JPS584076B2 - チキソトロピ−性および粘弾性を有する充填材の製造方法 - Google Patents

チキソトロピ−性および粘弾性を有する充填材の製造方法

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JPS584076B2 JP12202374A JP12202374A JPS584076B2 JP S584076 B2 JPS584076 B2 JP S584076B2 JP 12202374 A JP12202374 A JP 12202374A JP 12202374 A JP12202374 A JP 12202374A JP S584076 B2 JPS584076 B2 JP S584076B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はチキソl−Aビー性および粘弾性を有する充填
材の製造方法に関するものである。
本発明の組成物は,トベルモライト70〜15%(この
うち0〜15%はSi02として表す石英部分)と30
〜85%の炭酸カルシウムとからなる組成を有している
市場で充填剤用としてよく知られている製品は一般に、
天然および合成の炭酸カルシウム、白雲石、硫酸バリウ
ム、タルク、石英、合成シリコーアルミネイト、カオリ
ン、焼成カオリン、天然および合成の珪灰石がある。
本発明において用いられる原料物質は白色セメントすな
わちボルトランド白色セメントである。
この物質は主な無水物として珪酸2石灰および珪酸3石
灰を含有する。
また珪酸2石灰または珪酸3石灰の含量の多い白色石灰
と呼ばれる他の物質も同様に用いることができる。
さらにこれらの珪酸塩だけとくに珪酸3石灰はまた本発
明に用いることができる。
これらの物質は焼塊の形のまま、すなわち、焼成炉から
出る焼成された球状の形で使用することができる。
ただし、この場合は水和反応の前または水和反応と同時
にこれらを粉砕する。
市販の特殊ボルトランドセメントまたは特殊ボルトラン
ドセメントと白色添加物(石膏、白色火山灰)の混合物
も、本発明の方法に使用することができる。
本発明の方法は白色ボルトランドセメントを5〜70重
量%の固体物質を含有する懸濁液を形成するような分量
の水を用いて5〜100Cで完全に水和し、上記懸濁液
に、20〜100Cの温度においてpHが約124から
約11に低下するまでCO2ガスを通すことにより上記
物質を炭酸化し、目的の充填材を得ることを特徴とする
ものである。
本発明におけるこの水和反応は連続式またはパッチ式の
いずれでも実施できる。
この水和反応によって、水和された珪酸石灰を主成分と
する水和物の組成物が生成する。
これは一般にトベルモライトと呼ばれるもので、xCa
O・ySiO2・zH20の式で表わされるものと水和
された石灰Ca(OH)2とからなる。
ここにx/yは0.40〜3.00の値であり、z/y
は0.5〜6の値である。
3CaO・2SiO2・2〜4H20の化学式を有する
アフイライトはトベルモライトの特殊な例である。
この水利反応の終了はX一線散乱による結晶解析によっ
て容易に確認することができる。
本発明の水和反応が終了したら、ついで、水和石灰から
の炭酸化反応を行なう。
この反応は水和物のペースト水溶液を攪拌しながら.、
これに二酸化炭素を通じる方法またはこのペーストを攪
拌しながら酸性炭酸ソーダやその他の二酸化炭素を遊離
しやすい物質と反応させる方法によって実施できる。
とくに、二酸化炭素の原料として、水利槽の加熱用の燃
焼ガスを戸過またはバックルによって洗浄した回収ガス
を利用するのが有利である。
同じく、二酸化炭素の原料として、二酸化炭素を約20
容積%含有するセメント炉からの排出ガスを利用するも
のとくに有利であろう。
炭酸化反応は20〜100Cの間で実施する。
これは全石灰を炭酸化するように行なう。
この炭酸化反応の終点はpHの測定により容易に確認す
ることができる。
pHは溶液中に石灰が存在している間は丁度124であ
