JPS5844541Y2 - 蓄電池装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気車用あるいは電気自動車用のように複数個
の単電池を組電池として使用する蓄電池装置の一括補水
装置の改良に関するものである。

電気車用や電気自動車用に使用される蓄電池装置は交互
充放電使用であるため、充電終末の過充電による各単電
池の電解液面低下が著しく、各単電池への補水がたびた
び必要である。

またこの種蓄電池装置１組の単電池の数も２４個、４８
個、９６個等と多数になっているため、その補水作業に
は極めて多い労力を要する。

この補水に要する労力を少なくして省力化するために、
従来、定液面補水機能を有する補水枠を各単電池に取付
け、配水チューブで各単電池に取付けた補水枠を接続し
て一括補水を行なうことが提案されている。

上記提案されている一方法として、第１図ａ、ｌ）に示
すような補水枠および配水チューブを使用する実願昭５
２−４８４３１号に記載の考案がある。

第１図ａ、ｌ）において、１は定液面補水機能を有する
補水枠で、配水チューブ３の外径と略同径で、且つ水平
方向に補水栓本体を貫通して横断する配水チューブ接続
部２を有し、さらに前記配水チューブ接続部２の上壁面
部に配水チューブ３の径より小さい幅の配水チューブ装
着用切欠部６が設けられている。

また前記配水チューブ接続部２の下壁面に補水栓内の空
所に連結する注水穴４が設けられている。

５は配水チューブ３に設けられた注水穴で、配水チュー
ブの長さ方向に補水枠の数に従い複数個設けられている
。

なお、配水チューブ３は軟質合成樹脂、ゴム等の材質よ
り構成されており、適当な弾性を有し、圧迫すれば２つ
折り状となり、その力を除けはもとの形に戻る性質を持
たせである。

しかるに上記した如き第１図ａ、ｌ）に示すような補水
枠および配水チューブを用いるものにおいては、次のよ
うな欠点があった。

（ａ）第１図に示すように、補水枠１の配水チューブ接
続部２に取付けられた配水チューブ３は、配水チューブ
接続部２を形成する壁面と配水チューブ３の外面間の摩
擦抵抗によってのみ配水チューブ３がその長さ方向へ移
動しないように固定されている。

しかし蓄電池式機関車のように大きな衝撃力が加わる用
途にそれらを使用した場合、配水チューブ３と配水チュ
ーブ接続部２との相対位置がずれる場合があり、配水チ
ューブ接続部２に設けた注水穴４と配水チューブ３に設
けた注水穴５の位置がずれて第２図ａ、ｌ）に示すよう
に補水不可能になる場合があった。

（ｂ）配水チューブ３を補水枠１に取付ける場合、それ
ぞれに設けられている注水穴を確実に合わせる必要があ
るが、互の注水穴の位置関係の確認が困難であり、作業
に多くの時間を必要とした。

本考案は上述した如き欠点を除去し、配水チューブと補
水枠の固定が確実で、しかも配水チューブと補水枠の接
続を正確に且つ短時間で容易に行なうことができるこの
種蓄電池装置、即ち、複数個の単電池を有し、その各単
電池に定液面補水機能を有する補水枠を備え、前記補水
枠に補水栓本体を水平方向に横断する配水チューブ接続
部を設けると共に、該配水チューブ接続部を形成する壁
面の一部に注水穴を設け、且つ前記各補水枠の配水チュ
ーブ接続部に注水穴をその長さ方向に複数個設けた配水
チューブを前記配水チューブ接続部の注水穴と配水チュ
ーブの注水穴とを合わせて装着し、各単電池の補水検量
を１本の配水チューブで接続して補水通路を形成するも
のにおいて、前記補水枠の配水チューブ接続部を形成す
る壁面の一部に突出体を設け、この突出体を配水チュー
ブに設けた固定用穴に挿入嵌合した構造の蓄電池装置を
提供するものである。

