JPS5845569Y2 - 無菌飼育容器におけるフィルタ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、マウス、ラット等の実験動物る無菌状態で飼
育するための無菌飼育容器におけるフィルタ装置に関す
るものであるっ 従来のこの種無菌飼育容器は第５図に示すように、透明
な硬質合成樹脂製の容器本体Ａに、吸気用フィルタＢ、
排気用フィルタＣ１物品搬尺筒り及びゴム手袋Ｅ等が取
付けられて成っている。

これらのフィルタＢ、Ｃは、金属製ケースの内部にフィ
ルタシートを１したもので、容器本体Ａにパツキンを介
し４本のねじで取付けられている。

ところが、この従来の無菌飼育容器は、容器本体Ａが硬
質合成樹脂製であるため不使用時であっても折りたたむ
ことができず、輸送及び保管に場所を取るという欠点が
あった。

そこで、容器本体Ａを軟質合成樹脂フィルムを用いて製
作することが考えられているが、軟質合成樹脂フィルム
は定形性が無く強度的にも弱いため、上述した従来のフ
ィルタ、物品搬入筒及びゴム手袋等をその１１使用する
ことができない。

例えば上述のフィルタＢ。Ｃを用いると、重量が重くて
容器本体の形状が不安定となり破れ易く、ねじで取付け
ることは困難であって、またシール性の保持に特別の工
夫を要する。

つ１り従来のフィルタでは、重量が大、構造が複雑、取
付けが困難で高価であるという欠点を有し、軟質合成樹
脂フィルムを用いた飼育容器には不適であった。

本考案は上述の事情に鑑みて威されたもので、軽量、構
造簡単かつ取付けが容易で安価につき、軟質合成樹脂フ
ィルムを用いた飼育容器に好適なフィルタ装置を提供す
ることを目的としている。

本考案は、軟質合成樹脂フィルム製の容器本体に開口部
を設け、該開口部に形状保持用のリングを嵌挿して該開
口部の周縁フィルムを該リングの外周に巻掛け、一対の
網体間にフィルタシートを挟持して成るサンドインチ構
造体で前記開口部を覆うと共に、このサンドインチ構造
体の周縁部を前記周縁フィルムの上から前記リングの外
周に巻掛け、さらにその上方から接着テープにより縛着
したことを特徴とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明すると、塩
化ビニル等の軟質で透明な合成樹脂製フィルムによって
箱状の容器本体１が製作され、この容器本体１の前面上
部寄り位置に左右２個の開口が設けられ、此等開口に軟
質合成樹脂から成る袖筒２，２の基部が熱溶着３，３に
よって取付けられると共に袖筒２，２の袖口にネオプレ
ンゴム製の手袋４，４が止着され、しかして手袋４，４
及び袖筒２，２を表裏反転させて容器本体１内入収容し
、これらに外部から飼育実験者が手勢よび腕を尺れるこ
とにより上記容器本体１内に手を入れて該容器本体１内
の物品器具類の操作ができるようにしている。

５は同じく軟質合成樹脂の筒体かる成る物品搬入袋であ
り、この物品搬入袋５ばその基部を容器本体１に熱溶着
６して接続されると共に、この物品搬入袋５と容器本体
１とが連通され、且つ物品搬に袋５の基部に該基部を挟
みつけてシールするが如き、例えばクリップ状の挟着金
具７が取付けられ、これによって物品搬入袋５を封止し
て容器本体１が外気に連通するのを阻止している。

８はゴム栓９を有する薬剤噴霧口である。

この物品搬入袋５は容器本体１内で実験動物を飼育する
に必要な物品器具、例えば飼育ケージ等を該容器本体１
内に搬入するものであって、該搬入にあたっては上記挟
着金具１によって物品搬入袋５と容器本体１内との連通
を阻止している状態から物品搬入袋５内に飼育ケージを
いれ、物品搬入袋５の先端５ａを熱溶着して封目し、し
かるのち薬剤噴霧口８から物品搬入袋５内に消毒液を噴
霧してゴム栓９にて該薬剤噴霧口８を塞ぎ、所定の時間
をおいて飼育ケージを完全滅菌し、次に挟着金具７を外
して容器本体１と物品搬入袋５とを連通させて前記手袋
４を用いて飼育ケージを容器本体１内に搬入する。

１０はフロア１１に連結された吸気側フィルタ装置、１
２は排気側フィルタ装置で、吸気側フィルタ装置１０は
第３図のように硬質紙管等を適当幅に輪切りにした形状
保持用のリング１３と、一対の防虫ネットの如き網体１
４，１４と、フィルタシート１５と、カバーシート１６
より成り、フィルタシート１５を一対の網体１４，１４
によってサンドイッチ状に狭むと共に、リング１３を容
器本体１の吸気孔１７に嵌挿して吸気孔１７周りの周縁
フィルム１８をリング１３の外周に巻捌は且つ第４図の
如くフィルタシート１５釦よび網体１４．１４で吸気孔
１７を覆い且つその周縁部を周縁フィルム１８の上から
リング１３の外周に巻掛け、その上からカバーシート１
６を被せて該カバーシート１６の周縁部の上からリング
１３に対し押圧するようにして接着テープ１９を巻回縛
着させ、これによって網体１４，１４、フィルタシート
１５、カバーシート１６及びリング１３を飼育容器１に
取付けている。

そしてカバーシート１６に設けた口部２０にブロア１１
を連結し、しかしてブロア１１によって口部２０へ吹き
こむ空気をフィルタシート１５に通して清浄化したのち
容器本体１内に送尺するようにしている。

一方、排気側フィルタ装置１２はカバーシート１６を除
去した以外は吸気側フィルタ装置１０と同一構成となっ
ている。

上述の実施例によると、フィルタ装置１０，１１は構造
が極めて簡単であり且つその取付は取外しを容易に行う
ことができるので安価につく。

リング１３として硬質紙管製等の軽量のものを用いるこ
とができるので、フィルタ装置１０，１１として不必要
に重量の嵩むものはなく軽量であり、従って容器本体１
の形状が変形せずｌた破れることがなく、しかも接着エ
ーゾ１９によって充分強固に取付けることができシール
性も充分である。

また、フィルタ装置１０，１１の重量及び体積に比して
、通風面積を大きくとることができる。

以上のように本考案によると、軽量、構造簡単且つ取付
けが容易で安価につき、軟質合成樹脂フィルムを用いた
飼育容器に好適なフィルタ装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示すもので、第
１図は無菌飼育容器の正面図、第２図は同斜視図、第３
図はフィルタ装置の分解図、第４図はフィルタ装置の断
面図、第５図は従来の飼育容器の斜視図である。 １・・・・・・容器本体、１０，１２・・・・・・フィ
ルタ装置、１３・・・・・・リング、１４・・・・・・
網体、１５・・・・・・フィルタシート、１７・・・・
・・吸気孔（開口部）、１８・・・・・・周縁フィルム
１９・・・・・・接着テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軟質合成樹脂フィルム製の容器本体に開口部を設け、該
   開口部に形状保持用のリングを嵌挿して該開口部の周縁
   フィルムを該リングの外周に巻掛け、一対の網体間にフ
   ィルタシートを挟持して成るサンドイッチ構苗体で前記
   開口部を覆うと共に、このサンドインチ構造体の周縁部
   を前記周縁フィルムの上から前記リングの外周に巻掛け
   、さらにその上方から接着テープにより縛着したことを
   特徴とする無菌飼育容器ｖｃｊ；＝−けるフィルタ装置
   。