るが、遊離の石灰がなくなると11以下に急に下がる。
水和の条件および炭酸化に応じて、いろいろのカルシウ
ム含量を持つトベルモライトが生成する。
これはトベルモライトはこれら類似化合物の寄せあつめ
を総称するものであるから当然である。
水和反応ののち、注意深く炭酸化反応を行なうか、また
は水利反応中に炭酸化反応を行なうと、トベルモライト
のかわりに、終点で炭酸塩とともに、水和シリカを得る
ことができる。
本発明によれば、上記の終点に対応する組成物を連続的
に製造することができる。
トベルモライトまたはアフイライトおよび炭酸カルシウ
ムの混合物の水性けんだく液であるペーストを直接操作
でつくる。
このペーストを加圧戸過し、つぎに、この流動ペースト
を濃縮するために、10バールの圧力で、加圧P過にか
けてh0%程度の濃度を有する濃厚ペーストを得た。
この濃厚ペーストは多くの用途にそのまま用いることが
できる。
また、このペーストをたとえば微粉化によって乾燥する
こともできる。
本例におけるペーストを乾燥して、つぎのような特性を
有する白色の粉末を得た。
粒度試験:8μを100%通過 粒子の平均粒経:2μ η−574.5mμでの光電圧計による白度測定二白色
度β=95.2% 油吸収量(ラブアウト試験法:AFNOR規格T30−
022):100gに対して55g。
水に対する溶解度(コデクス法): 100gに対して0.83g 研磨性(バレイ法):15ミリグラム 飽和水溶液のpH:10.7 1000℃の加熱分解の損失:36.8重量%密度:2
15 1000℃の加熱分解で得られた粉末の化学分析:Si
n2:22.25重量% CaO:70.81重量% Al203:2.65重量% MgO:0.53重量% K20・Na20:0。
1重量%この粉末を充填剤として使用するとき、充填剤
を液中に分散させると、2μの小さい平均粒径のため粉
末の比表面積が大きく密度が小さいため、これはなかな
か沈降せず、分散剤として利用できる。
たとえば水中の乾燥分40%の濃厚ペースト中では、水
和物を構成する水と遊離の水とイオン的相互作用に起因
して、本発明の充填剤はチクソトロピ的な粘弾性特性を
示めす。
これはペイントおよびアート紙業界などにおいてとくに
要望の大きい特性であ乞。
本発明の充填剤は紙のアート加工用に非常に好都合であ
り、製紙業界において要求されているいくつかの有利性
を有している。
すなわち、充分な微粒度と白色度、従来最高とされたカ
オリンを用いた場合より大きい不透明度、pHの調整を
必要としない塩基性にアート加工処理液を合せる塩基性
pH(これは塩基性媒体中でしか安定でない合成分散剤
を含む処理液の非常に良好な安定性をもたらす)、本発
明の充填剤の小さな密度に起因する同じ析出容積で比べ
て小さな析出層の重量(7.5%の程度)の点で非常に
秀れた効果をもたらすものである。
上記の結果より、とくに顕著な事実は、本発明の充填剤
は軽いアート層を析出させることである。
ゆえに、基準値として層の重量を一定とすると、本発明
の充填剤を用いたときは、より厚い層を採用することが
できる。
このことは不規則な表面の紙すなわち安い紙を使用でき
る。
本発明の充填剤を用いると、紙の重さと同じ厚さまたは
それ以上の層を析出させることができる。
このことは紙を輸送するとき有利となる。
本発明の分散液状または乾燥体状の製品を原料として、
塗料、とくにビニル、アクリル、ポリウレタン等のエマ
ルジョンをベースとする建物用塗料を製造することがで
きる。
これの塩基性のおかげで、この充填剤は塗料用および無
酸性バインダによって達成される防食用下塗り用として
非常に適している。
またこれの粘弾性的特性のおかげで、この充填剤は濃化
剤および分散剤として使用できる。
本発明の充填剤を塗料に用いたことによって生じる主な
効果はつぎのとおりである。
(1)この充填剤によって得られたチキンドロピー・こ
れによってだれない厚い塗装が可能になった。
(2)この充填剤の塩基性は長時間安定なしっくいの製
造を可能ならしめ、製造時のpH調節を必要としない。
