JPS5846488B2 - スルホ化ヒト免疫グロブリンの製造法 - Google Patents

スルホ化ヒト免疫グロブリンの製造法

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JPS5846488B2
JPS5846488B2 JP4998182A JP4998182A JPS5846488B2 JP S5846488 B2 JPS5846488 B2 JP S5846488B2 JP 4998182 A JP4998182 A JP 4998182A JP 4998182 A JP4998182 A JP 4998182A JP S5846488 B2 JPS5846488 B2 JP S5846488B2
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human immunoglobulin
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克彦 富部
安彦 増保
公彦 松沢
祐男 石本
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はスルホ化ヒト免疫グロブリンの製造法に関する
近年蛋白化学の進歩に伴ない医学的に重要な意義を持つ
体液性免疫の担い手としての免疫グロブリンの構造と機
能の関連が解明されてきた。
これまでの研究によれば免疫グロブリンにはIgG 、
IgA 、 IgM 、 IgD 、 IgEの5種
類があり、この中IgGが70重重重風上を占めること
が知られている。
IgMを除く免疫グロブリンは主として4本のペプチド
鎖から成り、それらの銀量及び領内には数個のS−8結
合が存在している。
例えば、上記免疫グロブリンの最も典型的なタイプであ
るIgGはこれをパパインで分解すると抗原結合能のあ
るフラグメントFc1個、補体及び組織に結合能をもつ
フラグメントFc1個に分別される。
又、上記IgGは2本のポリペプチド長鎖(H鎖)と2
本のポリペプチド短鎖(L鎖)とからなり、それらがジ
スルフィド結合及び非共有結合によって強く結合し、分
子量約16万の蛋白質分子を形成していること、又それ
ら鎖聞には平均して約4.5個のジスルフィド結合が存
在し、且つ領内にも平均約12個存在することが判明し
ている。
CB。Frangion & C,Milsten s
ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J、
Mol。
Biol)33,893(1968)参照〕そして、こ
れらの実験事実に基づいて静注用免疫グロブリンに関す
る種々の研究がなされている。
免疫グロブリンの利用はコーンらの分画法によって急速
に進歩した( E、G、Cohn etal ;ジャ
ーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエテイ(
J、Amer、Cbm、Sec、)68.459(19
46)参照〕。
コーン等はヒト血漿を大量にエタノール沈澱によって分
画した。
その分画用はほとんどがIgGであり、若干のIgAと
IgMを含み、種々の病原微生物に対する免疫活性があ
る。
よってこの分画用を投与することによって、麻疹、ウィ
ルス性肝炎等のウィルス感染症及び黄色ブドウ状球菌等
の抗生物質耐性細菌による感染症を予防並びに治療する
ことができる。
こうして分画、調製された免疫グロブリンの投与は筋肉
注射に限定されている。
しかし、筋肉注射では、その一部分しか体内に浸透せず
、速効性も得られない上大量投与も不可能である。
そこで静脈注射可能な免疫グロブリンの開発が望まれる
一般の免疫グロブリンを静脈注射すると、激しく体温上
昇及び心臓血管反応を惹起する。
特にこの傾向は無ガンマ・グロブリン・血症の患者に顕
著である。
静脈注射による反作用は免疫グロブリン分画中に生じた
、その凝集体に起因する。
