JPS5844749B2 - 高純度なアルカリ金属水酸化物の製造方法 - Google Patents
高純度なアルカリ金属水酸化物の製造方法Info
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- JPS5844749B2 JPS5844749B2 JP6195276A JP6195276A JPS5844749B2 JP S5844749 B2 JPS5844749 B2 JP S5844749B2 JP 6195276 A JP6195276 A JP 6195276A JP 6195276 A JP6195276 A JP 6195276A JP S5844749 B2 JPS5844749 B2 JP S5844749B2
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- gas
- cation exchange
- exchange membrane
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25B—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
- C25B1/00—Electrolytic production of inorganic compounds or non-metals
- C25B1/01—Products
- C25B1/34—Simultaneous production of alkali metal hydroxides and chlorine, oxyacids or salts of chlorine, e.g. by chlor-alkali electrolysis
- C25B1/46—Simultaneous production of alkali metal hydroxides and chlorine, oxyacids or salts of chlorine, e.g. by chlor-alkali electrolysis in diaphragm cells
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は高純度なアルカリ金属水酸化物の製造方法に関
する。
する。
詳しくは、陽イオン交換膜により陽極室と陰極室とに分
離された電解槽で、アルカリ金属ハロゲン化物水溶液を
電解して、高純度なアルカリ金属水酸化物を製造する方
法に関する。
離された電解槽で、アルカリ金属ハロゲン化物水溶液を
電解して、高純度なアルカリ金属水酸化物を製造する方
法に関する。
本発明の目的は、アルカリ金属ハロゲン化物濃度の低い
高純度なアルカリ金属水酸化物を得ることにある。
高純度なアルカリ金属水酸化物を得ることにある。
従来より、アルカリ金属ハロゲン化物水溶液を電解して
アルカリ金属水酸化物を得る方法として、水銀法と隔膜
法とがある。
アルカリ金属水酸化物を得る方法として、水銀法と隔膜
法とがある。
近年水銀による環境汚染問題を契機として後者が注目さ
れているが、それぞれの方法によって製造されたアルカ
リ金属水酸化物の性状には大きな差異が認められ、不純
物濃度が著しく異なる。
れているが、それぞれの方法によって製造されたアルカ
リ金属水酸化物の性状には大きな差異が認められ、不純
物濃度が著しく異なる。
塩化ナトリウム水溶液を電解して苛性ソーダを得る場合
を例にとれば、50%苛性ソーダ水溶液中で、水銀法で
は塩化ナトリウム含量が数ppm〜数十ppmであるの
に対し、隔膜法では塩化ナトリウム含量が約io、oo
。
を例にとれば、50%苛性ソーダ水溶液中で、水銀法で
は塩化ナトリウム含量が数ppm〜数十ppmであるの
に対し、隔膜法では塩化ナトリウム含量が約io、oo
。
ppm もある。
隔膜法で得られる苛性ソーダ中の塩化ナトリウムを除去
する方法として、液体アンモニア抽出法、水和物法及び
複塩法等が研究され、一部実用化もされているが、いづ
れもコストアップを招き、更にはかかる方法で精製され
た苛性ソーダ中にも塩化ナトリウムが数百〜数千ppm
残存し、高純寒な苛性ソーダを必要とする市場分野には
使用出来ないのが実状である。
する方法として、液体アンモニア抽出法、水和物法及び
複塩法等が研究され、一部実用化もされているが、いづ
