JPS5839882Y2 - 発泡スチロ−ル成形金型の原料充填機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、発泡スチロール成形における、その成形用金型
への原料充填機に関し、原料と充填を行う、とともに、
成形品の突出しをも可能にして成形用金型の構造を簡素
化するものである。

発泡スチロールの成形における、成形用金型に対する原
料の充填は、粒状の原料を空気圧でシリンダへと吹込み
、それをピストンで金型のキャビティ内に入れている。

しかして、成形品は、型に装置した突出ピンで突出して
いる。

しかし、発泡スチロールの成形品金型は、その内部に水
蒸気を供給して原料を加熱発泡させ、かつ金型を水で冷
却することを要し、かつ前記の原料充填機を金型に装着
している。

したがって、金型の外面が繁雑となり、かつ前記の多く
の機材を取付けるから、それぞれをその最適の位置に取
付けることが困難となる場合が生じる。

本案は、金型に対し必ず装着することを要する充填機を
活用して上記の問題を解決するものである。

これを図面に示した実施例について説明すると、１はシ
リンダで、その一端を開放して開口部２とし、開口部２
側を金型に装着する。

３はシリンダ１の開口部２側の端部側壁に、シリンダ１
内に連通させて接続した原料供給口で、これから原料を
エアシリンダ１内へと吹込む。

４はピストンロッドで、後退時には供給口３よりもシリ
ンダの閉鎖端側に位置する。

５はロッド４の先端に設けた突出し体、６はロッド４の
後端に固着したピストン、７はピストン６との間に適当
な間隔をおいてロッド４に固着したカラーで゛、シリン
ダ１の内径より小径とし両者の間に隙を設けている。

８は突出し体５とカラー７との間に設けたロッド４から
独立して移動するストッパ用ピストンで、金型から成形
品を突出するために要する長さ、換言すれば、公知の金
型における突出ピンがキャビティ内に突出する長さに相
当する長さを移動する。

なお、シリンダ１およびロッド４と接するストッパ用ピ
ストン８の内外周面は気密にシールする。

９はストッパ用ピストン８の可動範囲を定めるために、
シリンダ１の内面に設けた段部、１０．１１はピストン
６に対する給排気口で、シリンダ１の閉鎖側端部とスト
ツパ用ピストン８の移動範囲の後段の位置とに設けてい
る。

１２はストッパ用ピストン８に対する給排気口で、前進
時のストッパ用ピストン８の位置よりも前段に設けてい
る。

１３は金型、１４はキャビティである。

本案の充填機によるキャビティへの原料の充填と、成形
前の突出しについて説明すると、キャビティへの発泡ス
チロールの原料の充填は、給排気口１０．１１からシリ
ンダ１内へと空気を圧入または排出してロッド４を適宜
に往復動させ、その先端の突出し体５で、原料供給口３
からシリンダ１内へ送り込まれた原料をキャビティ内へ
と充填してゆく。

この場合、給排気口１２には給気をしてストッパ用ピス
トン８をシリンダ１の後段側へと移動させている。

このようにして、キャビティへの原料の充填が完了すれ
ば、給排気口１０から給気、給排気口１１は排気をして
、ロッド４を前進させる。

すると、ロッド４はそのカラー７が、後退しているスト
ッパ用ピストン８に当って停止状態を維持し、かつ突出
し体５は１点鎖線で示すように開口部２の先端に位置し
て開口部３を閉鎖し、突出し体５は金型１３の一部とな
る。

突出し体５が開口部３を閉鎖すると、原料を水蒸気の熱
で加熱し発泡させる。

キャビティに対する原料の充填は、前記のように、供給
口３からシリンダ１内に原料を供給し、それをロッド４
の前進でキャビティ内に入れる。

したがって、シリンダ１内に供給する原料の量を一定に
しうるから、定量の原料をキャビティに送り込むことが
可能であり、原料の過不足による成形前の問題を解決し
うる。

原料の発泡が終了し、金型が開くと、次には、給排気口
１２を排気として、ストッパ用ピストン８を解放する。

すると、給排気口１０からの空気の圧力で゛、ロッド４
がカラー７を介してストッパ用ピストン８を前進させ、
突出し体５を２点鎖線で示すようにキャビティ内に突出
させ、キャビティ内の成形前を突出す。

成形前の突出しが終ると、給排気口１２を給気とし、ス
トッパ用ピストン８を後退させることによりロッド４を
後退させ、かつ給排気口１１を給気、給排気口１０を排
気として、ロッド４を完全に後退させ、原料の充填を行
うことを反復する。

上記のように、本案の充填機は、ロッド４と独立して移
動するストッパ用ピストン８を設けて、ロッド４をシリ
ンダ１内でのみ往復動させることと、ロッド４の先端部
をシリンダ１からキャビティ内へと突出させることとを
可能にした。

したがって、原料の充填と成形に続き、その成形面の突
出しにもロッド４が使用でき、専用の突出しピンは不要
であるから、金型の表面構造を簡素化できる。

成形特にはストッパ用ピストン８でカラー７を介してロ
ッド４を固定状態にするから、突出し体５の位置を正確
に設定でき、突出し体５のキャビティ内の突出量は、ス
トッパ用ピストン８の移動範囲に対応するから、突出し
体５のキャビティ内への突出量の設定も任意になしうる
。

しかも、ロッド４による成形面の突出しは、発泡スチロ
ール成形用金型にすでに使用している空気を動力とする
から、他の設備を設けることはほとんど不要であり、経
済的である。

また、原料充填機は、元来キャビティの全体に対しむら
なく確実に原料を充填するために、キャビティの全形状
に対し最も適当な位置に設けている。

すなわち、成形前の突出し時においては、成形前の全体
に対し力を及は゛しやすい位置に原料充填機は装着され
ているから、ロッド４で成形面を突出せば、はとんど必
然的に成形前を突出すために力を加えるに最も適した位
置を押す結果となる。

このため、成形前の離型も容易にかつ確実に行うことが
でき、従来のように突出しピンの位置が、原料充填機な
どのために不適となるような問題も解決しうる。

【図面の簡単な説明】 図面は本案の実施例を示す湯止面図である。 １ニジリンダ、２：開口部、３：原料供給口、４：ピス
トンロッド、５：突出し体、６：ピストン、７：カラー
、８：ストッパ用ピストン、９：段部、１０．ｌｉ 、
１２ ：給排気口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エアシリンダが使用された、発泡スチロール成形金型の
   原料充填機において、シリンダ１のピストンロッド４の
   後端にピストン６が固着される、とともに、その前段に
   おいてロッド４にカラー７が固着され、カラー７の前段
   には、ロッド４の周囲にそれに沿ってスライド可能に配
   置され、かつ一定の範囲を往復動するストッパ用ピスト
   ン８を有し、ストッパ用ピストン８の移動範囲の後段に
   おいて、シリンダ１にはピストン６に対する給排気口１
   ０．１１が形成され、ストッパ用ピストン８の移動範囲
   の前段において、シリンダ１にはストッパ用ピストン８
   に対する給排気口１２が設けられ、後退したロッド４の
   先端よりも前段においてシリンダ１に原料の供給口３が
   設けられ、供給口３からシリンダ１内に供給された原料
   が、ロッド４の前進で金型に供給される発泡スチロール
   成形金型の原料充填機。