凝集した免疫グロブリンは、抗原−抗体複合体と同様に
、補体及び組織に結合する。
その結果体内に生じたアナフィラキシ−性因子により、
反作用が起る。
よって調製した免疫グロブリンを100,000×g・
超遠心分離して得た上清を用いるならば、この反作用を
防ぐことができる。
しかし、こうして得た免疫グロブリンも徐々に再凝集が
起る。
免疫グロブリンの静脈注射を安全なものにする目的から
、多くの研究がなされてきた。
スイスでは免疫グロブリンをpH4で処理することによ
りFc部分を一時的に変性させて、静脈注射に用いる試
みがなされてきた。
(S、Barandun etal :ボックス・ザ
ンキナス(Vox Sang)7,157.(1962
)参照〕。
しかし、この処理では不安全であり、時々反作用がみら
れる。
市販されている静脈注射用免疫グロブリンとして、ペプ
シン処理免疫グロブリンがある〔H:Koblet
eatl mボックスザン牛ナス(VoxSang)1
3,92.(1967)参照〕。
これはその60〜80%がフラグメントF(ab)2で
あるために、体内で速やかに分解され、その半減期は数
時間、未処理のそれに比べて数十分の−である( B、
Jager etal pマーチブス・オブ・インタ
ーナショナル・メデインス(Arch 、 I n t
ern。
Med、)119,60.(1967)参照〕。
又、ペプシンの代りにプラスミンを用いることにより改
良されるが、プラスミンを除去できない欠点を持ってい
る( L、A、Hanson etal pインター
ナショナル・アーチブス・オブ・アラ−シイ(Int。
Arch、Allergy)31.380 、(196
7)参照〕。
近年に至って、免疫グロブリンの主として鎖間S−8結
合を選択的に切断して、この切断された硫黄原子をS−
アルキル化することにより反作用を減じて、かかる免疫
グロブリン誘導体を静脈注射用に利用しようという試み
が提案された。
例えば、免疫グロブリンの銀量SS結合を切断してポリ
ペプチド鎖を得ようとする試みとしてスチーブンソンの
方法(S、T、S tevson tバイオケミカル・
ジャーナル(Biochem、J、) 1185703
、(1960)参照〕が知られている。
その方法はヒトの免疫グロブリンGをジチオスレイトー
ル中で銀量SS結合を還元的に切断し、次いでヨード酢
酸アミドでS−アルキル化する方法である。
しかしながら、この方法は2段階の反応を要し、しかも
生成物がS−アルキル化変性ポリペプチドであり、新し
い抗原性の危険があり、しかもS部分をチオール基に変
えることも容易でないなどの欠点を有する。
従って、このものを、その活性なチオール基を利用して
ポリマー等の担体に保持させ、更に有用な試薬に誘導す
ることも困難である。
フラネツク等(E、Frank etal rコレク
ションズ・オブ・チェコスロバキア・ケミカル・コミュ
ニケーション(Co11 、Czech、Chem。
Commun)29,1401.(1964)参照〕は
ブタの免疫グロブリンを亜硫酸ソーダと銅イオンで処理
してS−スルホネート化したペプチドを得ている。
しかしながら、ブタのものとは構造的にも違いのあるヒ
ト免疫グロブリンへの適用は示唆されておらず、まして
やS−スルホ化で抗補体価が低下することや、このもの
の抗体活性はインタクトのものとほとんど変らないこと
などについては何らの記載も示唆もなされていない。
そこで本発明の目的はヒト免疫グロブリンの2本のポリ
ペプチド長鎖(短鎖)と2本のポリペプチド短鎖(L鎖
)との銀量SS結合を選択的に切断するか、或は上記銀
量SS結合に加えて若干の領内SS結合の1部を切断し
て、その切断された硫黄原子をS−スルホ化せしめたヒ
ト免疫グロブリン誘導体(スルホ化ヒト免疫グロブリン
)の製造法を提供することにある。
本発明によれば、上記の目的は、免疫グロブリンを水中
で銅イオンの存在下に亜硫酸イオンを形成し得る化合物
と反応せしめて、該免疫グロブリンの銀量ジスルフィド
