JPS5842824Y2 - 給湯装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は風呂釜と浴槽よりなる給湯装置に係わる。

背景技術 この種、給湯装置はその風呂釜から浴槽に至る濁流循環
の熱エネルギーを他の用途に有効利用することが種々検
討されている。

そこで、従来この熱エネルギーを他の用途に利用する目
的で連流循環用パイプに熱交換器を装備して冷水である
水道水を暖水のシャワーとして取り出すことが既に開発
されている。

ところで、その熱交換器は第５図に示す如く、熱効率の
関係からパイプハは平行した複数条（一本のパイプを蛇
行状に曲げるのと、更に両端パイプに平行してパイプを
接続したもの）に形成され、それに対応して風呂釜から
送り出された湯の濁流溜部イは幅が広い偏平状になる。

従って、同図に示す如く濁流溜部イの内壁口は平面で、
且つパイプは丸形のためパイプと内壁との間には広い空
間が存在する。

而して、この空間が狭い程湯の流速度がアップする（こ
れはベルヌーイの法則による）から、上記従来のものの
如く空間が広いものであると湯の流速に未だ改善の余地
があり、熱エネルギーの無駄がある。

考案の目的 本考案は上記の点に鑑みてなしたものであって、即ち渦
流溜部の平面の内壁と丸形のパイプとの空間を極力狭く
し、もって湯温溜部内での湯の流速をアップし、熱交換
器への熱エネルギーの吸収を向上することを目的とした
ものである。

考案の開示 実施例 以下本考案を一実施例として掲げた第１図乃至第４図に
基づき説明する。

図中１は風呂釜、２は浴槽、３は風呂釜１と浴槽２との
間に設置された濁流循環管路で、浴槽２内の水が下側の
濁流循環管路３を通って風呂釜１に入り、そこでガス等
の熱源により適宜温められた後、上側の濁流循環管路３
を通って再び浴槽２内に入り、浴槽２内の水が温められ
るようになっている。

４は第２図に示すように、水平方向に拡張された両端閉
塞形の偏平筒形となっている渦流溜部で、上側の濁流循
環管路３の中間部に挿入接続しである。

７は一端が細い水流管９によって水栓のような水供給部
５に接続され、他端が細い湯流管１０によってシャワー
ヘッド、上り湯栓などのような湯供給部６に接続しであ
る熱交換器で、パイプにて平行した複数条に形成されて
いる。

而してこの熱交換器７がパイプによる平行した複数条の
ため、これを内蔵する上記湯温溜部４は偏平形となって
いる。

又この熱交換器７は第３図に断面で示すように３条とし
ているが、勿論これに限定はしない。

又、その複数条とは従来例で述べたように一本のパイプ
を蛇行条に曲げたもの、更に両端のパイプ間に平行して
複数本のパイプを接続したものを指すのである。

而して、その湯温溜部４の上下の内壁４ａには熱交換器
７のパイプ間に沿うよう突出したくびれ部１１を形成し
ている。

尚、くびれ部１１は湯温溜部４の全長に互って設けるこ
とが好ましい。

そして、このくびれ部１１を設けたことにより湯温溜部
４の内壁４ａとパイプである熱交換器７との空間が従来
に比し狭くなり、同様にその分湯の流速がアップする。

又、くびれ部１１は熱交換器７に沿った形状であればよ
く、第４図に示すように鋸歯状であってもよい。

要は湯温溜部４の内壁４ａを略熱交換器７に沿って形成
せしめて熱交換器７の周りを通る湯の通過断面積を小さ
くするようにするのである。

ここで、風呂釜１から湯温の高い湯が上側の湯温還流管
路３を通って湯温溜部４内に入ると、湯温は湯温溜部４
内を良好なる流速をもって流れ、そこで熱交換器７に触
れて熱交換器７内の水を温めた後、再び湯温循環管路３
を通って浴槽２内に入るようになっている。

このため、風呂を沸かす過程においてシャワーヘッドな
どの湯供給部６への湯が熱交換器７を通じて得られるも
のである。

上記湯温溜部４は湯温循環管路３の接続部８を通じて、
適宜接続できるようになっており、従来例装置の湯温循
環管路３の適宜位置に挿入接続することにより設置施工
が行なえるようになっている。

１２は浴室の壁である。

効果 本考案は上記の如く、風呂釜１と浴槽２とを結合する湯
温循環管路３の中間部分に装着された偏平形の湯温溜部
４を装備し、この湯温溜部４内に一端が水供給部５に接
続され、且つ他端がシャワーヘッドのような湯供給部６
に接続されると共に而もパイプにて平行した複数条に形
成された熱交換器７を内蔵し、且つ該湯温溜部４の内壁
４ａに熱交換器７のパイプ間に沿うよう突出したくびれ
部１１を形成したから、熱交換器７によって風呂釜１か
ら浴槽２への湯温循環管路３の熱源をシャワーヘッドな
どにも有効利用出来、シャワーや上がり用に他の瞬間湯
沸器等が不要となるのは勿論、特にこの熱交換器７を熱
効率との関係からパイプを平行にした複数条に形成し、
それに対応して湯溜部４を幅が広い偏平状に形成してお
り、その内壁４ａは平面となるから丸パイプと内壁４ａ
との間には広い空間が存在し、湯の流速度に未だ無駄が
あったが、本考案の如く、くびれ部１１によって空間が
狭くなり、その分湯の流速度がアップし、熱交換器７へ
の熱エネルギーの吸収を向上出来る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面図、第２図は同上の湯
温溜部の斜視図、第３図は同上の側断面図、第４図は湯
温溜部の他の実施例を示す側断面図、第５図は湯温溜部
の従来例を示す側断面図である。 １・・・・・・風呂釜、２・・・・・・浴槽、３・・・
・・・湯温循環管路、４・・・・・・湯温溜部、４ａ・
・・・・・内壁、５・・・・・・水供給部、６・・・・
・・湯供給部、７・・・・・・熱交換器、１１・・・・
・・くびれ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 風呂釜と浴槽と、この両者を結合する濁流循環管路と、
   この濁流循環管路の風呂釜から浴槽に至る中間部分に装
   着された偏平形の渦流溜部と、一端が水供給部に接続さ
   れ、且つ他端がシャワーヘッドのような湯供給部に接続
   されると共に而もパイプにて平行した複数条に形成され
   て前記偏平形の渦流溜部に内蔵された熱交換器とでなり
   、而も該渦流溜部に内壁に熱交換器のパイプ間に沿うよ
   う突出したくびれ部を形成した給湯装置。