れもコストアップを招き、更にはかかる方法で精製され
た苛性ソーダ中にも塩化ナトリウムが数百〜数千ppm
残存し、高純寒な苛性ソーダを必要とする市場分野には
使用出来ないのが実状である。
従って、近年、隔膜法で一般に用いられるアスベスト等
の中性隔膜にかえて、陽イオン交換膜を用いる隔膜電解
法が提案されている。
の中性隔膜にかえて、陽イオン交換膜を用いる隔膜電解
法が提案されている。
この陽イオン交換膜は陽極で発生するハロゲンガス、陽
極液中に生成する次亜ハロゲン酸イオン等の酸化性物質
により著しく劣化をうけるために、耐酸化性を有する必
要がある。
極液中に生成する次亜ハロゲン酸イオン等の酸化性物質
により著しく劣化をうけるために、耐酸化性を有する必
要がある。
このような要求に対して、最近、パーフルオロ化炭化水
素とスルホン化パーフルオロビニルエーテルの共重合体
で作られた改良された膜が開発されている。
素とスルホン化パーフルオロビニルエーテルの共重合体
で作られた改良された膜が開発されている。
種々の実験において、かかる陽イオン交換膜はアルカリ
金属水酸化物の製造用に耐え得ることがわかっている。
金属水酸化物の製造用に耐え得ることがわかっている。
しかしながら、このような膜を1枚だけ用いて電解を行
う2室式電解法においては、得られるアルカリ金属水酸
化物中のアルカリ金属塩化物含量は未だ数百〜数千pp
m にも達し、高純度を必要とする市場分野での使用に
耐えないとされている。
う2室式電解法においては、得られるアルカリ金属水酸
化物中のアルカリ金属塩化物含量は未だ数百〜数千pp
m にも達し、高純度を必要とする市場分野での使用に
耐えないとされている。
最近、この問題を解決する方法としては、陽イオン交換
膜と中性隔膜とをそれぞれ1枚以上用いる多室式電解法
が研究され、提案されている。
膜と中性隔膜とをそれぞれ1枚以上用いる多室式電解法
が研究され、提案されている。
この方法によれば、水銀法と同等の低アルカリ金属、塩
化物含有の高純度なアルカリ金属水酸化物が製造し得る
ことが知られている。
化物含有の高純度なアルカリ金属水酸化物が製造し得る
ことが知られている。
しかしながら、この多室式電解法は下記の如き幾多の欠
陥が指摘出来、工業的に極めて不利な方法といわざるを
得ない。
陥が指摘出来、工業的に極めて不利な方法といわざるを
得ない。
■ 膜を2枚以上用いるために、必然的に摺電圧の上昇
を招き、エネルギーコストが大巾にアップする。
を招き、エネルギーコストが大巾にアップする。
■ 電解槽構造が複雑化し、設備コスF−′j:J樋犬
となる■ 電解槽操作が煩雑化し、運転性が悪化する。
となる■ 電解槽操作が煩雑化し、運転性が悪化する。
本発明者等は、上記従来方法の欠点を克服すべく、陽イ
オン交換膜を用いる隔膜電解法につき鋭意研究を重ねた
結果、一般に公知な耐酸化性陽イオン交換膜を用いた隔
膜電解法で、アルカリ金属ハロゲン化物濃度の非常に低
い高純度なアルカリ金属水酸化物を工業的に極めて有利
に製造出来る方法を見出した。
オン交換膜を用いる隔膜電解法につき鋭意研究を重ねた
結果、一般に公知な耐酸化性陽イオン交換膜を用いた隔
膜電解法で、アルカリ金属ハロゲン化物濃度の非常に低
い高純度なアルカリ金属水酸化物を工業的に極めて有利
に製造出来る方法を見出した。
本発明は、陽イオン交換膜を用いた電解槽において、陽
極室で発生するハロゲンガスが陽極液と分離することに
よって生ずるハロゲンガスからなる気相中に陽イオン交
換膜を露出させることなくアルカリ金属ハロゲン化物含
量の少ない高純度なアルカリ金属水酸化物を製造するも
のである。
極室で発生するハロゲンガスが陽極液と分離することに
よって生ずるハロゲンガスからなる気相中に陽イオン交
換膜を露出させることなくアルカリ金属ハロゲン化物含
量の少ない高純度なアルカリ金属水酸化物を製造するも
のである。
本発明者等は、陽イオン交換膜を用いるアルカリ金属ハ
ロゲン化物水溶液の電解によって得られるアルカリ金属
水酸化物中のアルカリ金属ハロゲン化物の混入原因につ
き、詳細に研究した結果、主たる原因は、陽極液の上部
に形成されるハロゲンガスからなる気相部に陽イオン交
換膜が露出している場合に、気相中のハロゲンガスが膜
を通って陰極室に拡散し、そのハロゲンガスと陰極室で
生成されるアルカリ金属水酸化物とが直ちに反応して、
アルカリ金属ハロゲン化物を生成するためであることを
