JPS5839259B2 - 電磁連結装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は電磁連結装置の構造に関するものであり、プ
レートの構造を改良することにより安価に製作するとと
もに軸方向寸法を小さくしてコンパクト化する事を目的
とするものである。

筐ず、従来のこの種装置の構造を第１図乃至第３図に基
づいて説明する。

図中、１は固定子、２はレジン３により音色された励磁
コイル、４は回転子５を支承するベアリング、５ａは磁
気をしゃ断するために回転子５に全周数ケ所に設けられ
た窓、６は上記回転子５の表面に固定されたライニング
、７は上記ライニング６に対し所定の軸方向空隙ｇを介
して設けられたアマチュアで、このアマチュア７は第３
図に示すごとく全周等分割例えば３等分に分割されて構
成されている。

８は上記アマチュア７の背面部にリベット９により固定
されたプレート、８ａは熱放散用のフィン、１０は第２
図に示す通り上記アマチュア７の内周に配設され同じく
プレート８にリベット１１により固定された一体のリン
グ体、１２はボスで、その内周には歯形スプライン１２
ａを形成している。

な訳上記プレート８、リング体１０、ボス１２はポル）
１３により一体化されている。

１４はハブで、その外周には上記ボス１２の歯形スプラ
イン１２ａとスプライン嵌合する歯形スプライン１４ａ
を形成して釦す、上記ボス１２はこれらの歯形スプライ
ン１２ａ、１４ａを介して軸方向に摺動可能となってい
る。

１５は上記ハブ１４の歯形スプライン１４ａの外周に圧
入されたスライダで、図示のごとく上記ボス１２の内側
面と空隙ｇを介して対向し、上記プレート８と後述する
ばね１６とにより上記軸方向空隙を常に一定に保つ自動
空隙装置を構成する。

１６は上記スライダ１５とボス１２の内側面間に挿入さ
れ上記アマチュア７を常に反ライニング６側に押圧する
為の波ばねである。

１７は上記回転子５に挿入された駆動軸、１８は上記ハ
ブ１４に挿入された被動軸である。

次に、以上の構造のものに於て、その動作を詳細に説明
する。

すなわち、励磁コイル２が付勢されていない時は、波ば
ね１６によシアマチュア７は反ライニング６側に押圧さ
れ、該ライニング６と空隙ｇを介して対向して釦９、従
って被動軸１８は停止している。

次に励磁コイル２を付勢すると図中点線で示す磁路に磁
束Φが発生し、アマチュア７は波ばね１６の弾性力に抗
して移動してライニング６に圧接し、従って駆動軸１７
０回転力は被動輪１８に伝達される。

このような動作を繰返すものに於て、全体の構造を考え
て見ると、アマチュア７は第３図に示すごとく周方向に
複数個に分割されている為、ライニング６との連結時、
アマチュア７とライニング６との接合面に熱が発生して
も熱歪は吸収され、全体の歪は少なく、かつライニング
６との接合状態も常に良く、性能が安定する大きな役目
を持っている。

反対にリング体１０は上記アマチュア７とは違い一体化
され、全体の剛性を保つために設けられている。

このリング体１０は第２図に示すごとくリベット１１に
よりプレート８と一体化されてお−９、このため部品点
数が増えたり、加工工数が増したりして高価となってい
た。

更に励磁コイル２の付勢時には、励磁コイル２に発生す
るアマチュア７の吸引に有効な磁束Φ以外に漏洩磁束ボ
が点線のごとく発生する。

これはリング体１０とハブ１４の径方向の空隙が小さい
ほど大きくなるものであり、この空隙寸法は大きくする
方が望筐しい。

しかし反対に大きくすればライニング６の摩耗粉はボス
１２の内側面に侵入しやすくなり場合によってはスライ
ダ１５とボス１２の軸方向空隙ｇ内に侵入し、ライニン
グ６とアマチュア７の空隙ｇを一定にすることが不可能
となる事があった。

従ってリング体１０とハブ１４の径方向の空隙は許す限
り小さくしていた。

従ってこの漏洩磁束Φを見込んで起磁力を大きくして設
計していた。

更に性能上から見るとこの漏洩磁束Φのため励磁コイル
２を消勢した時、波ばね１６があるにもかかわらずアマ
チュア７がライニング６より離脱する時間がながくなり
、不要な熱が発生する等の不具合があった。

これらを少しでも少なくするためリング体１０、ボス１
２、ノ・ブ１４等を非磁性体の材料例えばステンレス材
を使用すれば良いが、これらは材料のコストが高価とな
り問題があった。

