JPS5846058Y2 - 果実収納容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は果実や果菜類を収納して展示販売に供するため
に用いる果実収納容器に関するものである。

従来のこの種の果実収納容器としては各種構造のものが
多々案出されているけれども次に述べる如き諸種の欠点
があった。

すなわち、一般消費者が斯る容器に包枝された果実や果
菜類を購入するに際しては果物や果菜の底部を見て良質
を判断した上で購入したいとする向きがあるが、従来構
造の容器では果物や果菜類の底部を見ることができない
構造となっている。

また従来の紙製の容器では該容器に果物、果菜類を収納
した際に容器に型くずれが生ずる欠点がある。

更に又、従来の発泡スチロール製の容器では容器表面に
印刷を施すことができないので品質表示用のライパルや
宣伝文句を記載した紙片を別途容器内に入れるかあるい
は貼着する必要がある等の諸種の欠点があった。

本考案はこれらの諸種の欠点を解消すると共に、果実を
弾力的に安定支持して輸送に供しても果実を良好に保持
でき、しかも果実の収納も容易に傷をつけることなく行
なえる果実収納容器を提供するものであり、以下本考案
の一実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図は本考案に係る果実収納容器の平面図であり、こ
の容器は第４図に示す台板１を用いて構成したものであ
る。

すなわち、該台板１は発泡スチロール２の表裏両面に紙
３，４を添着してこれら三者２，３．４を一体化したも
ので全体の厚みが３〜５ｍｍ程度のものが好都合である
。

前記台板１を第１図乃至第３図に示す如く底面のない断
面門形の箱状になしたものである。

つまり台板１を折り曲げて合板主面１Ａの四つの各辺に
これら各辺から垂直に下がる側板１Ｂ・・・・・・を形
成して全体を箱状となしたものである。

前記台板主面１Ａには第１図に示す如く合計６つの果実
収納部５，５・・・・・・を等間隔を存して列状に形成
している。

この果実収納部５は、前記台板主面１Ａに４５°等間隔
の８つの放射方向に延びる切り込みａ・・・・・・を介
して三角形状の支承片６，７を合計８片設け、これら多
数の支承片６，７のうち相対向する２つの支承片７，７
のみを残して他の支承片６，６・・・・・・を台板主面
１Ａの折り目すから下方に折り曲げ加工して該多数の支
承片６，６・・・・・・によって第３図に示す如き果実
収納凹所８を形成すると共に、相対向する前記支承片７
，７を台板主面１Ａの折り目Ｃから該合板主面１Ａ上に
突出させ、この先端部を内側に折曲加工して遊端部７ａ
が前記果実収納凹所８の上方に位置する突出舌片７ｂと
なしたものである。

前記支承片６は第３図からも明らかな如く台板主面１Ａ
から傾め下方に延びる傾斜部６ａと、該傾斜部６ａの下
端からほぼ水平に伸びる水平部６ｂとを有する如く折り
曲げ加工したものであり、このようにして折り曲げ加工
した合計６片の支承片６・・・・・・によって前記果実
収納凹所８を形成したものである。

また、前記台板主面１Ａ上に逆Ｖ字状に突出させた支承
片７，７の突出舌片７ｂはその遊端部７ａが果実収納凹
所８に収納させる果実Ａ（第５図の仮想線参照）の外面
に直接当接し該支承片７，７の弾力によって果実Ａを弾
力的に支持するものである。

しかもこのようにして逆Ｖ字状に突出させた各一対の支
承片７，７の突出舌片７ｂは各果実収納部５毎に９０°
ずらせて互い違いに突出させている。

上記構成の果実収納容器は、一枚の板状の台板１をプレ
ス加工によって所定形状と切り込ａ裁断を同時に行い、
これを加圧加熱成型手段によって一挙に上記形状に成型
するものである。

本考案の果実収納容器によれば、以上の説明から明らか
な様に、果実Ａの底部を支承片６・・・・・・で弾力的
に支持すると共に、果実Ａの中央部外面を相対向する支
承片７，７、つまり突出舌片７ｂの逆Ｖ字状に内側に折
曲した遊端部７ａの弾性反発力で、挾持して果実Ａをそ
の底部と中央部で弾力的に安定支持するので、果実Ａを
収納した容器を輸送に供しても果実Ａを良好に保持でき
、しかも突出舌片７ｂが逆Ｖ字状に折曲されているので
果実Ａを上方から収納する際にこれら突出舌片７ｂで傷
がつく惧れもなく、容易に収納できる。

さらに、果実Ａ・・・・・・を収納した容器全体を熱収
納性の合成樹脂フィルム（サランラップの如きフィルム
）で包装して展示販売に供した際、一般梢費者はその容
器全体を裏返して前記支承片７，７に対応する部分から
果実Ａを底部を見て品質の良否を判断することができる
。

さらに又、上記の果実収納容器は発泡スチロール２の表
裏両面に紙３，４を添着した台板１を用いて構成してい
るので容器が型くずれすることがないばかりでなく、各
支承片６，７、特に突出舌片７ｂの遊端部７ａに必要な
弾性支持力を与えることができ、その上紙３，４に適宜
の図柄や宣伝文句等の印刷を施すことができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る果実収納容器の平面図、第２図は
その正面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線矢視断面図、第
４図は容器を構成する台板１の拡大断面図、第５図は果
実Ａを収納した状態で示す部分断面図である。 １は台板、１Ａは台板主面、２は発泡スチロール、３．
４は紙、５は果実収納部、６は支承片、７ａは支承片の
遊端部、７ｂは突出舌片、８は果実収納凹所、ａは折り
込み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発泡スチロール２の表裏両面に紙３，４を添着した台板
   １を形成し、この台板１に放射方向の切り込みａを介し
   て多数の支承片６，７を設け、これら多数の支承片６，
   ７のうち相対向する一部の支承片７．７を残して他の支
   承片６を台板主面１Ａから下方に折曲して、該複数の支
   承片６・・・・・・によって果実収納凹所８を形成し、
   前記支承片７，７を台板主面１Ａ上に突出させ、かつ該
   支承片７，７の先端部を逆Ｖ字状に内側に折曲して遊端
   部７ａが前記果実収納凹所８の上方に位置する突出舌片
   ７ｂとなした果実収納部５を設け、この果実収納部５を
   前記台板１に複数形成してなる果実収納容器。