよび第1、第2
    の超伝導電極が互いに絶縁され、第11第2の超伝導電
    極が単一方向に分布するジョセフソン接合によって内部
    接続され且つ第1、第2人カラインを有し、前記薄膜ク
    ライオトロンが、ジョセフソン接合に沿って平行に且つ
    第1の超伝導電極上に延びた少なくとも1つの制御ライ
    ンを具備し、第1、第2の超伝導電極の少なくとも1つ
    がジョセフソン接合に沿って延びるストリップとして形
    成され、第1の入力ラインが、制御ラインと第1の超伝
    導電極の境界とが交差する点から離れ且つジョセフソン
    接合の両端から第1の超伝導電極の幅およびジョセフソ
    ン接合への磁場の侵入度のいずれより大きい距離だけ離
    れた箇所で第1の超伝導電極に傍合され、第1の超伝導
    電極に接続された入力ラインの幅が第1の超伝導電極の
    幅以下である薄膜クライオトロンにおいて、第1の入力
    ライン11に類似し且つ入力ライン11に平行に位置す
    る1つ以上の入カライン12,13を有することを特徴
    とする薄膜クライオトロン。 2 薄膜クライオトロンであって、グランドプレーンと
    、該グランドプレーン上に設けられた第1、第2の超伝
    導電極とを具備し、グランドプレーンおよび第1、第2
    の超伝導電極が互いに絶縁され、第1、第2の超伝導電
    極が単一方向に分布するジョセフソン接合によって内部
    接続され且つ第l、第2入力ラインを有し、前記薄膜ク
    ライオトロンが、ジョセフソン接合に沿って平行に且つ
    第1の超伝導電極上に延びた少なくとも1つの制御ライ
    ンを具備し、第1、第2の超伝導電極の少なくとも1つ
    がジョセフソン接合に沿って延びるストリップとして形
    成され、第1の入力ラインが、制御ラインと第1の超伝
    導電極の境界とが交差する点から離れ且つジョセフソン
    接合の両端から第1の超伝導電極の幅およびジョセフソ
    ン接合への磁場の侵入度のいずれより大きい距離だけ離
    れた箇所で第1の超伝導電極に接合され、第1の超伝導
    電極に接続された入力ラインの幅が第1の超伝導電極の
    幅以下である薄膜クライオトロンにおいて、第1の入力
    ライン11に類似し且つ入力ライン11に平行に位置す
    る1つ以上の入カライン12,13を有し、第1の超伝
    導電極4が、制御ライン8が第1の超伝導電極4の境界
    に交差する箇所と入カライン11,13が第1の超伝導
    電極4に接続する箇所との間に、幅広い部分17を有し
    、また幅広い部分17の幅が、ジョセフソン接合6への
    磁場の侵入度λJおよび第1の超伝導電極4の幅hのそ
    れぞれより大きいことを特徴とする薄膜クライオトロン
JP52098300A 1976-09-09 1977-08-18 薄膜クライオトロン Expired JPS584837B2 (ja)

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SU2392651 1976-09-09
SU2468099 1977-04-18

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CH (1) CH624515A5 (ja)
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GB (1) GB1560049A (ja)

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DE2731400A1 (de) 1978-03-16
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FR2364543B1 (ja) 1981-01-02
DE2731400C2 (de) 1983-12-22
CH624515A5 (ja) 1981-07-31
JPS5335389A (en) 1978-04-01

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