JPS5845997B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はα−スルホ脂肪酸エステル塩（α−８ＦＥ
’）及びアルコールエトキシサルフェート（ＡＥＳ ）
を活性成分とする、洗浄力は勿論、特に起泡力に優れた
洗浄剤組成物に関する。

従来、洗浄剤はアルキルベンゼンスルホン酸塩（ＡＢＳ
やＬＡＳ ）とトリポリリン酸塩との組合せによって、
洗浄力や起泡力等、要求される性能のほとんどを満たす
ことができたため、他のアニオン活性剤と比較してＡＢ
Ｓや直鎖アルキル型のＬＡＳを活性成分とするものが、
最も一般的であった。

しかしながら、洗浄剤として生分解性のよい活性剤が要
求されてＡＢＳがＬＡＳ に代り、近年、更に、より生
分解性の高い活性剤が望まれるようになり、一方、水質
汚染の問題から、リン酸系のビルグーの使用が制限され
るようになったため、ＬＡＳでは性能上及び生分解性の
点で充分でなく、他のアニオン活性剤が、種々、検討さ
れるようになった。

このような活性剤の一種にα−８ＦＥがあり、リン酸系
ビルグーの少ない条件でも充分な洗浄力を示し、生分解
性も非常に良好である。

しかし、α−８ＦＥはＬＡＳやオレフインスルホネー）
（Ｏ３’ ）より起泡力が劣り、また、高硬度水を使
用した場合に、被洗布、特に肌着、シーツ等の綿布やオ
シャレ着等のポリエステル布を黄変化させるし、またカ
ーテン地のような難燃加工した被染布に対してはその難
燃性を未加工布と同程度にまで劣化させる欠点がある。

本発明者らは近年必要とされるようになった性能を満足
する活性剤として、α−３ＦＥに着目し、その有する起
泡力等の欠点を解決すべく、鋭意研究した結果、α−３
ＦＥ ＫＡＥＳ及びポリエチレングリコール（ＰＥＧ
）を特定量配合することにより、それらの相乗効果が発
揮され、洗浄力は勿論、起泡力（泡高）及び生分解性に
優れ、被洗布に対しても黄変化を防止し、難燃効果を阻
害しない洗浄剤組成物が得られることを見出し、本発明
を完成したものである。

すなわち、本発明は、 （ａ） 一般式 〔但しＲ３：Ｃ７〜Ｃ２□の直鎖又は分岐アルキル Ｒ４：水素、又はＣ１〜Ｃ１１の直鎖又は分岐アルキル
、 Ｒ３＋Ｒ４：Ｃ７〜Ｃ２１、 ｎ：０．５〜３．０（エチレンオキサイドの平均付加モ
ル数） Ｍ：アルカリ金属及び／又はアルカリ土類金属〕 で示されるアルコールエトキシサルフェート、及び （ｃ）平均分子量１０００〜１００００のポリエチレン
グリコールを （ａ）：（ｂ）−７０： ３０〜５ ： ９５ （重量
比）及び（ａ）＋（ｂ）：（ｃ）−１００：１〜２０
（重量比）で含有する洗浄剤組成物である。

本発明洗浄剤の活性成分として使用されるα−８ＦＥは
前記一般式で示されるもので、脂肪酸エステルを通常の
連続薄膜型スルホン化装置又は種型スルホン化装置でス
ルホン化後、中和するが、或いは脂肪酸を前記装置でス
ルホン化し、ついでＣ□〜Ｃ３のアルコールでエステル
化後、中和することによって得られる。

この場合の原料脂肪酸又は脂肪酸エステルとしては天然
油脂、例えば、ヤシ油、パーム核油、パーム油又は牛脂
より誘導されたＣ８〜２２の脂肪酸又はそのエステル（
炭素鎖長Ｃ１〜Ｃ３）や、アルコール、オレフィン等か
ら誘導されたＣ８〜Ｃ２２の合成脂肪酸又はそのエステ
ル（炭素鎖長Ｃ０〜Ｃ３）が、また塩としてはアルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩又はそれらの混合物が使用
できる。