つきとめた。
ロゲン化物水溶液の電解によって得られるアルカリ金属
水酸化物中のアルカリ金属ハロゲン化物の混入原因につ
き、詳細に研究した結果、主たる原因は、陽極液の上部
に形成されるハロゲンガスからなる気相部に陽イオン交
換膜が露出している場合に、気相中のハロゲンガスが膜
を通って陰極室に拡散し、そのハロゲンガスと陰極室で
生成されるアルカリ金属水酸化物とが直ちに反応して、
アルカリ金属ハロゲン化物を生成するためであることを
つきとめた。
陽イオン交換膜の片側がハロゲンガスに直接露出した場
合、膜の反対側にハロゲンガスが容易に拡散することは
、下記の実験事実より理解出来る。
合、膜の反対側にハロゲンガスが容易に拡散することは
、下記の実験事実より理解出来る。
第1図に示す如く、内容積IA(10crfLxlOm
X 10cm、)のアクリル樹脂製容器1′の中央に、
イー・アイ・デュポン・デ・ニモアース・アンド・カン
パニー製パーフルオロスルホン酸膜(商品名゛ナフィオ
ンXR315”)(’図中記号2′)をはさみこんで、
3′及び4′の2つの室を形成させ、室3′に20%苛
性ソーダを一杯に充填し、室4′に塩素ガスを常圧で1
.2 z / hrを3時間通気し、その間に20%苛
性ソーダ中に増加した塩化すl−IJウムを測定した所
、735 ppmであった。
X 10cm、)のアクリル樹脂製容器1′の中央に、
イー・アイ・デュポン・デ・ニモアース・アンド・カン
パニー製パーフルオロスルホン酸膜(商品名゛ナフィオ
ンXR315”)(’図中記号2′)をはさみこんで、
3′及び4′の2つの室を形成させ、室3′に20%苛
性ソーダを一杯に充填し、室4′に塩素ガスを常圧で1
.2 z / hrを3時間通気し、その間に20%苛
性ソーダ中に増加した塩化すl−IJウムを測定した所
、735 ppmであった。
次に、第2図に示す如く、膜1が水平になる如くし、下
室3′に20%苛性ソーダを一杯に充填し、上室lに半
容量の蒸溜水を充填し、この水層の上部に塩素ガスを常
圧で1.21/hrを3時間通気し、その間に20%苛
性ソーダ中に増加した塩化ナトリウムを測定した所、2
7 ppm であった。
室3′に20%苛性ソーダを一杯に充填し、上室lに半
容量の蒸溜水を充填し、この水層の上部に塩素ガスを常
圧で1.21/hrを3時間通気し、その間に20%苛
性ソーダ中に増加した塩化ナトリウムを測定した所、2
7 ppm であった。
従って、陽極室内の気液分離により形成されるハロゲン
ガス相中に陽イオン交換膜が露出することがないように
電解することが、アルカリ金属ハロゲン化物を殆んど含
まない高純度なアルカリ金属水酸化物を得ることを可能
にする要点である。
ガス相中に陽イオン交換膜が露出することがないように
電解することが、アルカリ金属ハロゲン化物を殆んど含
まない高純度なアルカリ金属水酸化物を得ることを可能
にする要点である。
従来から種々発表されている陽イオン交換膜を隔膜とす
る電解槽は、気液分離に関し、二つの型に大別出来る。
る電解槽は、気液分離に関し、二つの型に大別出来る。
一つの型は、電解槽内の上部で気液分離を行わせるもの
であり、他の型は電解槽外の別槽で気液分離を行わせる
ものである。
であり、他の型は電解槽外の別槽で気液分離を行わせる
ものである。
前者は、膜の装置の容易さから膜の上端は電解槽の上面
に付属するフランジ等に装着されるため、陽極液上部に
形成されるハロゲンガス相に陽イオン交換膜の上部が露
出しているのが一般である。
に付属するフランジ等に装着されるため、陽極液上部に
形成されるハロゲンガス相に陽イオン交換膜の上部が露
出しているのが一般である。
後者においても、ガス中の液ミストを出来るだけ少なく
することと膜面の上部を出来るだけ有効に使うことを目
的として行われており、陽極室内の陽極液の上部にハロ
ゲンガス相が形成しないような特別な工夫がなされてい
ないので、陽極室内の陽極液の上部にハロゲンガス相が
形成されることは避けられず、ハロゲンガス相に陽イオ
ン交換膜の上部が露出されることには変りがない。
することと膜面の上部を出来るだけ有効に使うことを目
的として行われており、陽極室内の陽極液の上部にハロ
ゲンガス相が形成しないような特別な工夫がなされてい
ないので、陽極室内の陽極液の上部にハロゲンガス相が
形成されることは避けられず、ハロゲンガス相に陽イオ