結合又は該銀量及び鋼内ジスルフィド結合の平均して好
ましくは3〜5個を切断すると共に、その切断された硫
黄原子をS −スルホ化(−s−so3−)することに
よって得られるスルホ化ヒト免疫グロブリンの製造法に
よって達成される。
本発明によって得られるスルホ化ヒト免疫グロブリンは
、低い抗補体価を有し副作用が少なく、生体内で元の免
疫グロブリンに再構成され優れた抗体活性を体内で長時
間に亘って保持し得るという特徴を有する。
本発明により与えられる殊に好適なスルホ化ヒト免疫グ
遁プリンは免疫グロブリンの銀量ジスルフィド結合が平
均して実質的に3〜5個切断され、これ等の切断された
硫黄原子がS−スルホ化(−S−SO3−)されたもの
である。
本発明者等の詳細な研究によれば、かかる本発明方法は
実質的に水中で行われるが、これは決して水媒体のみを
意味するものではなく本発明の反応に障害を及ばない如
何なる水性媒体中で実施されてもよい。
本発明において用いられる水中で銅イオンを発生する化
合物としては、第2銅化合物が適当であり、これらの具
体例としては、硫酸銅(CuSO4)。
硫酸銅(Cu(NOs )2 )、酢酸銅(Cu (C
H3COO)2)が挙げられる。
水中で亜硫酸イオンを形成し得る化合物としては、例え
ば亜硫酸、亜硫酸ソーダ。
亜硫酸カリ、亜硫酸水素ナトリウム等が好適である。
しかしながら、これらに限られるものではなく、水中で
、亜硫酸イオンを形成し得るものであれば如何なるもの
でもよい。
本発明で使用する水中で銅イオンを形成し得る化合物は
酸化剤として作用し、一方水中で亜硫酸イオンを形成し
得る化合物は還元剤及びS−スルホ化剤として作用する
上記亜硫酸イオン並びに銅イオンの量は、免疫グロブリ
ンの切断すべき鎖間又は領内ジスルフィド結合に対して
それぞれ2モル倍以上が用いられる。
それぞれが100モル倍又はそれ以上であってもよい。
なお、上記銅イオンを形威し得る化合物及び亜硫酸イオ
ンを形成し得る化合物、殊に後者は予め水又は緩衝液に
溶解しておいて本発明の反応系に添加するのが好ましい
本発明方法において生起する反応としては免疫グロブリ
ンの銀量SS結合が亜硫酸イオンによって切断され、一
方はS−スルホ基(−S−SO3−)に他方はチオール
基(−8H)に誘導され、次いでこのようにして生成し
たチオール基の2個が銅イオンによって酸化されてSS
結合を形成するか、又はチオール基が銅イオンと反応し
てS−チオサルフェート(S 5203−)になって
、再び亜硫酸イオンによって攻撃を受けるという繰返し
反応であり、かかる反応の結果として銀量SS結合が切
断され、その切断により生じた硫黄原子がそれぞれS−
スルホ基(−S−SO3−)に変換したH鎖、L鎖が得
られるのである。
本発明方法は50℃以下で実施するのが好ましい。
殊に10〜50°C1就中15〜48℃が好適であるが
、それ以下の温度でも実施できる。
一般に50℃、殊に55℃を超える高温では免疫グロブ
リン分子が変性を受は易く、領内ジスルフィド結合の切
断反応が起り始めるので好ましくない。
反応時間は免疫グロブリンの種類、試薬量、反応温度と
か尿素等の変性剤添加の有無によって異なる。
反応液のpHは約3,5〜10の範囲、特に6〜9の範
囲が好適である。
pHが3.5より低いと免疫グロブリンのFc部分の領
内ジスルフィド結合の切断が起り易くなり、−力pHが
10を越えると該グロブリン構成蛋白が変性され、この
結果抗補体価の減少が抑制され、且つ抗体活性が減少す
るので好ましくない。
反応系への試薬の添加順序には特に制限はない。
反応後、反応混合物を水及び例えば2.5幅グリシンを
添加したpH7、4の緩衝生理食塩水の如き適当な緩衝
液中で順次透析することにより、本発明の新規免疫グロ
ブリン誘導体を製造することができる。
以下本発明を実施例について説明する。
但し下記の実施例は本発明の理解をよりよくするために
掲げるものであって、本発明は決して下記の実施例によ
って制限されるものではない。
用いた試薬は次の通りである。
