JPS5844976Y2 - クランクシヤフトミラ−のカツタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、クランクシャフトミラーのカッタに関するも
のである。

この種のカッタは第１〜３図に示すようになっていて、
本体ａとリソグｂとからなる円板の外周部に多数個のチ
ップＣか交互に植設されてトリ、このチップＣの上記円
板の外周面と側面から突出する刃先部分によりワークで
あるクランクシャフトのピン部ｄおよび両側壁ｅｌ＋８
２を切削するようになっている。

なおこの切削は第５図に示すようにカッタの外周部かピ
ン部ｄに達するまではプランジカットを行ない、それ以
後のピン部ｄの外周切削はロータリカットを行なう。

上記加工において、カッタの外周がピン部ｄに至るまで
のプランジカットでは、両側壁ｅｘ。

ｅ２の取代Ａが各チップＣのカッタに対する外側円弧部
分ｃ１にて切削され、カッタ外周がピン部ｄに至った後
のロータリカットでは、上記チップＣの外側円弧部ｃ１
による両側壁加工のほかに、ピン部ｄの取代Ｂが各チッ
プＣの刃先部分ｃ１にて切削される。

上記ロータリカット時にはカッタはピン部ｄの周囲を移
動することになり、その切削送りは、ピン部ｄに近い部
分の送りｇに対して側壁ｅｌ。

ｅ２の外側部での送りｈが大きく、ワークの大きさ、カ
ッタの径に影響されるがその差は大きい。

このため各チップＣに送りの大きい部分と小さい部分が
生じてチップＣとして適切な送りに設定できない。

すなわち、刃先部分ｃ２の送りは小さく、外側円弧部分
ｃ１の送りは大きい。

この外側円弧部分ｃ１の送りを適当にするということは
送りを下げるということになり能率の低下となる。

本考案は上記のことにかんがみなされたもので、通常の
チップのほかに、この通常のチップと共にワークの側壁
部からピン端部の円弧部に至る取代を切削する丸形チッ
プを植設することにより、切削能率の向上むよびチップ
の寿命の延長等優れた効果を奏することかできるクラン
クシャフト□ラーのカッタを提供しようとするものであ
る。

以下その構成を第６図以下に示した実施例に基づいて説
明する。

図中１は円板、２，２はこれの外周部に植設する通常の
菱形のチップである。

３は上記通常のチップ２，２の間に植設した丸形チップ
で、この丸形チップ３は、側壁部からピン端部の円弧部
に至る取代Ａを切削する形状になっている。

上記構成において、チップ２，３を植設したカッタにて
ワークを切削すると、第８図に示すように、チップ２，
３はＴｉｍｅｌから順にＴｉｍｅ２〜４へと移っていき
、側壁の取代Ａは通常のチツフ２の外側円弧部分２ａと
丸形チップ３にて切削される。

そして所定以上送られた状態でチップ２の刃先部分２ｂ
が取代Ｂにくいつきを開始する。

丸形チップ３はＴｉｍｅｌですでに側面の取代Ａにくい
ついている。

そしてＴｉｍｅ２，３・・・・・・と時間が移るに従っ
てＰｌからＰ２・・・・・・とポイントが移るだけであ
らたに丸形チップ３がワークにくいつくということがな
く、そのままピン端部の円弧部に至る取代を切削する。

なお−上記丸形チップ３は真円形にかぎるものではなく
、第８図に鎖線で示すように長円形でもよい。

な耘上記通常のチップ２は第７図に示すように菱形でも
よいが、方形でもよい。

この方形の場合は第９図のＡに示すようにその角部の半
径を丸形チップ３のＲより小さ℃・ｒにするか、あるい
は第９図Ｂに示すように角部の円弧を不完全円弧とする
。

上記各方形チップと丸形チップとの投影を示すと第１０
図Ａ、Ｂに示すようになる。

本考案は以上のようになり、円板１の外周部に多数個の
チップを植設してなるクランクシャフトミラーのカッタ
において、菱形あるいは方形等の形状に形成され、かつ
ワークの側壁部とピン外径部の取代Ａを切削する通常の
チップ２と共に、上記通常のチップ２と共にワークの側
壁部からピン端部の円弧部に至る取代Ａを切削する丸形
チップ３を植設したから、以下の作用効果を奏すること
かできる、すなわち、（１）ワークの側壁部の取代Ａを
プランジカットする場合に、この部分の加工に対応する
チップの数が多くなり、１つのチップあたりの送りが同
じでもカッタの送りを倍にでき切削能率を向上すること
ができる。

（２）上記取代Ａをロータリカットする場合に、取代Ａ
に対する送りを半分にでき、チップの寿命を長くするこ
とができる。

（３）上記（２）と関連して取代Ａに対する送りを適切
にするため全体の送りを下げる必要がないから、取代Ｂ
に対する送りを大きくとれ、これによってワークのくい
つきが良く、振動が生じず、従ってチップの寿命が長く
なる。

（４）取代Ａに対する丸形チップ３は大きさが小さいも
のであるから、従来の通常のチップ２の間に容易に配置
でき、その結果ファインピッチカッタとなる。

（５）丸形チップは菱形、方向のチップよりその形状が
単純であることにより精度の良いものができ、この丸形
チップを他のチップより突出してむくことにより加工精
度を向上することができる。

（６）丸形チップを部分的に用いることにより切粉が小
さくなり切粉はけをよくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図はクランクシャフトミラーのカッタを
示す正面図、側面図、断面図、第４図はカッタによる加
工状態を示す正面図、第５図は加工部分の断面図、第６
図以下は本考案の実施例を示すもので、第６図は正面図
、第７図はチップの投影配置図、第８図は切削状態を示
す説明図、第９図Ａ、Ｂは方形チップの実施例、第１０
図Ａ。 Ｂは方形チップと丸形チップとを組合せた場合の投影配
置図である。 １・・・円板、２はチップ、３は丸形チップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円板１の外周部に多数個のチップを植設してなるクラン
   クシャフトミラーのカッタにおいて、菱形あるいは方形
   等の形状に形成され、かつワークの側壁部とピン外径部
   の取代Ａを切削する通常のチップ２と共に、上記通常の
   チップ２と共にワークの側壁部からピン端部の円弧部に
   至る取代Ａを切削する丸形チップ３を植設したことを特
   徴とするクランクシャフトミラーのカッタ。