ン交換膜の上部が露出されることには変りがない。
従って、上記従来方法により陽イオン交換膜を隔膜とし
て電解を行う場合は、陽極室で発生するハロゲンガスが
膜を通って陰極室に拡散しアルカリ金属水酸化物中にア
ルカリ金属ハロゲン化物が含有される結果となる。
て電解を行う場合は、陽極室で発生するハロゲンガスが
膜を通って陰極室に拡散しアルカリ金属水酸化物中にア
ルカリ金属ハロゲン化物が含有される結果となる。
陽イオン交換膜を陽極液の上部に形成されるハロゲンガ
スからなる気相部中に露出させないためには、下記の如
く種々な方法が考えられる。
スからなる気相部中に露出させないためには、下記の如
く種々な方法が考えられる。
望ましい一つの方法は、電解槽の上部を陽極室と陰極室
とに分離する隔壁に陽イオン交換膜を装着し、陽極室で
発生するハロゲンガスが陽極液と分離することによって
生ずるハロゲンガスからなる気相と電解液との境界面を
隔壁下端よりも高い位置に形成させることである。
とに分離する隔壁に陽イオン交換膜を装着し、陽極室で
発生するハロゲンガスが陽極液と分離することによって
生ずるハロゲンガスからなる気相と電解液との境界面を
隔壁下端よりも高い位置に形成させることである。
望ましい他の方法は、陽極室で発生するハロゲンガスが
陽極液と分離することによって生ずるハロゲンガスから
なる気相中に露出している陽イオン交換膜面を、ガス不
透過性物質で被覆させることである。
陽極液と分離することによって生ずるハロゲンガスから
なる気相中に露出している陽イオン交換膜面を、ガス不
透過性物質で被覆させることである。
ガス不透過性物質としては、フッ素系樹脂、エポキシ樹
脂等のプラスチックス、あるいはシーリング剤、接着剤
等を耐食性を考慮して適宜選択出来る。
脂等のプラスチックス、あるいはシーリング剤、接着剤
等を耐食性を考慮して適宜選択出来る。
又、ハロゲンガス相と、陽イオン交換膜がハロゲンガス
相に露出している膜面とを遮断する方法として、極室液
を露出膜面に連続的に循環流下させることも有効である
。
相に露出している膜面とを遮断する方法として、極室液
を露出膜面に連続的に循環流下させることも有効である
。
更に、望ましい他の方法は、陽極室内の陽極液の上昇流
速を0.5cm/sec以上に保ち、陽極室で発生する
ハロゲンガスが陽極液と分離することによって生ずるハ
ロゲンガスからなる気相を陽極室内で形成させないよう
にし、電解槽外の別槽で気液分離を行わせることである
。
速を0.5cm/sec以上に保ち、陽極室で発生する
ハロゲンガスが陽極液と分離することによって生ずるハ
ロゲンガスからなる気相を陽極室内で形成させないよう
にし、電解槽外の別槽で気液分離を行わせることである
。
陽極液の上昇速度が0、5 cyrt/seC未満のと
きは、陽極から発生するハロゲンガスの気泡を陽極液が
かかえこんだ状態で陽極室から排出することが出来ず、
陽極室上部で一部気液分離が行われ、ハロゲンガス相が
形成される。
きは、陽極から発生するハロゲンガスの気泡を陽極液が
かかえこんだ状態で陽極室から排出することが出来ず、
陽極室上部で一部気液分離が行われ、ハロゲンガス相が
形成される。
本発明の理解を容易にするために、図面により説明する
。
。
本発明は塩化ナトリウムや塩化カリウムの如きアルカリ
金属塩化物水溶液を陽イオン交換膜を隔膜として電解し
、塩素ガスの如きハロゲンガスと水酸化ナトリウムや水
酸化カリウムの如きアルカリ金属水酸化物を製造する一
般的な方法に適用出来る。
金属塩化物水溶液を陽イオン交換膜を隔膜として電解し
、塩素ガスの如きハロゲンガスと水酸化ナトリウムや水
酸化カリウムの如きアルカリ金属水酸化物を製造する一
般的な方法に適用出来る。
電解槽内の上部で気液分離を行わせる典型的な従来法電
解槽を第3図に示す。
解槽を第3図に示す。
陽イオン交換膜1によって2分割された2室からなり、
陽極室2は陽極4を、陰極室3は陰極5を有し、膜1は
極室2及び3の外周のフランジ6により所定の位置に装
着される。
陽極室2は陽極4を、陰極室3は陰極5を有し、膜1は
極室2及び3の外周のフランジ6により所定の位置に装
着される。
アルカリ金属ハロゲン化物水溶液7は、電解液供給口9
から陽極室2内に供給される。
から陽極室2内に供給される。
電解によって発生したハロゲンガスは陽極室ガス排出口
13から取出され、電解された電解液は電解液抜出しッ
ロ11から取出される。