(3)非常に小さい粒度に基因する大きな白色度と遮蔽
力は使用すべき二酸化チタンの量を減少させる。
つぎに本発明を実施例により説明する。
実施例 1 つぎの組成を有する市販白色ボルトランドセメントをコ
ランダム球と水とが入っているコランダム製の瓶型粉砕
機の中に入れた。
使用した市販の白色ボルトランドセメントの組成(重量
パーセント)は下記の如くであった。
Sr02:23.7% CaO:69.3% Al203:2.7% Fe203:0.28% SO3:1.19% 揮発分:1.80% 不溶分:0.11% その他:0.92% する。
そして、水はセメントに対して3倍の重量になるように
入れておく。
水和反応は60℃で行なった。
セメント業界の常法の分析法(X線散乱と結合水の含量
試験)によって15時間の粉砕ののちに、水和反応が終
了し、生成した物質がトベルモライト(アフイライト)
と水和石灰との組成物であることを確認した。
つぎに、粉砕機の中に、二酸化炭素を導入し、2時間粉
砕を続けた。
X線散乱によって3CaO・2SiO2・3H20水和
物とCaCO3の組成物が生成したことを確認した。
温度によって遊離しやすい結合した二酸化炭素と水を定
量して、これらの組成物は元の量の半分の水と二酸化炭
素を含んでいることを確認した。
反応の収率を求めると、100重量部のセメントが25
重量部の水と25重量部の二酸化炭素を固定していて、
目的物として150重量部を得たことがわかった。
このような操作条件において、得られたペースト中の乾
燥物質の濃度は35.3%であった。
1000℃において灼熱した後の化学組成は下記の如く
である。
SiO2:22.25重量% CaO:70.81重量% kl203:2.65重量% Mgo:0.53重量% KO−Na20:0.1重量% 2 この粉末を充填剤として使用するとき、充填剤を液中に
分散させると、2μの小さい平均粒径のため粉末の比表
面積が大きく密度が小さいため、これはなかなか沈降せ
ず、分散剤として利用できる。
たとえば水中の乾燥分40%の濃厚ペースト中では、水
和物を構成する水と遊離の水とのイオン的相互作用に起
因して、本発明の充填剤はチキソトロピー的な粘弾性特
性を示めす。
これはペイントおよびアート紙業界などにおいてとくに
要望の大きい特性である。
つぎに本発明の組成物の応用例を述べる。
これは乾燥粉末または水中分散物の形で用いるものであ
るが、各々の場合の適切な形を予備実験により選択した
下記の実施例2〜4は製紙用途のもの実施例5〜6は塗
料用途に関するものである。
実施例 2 つぎの組成を有するアート加工処理液を通常の方法で作
った。
本発明による充填剤:100重量部 水 :100重量部 分散剤(BASF社のポリセル):1重量部アクリルエ
マルジョンCBASF社 のアクロナル290D)乾燥150%:20重量部でん
ぷん溶液乾燥分25%:40重量部 ステアリン酸カルシウム:1重量部 アンチークリプトガミツク:0.2重量部(Anti−
cryptogamic) このアート加工処理液の特性はつぎのとおりである。
乾燥分:46.2% pH:11.1% 10回転/分における粘度:5800cp100回転/
分における粘度:500cp粘度:8ミクロン以下10
0% この処理液によって通常の生の紙の上にアート加工をす
るとき、つぎのような効果が得られた。
析出量の重量:10.40&/rl/断面アート紙の不
透明度:88.2% 白色度:89% 実施例 3 アート加工に良好な性質を有するカオリンと、本発明の
充填剤と比較するため下記のA,B,Cの処方に対応し
た、アート加工処理液を作製し九(重量部) 一般的な処方は実施例2の場合と同様にして、上記の割
合で充填剤を置き換えて、それぞれの場合に、乾燥分が
一定になるように水の量を調節した。
得られた処理液の特性は次表のとおりである。
普通の生の紙で、同じ条件、同じ調整において測定した
これらの処理液の特徴は次表に示めす。
結局、A.BとCの実施例によって、同じ装置同じアー
ト加工処理液の乾燥分すなわち同じ乾燥容積において、