なお、このα−８ＦＥ中には一般式 （但しＲ：Ｃ６〜Ｃ２０のアルキル基、 Ｍ：アルカリ金属及び／又はアルカリ土類金属）で示さ
れる化合物が２０％以下、好ましくは１０％以下含まれ
ていてもよい。

同様に活性成分として使用されるＡＥＳ はアルコール
なＮａＯＨ，ＫＯＨ等のアルカリ触媒又は５ｎＣ１４、
ＢＦ３−エーテラート等の酸触媒の存在下、加圧又は常
圧下で、エチレンオキサイド（ＥＯ）の平均付加モル数
が０．５〜３．０となるようにエトキシ化反応せしめ、
ついで得られたアルコールエトキシレートを通常の連続
薄膜型スルホン化装置又は種型スルホン化装置で硫酸化
反応後、中和することにより得られる。

ここで使用される原料アルコールとしてはヤシ油、牛脂
等の天然油脂より誘導されたＣ８〜Ｃ２□のアルコール
、オレフィンよりオキソ法又はチーグラー触媒によって
合成したアルコール、パラフィンの酸化によって合成し
た２級アルコール等が、また塩としてはアルカリ金属塩
、アルカリ土類金属塩又はそれらの混合物が使用される
。

ＰＥＧは分子量１０００〜１００００のものが使用され
る。

本発明の洗浄剤においては、α−３ＦＥ： ＡＥＳの配
合比率が重量比で７０： ３０〜５：９５の範囲にあり
、（α−３ＦＥ＋ＡＥＳ）： ＰＥＧの配合比率が重量
比で１００：１〜２０の範囲でなげればならない。

これらの範囲内でのみ、各成分による相乗効果が発揮さ
れ、特に、すぐれた泡高を示すと共に、被洗布の黄変防
止及び難燃性の保持を達成することができる。

勿論、前記範囲外ではこれらの効果は全く認められない
。

本発明の洗浄剤には更に洗浄剤の分野で一般に使用され
ている各種添加剤、例えば珪酸ソーダ、炭酸ソーダ、ト
リポリ燐酸ソーダ、ピロ燐酸ソーダ、オルソ燐酸ソーダ
、アルミノシリケート等の無機ビルダー；無水マレイン
酸〜オレフィン共重合体のようなポリカルボン酸塩、ク
エン酸ソーダ、オキシジコハク酸ソーダ、ニトリロトリ
酢酸ソーダ（ＮＴＡ） 等の有機ビルダー；ＥＤＴＡ
のような☆Ｕ有機キレート剤；アンチケーキング剤；螢
光増白剤；香料等が使用できる。

以下に実施例を示す。

実施例 １ 下記配合組成に従って硬化牛脂肪酸メチル及びＣ１□〜
Ｃ１３のアルコールエトキシレート（ＥＯ：Ｐ＝１．５
）より夫々誘導されたナトリウムα−スルホ脂肪酸メチ
ル（α−８ＦＭｅ）、ＡＥＳ及び分分子量６０００のＰ
ＥＧを主成分とする洗浄剤組成物を調製し、泡高を測定
した。

その結果を表−１に示す。

配合組成 α−８ＦＭｅ ＡＥＳ ＰＥＧ 珪酸ナトリウム 炭酸ナトリウム 硫酸ナトリウム及び水 ２５％ ２％ １５％ １０％ バランス 表−１の結果から判るようにα−８ＦＭｅ：ＡＥＳの配
合比が７０：３０〜５：９５の時本洗浄剤はα−８ＦＭ
ｅ又はＡＥＳ単品よりすぐれた泡高を示した。

実施例 ２ ＰＥＧの配合量を変化させた他は実施例１と同じ活性剤
を用いて調製した、下記配合組成の洗浄剤の場合の泡高
を表−２に示す。

配合組成 α−８ＦＭｅ ＡＥＳ ＰＥＧ 珪酸ナトリウム 炭酸ナトリウム 硫酸ナトリウム及び水 ２５％ Ｏ〜６．２５％ １５％ １０％ バランス 表−２の結果から、ＰＥＧの配合量が活性剤に対し１〜
２０％の時にすぐれた泡高を示すことが判る。

