JPS5837783Y2 - 容器の口金構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアルミニウム製ビール樽のような容器の口金構
造に関する。

従来第１図の構造は既に採用されている。

図中１はアルミニウム製のビール樽（小型容器）の本体
で、樹脂製口金２が内側から嵌まり、接合部分３が接着
剤により接着している。

口金２は途中に小ピツチのねじ部４を備え、そこにサー
バー５の上端部内周の雌ねじが螺合している。

サーバー５は口金２部分に上端が開口する排出バイブロ
と、容器本体１の内部空間上端部に上端が開口する空気
置換用パイプ７と、ピンチ式の常閉バルブ９を有する。

ビールの充填は容器を第１図とは逆の正常な姿勢に立て
てビールを充填した後口金２の開口端に金属薄板製のキ
ャップ８（二点鎖線で示す）を嵌め、その周縁部を内方
へかしめ、口金２を密封する。

この容器を店で使用する場合は第１図の姿勢を保つよう
に支持台（マグ）上にセットし、保冷用カバーを被せ、
必要に応じ前記バルブ９によりバイブロ。

７を開き、容器１内のビールを払い出す。

店で容器にサーバー５を取り付ける場合はキャップ８が
上側になるように容器番正常姿勢に立て、キャップ８を
外した後口金２の部分にサーバー５を捩じ込み、全体を
上下逆に反転して前記支持台上にセットする。

ところが第１図の構造になると、使用済の容器を回収し
て再利用する際異種材料を分離するのに手間がかかった
り、回収容器をそのまま溶融するリサイクル時、樹脂製
の口金２が燃焼して有害ガスによる公害が生じやすい。

又ビールの需要の多い夏等に、容器を炎天下にさらして
輸送すると、口金２は合成樹脂の軟化点以上に昇温する
可能性があり、特に熱に弱い塩化ビニール等で口金２が
出来ている場合は変形し、キャップ８部分のシールが保
てなくなる不具合が生ずる場合がある。

アルミ鋳物から加工した口金も知られているが、その場
合はコストが高いとか、耐圧性に劣る等の不具合があっ
た。

この対策として口金部分をアルミニウムその他の金属薄
板で形成することが考えられる。

ところがその場合は口金の途中部分つ肉厚も一様な小さ
い値であるため、サーバー５と噛み合うねじ部（第１図
のねじ部４に相当するねじ部）を切削加工することはで
きず、既に市場で大量に使用されているサーバー５と接
続することができなくなる。

本考案は口金をアルミ化した場合等にその途中部分をプ
レス又はロール加工により拡開成形できる点に着目し、
板金製口金とサーバーとの間に例えば口金と同材質の環
状のアタッチメント（ねじ輪）を介在させることにより
上記問題を解決しようとするもので、容器本体端部に円
筒状の金属薄板製口金を設け、内周面にセレーション又
は凹部を、外周面に雄ねじをそれぞれ有するねし輪を前
記口金の途中部分に挿入し、ねじ輪に対向する部分の口
金をねし軸側へ拡開成形してねし輪の移動と回転を止め
、ねじ軸外周面の雄ねじをサーバーの開口内に螺合する
ようにしたことを特徴としている。

本考案を適用したビール樽の縦断面部分を示す第２図、
第３図において、１０はリップキャップで゛、例えば０
．２〜Ｑ、５ｍｔｎのアルミニウム箔で出来ている。

１１はシーリングコンパウンドで、パテ状のゴム系樹脂
である。

シーリングコンパウンド１１はリップキャップ１０の外
周縁部を図示の如くかしめる前に、リップキャップ１０
の下面に塗付、接着その他の手段により取り付けて置く
ことができる。

１２は例えば厚さ０．３〜１ｍｍのアルミニウム薄板か
らなる口金で、耐圧小型容器本体１３の開口上端部に内
側から嵌まり、接着剤１４又はシーム溶接により一体化
している。

口金１２のａｂ部は円弧を描いて、やや曲率半径の小さ
いｎ部に至り、はぼ真直ぐにおりて０部に達し、ここで
やや勾配をつけ拡開し、ｄ部で先に曲げたａ部と突き合
せ、断面の閉じた縁１５を形成している。

そしてｄ部から下降して円筒を形成し、ｅ部からｆ部ま
で急勾配で拡開し、ｆ部からｇ部まで真直ぐに降りて円
筒部１６を形成し、ｇ部からテーパ部１７をへて滑らか
に拡大し、ｈ部に至る。

ｈ部からは容器本体１３の開口部内周面に適合するよう
にｉｊ部をへてｋで終る。

縁１５は第３図から明らかな如く、口金１２の素材の開
口端縁部を外方へ湾曲させ、その先端（ａ部分）を口金
本体に概ね水平に外側から突き当てている。

突当角αは図示の実施例においては３０°である。

リップキャップ１０は平坦部ｍからその外周縁部が縁１
５のｂａ部に沿い、シーリングコンパウンド１１を介し
形状ｂａに沿わせて、矢印Ｐ′方向の力により押え、か
つ矢印Ｐ方向の力により外側からかしめてあり、最終部
ｏｐは真直ぐに下降し、ｐ部分で終る。

