JPS5835683Y2 - タンピング装置の起振機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は鉄道の軌道整正機のタンピング装置の起振機構
の改良に関する。

第１図及び第１図のＡ−Ａ断面を概略図で示した第２図
に示すように、従来、この種のタンピング装置１の起振
機構１２は、レール１本毎に原動機（エンジン、電動機
、油圧モータ等）２の駆動軸に原動機２に対して左右対
称に偏心軸３，３′が連結され、各偏心軸３，３′には
、固定軸受９，９′を介して、原動機２と反対側の軸端
にフライホイール４，４′がそれぞれ取り付けられてい
る。

また、各偏心軸３，３′は、４個の偏心部１８．１８’
、１９．１９’を有し、これ等の偏心部１８と１９及び
１８′と１９′は位相が１８０°異なっている。

各偏心部１８．１８’、１９．１９’には、それぞれ軸
受１０．１０’、１１．１１’が取り付けられており、
それぞれ起振腕５，５’、６．６’を支承している。

すなわち、起振腕５は軸受１０に、起振腕５′は軸受１
０′に、起振腕６は軸受１１に、起振腕６′は偏心軸受
１１′にそれぞれ支承されている。

各起振腕５，５’、６．６’にはそれぞれタンピングバ
ー７．７’、８．８’が取り付けられている。

以上のような構成において、原動機２を駆動して、起振
機構１２を振動させ、一方タンピングバー開閉装置２０
によりタンピングバーを開いて、別に設けられた昇降装
置（図示せず）により、起振機構１２を下降させ、タン
ピングバー７．７’、８．８’を道床砂利中に突込み、
タンピングバー開閉装置２０によりタンピングバーを閉
じながら枕木を挾むようにして枕木下部に道床砂利を詰
め込み、タンピングバー ７．７’、８．８’の振動に
より道床砂利を締め固め、締固めが終ると昇降装置によ
り起振機構１２及びタンピングバー７．７’、８．８’
を引き上げ次の枕木へ移動して道床砂利締固めの一作業
サイクルを終了する。

通常、軌道整正作業においては、道床の状態によって、
タンピング装置１に掛る負荷が絶えず変動するので、各
作業サイクル毎のこの変動荷重に対応できるように、偏
心軸３，３′の各軸端にはフライホイール４，４′が取
り付けられている。

一般に軌道整正機は、上述のように枕木一本毎に停止し
て枕木下部に道床砂利を詰め込み締固めを行なうので、
タンピング作業時は走行速度が遅く、かつ、タンピング
装置１の前方及び周辺には図示してないレール扛上装置
やレベリング装置等が設けられており、通風が悪いため
、タンピング装置１の起振機構１２の軸受等の温度上昇
を防ぐためには、別に冷却用送風装置を設けなければな
らなかった。

しかし、冷却用送風装置を設けることは、直接タンピン
グ性能に関係のない部分が増加し、起振機構が複雑犬型
化し、小型にまとめることができないという欠点があっ
た。

本考案は上述の点に鑑み、起振機構に取り付けられてい
るフライホイールに通風用羽根を設けて冷却用送風機の
機能を持たせ、起振機構を小型化することができるタン
ピング装置の起振機構を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を添付の図面について説明する
。

第３図は本考案の一実施例を示す正面図、第４図は第３
図のＢ−Ｂ断面の概略図、第５図はフランホイールの正
面図、第６図は第５図のＣ−Ｃ断面図で゛ある。

第１図乃至第６図において同一番号は同一部材を示す。

図において、起振機構１５は第１図の起振機構１２のフ
ライホイール４，４′をフライホイール１３゜１３′に
替えた外は全く同じ構成である。

また、フライホイール１３．１３’は同じ構造を有して
いるのでフライホイール１３についてその構造を説明す
る。

フライホイール１３は、フライホイール効果を上げるた
めに、円板部２２を有し、円板部２２がリム２３と接す
る円板部２２の外周に複数個の通風孔２１を設け、ボス
２４から通風孔２１を通り、リム２３の内面に接続する
複整個の羽根１４が設けられている。

フライホイール１３′において、フライホイール１３と
同じ構成部分には同じ番号にダッシュを付けて表わす。

いま、起振機構１５が作動し、偏心軸３，３′が回転し
、それに取り付けられたフライホイール１３．１３’が
矢印１７．１７’の方向に回転するとすれば、周囲の空
気は羽根１４．１４’によって、通風孔２１より吸入さ
れて、起振機構１５内を流れ、通風孔２１′より排出さ
れて起振機構１５の軸受等を冷却する。

この場合、第４図に示すようにフライホイール１３．１
３’の羽根１４．１４’の代りに羽根１４．１４’と向
きの異なる羽根１６．１６’を設け、フライホイール１
３．１３’が矢印１７゜１７′の方向に回転した場合に
冷却用空気をフライホイール１３′より吸入し、フライ
ホイール１３より排出するようにしてもよい。

また、フライホイール１３には羽根１４、フライホイー
ル１３′には羽根１６′を設け、フライホイール１３．
１３’が矢印１７．１７’の方向に回転した場合には、
フライホイール１３．１３’の両方から空気を吸入し、
起振機構１５を冷却して、起振機構１５の中央附近から
タンピング装置の長手方向に空気が排出されるようにし
てもよいし、また、フライホイール１３には羽根１６、
フライホイール１３′には羽根１４′を設け、フライホ
イール１３．１３’が矢印１７．１７’方向に回転した
場合には、フライホイール１３．１３’の両方から空気
を排出し、起振機構１５の中央附近からフライホイール
１３．１３’の方向への空気の流れを作り、起振機構１
５を冷却してもよい。

以上述べたように、本考案のタンピング装置の起振機構
は、フライホイール１３．１３′に羽根を設けただけで
、起振機構１５の内部に冷却用空気の流れを作り、起振
機構１５の軸受等を有効に冷却することができるので、
別に冷却用送風装置を設ける必要はなく、起振機構１５
を小型化することができる等その効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のタンピング装置の起振機構の正面図、第
２図は第１図のＡ−Ａ断面の概略図、第３図は本考案の
一実施例の正面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ断面図の概
略図、第５図は本考案のフライホイールの正面図、第６
図は第５図のＣ−Ｃ断面図で゛ある。 ３．３′・・・・・・偏心軸、１３．１３’・・・・・
・フライホイール、１４゜１４′・・・・・・羽根、１
５・・・・・・起振機構、１６．１６’・・・・・・羽
根、２１・・・・・・通風孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 原動機と、この原動機の駆動軸に、前記原動機に対して
   左右対象に連結され、それぞれ位相の１８０゜異なる偏
   心部を有する偏心軸と、これ等の偏心軸の偏心部に、そ
   れぞれ軸受を介して取付けられた起振腕と、これ等の起
   振腕に、それぞれ取付けられたタンピングバーと、前記
   偏心軸の前記原動機と反対側の軸端にそれぞれ取付けら
   れ、通風孔と羽根を設けたフライホイールとから成るこ
   とを特徴とするタンピング装置の起振機構。