JPS5845895Y2 - インク収納容器

Info

【考案の詳細な説明】本考案はインクオンデマンド型インクジェットプリンタ
のインク収納容器に係わり、特にインク終了時印字ヘッ
ド内への空気混入を防止したインク収納容器に関する。

本発明の目的は、インク終了時印字ヘッド内への空気混
入を防止することにある。

インクオンデマンド型インクジェットプリンタは、無騒
音、低消費エネルギなどの特徴で注目されている。

しかしながらインク消費によりインクが終了した時に印
字ヘッドを駆動すると、印字ヘッド内部が負圧となり、
ノズルから空気が入る。

またインク収納容器中に空気があると、インク終了後空
気が印字ヘッドに供給される。

このように・インク終了後の印字ヘッド駆動により印字
ヘッド内に空気が入ると、新たにインク収納容器にイン
クを補充しても、空気を排除しない限りインクを射出す
ることができない。

これは圧電素子などによる加圧力が空気の圧縮に使われ
てしまい、インク射出かで゛きないためで゛ある。

本考案はこのような欠点を除こうとするものでインク終
了後、印字ヘッドを駆動しても空気の混入がおこらない
。

以下実施例を図により説明する。

第１図は本発明の一実施例を示す側断面図で、１は硬質
透明プラスチックからなるインク収納容器の外筒で、大
気に連通ずる孔２がおいている。

３は塩化ビニリテ゛ンフイルムからなる収納容器で水溶
性のインク４とシリコンオイル５が収納されている。

インク４とシリコンオイル５は比重の違いによりインク
収納容器３の中で上下にわかれている。

６はゴム栓であり、中空の針７が貫通している。

８は針７から印字ヘッド９ヘインク４を供給する供給チ
ューブである。

印字ヘッド９はピエゾ１０で駆動され、インク滴１１を
記録紙１２へ射出し印字を行なう。

以上の構成において、その動作を説明する。

通常の印字は第１図のようにインク４により行なわれる
。

インク消費に伴ない収納容器３はだんだんしは゛んで゛
くる。

インク４が消費されてしまうとシリコンオイル５が、針
７、供給チューブ８を経由して印字ヘッド９よりイク滴
１１のがわりに記録紙１２に射出される。

しかしシリコンオイルでは記録ができないため、使用者
はインク交換をする。

以上のようにインク終了時にもインクの替りに予備液体
が印字ヘッドを充填するため印字ヘッド内に空気が混入
することはない。

本実施例では印刷インクと、予備液体との２種類の液体
を収納したインク収納容器について説明したが、印刷イ
ンクとして互いに不溶な、色調の異なるインクを用い、
予備液体と合わせて３種類の液体を収納したインク収納
容器も考えられる。

この場合、たとえば通常の印字は黒色インクで印字し、
黒色インク終了後、少量の赤色インクでインク終了の報
知を行なうようにする。

交換インクが無かったり、交換の手間を惜しんで赤色イ
ンクσまま印字を続けても、予備液体により印字ヘッド
への空気混入は防止できる。

インク交換は、収納容器ごと新しいものに交換したり、
インク４をゴム栓６を通して、図示されていない注射針
で注入するなどが考えられる。

また予備液体として実施例では無色透明のシリコンオイ
ルを用いたが、わずかに記録が判別できるような有色液
体を使うこともできる。

こうすれば、重要情報の印字中に、インク終了のために
記録中断するということはさけられ、またインクを交換
することなく予備液体で印字を続行し、その結果印字ヘ
ッドへの空気混入をまねくということもなくなる。

また実施例では密閉型の収納容器を示したが、毛細管を
利用したサインペンのような収納容器でもよい。

以上の説明でわかるように、本考案によれば、インク終
了後、予備液体をヘッドに供給することにより印字ヘッ
ドへの空気混入を防止でき、圧電素子を使うインクジェ
ットプリンタだけでなく、各種のインクオンデマンド型
プリンタ、プロッタ、ファクシミリ等に応用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す側断面図である。３・・・・・・収納容器、４・・・・・・インク、５・
・・・・・シリコンオイル、９・・・・・・印字ヘッド
、１２・・・・・・記録紙。

【実用新案登録請求の範囲】

インクオンテ゛マント型インクジェット印刷装置におい
て、印刷インクと、該印刷インクの消費後に印字ヘッド
に供給される前記印刷インクと不溶で記録判別の困難な
予備液体と、前記印刷インクと予備液体を収納する収納
容器からなるインク収納容器。