カオリン単独を用いた場合と比較して、本発明の充填剤
20%の混合物を使用して、析出層の5.6%の重量減
少、本発明の充填剤のみ使用して析出層の30%重量減
少を達成できたことを示めした。
実施例 4 次の2例は本発明の充填剤によってもたらされる別の効
果を強調するものである。
実施例2の顔料とバインダを下記の物質に代えて、その
他の処方は実施例2の処方と同じにして、青色染料を同
時に添加する。
処方 D カオリン:100重量部 でんぷん(乾燥):8.5重量部 ラテックス(乾燥):8.5重量部 処方 E 本発明の充填剤=100重量部 でんぷん(乾燥):9.5重量部 ラテックス(乾燥):9.5重量部 これらの処方を使用したときに、425%の乾燥重量に
なるように調節しておいた。
12f/m2/面の層を与えるように操作した。
この条件において、処理された紙についてつぎのような
効果が得られた。
これらの例は白色度、不透明度、染料の担持量の点で本
発明の充填剤が明らかに秀れていることを示している。
実施例 5 アクリルエマルジョンベースの装飾しっくい建物用塗料
とくに合成バインダをベースとする装飾的しっくいの処
方の塗料を製造した。
この塗料はその装飾効果と支持体のすき間をかくす盛上
げ効果が特徴的である。
つぎの組成を石けん化して、下記の処方の第1部の組成
を充填剤がよく分散するまで混合した。
この砂を前の処方の中にゆっくりと分散させたこの塗料
の粘度を3,500センチポイズ(ブルツクフィールド
粘度:10回転/分)になるように水を加えた。
ここに作成したチキソトロピー性塗料はつぎの特性を有
していた。
pH=10.7、乾燥分−73.8%、顔料/バインダ
ー4.36/1 この塗料はへら、筆、ローラー等で塗ることができる。
また装飾効果を出すようにたたき仕上げをすることもで
きる。
実施例 6 白色エマルジョン塗料 つぎの処方の塗料を作った。
この塗料は47%の乾燥分を有していた。
顔料とバインダの比は2であった。
この粘度は300センチポイズ(10回転/分のプルク
フイルド粘度法)であった。
これを使用するときpHの調整は不要で、非常に長時間
安定であった。
これはチキソトロピー性があり、塗りやすく、また塗装
後だれることがなかった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 沈澱により形成した炭酸カルシウムと珪酸カルシウ
    ムの混合物を主成分とする充填材を製造するに当り、 白色ボルトランドセメントを、5〜70重量%の固体物
    質を含有する懸濁液を形成するような分量の水を用いて
    5〜100℃の温度で完全に水和し、 上記懸濁液に、20〜100Cの温度においてpH値が
    約12.4から約11に低下するまでCO2ガスを通す
    ことにより上記物質を炭酸化し、30〜85重量%の炭
    酸カルシウムを含み、残部がSi02として計算して最
    高で15%の水和酸化珪素を含むトベルモライトから成
    る生成物を回収することを特徴とするチキソトロピー性
    および粘弾性を有する充填材の製造方法。
JP12202374A 1973-10-24 1974-10-24 チキソトロピ−性および粘弾性を有する充填材の製造方法 Expired JPS584076B2 (ja)

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NL171283B (nl) 1982-10-01
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FI309674A (ja) 1975-04-25
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IT1021905B (it) 1978-02-20
GB1452674A (en) 1976-10-13
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