この発明は以上の事に鑑みてなされたもので、以下、第
４図、第５図、第６図に示す実施例について詳細に説明
する。

図に於て、１９はプレート１９ａは熱放散用のフィン、
１９ｂはスライダ１５と当接するＬ字部で、環状渣た分
割して形式されている。

１９Ｃはプレート１９を補強するためのリプであり、全
周数ケ所に設けられている。

１９ａはボルト２０が通る穴である。

２１はボスであり、その内周には歯形スプライン２１ａ
が形成されている。

２２はノ・ブで、その外周には上記ボス２１の歯形スプ
ライン２１ａとスプライン嵌合する歯形スプライン２２
ａが形成されており、上記ボス２１はこれらの歯形スプ
ライン２１ａ。

２２ａを介して軸方向に摺動可能となっている。

以上の構造に於て、動作は従来装置と同様であるが、構
造を考えると下記の通りである。

すなわち、プレート１９の構造はその内周側にスライダ
１５が配置できるように１字部１９ｂを設けている。

これはプレート１９自体に剛性をもたす事に効果がある
ものであり、更にリブ１９Ｃを全周数ケ所に配置してい
るため、更に剛体となるものであり、このようにする事
により従来設けていたリングは廃止可能となる。

しかも、プレート１９はプレス成形により加工できるた
め加工工数が削減でき安価に製作できるものとなる。

更に、スライダ１５が当接し、このスライダ１５を囲む
べくプレート１９の内側部を１字部１９ｂとして形成し
たため、ボス２１の形状は単純な平板状に形成できこの
ボス２１もプレスにより加工でき、安価に製作可能とな
る。

更に他の効果としてスライダ１５がプレート１９のＬ字
部１９ｂ内に挿入できることと、ボルト２０がアマチュ
ア７の正面側から挿入して固定できるため全体の軸方向
寸法は大巾に短縮が可能となりコンパクト化が計れるも
のである。

更に、従来のようなリング体１０がないためアマチュア
７とボス２２との径方向は著しく延長でき、その結果漏
洩磁束も大巾に減少できるためこれを見込んだ励磁コイ
ル２の設計は不必要となり、更に小型化できるものであ
る。

渣たこれにより、励磁コイル２を消勢した時のアマチュ
ア７とライニング６の離脱時間も短かくなり、不要な熱
をトさえる事ができ、これはライニング６の寿命を延長
することに結びつくものである。

尚、以上の実施例には、起動装置について述べたが回転
子、又はアマチュアを固定させて制動装置として応用し
ても同様の効果を奏し得ることは勿論である。

また、アマチュア７を周方向に分割した場合に説明した
がこれを一体物としても同様の効果を奏し得るものであ
る。

以上のようにこの発明によれば、連結主体に対し軸方向
空隙を介して設けられたアマチュアと支持するプレート
の内周を剛性を持たせるようにリブ等を設けることによ
り従来例のリング体が不要にできるため加工工数の削減
、部品の削減更に軸方向寸法を小さくできるものである
。

更に、リング体を廃止することによりアマチュアとボス
との径方向寸法が延長できるためアマチュアと連結主体
との離脱する時間も大巾に短縮できる等、性能の向上を
計れると共に安価に製作できるものであり、その効果は
絶大なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を示す部分断面図、第２図は第１図の
アマチュア７の側面図、第３図は第２図のアマチュア７
の平面図、第４図はこの発明ノー実施例を示す部分断面
図、第５図は第４図のアマチュア７の側面図、第６図は
第４図のアマチュア７の正面図である。 図中、１は固定子、２は励磁コイル、５は回転子、６は
ライニング、７はアマチュア、１５はスライダ、１９は
プレート、１９ｂはＬ字部、１１９Ｃはリプ、２０はボ
ルト、２１はボス、２２は・・プである。 尚、各図中同一符号は同−筐たは相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 連結主体、この連結主体に軸方向空隙を介して設け
   られたアマチュア、このアマチュアを上記連結主体に圧
   接させる電磁手段、ハブ、このハブに軸方向移動可能に
   設けられたボス、□一端が上記アマチュアに、他端が上
   記ボスの一面にそれぞれ固定され、該他端に上記ボスの
   一面と対向するＬ字部が形成されてなるプレート、及び
   上記プレートのＬ字部と、上記ボスの一面との間に設置
   され、上記連結主体と上記アマチュアとの軸方向空隙を
   一定に保持する保持手段を備えた電磁連結装置。 ２、特許請求の範囲第１項記載のものに於て、保持手段
   はプレートのＬ字部に当接しハブに圧入されたスライダ
   と、このスライダとボスの一面との間に設けられた弾性
   体を含んでなる電磁連結装置。