13から取出され、電解された電解液は電解液抜出しッ
ロ11から取出される。
陰極室3へは水あるいはアルカリ金属水酸化物8が注液
口10から供給され、電解によって発生した水素ガスは
陰極室ガス排出口14から、製品のアルカリ金属水酸化
物は製品抜出し口12から取出される。
口10から供給され、電解によって発生した水素ガスは
陰極室ガス排出口14から、製品のアルカリ金属水酸化
物は製品抜出し口12から取出される。
陽イオン交換膜1は公知の膜が用いられ、一般にこれら
の膜物質は、電解環境に対し物理的及び化学的に安定で
あり、かつ、スルホン酸基、カルボン酸基等の活性なカ
チオン交換基を有する重合体からなる。
の膜物質は、電解環境に対し物理的及び化学的に安定で
あり、かつ、スルホン酸基、カルボン酸基等の活性なカ
チオン交換基を有する重合体からなる。
代表的かつ非常に良好な性質を持つ膜は、イー・アイ・
デュポン・デ・ニモアース・アンド・カンパニー製パー
フルオロスルホン酸膜(商品名、ナフィオン)である。
デュポン・デ・ニモアース・アンド・カンパニー製パー
フルオロスルホン酸膜(商品名、ナフィオン)である。
主要な操作条件は特に限定されるものではないが、約5
0〜330g/lの濃度のアルカリ金属ハロゲン化物水
溶液を供給し、10〜70A/d771″の電流密度で
、分解率10〜70%で電解する。
0〜330g/lの濃度のアルカリ金属ハロゲン化物水
溶液を供給し、10〜70A/d771″の電流密度で
、分解率10〜70%で電解する。
得られるアルカリ金属水酸化物の濃度は10〜50%で
ある。
ある。
本発明は、かかる電解槽において、第4図に示す如く、
電解槽の上部を陽極室と陰極室とに分離する隔壁15に
陽イオン交換膜を装着するか、あるいは第5図に示す如
く、ガス不透過性物質16で、陽イオン交換膜の上部を
被覆して電解液抜出し口11が、隔壁下端あるいは被覆
面下端より」二部に位置せしめるようにして、電解を行
わせる。
電解槽の上部を陽極室と陰極室とに分離する隔壁15に
陽イオン交換膜を装着するか、あるいは第5図に示す如
く、ガス不透過性物質16で、陽イオン交換膜の上部を
被覆して電解液抜出し口11が、隔壁下端あるいは被覆
面下端より」二部に位置せしめるようにして、電解を行
わせる。
この場合、膜1は陽極室のハロゲンガス気相部17に露
出されない。
出されない。
次に、電解槽外の別槽で気液分離を行わせる典型的な電
解槽を第6図に示す。
解槽を第6図に示す。
ハロゲンガスとアルカリ金属ハロゲン化物水溶液との混
合物を排出する陽極室排出口18及び水素ガスとアルカ
リ金属水酸化物との混合物を排出する陰極室排出口19
を有し、その他は第3図と同様である。
合物を排出する陽極室排出口18及び水素ガスとアルカ
リ金属水酸化物との混合物を排出する陰極室排出口19
を有し、その他は第3図と同様である。
本発明の他の方法は、かかる電解槽において、陽極室2
内のアルカリ金属ハロゲン化物水溶液7の上昇流速を0
.5cm/seC以上にして且つ電解液の出口を上方向
に設け、電解を行わせる。
内のアルカリ金属ハロゲン化物水溶液7の上昇流速を0
.5cm/seC以上にして且つ電解液の出口を上方向
に設け、電解を行わせる。
この場合、陽極室内にハロゲンガス気相部が形成されな
い。
い。
上記の如き方法によれば、陽極室で発生するハロゲンガ
スが陽極液と分離することによって生ずるハロゲンガス
からなる気相中に陽イオン交換膜を露出させることなく
電解を行うことが出来るので、ハロゲンガスが膜を通っ
て陰極室に拡散されず、従って水銀法益みの低アルカリ
金属ハロゲン化物濃度の高純度なアルカリ金属水酸化物
を製造し得る。
スが陽極液と分離することによって生ずるハロゲンガス
からなる気相中に陽イオン交換膜を露出させることなく
電解を行うことが出来るので、ハロゲンガスが膜を通っ
て陰極室に拡散されず、従って水銀法益みの低アルカリ
金属ハロゲン化物濃度の高純度なアルカリ金属水酸化物
を製造し得る。
この優れた効果の理由については、下記の如く説明出来
る。
る。
イオン交換膜は、イオン選択透過性及び液不浸透性には
優れているが、ガス不透過性に対しては必ずしも十分で
はない。
優れているが、ガス不透過性に対しては必ずしも十分で
はない。
従って、ハロゲンガス相中に膜が露出していると、ハロ
ゲンガスは膜を通って陽極室から陰極室に浸透、拡散す
