JPS5842557Y2 - 切刃チツプ取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、切刃チップ取付装置に関するものである。

従来からポーリングカッター１はカッターボディ２の外
周縁部に複数の切刃チップ３・・・・・・をクサビ４・
・・・・・を介して着脱自在に装着するように構成され
たものが知られている。

そして、前記切刃チップ３・・・・・・は、一般にその
交換あるいは再研摩などのために比較的頻繁にカッター
ボテ゛イ２に着脱されるものである。

このようなカッター１において切刃チップ３・・・・・
・を装着する際には、従来例えば第１図および第２図に
示すように構成された切刃チップ取付装置５を用いて行
われている。

すなわち、前記カッター１に形成された嵌合凸部６を切
刃チップ取付装置５の嵌合孔７に嵌合させて、カッター
１の半径方向の位置決めを行うとともに、前記カッター
１の平面（前記嵌合凸部６が形成された面）８を切刃チ
ップ取付装置５の規制面９に当接させてカッター１の軸
線方向の位置決めを行い、この後切刃チップ３をカッタ
ーボディ２に形成された切刃溝１０に挿入して前記切刃
チップ３の最外周縁部を切刃チップ取付装置５の円弧面
１１（切刃チップ３の位置決めを行い得るような所定寸
法に形成された面）に押し当てた状態でクサビ４を締め
付けることにより、前記切刃チップ３をカッターボディ
２に装着していた。

しかしながら、上記のような切刃チップ取付装置５にあ
っては、切刃チップ３・・・・・・がクサビ４・・・・
・・によりカッターボディ２に装着されると、前記切刃
チップ３・・・・・・の最外周端部が切刃チップ取付装
置５の円弧面１１に接合し、このためカッター１を切刃
チップ取付装置５から取り外す際に時間がかかり、また
カッターボディ２が切刃チップ取付装置５に内装される
ため、切刃チップ３を切刃溝１０に挿入してクサビ４に
て装着するための操作性が劣り、更に切刃チップ取付装
置５の円弧面１１が所定寸法に形成されているため、切
刃チップ３の最外径が異なるカッター１に対しては使用
できないなどの種々の欠点があった。

この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、カッターの着脱を容易にし得、また切
刃チップの装着操作性を向上し得、さらに切刃チップの
最外径の異なるカッターでも使用し得る切刃チップ取付
装置を提供することである。

以下、この考案の一実施例を第３図ないし第８図に基づ
いて詳細に説明する。

図において符号２０は切刃チップ取付装置であって、こ
の切刃チップ取付装置２０は、略円板状に形成された装
置本体２１と、半径方向に調節可能な接触子装置２２と
、半径方向に調節可能な測定装置２３とを有して構成さ
れている。

以下基々について順次説明する。まず、装置本体２１は
、その中心部にカッターボディ２の嵌合凸部６およびマ
スターゲージ２４（カッター１の外径と同径に形成され
たゲージ）の嵌合凸部２５が嵌合する嵌合孔２６が形成
され、これにより前記カッター１およびマスターゲージ
２４の半径方向の位置規制がなされており、また前記嵌
合孔２６の開口端に前記嵌合孔２６に対して直角にボス
面２７が形成され、これにより前記カッター１およびマ
スターゲージ２４の軸線方向（第４図および第８図にお
ける上下方向）の位置規制がなされており、しかも前記
嵌合孔２６とボス面２７との各々が精度良く仕上げられ
ている。

更に、前記装置本体２１のボス面２７を有する上面には
、案内溝２８ａ。

２８ ｂが前記嵌合孔２６の中心を通る直線上にそれぞ
れ形成されている。

また、前記接触子装置２２は、前記装置本体２１に固定
される固定体２９と、この固定体２９に摺動可能に取り
付けられる移動部材３０と、この移動部材３０に設けら
れた接触子３１とから構成されている。

すなわち、前記固定体２９は、その下面に前記案内溝２
８ ａに嵌合する案内部材３２がねじ３３により取り付
けられており、この案内部材３２を前記案内溝２８ ａ
に嵌合させた状態で締結ポル） ３４．３４により前記
装置本体２１に締結固定されている。

