JPS5843097B2 - 医療用コルセット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、背椎および椎間板などの疾患による背椎部
の固定または背柱背屈位を保持する医療用コルセットに
関するものであって、従来のものが一体の固定構造であ
るのに対し、特に病状に応じてその固定度を変化できる
ようにしたものである。

この発明を図面について説明すると、１，１は基柱であ
って所定間隔をおいて並立され、上部連結金具２から上
方は両側方に拡がる肩当部３，３に形成され、中間にＵ
状の肋骨金具４、下端及びそのやや上部に輪体をＣ状に
屈曲した形状の２本の腰当金具５ ａ ｔ ５ ｂが各
固着され、肩当部３，３と肋骨金具４の先端にはベルト
６・・・・・・を介して１枚の胸片板７、また腰当金具
５ ａ ｔ ５ ｂの両端には保護板８を有するバンド
９が集約接続され、これらベルト６、バンド９は尾錠等
を介して伸縮自在である。

なお肋骨金具４は病状によっては省略し、肩当部３，３
先端と上部連結金具２両端とをベルトで結ぶようにして
もよい。

ところで、基柱１，１は鋼板、硬質合成樹脂板等の弾力
性材料で作られているが、直線部分である上部連結金具
２と腰当金具５の下端縁との間には、それぞれ数条又は
数枚の強い弾力性を有する鋼線又は鋼板１０・・・・・
・、１０・・・・・・が添接され、上下固定具１１，１
２で挟着固定されている。

鋼線を用いた場合について説明すると、この鋼線１０は
例えば太いピアノ線で作られ常に直線形状を保持してい
る。

上下固定具１１，１２はネジ１３・・・・・・を以って
上部連結金具２と腰当金具５ａ下端縁に添着締付される
が、これら挾接面には第３図に明らかなようにあらかじ
め対応して条溝１４・・・・・・を並設して、これら条
溝１４・・・・・・間で鋼線１０・・・・・・を挟接保
持するようにする。

この発明は上記の構造であって、従来のものが弾力性を
有しない剛体で作られた１本の基柱を主体として身体に
密着する套体として形成されているのに対し、特に基柱
１，１を弾力性を有するように作って、鋼線又は鋼板１
０・・・・・・の所要数を添接して形成したため、この
鋼線又は鋼板１０・・・・・・の本数を変えることによ
り、基柱１，１の可撓度を自由に選択することができる
。

さらに基柱１，１は並列する２本として直接背柱部を圧
迫しないようにし、かつ鋼線又は鋼板１０・・・・・・
はこれら基柱１．１に各添接するようにしたため、必要
により、左右基柱１，１に対する鋼線又は鋼板１０・・
・・・・の数を変えて、基柱１，１相互の弾性度を変化
させることもできる。

すなわち基柱１ｊ１の可撓度をあらかじめ患者の腰、背
部の固定または円背、電荷などの上体を釣る（背柱の背
屈）に必要な力量に応じた強さに設定して着用すること
により、傍を椎筋の適切な使用をうながし、その衰退を
防ぐと共にその回復をはかることができる。

また装着が一体の套体でなく各個に動き得るベルト６、
バンド９を介して行われているため装置が軽量、かつ装
着が容易なことは勿論、肩、腕などの運動をなんら妨げ
ることなく、また腹部を固定圧迫するものがないから自
由な背柱の背屈位をとり得るばかりでなく復元力を助長
させる等多くの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の１例の斜め後方よりみた斜面図であ
って鋼線を取りはずした状態を示す。 第２図は装着状態における正面図、第３図は基柱の固定
具部分における横断面図である。 図中符号、１は基柱、３は肩当部、５ａ、５ｂは腰当金
具、６はベルト、９はバンド、１０は鋼線、１１，１２
は固定具を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上端を肩当部３，３に形成した左右２条の基柱１，
   １の下端及びそのやや上部に腰当金具５ａ。 ５ｂを止着するとともに、肩当部３，３、腰当金具５
   ａ ｔ ５ ｂの先端にそれぞれ装着用ベルト６ならび
   にバンド９を各接続し、さらに上記基柱１，１の背面に
   は肩当部３，３下方から腰当金具５ａにわたる部分に固
   定具１１，１２を介して弾力性を有する鋼線又は鋼板１
   ０の所要数を取外し可能に各添着してなる医療用コルセ
   ット。