0ヒト免疫グロブリンは、化学及び血清療法研究新製の
筋肉注射用2.5幅グリシンを含む生理食塩水中の15
c/b溶液(human immun。
globuiin I )又はNutritional
Bio−chemicals Corporatio
n(USA)製α−Globulin Human
Fr、■(bumanimmun。
globulin II )を用いた。
O亜硫酸ナトリウムは、小宗化学薬品製の試薬特級を用
いた。
oTris HCl とは牛丼化学薬品製のトリス(
ヒドロキシメチル)アミノメタンの生化学研究用特級試
験薬でpHを下げるのに1N−HC1水溶液を用いたも
のである。
抗体価、抗補体価の測定は次の通りである。
0ジフテリア抗毒素価測定 反応:感作(間接)赤血球凝集反応(注1)を使用した
測定法二マイクロプレート法によった。
使用血清:ホルマリン処理ヒトO血球(注2)をビス−
ジアゾ−ベンチジン処理(注3)し、トキソイドで感作
した。
コントロール:コントロールとして標準ジフテリア抗毒
素(国立予防衛生研究所)を使 用した。
注1) 国立予防衛生研究所法:村田良介、第21号東
京獣医蓄産学会(75) 注2 ) W、T、Butler s J、 Imm
unol 、 。
90.663.(63) 注3) J、Gorden、etal:J、Exp、
Med。
108.37.(58) 0麻疹、風疹、ムンプス抗体価測定(注4〜9)反応二
マイクロプレート法、但し麻疹は試験管法によった。
使用抗原二東芝化学製HA用抗原 但し麻疹は国立予防衛生研究所標準血清 を使用した。
注4) マイクロタイター法による風疹HI試験の術弐
指針:国立予防衛生研究所 注5) ヒト免疫グロブリン麻疹抗体価測定手順:国立
予防衛生研究所 注6) 富山哲夫、臨床検査16屑29 (72) 注7) ウィルス実験学総論、国立予防衛生研究所標準
血清、丸善(73) 注8 ) Recommended 5pecifi
cationfor Microbiological
Reagents。
U、S、Dept of HEW、April 196
5注9) MumpsHI反応術式、国立予防衛生研
究所 O抗補体価の測定法 Kabat&Mayer rExperimental
Immunochemistry J P 225 (
61)記載の測定法を用いた。
1咎免疫グロブリン水溶液、モルモット血清20CH5
0/m7をGvBテ5TILlとし、37°C1hr加
温後、消費された補体量を上記方法で測定した。
抗補体価は20CH50/yd中何俤消費されたかを示
した。
実施例 1 前記humanimmunoglobul in II
2.0 g。
NaSO31,42g及びCu 804 s 5 H2
0501119に0.1M Tris HClpH
8,2を加えて200−とした。
これを45℃とし反応を開始させた。反応直後、30分
後、1,2及び4時間後に反応液15mをサンプリング
し、それぞれに氷冷した飽和硫安22.5WLlを加え
、水冷下30分放置した後、遠心分離した沈澱を50%
飽和硫安で洗浄した。
この沈澱を透析膜で緩衝生理食塩水pH7、4に対して
24時間透析した後、各測定に必要なサンプル量をとり
2.5俤グリシンを含む緩衝生理食塩pH74にて希釈
して測定に用いた。
かくして得られた各種免疫グ陥プリン誘導体の溶液につ
いて、反応時間と−8−803−数の関係を求めその結
果を第1図に示した。
また、反応時間と抗補体価(カハツへとマイヤーの方法
)との関係を第2図に示した。
第2図より、全サンプルとも、30分反応後に抗補体価
は30係以下となっていることがわかる。
実施例 2 前記humanγ−Globul in I 67m1
1Na 2 S Os 7.1 gおよびCuS 04
、5 H200,16gに2.5幅グリセリンを含む0
.1M Tris HCI緩衝液を加えて1.Olと
した。
所定温度で所定時間反応後、Dow社のビーカー、ウル
トラフィルターb/HFU−1を用いて、透析し200
