JPS5835514Y2 - シヤ−プペンシル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は振ることにより重量体の慣性力を利用して芯
を繰り出すシャープペンシルにおける重量体の摺動をス
ムーズに行なわしむることを目的としたものである。

軸を振ることによって芯を繰り出すシャープペンシルの
中で特に芯タンク内に重量体を遊嵌して、該重量体の慣
性力を働かせるシャープペンシルは、芯タンク内に挿入
されている替芯が折れたりあるいは他の何らかの理由に
よって短くなってしまった場合に、芯タンクの内設と重
量体の前端、または消しゴム支えの前端と重量体の後端
との間で芯が挾撃されて圧壊し、芯づまりを起したりさ
らに問題になるのは挾撃された芯が重量体の摺動を停止
させてしまうという重大な欠点があった。

そこでこの考案は重量体の前後端の内面にテーパ一部を
構成して両端部にほとんど面がない状態にすることによ
って上述した欠点を解消したものである。

この考案の構成を図面にもとづいて詳しく説明すると、
第１図の軸１の前部には、芯２を軽く保持するための芯
ホルダ−３を内蔵した口金４が、連結具５のねじ部５Ａ
に軸１の先端突部１Ａを介して螺合し、該連結具５の凹
溝５Ｂに締リング６を遊嵌する。

連結具５と芯タンク７との間には非常に弱い弾発力のチ
ャックスプリング８が設けられ、さらにチャンク９と芯
タンクγが固着されていることにより通常チャック９０
頭部９Ａが締リング６に押し付けられて構成されている
。

連結具５の後端５Ｃと芯タンク７の前端７Ａとは当接可
能に構成されるとともは、筒部９Ｂの肉厚を薄く構成し
たチャック９の前端９Ｃより口金４０内段４Ａまでの距
離Ｌ１およびチャック９が前進するときに圧縮させられ
るチャックスプリング８の取付時長さより全圧縮時長さ
を差し引いた距離は、連結具５の後端５Ｃより芯タンク
７の前端γＡまでの距離Ｌ２よりも長く構成されている
。

芯タンク７内には前後端部の内面にテーパ一部１０Ａを
有する重量体１０が遊嵌されているとともに、芯タンク
７の内設７Ｂにはチャンク９の芯通過穴９Ｄの径より大
きな貫通穴１１Ａを有する弾性体１１を固着させて構成
する。

軸１の後端部１Ｂには頭冠１２がねじ止めされ、該頭冠
１２に前細径部１３Ａを芯タンク７に挿入した消しゴム
支え１３が後部内段１Ｃとの間の軸スプリング１４によ
り消しゴム１５使用時の抑圧に負げない力で当接して構
成されているとともに、内部後段１３Ｂはすりばち状に
構成されしかもその中心には芯径よりわずかに大径の指
挿入穴１３Ｃが開けられている。

重量体１０は、一般用替芯の長さつまり６０ｒｆｒｒｎ
よりわずかに長く構成された弾性体１１の後端１１Ｂと
消しゴム支え１３の前端１３Ｄとの間を往復運動し、か
つ重量体１０の内部に替芯１６が収納されている。

消しゴム支え１３の後部内側１３Ｅには消しゴムケース
１７を被嵌した消しゴム１５が嵌合されていて、該消し
ゴム１５を覆うようにノブ１８が後部外側１３Ｆに嵌合
され、頭冠１２の後端１２Ａより突出している。

つぎに第１図における作用を説明すると、通常芯タンク
７内つまり重量体１０の内側にある替芯１６は重量体１
０の摺動時においてＡｅＢ方向の摺動距離より長いため
に何ら支障がないわけであるが、何らかの原因で重量体
１０のＡｅＢ方向の摺動距離より短い替芯１６が発生し
た場合にも、この考案の重量体１０によれば第２図の拡
大図に示すように端部にはほとんど面がない状態までテ
ーバ一部１０Ａが構成されているために、短い替芯１６
が前記した摺動距離の所に位置しても該替芯１６は重量
体１０のＡｅＢ方向の移動とともに中心方向に寄せられ
てしまい挟撃されて圧壊することもあるいは重量体１０
の摺動を妨げたりすることもなくスムーズに摺惑してそ
の慣性力によって芯タンク７をチャックスプリング８０
弾発力に抗してＢ４＋Ａ方向に移動させる。