また、前記固定体２９の上面にはＶ字状の摺動溝３５が
前記嵌合孔２６の中心に向うような半径方向に沿って形
成されている。

更に、前記摺動溝３５の中心部にはねし孔３６が形成さ
れている。

また、前記移動部材３０は、その下部が前記摺動溝３５
に嵌合するような形状に形成されていると共に、その中
心部に前記ねじ孔３６に対応しかつ半径方向に長い長孔
３７が貫通して形成されていて、この長孔３７を通して
ボルト３８を前記ねし孔３６に螺合することにより前記
長孔３７の範囲内において前記移動部材３０が前記固定
体２９に取り付けられるようになされている。

なお、図中３９はボルト座である。

更に、前記接触子３１は前記移動部材３０の内側（装置
本体２１の中心側）に取り付けられていて、前記接触子
３１の先端面はマスターゲージ２４に密接するように円
弧状凹部に形成され、しかもこの接触子３１は耐摩耗性
を有する超硬合金により形成されている。

更に、前記測定装置２３は、前記装置本体２１に固定さ
れる固定体４０と、この固定体４０に端子ホルダ４１を
取り付けるための取付部材４２と、前記端子ホルダ４１
に取り付けられる測定端子４３と、前記端子ホルダ４１
に取り付けられかつダイヤルゲージ４４のステム４５を
保持する測定具ホルダ４６とを有して構成されている。

すなわち、前記固定体４０は前記接触子装置２２の固定
体２９と略同様に形成されており、しかも前記固定体２
９と全く同様にして装置本体２１に取り付けられている
。

つまり、前記固定体４０の下部は装置本体２１の案内溝
２８ ｂに案内部材４０ ａを嵌合させた状態で前記装
置本体２１にポルｌ−４０ｂ、４０ｂにより取り付けら
れ、また前記固定体４０の上部にはＶ字状の摺動溝５０
が形成されている。

また、前記取付部材４２は、その中央部に凹部４７が形
成され、その両端に貫通”ＪＬ４８，４８が形成されて
いて、この貫通孔４８．４８内にポル）−４９，４９を
挿通させ、このポル）−４９，４９の先端が前記固定体
４０に螺合し、これにより前記取付部材４２が固定体４
０に取り付けられるようになされている。

そして、前記固定体４０のＶ字状の摺動溝５０と前記取
付部材４２の凹部４７との間には前記端子ホルダ４１が
挾持されている。

この端子ホルダ４１は、測定端子４３と測定具ホルダ４
６とを内部に装着するような円筒状に形成されている。

すなわち、この端子ホルダ４１内には測定端子４３が摺
動可能に挿入されているとともに、この測定端子４３の
先端（装置本体２１の内側の先端）が若干突出するよう
になされている。

この測定端子４３の先端部は測定端子４３の中心軸と直
角な平面に形成され、しかもその材質は耐摩耗性に優れ
た超硬合金が使用されている。

また、前記測定端子４３の後端（前記装置本体２１の中
心から遠い端部）には、前記測定端子４３が先端側に抜
は出さないように前記端子ホルダ４１内に係止される係
止ツバ部５１が形成されている。

また、前記端子ホルダ４１の後端には、測定具ホルダ４
６が螺着されている。

この測定具ホルダ４６にはダイヤルゲージ４４のステム
４５がねじ５２により嵌着固定されていて、ダイヤルゲ
ージ４４の測定子５３が前記測定端子４３の後端面に当
接して、測定端子４３の作動がダイヤルゲージ４４に連
動されるようになされている。

次に、上記のように構成された切刃チップ取付装置２０
の作用について説明する。

まず、測定装置２３の端子ホルダ４１をポル） ４９．
４９を緩めて装置本体２１の中心から遠ざけるとともに
、接触子装置２２の移動部材３０もボルト３８を緩めて
前記中心から遠ざけ、この後マスターゲージ２４を第３
図および第４図に示すように装置本体２１に装着する。

すなわち、前記マスターゲージ２４の嵌合凸部２５を装
置本体２１の嵌合孔２６内に嵌合するとともに前記装置
本体２１のボス面２７にマスターゲージ２４の下面を当
接させることにより、前記マスターゲージ２４の半径方
向および軸線方向の位置決めが行われて前記マスターゲ
ージ２４が装置本体２１に装着される。

この後、測定装置２３の端子ホルダ４１を装置本体２１
の中心に向けて移動させ、この端子ホルダ４１内に挿入
された測定端子４３の先端を前記マスターゲージ２４の
外周面に４接させた状態で、ボルト４９．４９を締め付
けることにより前記端子ホルダ４１を取付部材４２と固
定体４０との間に挟持する。