る。
ゲンガスは膜を通って陽極室から陰極室に浸透、拡散す
る。
陰極室にはアルカリ金属水酸化物が存在するので、ハロ
ゲンガスはこれと瞬時に反応し、アルカリ金属ハロゲン
化物とアルカリ金属次亜ハロゲン酸とを生成する。
ゲンガスはこれと瞬時に反応し、アルカリ金属ハロゲン
化物とアルカリ金属次亜ハロゲン酸とを生成する。
例えば、C12+2NaOH−)NaCl+NaC10
+H2ON a C1,0は陰極で直ちにNaClに還
元される。
+H2ON a C1,0は陰極で直ちにNaClに還
元される。
NaC10+H20+2e→NaC1+20H即ち、陰
極室に拡散してきたC12 ガスは、苛性ソーダ中にN
a C1!とじて固定される結果となる。
極室に拡散してきたC12 ガスは、苛性ソーダ中にN
a C1!とじて固定される結果となる。
依って、膜を通してのハロゲンガスの浸透、拡散を防ぐ
ために、前記した如く、ハロゲンガス相を膜の取付位置
よりも上部に形成させるようにするか、あるいはハロゲ
ンガス相中に露出している膜面をガス不透過性物質で被
覆するかあるいは膜の存在する陽極室内に気液分離面を
形成させないようにして電解すれは、アルカリ金属水酸
化物中のアルカリ金属ハロゲン化物の濃度が顕著に減少
する。
ために、前記した如く、ハロゲンガス相を膜の取付位置
よりも上部に形成させるようにするか、あるいはハロゲ
ンガス相中に露出している膜面をガス不透過性物質で被
覆するかあるいは膜の存在する陽極室内に気液分離面を
形成させないようにして電解すれは、アルカリ金属水酸
化物中のアルカリ金属ハロゲン化物の濃度が顕著に減少
する。
尚、本発明方法は陽極室側にフッ素樹脂系中性多孔質膜
又は陽イオン交換膜を用いる多室式電解槽にも適用出来
、陽極室から膜間室へのハロゲンガスの浸透、拡散を防
止し得るので、膜間室液の純度向上及び陰極室側のイオ
ン交換膜の耐酸化性保護に対し多大な効力を持つもので
あることはいうまでもない。
又は陽イオン交換膜を用いる多室式電解槽にも適用出来
、陽極室から膜間室へのハロゲンガスの浸透、拡散を防
止し得るので、膜間室液の純度向上及び陰極室側のイオ
ン交換膜の耐酸化性保護に対し多大な効力を持つもので
あることはいうまでもない。
以下に、本発明を実施例及び比較例に基づいて説明する
。
。
実施例 1
第4図に示す構造の耐熱塩化ビニール樹脂製電解槽(有
効膜面積20CTL×20crIl)において、陽極に
Ti02−BaO2よりなる不溶性電極、陰極にメツシ
ュ状鉄製電極を使用して、飽和食塩水を電解した。
効膜面積20CTL×20crIl)において、陽極に
Ti02−BaO2よりなる不溶性電極、陰極にメツシ
ュ状鉄製電極を使用して、飽和食塩水を電解した。
電解隔膜はフッ素樹脂系の陽イオン交換膜゛ナフィオン
XR315”を使用した。
XR315”を使用した。
実験条件及び実験結果を第1表に示す。
比較例
第3図に示す構造の電解槽において、実施例1と全く同
様な実験条件で電解を行った結果を第2表に示す。
様な実験条件で電解を行った結果を第2表に示す。
実施例 2
第5図に示す構造の電解槽において、実施例1と全く同
様な実験条件で電解を行った結果を第3表に示す。
様な実験条件で電解を行った結果を第3表に示す。
実施例 3
第6図に示す構造の電解槽において、電解槽外の気液分
離を行わせる別槽との間に陽極液を循環させることによ
り、陽極室内の陽極液の上昇流速を0.2 、0.4
、0.5 、0.6 、0.8CTL/secに変化さ
せその他は実施例1と全く同様な実験条件で電解を行っ
た結果を第4表に示す。
離を行わせる別槽との間に陽極液を循環させることによ
り、陽極室内の陽極液の上昇流速を0.2 、0.4
、0.5 、0.6 、0.8CTL/secに変化さ
せその他は実施例1と全く同様な実験条件で電解を行っ
た結果を第4表に示す。
第1図及び第2図は、塩素ガスの拡散状況を調べるため
に用いた試験装置の概略断面図。 第3図は従来法電解槽、第4〜6図は本発明の電解槽を
示す断面図である。
に用いた試験装置の概略断面図。 第3図は従来法電解槽、第4〜6図は本発明の電解槽を
示す断面図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 陽イオン交換膜により陽極室と陰極室とに分離され
た電解槽で、アルカリ金属ハロゲン化物水溶液を電解し