よって芯タンク７に取り付げられたチャンク９も締リン
グ９を嵌合したまま、つまり芯２を保持したままＢ４＋
Ａ方向へ移動する。

このとき芯２は口金４に内蔵された芯ホルダ−３の保持
力に抗して前進する。

そしてさらに中部重体がＢｅＡ方向に移動すると締リン
グ６の先端６Ａが連結具５の凹溝前段５Ｄに突き当り、
締リング６の移動は停止させられるがチャック９はさら
に前進するために芯２は解放される。

さらに中部重体は前進し、芯タンク７の前端７Ａが連結
具５に当接することにより停止する。

ついで中部重体はチャックスプリング８の弾発力により
後退させられて芯２を保持し、第１図に示した筆記状態
に復帰する。

よって芯２は一定距離繰り出される。

以上のような構成と作用を有するこの考案は、振ること
により重量体の慣性力を利用して芯を繰り出す形式のシ
ャープペンシルにおいて、重量体の前端部の内面および
後端部の内面にテーパ一部を設けることにより芯タンク
内の短い替芯をテーパ一部で中心に寄せながら摺動する
ために重量体がスムーズに芯タンク内を摺動できるとい
う実用上の効果は多大なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を示す縦断面図、第２図は重量体のテ
ーパ一部を示す拡大図である。 １・・・・・・軸、１Ａ・・・・・・軸１の先端突部、
１Ｂ・・・・・・軸１の後端部、１Ｃ・・・・・・軸１
の後部内段、２・・・・・・芯、３・・・・・・芯ホル
ダ−，４・・・・・・口金、４Ａ・・・・・・口金４の
内設、５・・・・・・連結具、５Ａ・・・・・・連結具
５のねじ部、５Ｂ・・・・・・連結具５の凹溝、５Ｃ・
・・・・・連結具５の後端、５Ｄ・・・・・・連結具５
の凹溝前段、６・・・・・・締リング、６Ａ・・・・・
・締リング６の先端、７・・・・・・芯タンク、７Ａ・
・・・・・芯タンク７の前端、７Ｂ・・・・・・芯タン
ク７の内設、８・・・・・・チャックスプリング、９・
・・・・・チャンク、９Ａ・・・・・・チャンク９０頭
部、９Ｂ・・・・・・チャック９の筒部、９Ｃ・・・・
・・チャンク９の前端、９Ｄ・・・・・・チャック９の
芯通過穴、１０・・・、・・重量体、１０Ａ・・・・・
・重量体１０のテーパ一部、１１・・・・・・弾性体、
１１Ａ・・・・・・弾性体１１の貫通穴、１１Ｂ・・・
・・・弾性体１１の後端、１２・・・・・・頭冠、１２
Ａ・・・・・・頭冠１２の後端、１３・・・・・・消し
ゴム支え、１３Ａ・・・・・・消しゴム支え１３の前細
径部、１３Ｂ・・・・・・消しゴム支え１３の内部後段
、１３Ｃ・・・・・・消しゴム支え１３の芯挿入穴、１
３Ｄ・・・・・・消しゴム支え１３の前端、１３Ｅ・・
・・・・消しゴム支え１３の後部内側、１３Ｆ・・・・
・・消しゴム支え１３の後部外側、１４・・・・・・軸
スプリング、１５・・・・・・消しゴム、１６・・・・
・・替芯、１７・・・・・・消しゴムケース、１８・・
・・・・ノブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 締リング６を外嵌したチャンク９を前部に取り付けた芯
   タンク７の内側に重量体１０を遊嵌し、該重量体１０の
   前端部の内面および後部の内面の一方または両方にテー
   パ一部１０Ａを設けて構成したことを特徴とするシャー
   プペンシル。