JPS5836341Y2 - 電子炊飯シャ−等の蓋構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子炊飯ジャー、電子ジャー、電気炊飯器等の
蓋構造に関するものである。

従来、電子炊飯ジャー、電子ジャー、電気炊飯器等（以
下単に電子炊飯ジャーという）の加熱は、炊飯ジャーの
下部に装設された主発熱体、炊飯ジャー側部や蓋内部に
配設された補助発熱体によって行われていた。

この補助発熱体を配設した蓋の構造は、既に実開昭４９
−２９５５０号公報等によって知られているように、加
熱効率を上げるため、補助発熱体は飯器蓋に直接固定さ
れ、その飯器蓋の周縁を飯器上縁に圧接密着させるため
の弾性体は、発熱体とは別個に製造組立てられていた。

従って、蓋、ひいては電子炊飯ジャーの製造組立工程が
複雑で手間がかかつていた。

又前記弾性体は勿論のこと、発熱体も飯器蓋上面に固定
されていたので、飯器蓋だけを取りはずして洗浄するこ
とは全く不可能であった。

本考案は、上記の如き従来品の欠点を解消することを目
的とするものであり、以下にこれを、その実施例を示す
図面に基いて説明する。

第１図は本考案にかかる電子炊飯ジャーの蓋構造を示す
縦断面図であり、１は電子炊飯ジャーの本体、２はハン
ドル、３は外鍋、４は飯器である。

５は、飯器４の上部周縁の着座面４ａにその周縁部５ａ
を圧接密着して、飯器４を密閉する飯器蓋であり、該飯
器蓋５の適宜の個所には蒸気案内筒６が取付けられてい
る。

また飯器蓋５の中央には吊持ピン７嵌合川のゴムパツキ
ン１５を装着するための貫通穴８が穿設されている。

９は、ハンドル２に固着された外蓋であり、その裏板９
ａの中央部には前記吊持ピン７の上端がナツト締め、か
しめ止め等により固定されている。

７ａは該吊持ピン７の下端膨出部であり、外蓋９を開い
た場合、第２図に示す如く、ゴムパツキン１５が該膨出
部７ａに係止されるので飯器蓋５が吊持ピン７を介して
外蓋９に吊下げられる。

又ゴムパツキン１５は柔かいので、飯器蓋５は吊持ピン
７に係脱自在である。

１０は熱伝導性がよくしかも耐熱且電気絶縁性に富んだ
シリコンゴム等からなる円盤状の弾性体であり、その周
縁部１０ ａには環状発熱体１１が埋設されるとともに
、その中央部には前記吊持ピン７が挿通され、飯器蓋の
揺動を防止するための筒部１０ｂが形成されている。

また該円盤状弾性体１０の外周寄り上面からはラッパ状
張出部１０ Ｃが形成され、その先端はビス１３によっ
て外蓋９の裏板９ａに固定されている。

１０ｄは張出部１０ Ｃの屈曲部を示す。

外蓋９を開放したときの弾性体１０の高さ寸法（上下方
向寸法）は、外蓋９が閉封されたときに維持される外蓋
９の裏板９ａと飯器蓋５との間の間隔寸法よりも大きい
ものである。

従って第１図の如く外蓋９が閉封している状態において
は、弾性体１０は飯器蓋５を圧接して自身が縮むと同時
に屈曲部１０ ｄが撓み状に変形し、その弾性反撥力に
より飯器蓋５は下方へ付勢され、飯器４に圧接密着する
。

しかし、第２図の如く外蓋９が開放状態にあるときは、
弾性体１０と飯器蓋５とは離間する。

１２は弾性体１０の周縁部１０ ａを被覆して該部分の
保護及び補強の為のアルミ製プロテクタである。

なおハンドル２により外蓋９が持ち上がった状態におい
ては、前記外蓋９の裏板９ａと飯器蓋５との間隔が広が
るので、弾性体１０は第２図に示す如くそれ自身縮むこ
となく、屈曲部１０ｄはやや伸長する。