以下、図面に示した実施例を用いて本考案を具体的に説
明する。

第３図ａ、ｌ）、ｃは本考案の一実施例を示すもので、
図中、第１図ａ、ｂと同符号のものは同じものである。

７は補水枠１の配水チューブ接続部２を形成する壁面の
一部に設けられた配水チューブ固定用の突出体である。

８は配水チューブ３に設けられた固定用の穴で、上記配
水チューブ固定用の突出体７に相対する位置に設けられ
ている。

第３図ａに示す配水チューブ固定用の突出体７を設けた
補水枠１に、固定用穴８を設けた配水チューブ３を取付
ける場合、第３図Ｃに示すように、配水チューブ固定用
の突出体７を配水チューブ３に設けた固定用穴８に挿入
嵌合する。

こうすることにより、互に設けられた注水穴４と５が一
致し、補水路が形成される。

第４図は本考案の他実施例を示すもので、かかる実施例
においては、補水枠１の配水チューブ接続部２を形成す
る壁面に設けた配水チューブ固定用の突出体７の一部に
注水穴４を設け、一方、配水チューブ３には固定用穴と
注水穴を兼ねる穴５を設け、突出体７を穴５に挿入嵌合
させたものである。

本考案は以上に述べた如き構造であるため、次のような
すぐれた効果を奏する。

（ａ）配水チューブと補水枠は、配水チューブ固定用突
出体部で互いに嵌合しているので、配水チューブの長さ
方向に加わる力はこの部分で受けるので、従来品の摩擦
抵抗のみで固定していたもののように、外部からの力に
よって、チューブが簡単に移動するようなことがない。

これは電気車用蓄電池や電気自動車用蓄電池のような振
動、衝撃が加わる蓄電池に取付け、長期間使用する場合
、その信頼性が大巾に向上することを意味する。

（ｂ）配水チューブを補水枠に取付ける作業を行なう場
合、両者の注水穴が確実に一致しているがどうかの確認
が、配水チューブに設けた固定用穴に補水枠の突出体が
嵌合しているがどうがのチェックで代行可能となり、従
来品に比べて簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａおよび第１図すは従来の蓄電池装置における補
水枠と配水チューブの接続構造例を示す正面縦断面図お
よび側面縦断面図、第２図ａおよび第２図すは第１図ａ
、ｌ）に示す従来例の補水枠と配水チューブがずれた状
態を示す正面縦断面図および側面縦断面図、第３図ａは
本考案蓄電池装置における補水枠の一実施例を示す側面
縦断面図、第３図すは本考案蓄電池装置における配水チ
ューブの一実施例を示す正面図、底面図、第３図Ｃは第
３図ａに示す補水枠と第３図すに示す配水チューブを接
続した状態を示す側面縦断面図、第４図は本考案蓄電池
装置における補水栓と配水チューブの接続構造の他実施
例を示す側面縦断面図である。 １・・・・・・補水栓、２・・・・・・配水チューブ接
続部、３・・・・・・配水チューブ、７・・・・・・突
出体、８・・・・・・穴。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）複数個の単電池を有し、その各単電池に定液面補
   水機能を有する補水枠を備え、前記補水枠に補水栓本体
   を水平方向に横断する配水チューブ接続部に設けると共
   に、該配水チューブ接続部を形成する壁面の一部に注水
   穴を設け、且つ前記各補水枠の配水チューブ接続部に注
   水穴をその長さ方向に複数個設けた配水チューブを前記
   配水チューブ接続部の注水穴と配水チューブの注水穴と
   を合わせて装着し、各単電池の補水徐開を配水チューブ
   で接続して補水通路を形成した蓄電池装置において、前
   記補水枠の配水チューブ接続部を形成する壁面の一部に
   突出体を設け、この突出体を配水チューブに設けた固定
   用穴に挿入した構造を備える蓄電池装置。
2. （２）実用新案登録請求の範囲第（１）項に記載の蓄電
   池装置において、補水枠の配水チューブ接続部を形成す
   る壁面に設けた突出体の一部に注水穴を設けてなるもの
   。