実施例 ３〜５ｒ ★ （ｔ ＳＦＭｅ、ＡＥＳ及びＰＥＧの種類を表−
３のように変えた他は実施例１の／／６５と同じ組成の
洗浄剤を調製し、泡高を測定した結果、これらの洗浄剤
はすぐれた泡高を示した。

実施例 ６ 実施例２の／１６．１０の洗浄剤を用いて被洗布を洗浄
し、被洗布の黄変度及び難燃性を試験した結果を表−４
に示す。

表−４の結果から判るように、ＰＥＧの配合量が活性剤
に対し１〜２０％の時、被洗布の黄変化が防止でき、且
つ難燃性も保持できる。

実施例 ７ 実施例１と同じ活性剤及びＰＥＧを用い、下記配合組成
に従って調製した洗浄剤により泡高、被洗布の黄変度及
び難燃性を試験した結果、この洗洗剤は優れた泡高を示
すと共に、被洗布の黄変化を防止し、且つ難燃性を保持
することが判った。

配合組成 α−８ＦＭｅ ＥＳ ＰＥＧ トリポリ燐酸ソーダ 珪酸ナトリウム 炭酸ナトリウム 硫酸ナトリウム及び水 １０％ １０％ １５％ １５％ １０％ ５％ バランス 試験結果 泡高（關） 黄変度 難燃性 炭化長（ｃｒＩＬ） 残炎時間（秒） ３ １．０ 残塵時間（秒） なお試験法は下記の通りである。

泡高試験 有機汚垢物質を付けたシャツを、電気洗濯機中、湯量３
０Ｊ、浴比１：３０、温度２５°Ｃ１時間１０分、３°
ＤＨの水使用という条件で洗浄し、生じた泡の高さを測
定する。

黄変化試験 洗浄−すすぎ−風乾のサイクルを２０回繰返した後、カ
ールツアイス社製、Ｅ ｌ ｒｅｐｈｏで被洗布の反射
率Ｒｙ （緑色用フィルター使用）およびＲｚ（青色用
フィルター使用）を測定し、下記式よりｂ値を求める。

一方、同様に水洗浄のみの被洗布のｂ値を求め、その差
（Ｊｂ）を黄変度として表わす。

なお、洗浄条件は湯量９００ｒｒＬ１１浴比に３０、温
度２５℃、時間１０分、１５°ＤＨ硬水である。

難燃性試験 難燃加工された布（ポリエステル６２％、レーヨン３８
％）について洗浄−すすぎ−風乾のサイクルを５回繰返
して処理した後、メガ試験機製垂直燃焼性試験器を用い
、ＪＩＳＬ−１０９１に従って試験した。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １（ａ）一般式 （但しＲ□ ：Ｃ６〜Ｃ２０のアルキル基、Ｒ２：Ｃ１
   〜Ｃ３のアルキル基、 Ｍ：アルカリ金属及び／又はアルカリ土類金属） で示されるα−スルホ脂肪酸エステル塩、（ｂ） 一
   般式 ％式％ ： 〜Ｃ２１の直鎖又は分岐アルキ Ｒ４：水素、又はＣ１〜Ｃ１□の直鎖又は分岐アルキル
   、 Ｒ３＋Ｒ４二 Ｃ７〜Ｃ２□、 ｎ：０．５〜３．０（エチレンオキサイドの平均付加モ
   ル数） Ｍ：アルカリ金属及び／又はアルカリ土類金属〕 で示されるアルコールエトキシサルフェート、及び （ｃ）平均分子量１０００〜１００００のポリエチレン
   グリコールを （ａ）：（ｂ）−７０： ３０〜５ ： ９５ （重量
   比）及び（ａ）＋（ｂ）：（ｃ）−１００： １〜２０
   （重量比）で含有することを特徴とする洗浄剤組成物
   。