１４は前記環状発熱体１１に接続されたノード線である
。

第３図は本考案にかかる電子炊飯ジャーの蓋構造の別態
様の実施例を示す部分縦断面図であり、１６は上部に固
定用フランジ１６ａ、下部に発熱体埋設用厚手フランジ
１６ｂが形成されたリール型のシリコンゴム等からなる
弾性体であって、その下面中央部には奥床状の穴１６
Ｃが凹設されている。

又その中央部上方は、より弾力性を増すために空間１６
ｄか゛構成されている。

固定用フランジ１６ａはビス１３、押え板１８によって
外蓋９の裏板９ａ七面に固定されている。

そして該裏板９ａがら下方にある弾性体部分の上下方向
寸法は、外蓋９を閉じた状態における、外蓋９の裏板９
ａと飯器蓋５との間隔よりも大きい。

従って外蓋が閉封している状態においては第３図に示す
如く弾性体１６自身が縮むと同時に、前記空間１６ｄを
囲撓する壁体部分１６ ｅが撓み状に変形し、飯器蓋５
は下方へ押圧され、飯器に圧接密着する。

１７は熱硬化性樹脂等からなる係止ピン１７であり、飯
器蓋５の上面に立設固定され、その上端膨出部は前記弾
性体１６の下面中央部穴１６ Ｃに無理嵌めされる。

従って外蓋９を開くと、係止ピン１７によって飯器蓋５
が吊下げられ、弾性体１０は第４図に示すごとく伸長す
る。

そして弾性体１６は柔かいので、飯器蓋５は弾性体１６
に対し係脱自在である。

本考案に係る電子炊飯ジャーの蓋構造は以上の如き構成
になるものであるが、特に発熱体を密閉埋設した弾性体
を備えることによって次の如き作用効果を奏する。

■ 発熱体が露出されていないから、蒸気が飯器蓋の貫
通穴から外蓋の裏板と飯器蓋との間に侵入しても、従来
の欠点であった発熱体の腐食という問題はなくなる。

■ 従来、発熱体と弾性体とが別体に設けられていたが
、これらを一体に成形したため、部品点数が減少して製
造組立工程が簡単になり、作業能率が向上する。

又、本考案は、外蓋を閉封したときに、発熱体を埋設し
た弾性体が飯器蓋を圧接する構成としたことによって次
の如き作用効果を奏する。

■ 飯器蓋の周縁部は飯器の上部周縁の着座面に圧接密
着するため、美味しい御飯の炊上げに寄与する。

■ 弾性体は熱伝性がよく、飯器蓋にプロテクタを介し
て密着するので、埋設された発熱体の熱により飯器蓋は
効率的に加熱される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる電子炊飯ジャー蓋構造の外蓋閉
封状態を示す縦断面図、第２図は同蓋構造の外蓋開放状
態を示す縦断面図、第３図は本考案の別態様の実施例の
外蓋閉封状態を示す一部縦断面図、第４図は同実施例の
外蓋開放状態を示す一部縦断面図である。 １・・・・・・電子炊飯ジャ一本体、２・・・・・・ハ
ンドル、３・・・・・・外鍋、４・・・・・・飯器、５
・・・・・・飯器蓋、７・・・・・・吊持ピン、９・・
・・・・外蓋、９ａ・・・・・・外蓋裏板、１０．１６
・・・・・・弾性体、１１・・・・・・発熱体、１３・
・・・・・ビス、１５・・・・・・ゴムパツキン、１７
・・・・・・係止ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電子炊飯ジャー等における蓋構造において、発熱体を埋
   設した盤状の弾性体が外蓋の裏板下に固着され、前記弾
   性体の下には飯器蓋が該弾性体に対して離接自在に設け
   られ、前記外蓋を開放したときの前記弾性体の上下方向
   寸法が該外蓋を閉封したときに維持される外蓋の裏板と
   前記飯器蓋との間隔寸法よりも大であって、前記外蓋を
   閉封したときに前記弾性体が飯器蓋に対して圧接するよ
   うになされていることを特徴とする電子炊飯ジャー等の
   蓋構造。