この後、ダイヤルゲージ４４の零点調整を行う。

次に、接触子装置２２の移動部材３０を装置本体２１の
中心に向けて移動させ、接触子３１の先端面を前記マス
ターゲージ２４の外周面に当接させて、ボルト３８を締
め付けることにより、前記移動部材３０を固定体２９に
固定する。

この後、前記マスターゲージ２４を装置本体２１から取
り外して、新たにカッターボディ２を前述したマスター
ゲージ２４と同様に装置本体２１に装着する。

このようにして装着されたカッターボディ２に切刃チッ
プ３・・・・・・を装着する場合には、前記切刃チップ
３をカッターボテ゛イ２の切刃溝１０に挿入しながら、
この切刃チップ３の最外周端部を前記接触子装置２２の
接触子３１の先端面に軽く押し当て、クサビ４を締め付
けることにより切刃チップ３・・・・・・を取り付ける
。

このようにして、切刃チップ３・・・・・・がカッター
ボテ゛イ２に装着された後、カッター１の切刃チップ３
の最外周端部を測定装置２３の測定端子４３の先端面に
当接させて、カッター１の外径の切刃振れをダイヤルゲ
ージ２４により測定し、切刃チップ３・・・・・・のカ
ッターボディに対する装着位置を確認する。

すなわち、切刃チップ３・・・・・・の最外周端部が測
定端子４３の先端面に当接すると、この測定端子４３が
装置本体２１の中心から遠ざかる方向に移動され、これ
により測定端子４３の後端面がダイヤルゲージ４４の測
定子５３を押圧すると、ダイヤルゲージ４４が動作して
カッター１の外径が測定される。

この結果、切刃チップ３・・・・・・の最外周端部の装
着精度を向上させることができ、カッター１の精度を向
上させることができる。

以上詳細に説明したように、この考案の切刃チップ取付
装置によれば、切刃チップのカッターボテ゛イへの着脱
位置が一個所であり、また切刃チップの取り付は位置の
周辺部に障害となるものがないから、切刃チップの取り
付けおよび装置本体からのカッターの着脱等の作業性お
よび操作性を向上させることができ、さらにマスターゲ
ージの外周面の寸法を変化させることにより任意の切刃
チップの最外周寸法を有するカッターを得ることができ
、しかも一個のカッターボテ゛イに対し、その切刃チッ
プの最外周寸法を任意の大きさに設定できるので経済性
を向上させることができ、また切刃チップ取付装置にカ
ッターを取り付けた状態で勿ツタ−の外径の切刃振れを
測定することができるので、その作業能率を向上させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は１従来の切刃チップ取付装置にカッターを取り
付けた状態の平面図、第２図は第１図のＩＩＩＩ線矢視
断面図、第３図はこの考案の切刃チップ取付装置にマス
ターゲージを取り付けた状態を示す平面図、第４図は第
３図の■■−■Ｖ線矢視断面図、第５図は第３図のｖ−
ｖ線矢視断面図、第６図は第３図のＶＩ−Ｖｌ線矢視断
面図、第７図は第３図の切刃チップ取付装置にカッター
を取り付けた状態を示す平面図、第８図は第７図の■−
■線矢視断面図である。 １・・・・・・カッター、３・・・・・・切刃チップ、
２０・・・・・・切刃チップ取付装置、２１・・・・・
・装置本体、２２・・・・・・接触子装置、２３・・・
・・・測定装置、２４・・・・・・マスターゲージ、２
６・・・・・・嵌合孔、３０・・・・・・移動部材、３
１・・・・・・接触子、４３・・・・・・測定端子、４
４・・・・・・ダイヤルゲージ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の切刃チップを外周縁部に着脱自在に装着してなる
   カッター並びにこのカッターの切刃チップの外縁部が描
   く径と同径に形成された外周面を有するマスターゲージ
   を定位置に装着させるための位置決め孔が形成されてな
   る切刃チップ取付装置本体の上面に、前記カッターの切
   刃チップ若しくは前記マスターゲージの外周面に接触す
   る接触子を半径方向に調節可能に配設するとともに、前
   記切刃チップの取り付は精度を測定する測定具を半径方
   向に調節可能に配設したことを特徴とする切刃チップ取
   付装置。