JPS5835675Y2 - 幅方向伸縮性ジッパ−用テ−プ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来のジッパ−用テープは、ジッパ−の歯を良好に保持
することが主眼におかれ、伸縮性のない堅ろうなテープ
であるが、動きの激しい衣服、又はタイトな衣服の部分
に使用され当該部に瞬間的に拡張する力が加わる場合、
これに即応して伸びることがないため、きゆうくつな着
用感があり、又瞬時の力はジッパ−と衣類の縫合糸をき
ったり、ジッパ−の歯のかみ合わせをいためたり破壊す
る原因ともなる。

この目的にそった織テープにより、伸縮部と非伸縮部を
有する技術があるが、緯の打込み数が通常ジッパ−テー
プより約士減少し、組織が弱くなること、困難な織技術
を要し、織スピードが上がらずコスト高であること、ジ
ッパ−の歯との挿着が確実でないことの欠点がある。

又、編成テープでは伸縮部と非伸縮部と同一編目に係合
する方法があるが、伸縮糸と非伸縮糸と同時に並列して
編込む方法は糸の送り方法テンション調整等、技術的に
困難であり又、伸縮部が伸びると編目が横方向にも係合
している為、非伸縮部まで影響を及ぼしジッパ−歯を確
実に保持できないこと、及び非伸縮部の編目を細く密に
するにはコスト上、限度があり企業化が困難であるとい
う欠点がある。

本案は上述の欠点をとり除く為、非伸縮部を中糸をはさ
み上下より二重に緯糸を編みこみ糸密度を高め堅固な編
組織をつくりジッパ−の歯を確実に保持すると共に伸縮
部との連結を別系で行い、且つ伸縮部を上下よりはさみ
こむことにより伸びて細くなった伸縮中が非伸縮部の編
目との間にすき間をつくり非伸縮部に編目のゆるみを生
じることを防止し、伸縮部がいくら伸びても非伸縮部は
常に堅実な編目を保ち、ジッパ−歯を確実に保持できる
目的で考案された編テープに関するものである。

前述の目的を達し得る本案の実施を共に説明する。

図１に示される通りＡ部に、ウーり加工糸、又は一般糸
からなる地糸１にて、たて編目の地組を行ない、これに
ゴム又はウレタン弾性糸等の伸縮糸のカバリング加工糸
２を中心として、左右にふりながら緯入れをし、たて編
地目に交編させる。

必要に応じて地糸の間にウーリー加工糸３を編目をつく
らないたて入れを行ない、編目をかくしソフトな仕上げ
にすることもできる。

Ａ部の幅方向は、弾性糸から編成されていることから幅
方向に自在に伸縮ができる。

Ｂ部にて、綿・ポリエステル等の一般糸を地糸１Ｂとし
、これに地糸より大番手の一般糸表糸４として、表裏２
面に左右にふりながら、たて編地目によこ入れをする。

この原図２に示される通り、表糸の表裏２面の間に更に
大番手の中糸５を地糸にて表糸４と共に交編される。

中糸５は、均一の番手ではなく図３に示す通り、ジッパ
−の歯の中につつみこまれ、しっかりとテープが保持さ
れる必要があることから、つつみこまれる中糸５は大番
手で次第に細番手になり、再び大番手になり図３に示さ
れるくびれをもつ断面をもつ様に編成される。

Ｂ部は、一般糸から緯入れを多量に有して編組されてい
ることから、堅固な編組織をもち伸縮がなくジッパ−用
テープとして、ジッパ−の歯をしつかり保持する役目を
もつ。

Ａ部とＢ部は一般糸、又はウーリー加工等の地糸にて、
たて編目の交編により連結される。

特殊な編機により、地編目はいわゆる、ランを最小限に
防止できる編目を編組することもできるし、又ポリアミ
ド樹脂等をコーティング、又はディップ仕上げにより編
物によるランの欠点を防止することもできる。

而してＢ部はジッパ−の歯を保持し、Ａ部は縫合される
個所のひつばりの力により、幅方向に伸縮する部分を威
し得る。

編み物よりなるストレッチ性の衣服、又はタイトな着用
をするスキーパンツ、ジーンズ等のジッパ−用のテープ
に使用することにより、縫合部の縫い目の老化による糸
ぎれを防止するだけでなく、瞬時の伸びに応じてジッパ
−にも伸縮し、歯がとぶことが防止でき、良好な着用感
とジッパ−の歯に緩衝帯を設けることにより、ジッパ−
自体の耐久性を向上させることができる。

又本案は編成であるため、高速でしかも品質が安定して
、大量に生産ができるため、コストは織テープに比べて
極めて安く供給できるメリットを持つものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面拡大図、第２図は断面拡大図、第３図はジ
ッパ−断面図、第４図は斜視図、第５図は当該テープ使
用ジッパ−０ １・・・・・・地糸、２・・・・・・伸縮性よこ入れ糸
、３・・・・・・ウーリー加工糸、４・・・・・・表糸
、５・・・・・・中糸、６・・・・・・ジッパ−の歯、
１Ｂ・・・・・・地糸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ジッパ−の歯を取り付けるテープの幅方向の一端には、
   通常糸を地糸として、たて編地目を構威し、地糸より大
   番手の通常糸を表糸として、表裏二面にて、前述たて編
   地目に表糸の横入れを行い、前述表糸の表裏二面の中間
   に伸縮性のない通常糸の中糸をはさみ込み、前述の地糸
   にて中糸、及び表糸が交編された伸縮しない堅固な二重
   のたて編組織部を構威し、テープの巾方向の他端には、
   伸縮糸を横入れした伸縮性のあるたて編の編組織部を、
   前述表糸の表裏二面の中間にはさみ込み、堅固な二重の
   たて編組織部と伸縮性のあるたて編の編組織の両者を、
   たて編交編し連結したジッパ−用編テープ。