JPS5835720Y2 - 抗圧入機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は杭圧入および引抜時に本体を複数本の既設杭に
固定することにより杭圧入、引抜の反力を得るようにし
た杭圧入機に関するものである。

従来、この種の杭圧入機において、既設杭をクランプす
る複数のクランプ装置は、杭圧入位置の側方に並置され
、それぞれ圧入機本体に固定されているため、杭圧入お
よび引抜時に各クランプ装置の位置によって既設杭に作
用する反力に差が生じていた。

すなわち、たとえば圧入時に各既設杭の抜は抵抗が反力
として有効に作用せず、圧入位置に近い杭はど大きな反
力が作用することによって当鉄杭が抜かれてしまう場合
があり、このため杭圧入能力が低いものとなっていた。

そこで本考案は、クランプしたすべての既設杭に均等に
反力を作用させることができる杭圧入機を得んとするも
のである。

以下、本考案の実施例を図に依拠して説明する。

１は支塔、２は基端、中間、先端の各フレーム２１゜２
２．２３から成る支持フレーム、３は該支持フレーム２
の先端に装備されたシリンダジヤツキ式の支持脚で、こ
れら支塔１、支持フレーム２、支持脚３によって杭圧入
機本体Ａが構成される。

１１は補助支持脚である。

４はチャックフレームで、支塔１に昇降自在に装着され
、圧入シリンダ５によって昇降作動する。

このチャックフレーム４には新設杭つかみ用の二基のチ
ャック装置６，６が装備され、二本の杭を同時に圧入お
よび引抜きうるようになっている。

７は既設杭つかみ用の四基のクランプ装置で、それぞれ
つかみロア１を有する主体７２と、つかみロア１に挿入
された既設杭を固定する油圧ピストン型クランプ７３と
その受体７４とから或っている。

これら各クランプ装置７・・・・・・の主体７２は、側
面略三角形のクランプフレーム８に互いに一定間隔を置
いて装着している。

そして、このクランプフレーム８の中心部を支持フレー
ム２の基端フレーム２１に水平軸９を介して揺動可能に
枢着している。

このように本圧入機においては、各クランプ装置７・・
・・・・を共通のフレーム８に取付け、このクランプ装
置の集合体を中心部で本体Ａに水平軸９の周りに揺動可
能に枢着したものである。

この圧入機の全体作用を概述すれば、図示しないベース
マシンによって本機を吊持した状態で、まず、四本の支
持杭Ｐ・・・・・・を打ち込む。

そして、この四本の支持杭Ｐ・・・・・・を各クランプ
装置７・・・・・・でつかみ固定することにより本体Ａ
を該各杭Ｐ・・・・・・に固定する。

しかる後、チャックフレーム４を第１図仮想線位置まで
上昇させ、チャック装置６，６に打ち込むべき杭Ｐ’、
Ｐ’を固定する。

そして、圧入シリンダ５を伸長させてチャックフレーム
４を第１図実線位置まで下降させることにより、杭Ｐ′
を第１ストローク分だけ圧入する。

ついで、同核Ｐ′を離し、チャックフレーム４を上昇さ
せて再び杭Ｐ′をつかみ、圧入シリンダ５でチャックフ
レーム４を下降させる。

以下、同様の作動を繰り返すことにより杭Ｐ′を地中に
圧入する。

こうして杭Ｐ’、Ｐ’を圧入し終ったときは、各クラン
プ装置７・・・・・・を支持杭Ｐ・・・・・・から離し
、圧入機全体を杭二本分だけ移動させてから、各クラン
プ装置７・・・・・・に、今圧入した杭を支持杭として
含めた四本の杭Ｐ・・・・・・をつかみ固定する。

なお、杭の引抜作業は上記圧入作業と逆の手順で行なう
ことができる。

上記のように、杭の圧入、引抜時に本体Ａを既設杭Ｐ・
・・・・・に固定することにより、たとえば圧入時には
該各既設杭Ｐ・・・・・・の抜は抵抗を反力として作用
させるものである。

この反力機構に関して本圧入機においては、各クランプ
装置７・・・・・・をクランプフレーム８に一括して取
付け、該フレーム８の中心部を水平軸９を介して本体Ａ
に揺動可能に枢着しているため、杭圧入時の反力が各支
持杭Ｐ・・・・・・に均等に作用する。

すなわち、クランプしたすべての支持杭Ｐ・・・・・・
の抜は抵抗を反力として有効に発揮させることができ、
従来のように特定の支持杭に過大な反力が作用して引き
抜かれるようなおそれがなくなる。

なお、クランプする既設杭の本数、すなわちクランプ装
置の数およびクランプ方式等は上記実施例以外に適宜変
更しうるところである。

以上説明したように、本考案によれば、杭圧入および引
抜時に特定の既設杭に反力集中するおそれがなく、クラ
ンプしたすべての既設杭に均等に反力を作用させること
ができる。

従って、杭圧入能力を向上させることかで゛きるもので
゛ある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は全体側面図、第２
図は同一部切欠平面図、第３図は第１図ＩＩＩＩＩＩ線
に沿う拡大断面図、第４図は第２図ＩＶ−ＩＶ線に沿う
断面図、第５図は作用説明図である。 Ａ・・・・・・圧入機本体、１・・・・・・支塔、２・
・・・・・支持フレーム、３・・・・・・支持脚、４・
・・・・・チャックフレーム、５・・・・・・圧入シリ
ンダ、６・・・・・・チャック装置、７・・・・・・ク
ランプ装置、８・・・・・・クランプフレーム、９・・
・・・・水平軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支塔、および該支塔の側方に突設された支持フレーム、
   ならびに該支持フレームの先端に装着された支持脚から
   成る杭圧入機本体と、該本体における上記支塔に昇降自
   在に装着されたチャックフレームと、該チャックフレー
   ムを昇降作動させる圧入シリンダと、同フレームに装備
   された新設杭つかみ装置と、上記支持フレームの下方に
   装備される複数の既設杭つかみ用のクランプ装置とを有
   する杭圧入機において、上記各クランプ装置を共通のク
   ランプフレームに取付け、このクランプフレームの中心
   部を上記支持フレームに水平軸を介して揺動可能に枢着
   して成ることを特徴とする杭圧入機。