リップキャップ１０のかしめは口金中心線Ａ（第２図）
と直角な横方向から型でかしめるか、又はロールにより
かしめることができる。

口金１２の円筒部１６にはアルミニウム製のねじ輪１９
が嵌合し、テーパ部１７上へ乗り上げて嵌合長が定まり
、内周面上端のテーパ部２０に口金１２のｆ部を拡開成
形してｆ部をテーパ部２０にかしめ、ねじ輪１９の上方
への脱出を阻止している。

ｆ部はロールにより内側から拡開することができる。

ねじ輪１９は内周にセレーション２１（回転止め凹凸部
）を、又外周に雄ねじ２２を備え、セレーション２１に
対向する円筒部１６を円周４〜６箇所セレーシヨン２１
側へ拡開しく第４図の３部）ねじ輪１９の回転を阻止し
ている。

雄ねじ２２はサーバー５の開口内のねじ部４に適合する
もので、例えばＭ５６ねしであり、ねじ幅りは５〜１０
ｍｍである。

口金１２は薄板の板金加工品であるため垂直荷重に対し
て剛性を持たせるべく、ｅｆ郡部間小判形の突起２４を
円周上等間隔に６〜１０個程度設けている。

第２図、第３図に示す口金１２にサーバー５を取り付け
るには、第２図、第３図の正常姿勢においてリップキャ
ップ１０を取り外し、ねじ輪１９を取り付けた状態の口
金１２にサーバー５を捩じ込み、サーバー５をねじ輪１
９を介して口金１２に接続する。

その後全体を反転して第１図のような姿勢で支持台にセ
ットする。

以上説明したように本考案は容器本体の端部に円筒状の
金属薄板製口金を設け、内周面に回転止め凹凸部を、外
周面に雄ねじをそれぞれ有するねじ軸を前記口金の途中
部分に挿入し、ねじ輪に対向する部分の口金をねし軸側
へ拡開成形してねじ輪の移動と回転を止め、ねじ軸外周
面の雄ねじをサーバーの開口内に螺合するようにしたこ
とを特徴としており、本考案によると、口金１２をアル
ミ薄板のような金属薄板で形成し、一方、サーバーのね
し部に螺合するねし輪を例えは口金１２と同材質（アル
ミニウム）の型材で形成し、このねじ輪を口金に嵌めて
口金のかしめにより両者を一体化したので、従来の口金
と同程度以」―の強度、機能を与えることができ、加工
精度、生産性共に向上し、価格は従来の樹・耐裂成形品
と同程度以下の兼備なものとすることができる。

容器本体１３と口金１２を共にアルミの薄板で製作でき
、又ねじ輪１９もアルミで製作可能なため、その場合は
資源再利用のため溶融する場合にも部品を分離する必要
がなく、有害ガスによる公害も生じない。

大量生産も容易になる。

尚本考案を一見体化する時、口金１２の円筒部１６に対
しねじ輪１９の回転及び移動を阻止するためには、セレ
ーション２１の代りにスプライン形又は連続したクレー
タ−形の四部（回転止め凹凸部）を設けてもよい。

第５図は第４図の３部に対応する別の実施例で、半円形
断面の突起を円周上に１〜４個設けている。

ねじ輪１９の嵌入量を制限するためにはテーパ部１７の
代りに円筒部１６に対し直角に湾曲した段部を形成して
もよく、又前記凹部をねじ輪１９の内周面に設ける場合
はテーパ部１７や前記段部を省略することもできる。

口金１２を容器本体１３に一体に設けることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の構造（サーバー開の状態）を示す縦断面
図、第２図は本考案によるビール樽の縦断面部分図、第
３図は第２図の部分拡大図、第４図は平面部分図、第５
図は第４図の一部に対応する別の実施例図面である。 ５・・・・・・サーバー、１２・・・・・・口金、１３
・・・・・・耐圧小型容器本体、１９・・・・・・ねじ
輪、２１・・・・・・セレーション（回転止め凹凸部の
一例）、２２・・・・・・雄ｔａし。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器本体の端部に円筒状の金属薄板製口金を設け、内周
   面に回転止め凹凸部を、外周面に雄ねじをそれぞれ有す
   るねし輪を前記口金の途中部分に挿入し、ねじ輪に対向
   する部分の口金をねし輪側へ拡開成形してねし輪の移動
   と回転を止め、ねじ輪外周面の雄ねじをサーバーの開口
   内に螺合するようにしたことを特徴とする容器の口金構
   造。