rILlになる迄濃縮した。
これを5eitzの無菌フィルター(0,25μpor
e 5ize)を用いて濾過した後、グリシン2.5g
を加えて凍結乾燥した。
これに水を加えて5.0%溶液とし、その抗体価を測定
した。
その結果を第1表に示す。
スルホ化ヒト免疫グロブリンは、インタクトとほとんど
同程度の抗体価を有していることがわかる。
実施例 3 in vivoにおけるスルホ化ヒト免疫グロブリンの
抗補体活性試験 実施例2と同様にして、スルホ化ヒト免疫グロブリンを
得た。
体重200〜300.!1モルモットに、上記グロブリ
ンの5俤と2.5饅グリシンを含む緩衝生理食塩水溶液
(pH7,4)3−を、また対照として緩衝生理食塩水
のみ3aまたは未処理のヒト免疫グロブリン■の15係
と2.5係グリシンを含む緩衝生理食塩水溶液1−を静
脈注射した後、軽量的に1.0ml心臓穿刺により、そ
の血清中の補体価を測定した。
その結果を第3図に示した。
第3図から未処理ヒト免疫グロブリンにおいては急激な
補体価の減少が注射後見られるが、スルホ化ヒト免疫グ
ロブリンでは見られない。
また、前者には静注後しばしばモルモットにしんせん(
ふえる)が認められるが、後者では全く認められないこ
とがわかった。
このことから本発明による免疫グロブリン誘導体はin
vivoでもアナフラキシーショックが起らないもの
であることが期待される。
かかる本発明のスルホ化ヒト免疫グロブリンは、前記実
施例に示した通り、インタクトの免疫グロブリンの抗補
体価に比べて遥かに、低い抗補体価を有するので、アナ
フィラキシ−性因子による反作用が少く、従って単に筋
肉注射用としてのみならず、静脈注射用組成物として用
いることができ、その上本発明のスルホ化ヒト免疫グロ
ブリンはインタクトの免疫グロブリンと比べて抗原結合
活性がそれ程低下しないので、種々の抗原に対して優れ
た結合を有するのである。
又、本発明のスルホ化ヒト免疫グロブリンは、実施例3
に示した通り、抗体活性の保持期間が長く、シかも体内
でそのS−スルホ基がジスフィルド結合に再転換し、一
方、スルホ基は体外に排泄されて、究極的に免疫グロブ
リンに再転換することが認められる。
以上説明した通り本発明のスルホ化ヒト免疫グロブリン
は、筋肉注射用薬剤成分としてのみならず静脈注射用薬
剤成分として用いられることは明らかである。
また、本発明のスルホ化ヒト免疫グロブリンは、例えば
、グリシン、リン酸ソーダ。
クエン酸1食塩等の可溶化剤と適当の濃度で配合するこ
とにより注射液製造用の水可溶性組成物となすことがで
き、更にこれを水に溶解して静脈注射用組成物となすこ
とも可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ヒト免疫グロブリンをCu++で酸化した場
合の反応生成物に含まれる一5S03一基の変動を反応
時間との関係で示したものである。 第2図は、ヒト免疫グロブリンのCu+十による酸化生
成物の抗補体活性を、酸化反応時間との関係で示したも
のである。 第3図は、スルホ化ヒト免疫グロブリンをモルモットに
静注した場合の、血清中における補体価の変化を示した
ものである。 対照として生理食塩水及びインタクト−γ−グロブリン
を用いた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ヒト免疫グロブリンを水中で銅イオンの存在下に亜
    硫酸イオンと反応せしめ、該グロブリン中のジスルフィ
    ド結合を切断しS−スルホ化することを特徴とする、抗
    補体活性の低下したスルホ化ヒト免疫グロブリンの製造
    法。 2 ヒト免疫グロブリン中のジスルフィド結合が3〜5
    個切断されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のスルホ化ヒト免疫グロブリンの製造法。
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