てアルカリ金属水酸化物を製造する方法において、陽極
室で発生するハロゲンガスが陽極液と分離することによ
って生ずるハロゲンガスからなる気相中に陽イオン交換
膜を露出させることなしに電解を行わせることを特徴と
するアルカリ金属ハロゲン化物濃度の低い高純度なアル
カリ金属水酸化物の製造方法。 2 アルカリ金属ハロゲン化物が塩化ナトリウム、アル
カリ金属水酸化物が水酸化ナトIJウム、およびハロゲ
ンガスが塩素ガスである特許請求の範囲第1項記載の製
造方法。 3 アルカリ金属ハロゲン化物が塩化カリウム、アルカ
リ金属水酸化物が水酸化カリウム、およびハロゲンガス
が塩素ガスである特許請求の範囲第1項記載の製造方法
。 4 電解槽の上部を陽極室と陰極室とに分離するガス不
透過性隔壁を設け、これに陽イオン交換膜を装着し、電
液境界面を隔壁下端よりも高い位置になるようにして電
解を行なう特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 5 気相中に露出している陽イオン交換膜の片面又は両
面をガス不透過性物質で被覆させて電解を行なう特許請
求の範囲第1項記載の製造方法。 6 陽極室内の陽極液の上昇流速を0.5 CrIL/
SeC以上に保ち、且つ電解液の出口を上方向に設は陽
極室で発生するハロゲンガスが陽極液と分離することに
よって生ずるハロゲンガスからなる気相を陽極室内に形
成させないで電解を行なう特許請求の範囲第1項記載の
製造方法。 7 陽イオン交換膜がパーフルオロ化炭化水素とスルホ
ン化パーフルオロビニルエーテルの共重合体よりなる特
許請求の範囲第1項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6195276A JPS5844749B2 (ja) | 1976-05-27 | 1976-05-27 | 高純度なアルカリ金属水酸化物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6195276A JPS5844749B2 (ja) | 1976-05-27 | 1976-05-27 | 高純度なアルカリ金属水酸化物の製造方法 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60003114A Division JPS60187688A (ja) | 1985-01-10 | 1985-01-10 | 高純度なアルカリ金属水酸化物の製法 |
JP60003113A Division JPS60187687A (ja) | 1985-01-10 | 1985-01-10 | 高純度なアルカリ金属水酸化物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS52144399A JPS52144399A (en) | 1977-12-01 |
JPS5844749B2 true JPS5844749B2 (ja) | 1983-10-05 |
Family
ID=13186030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6195276A Expired JPS5844749B2 (ja) | 1976-05-27 | 1976-05-27 | 高純度なアルカリ金属水酸化物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5844749B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59165466U (ja) * | 1983-04-15 | 1984-11-06 | 鐘淵化学工業株式会社 | 電解用陽イオン交換膜 |
JP3009912B2 (ja) * | 1989-07-07 | 2000-02-14 | 旭化成工業株式会社 | アルカリ金属塩化物電解用陽イオン交換膜 |
-
1976
- 1976-05-27 JP JP6195276A patent/JPS5844749B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS52144399A (en) | 1977-12-01 |
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