JPS5838121Y2 - 電気錠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 磁気カードや光学読み取りカードを使った電子式のドア
ロック或いはインターホンと組合わせた遠方制御のドア
ロック等においては、電気的に施錠及び解錠が可能な電
気錠が必要となる。

従来使用されている電気錠の多くは、扉には普通の錠又
は空線り錠を使用し、壁側につける止め金に電磁石を用
いて通電したとき止め金を自由にする形式のものが多い
。

本考案は、止め金は変更せず錠自体を電気的に制御する
ことができる電気錠とし、かつ、錠の構造及び機能を保
存しながら、僅かな構造の変更により従来使用されてい
る錠に電気錠の機能をもたせようとするものである。

以下、図面について本考案を具体的に説明する。

図面は、堀りこみ形の空線り錠に本考案を実施した場合
の一例を示す一部断面図である。

図において、１は錠の本体、２はラッチ、３は回転可能
な軸、４．５は握り玉である。

通常の空線り錠では、４又は５いずれの握り玉を回転さ
せてもラッチ２が引込んで扉があけられるようになって
いる。

本考案の電気錠では、扉の内側の握り玉４は従来どおり
軸３に直結して取付けるが、扉の外側の握り玉５は軸３
に自由に回転できるように取付けており、握り玉５の内
部に電磁石ヨーク６、吸着板７、コイル９よりなる電磁
クラッチを内蔵させ、通電したときだけ軸３と握り玉５
が電磁クラッチを介して連結し、ラッチ２を引込ませて
開扉することができるようにしている。

すなわち、電磁石ヨーク６は軸３に固定し、吸着板７は
軸３に遊嵌する。

握り玉５には凸起８を設け、この凸起８が吸着板７に嵌
合して吸着板７と握り玉５が一体となって回転するよう
にする。

コイル９のリード線１１は、軸３に設けた溝１０を通し
て外に引き出す。

リード線１１に電圧を加えないときは、いくら握り玉５
を廻しても軸３は回転せず空廻りするので、扉をあける
ことはできないが、ノード線１１に電圧を加えると、可
動部である吸着板７が固定部である電磁石ヨーク６に吸
引されて密着し、吸着板７は軸３に拘束される。

この状態で握り玉５を廻すと、軸３が回転して扉をあけ
ることができる。

一般に、握り玉の内部にはピンタンブラ−等の錠機構が
設けてあり、この錠機構を除けば電磁クラッチを内蔵さ
せる十分な空間がある。

上述の実施例では電磁クラッチとして摩擦式のものを示
したが、特に摩擦式クラッチに限る必要はない。

本考案によれば、既製の錠を利用して電磁クラッチを握
り玉に内蔵させ電気錠とすることができるので、外観は
少しも変わらず安価に製造できる。

また、軸を回転するときだけ通電すればよいから電力消
費が少なく、扉の内側の握り玉は従来と同様の機能を保
有する等多くの利点が得られる。

錠にはシリンダ錠、堀込み形、空線り錠、本締り錠等用
途に改して各種のものがあるが、本考案をいずれの形式
の既製錠に実施するときにも僅かの改造ですみ、したが
って、本考案は、本考案の要旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々の変更、変形をしうろことは明かで゛あろう。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例を示す一部断面図である。 ２・・・・・・ラッチ、３・・・・・・軸、４・・・・
・・扉の内側の握り玉、５・・・・・・扉の外側の握り
玉、６・・・・・・固定部、７・・・・・・可動部、９
・・・・・・コイル、６，７．９・・・・・・電磁クラ
ッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 握り玉と回転可能な軸とこの軸に機械的に連結して出入
   り可能なラッチとを有する錠において、扉の内側の握り
   玉は上記軸に直結して取付け、扉の外側の握り玉は上記
   軸に対して自由に回転できるように取付けると共にその
   握り玉の内部に電磁クラッチを内蔵させ、この電磁クラ
   ッチの固定部を上記軸に固定し、上記電磁クラッチの可
   動部を上記扉の外側の握り玉にこれと一体に回転するよ
   うに取付け、上記電磁クラッチのコイルに通電したとき
   上記可動部が上記固定部に吸着され上記握り玉を上記軸
   に連結することを特徴とする電気錠。