JPS5847422Y2 - 短絡電流通過表示器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は配電線路の適宜個所に配置せしめ、短絡事故
時の事故区間の探査に使用する、短絡電流通過表示器に
関するものである。

従来の短絡電流通過表示器は手動で復帰するもので、自
動的に復帰しない為事故復帰後いちいち表示器の表示を
元に戻すため手数がかかり、その上復帰漏れがあったり
すると、次の事故探査に障害となる欠点があった。

この考案はこれらの欠点を除去せしめたもので、事故時
の短絡過電流を変流器の二次電流として取り出し、エネ
ルギーとして蓄え一定時間表示を行うことによって事故
区間を表示し、一定時間後目動的に表示が消えて元の状
態に戻る、短絡電流通過表示器を提供することを目的と
したものである。

以下この考案の一実施例を図について説明すると、１は
配電線路、２，２′は配電線路１に取付けた変流器、３
，３′は各変流器２，２′に接続せしめた整流回路、４
はこの整流回路３′、３と接続せしめた過電流レベル検
出回路、５はこの過電流レベル検出回路４と接続せしめ
た検出時限回路、６はこの検出時限回路に接続された電
源ラインスイッチ、７は電源ラインスイッチ６の開閉に
よって差動する蓄力部、８は蓄力部７で蓄力されたエネ
ルギーの放出によって表示する表示部、９はこの表示を
一定時間行うよう制御するタイマ一部、１０は蓄力部７
での蓄力が一定時間荷われると回路を開くリミックスイ
ツチ、１１は変流器２と整流回路３との間に設けた試験
端子である。

そして上記蓄力部７及び表示部８の一具体例を更に説明
すると、変流器２，２′を除き上記回路を表示箱１２に
収納し、該表示箱１２内に固定したロータリーソレノイ
ド１３の駆動軸１４下方にスプリング１５を取付け、さ
らにスプリング１５の下方の駆動軸１４下端に表示レバ
ー１６を設け、表示レバー１６の回転により、表示箱１
２の下方に設けたのぞき窓１７に表示レバー１６が現わ
れるものである。

この考案は以上の構成であり、配電線路１に生じた事故
時の過電流を変流器２，２′で二次電流として取り出し
、整流回路３，３′、過電流レベル検出回路４、検出時
限回路５及び電源ラインスイッチ６を経てロータリーソ
レノイド１３の人力電源としてロータリーソレノイド１
３を駆動回転させる。

この回転力により駆動軸１４に取付けたスプリング１５
を巻き込む。

そして事故電流が変電所の遮断器の作動で消滅するかり
ミツトスイッチ１０が開くと、ロータリーソレノイド１
３への入力電源が切れる。

そしてスプリング１５に蓄えられた回転エネルギーがタ
イマ一部９の制御に従って一定時間放出する。

このエネルギーの放出によってゆっくりと駆動軸１４が
回転し、−定時閣内表示器１２ののぞき窓１７に表示レ
バー１６が現われ、これにより事故を視覚で確認できる
。

そして一定時間複表示レバー１６は元の位置に戻る。

また表示中に事故が再発した場合は表示レバー１６は元
に戻って再び回転する。

それ数本考案を適宜個所の配電線路に配置しておけば、
事故が生じたとき、これらの表示箱１２ののぞき窓１７
の表示レバー１６の有無を調べて配電線路をたどって行
くと事故区間を容易に探査できる。

またこの考案では短絡電流が通過した際表示レバー１６
が回転し、のぞき窓１７に表示レバーが現われるため、
窓１７に対する表示レバー１６の位置によって現在事故
からどの位時間が経過しているかを知ることができる。

しかも一定時間後には表示レバー１６は回転して元の位
置に戻り、のぞき窓１７から見えなくなり、それ故事故
復帰後手動で表示箱１２の表示レバー１６を元に戻す必
要がない。

従って従来の如く表示器の復帰忘れがなく爾後の事故探
査に支障を来たさない。

またこの考案では変流器を使用しているため、変流器の
特性によって事故電流の表示ランクを容易に選択できる
。

また表示箱１２を第３図Ａ、Ｂで示す如く適当な位置に
引き出すことか゛できるので、見やすい位置で安全かつ
容易に表示レバー１６の有無の確認ができ、配電塔内の
配線についても外部より確認できる。

なお上記実施例におけるソレノイド１３に代えて、モー
ターとし、モーターの回転によりスプリング１５を巻き
込んでも良く、また変流器２，２′からの二次電流をコ
ンデンサー又はバッテリーに蓄えて、これを放出しても
良い。

また上記変流器２，２′は貫通形又は割形貫通形でも良
い。

以上の如くこの考案は配電線路に短絡事故が生じた場合
、この過電流を変流器で取出し、これをエネルギーに代
えて蓄わえ、この蓄わえたエネルギーを放出して一定時
間事故を表示し、エネルギー放出によって自動的に表示
が復帰するものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示し、第１図はこの考案のブ
ロックダイヤグラム図、第２図はこの考案の変流器及び
表示箱の要領図、第３図Ａはこの考案を引込ケーブルに
取付けた斜視図、Ｂ図は同じく配電塔に収納した使用状
態断面図である。 なお図中 １は配電線路、２，２′は変流器、４は過電
流レベル検出回路、５は検出時限回路、６は電源ライン
スイッチ、７は蓄力部、８は表示部、９はタイマ一部、
１２は表示箱、１３はロータリーソレノイド、１４は駆
動軸、１５はスプリング、１６は表示レバー１７はのぞ
き窓である。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）配電線路に流れる過電流を変流器２，２′で二次
   電流として取り出し、これを入力電源として自体の駆動
   軸１４を急回転せしめるロータリーソレノイド１３又は
   モーターを表示箱１２内に設け、また上記二次電流を同
   時にエネルギーとして蓄える蓄力部７を設け、過電流が
   消滅するか又はタイマーによりリミットスイッチ１０が
   開いた際上記蓄力部７からの放出エネルギーにより上記
   駆動軸１４をゆっくりと反転せしめ、該駆動軸１４に設
   けた表示レバー１６の反転動作を上記表示箱１２の外方
   から確認できる構造としたことを特徴とする短絡電流通
   過表示器。
2. （２）上記蓄力部７が、変流器２，２′の二次電流を蓄
   えるコンデンサーとし、過電流が消滅するか又はタイマ
   ーによりリミットスイッチ１０が開いた際放電が行われ
   てロータリーソレノイド１３又はモーターの駆動軸１４
   を反転させるようにしたことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲（１）の短絡電流通過表示器。
3. （３）上記蓄力部７が、ロータリーソレノイド１３又は
   モーターの駆動軸１４に取り付けたスプリング１５とし
   、過電流が消滅するか又はタイマーによりノミットスイ
   ッチ１０が開いた際巻きこまれて蓄力されたスプリング
   １５の反撥力によりロータリーソレノイド１３又はモー
   ターの駆動軸１４を反転させることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲（１）の短絡電流通過表示器。