JPS5834249B2 - プロ−チ盤 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はブローチ盤に関するものである。

ブローチ盤において無端チェーンにいろんなキャリアを
設けることは共通しており、該キャリアは工作物又はフ
ローチ用工具番支持するように適合されそしてこれらを
工作位置を通して移動させる。

この工作位置ではこの位置にある工作物又は工具の一方
に仕事がなされる。

このような機械では、相当な種々の力がブローチ作業に
よって生じるので、各キャリアはしっかりと支持される
ことが必要となる。

これは、所望の力を生じさすために通常金属−金属接触
によるスライダとすべり路によって行なわれる。

明らかなように、このような構造は機械の保守を必要と
すると共にブローチ作業の際の正確さを損う摩耗を生ず
ることとなる。

本発明の目的の一つは、結果として摩耗とかその不利益
を生ずることなく正確なキャリアの支持がなされるよう
にしたブローチ盤を提供することである。

第１図について説明すると、本発明を具体化するブロー
チ盤は基台１０から成り、基台には一対のチェーン１１
が、一方が駆動されているスプロケット１２，１３の無
端進路中で動くように支持される。

チェーンはパレット又はキャリア１４を担持し、又キャ
リアには工作物■が固着され、該工作物にブローチ作業
を施すためのブ晒−チ１６を担持する取付具１５を通り
、工作位置を通過移動し得るようにされる。

前記説明からも明らかであるように、キャリア１４がブ
ローチ用工具を支持し、工作物が取付具１５に取付られ
るようにすることもできる。

本発明によると、すべり路２０はキャリア１４が工作位
置を通り移動する時のキャリアのために形成され、各す
べりバー又は部材２４の上部水平面２１、内側に面した
垂直面２２及び底面２３から構成される。

キャリア１４は相補性表面２６゜２７及び２８を画成す
る長手方向に延在するへごみ部（溝部）２５を有する。

本発明に従うと、各表面２１，２２，２３にはキャリア
１４の運動方向に細長くのびた長手方向に延在する通路
又は凹部３０，３１，３２が設けられる。

毛細管通路３３．３４及び３５が凹部からのびそして共
通の供給通路３６とマニホルド３７に至る。

マニホルド３７はこ５で述べるような圧力を凹部に保持
するために十分な流体を提供すべく、適当な寸法のもの
とされる。

毛細管３３−３５の長さと直径は、凹部が覆いをとられ
た時、液圧流体のような凹部に流入する流体が凹部にて
大気圧であるようにされる。

第１図に図示されるように、取付具パレット１４の長さ
は幾つかの凹部を覆う。

つまり、一定時に、各すべり路の各表面の複数個の凹部
は各すべり路と係合したパレットによって（路表面とパ
レットの相補性表面との間に十分の数インチというオー
ダの間隙をもって）極めて接近して覆われるだろう。

典型的には、複数個のパレットが一定時に各すべり路と
係合しているであろう。

各パレットは離間して設けられるので、相当部分の凹部
が一定時にはどのパレットによっても覆われないという
ことが本発明の他と異なる特徴の一つである。

機械が作動する時は、（典型的には潤滑油のような液体
であるが、気体も又考えられる）流体が適当な圧力で両
すべり路のヘッダ管３７にポンプ送りされる。

流体はヘッダ３７から毛細管を通り全凹部へと常時送ら
れる。

覆われていない凹部について言えば、流体は大略大気圧
で凹部から流出するであろう。

しかしながら、毛細管の直径が比較的小さいためヘッダ
３７の実質的圧力を確実に維持するだけの圧力降下しか
起らない。

勿論、これは開放凹部からの連続流出に耐え更に所望の
ヘッダ圧力を維持するだけの十分なポンプ又は他の供給
源からの体積流量を予定しての事がある。

覆われた凹部に関して言えば、体積流量は極めて小さい
。

これは、流体かすべり路と被覆表面との間で薄膜状で流
れねばならないからである。

勿論、流出流体は結果的には被覆表面の境界で大気圧に
なる。

この極めて少ない流量がヘッダと凹部との間の毛細管に
おける圧力降下を極めて少なくする。

結果的には、覆われた凹部の圧力はヘッダそれ自体の圧
力に近づく。

一般静水力学の原理に従うと、覆われた凹部の圧力は覆
いを形成する表面に垂直に働く。

この圧力から生じる力は凹部面積によって増大された圧
力となる。

図面、特に第２図と第５図を参照すると、上部凹部３０
の力は上方向であり、パレット１４とパレットが担持す
る負荷とをすべて持上げようとする。

同時に底部凹部３２による力は凹部３０による上方力に
対抗して下方向であり、パレット１４の重量とその負荷
に付は加えられる。

第２図から第５図により、上方向に作用する凹部３０が
下方向に作用する凹部３２より相当大きな面積を持ち得
ることが分るであろう。

従って、もし凹部の各圧力が等しければ、又その時は、
これらの方の正味合力は上方向となる。

パレット１４及びその積荷の重量はこの正味静水圧力を
相殺する傾向にある。

凹部３０をその相手の凹部３２に連結した相当長い毛細
管の長さにより、これら２つの圧力は必ずしも同じでは
ない。

もしパレット１４とその負荷の重量が凹部３０と３２の
圧力が同じであるために正味上方力を越える場合は、パ
レットは（多分十分の１インチより少ないオーダで）や
５下方向へと動くであろう。

この下方向動きは凹部３０とその被覆表面との間の空隙
を減少し従って凹部３０からの流れを幾分制約し、それ
故その凹部の圧力を増大させる。

同時に、凹部３２とその覆いとの間の空隙は対応して増
大し凹部３２の圧力を減少させる。

前述で分るように、この差は供給毛細管３６の上と下の
毛細管への流量の変化により現われるということも可能
である。

変化した上記各圧力の関係はパレット１４とその負荷の
過剰重量に相当するだけの新しい正味上方静水圧力を生
ずる。

もしパレット１４とその負荷が等空隙と仮定したものよ
り小さいか又は小さくなった場合は前記作動の反対作動
が起り、パレット１４は新しい安定した位置にやや上昇
する。

理論と経験によって、ヘッダ圧力、ヘッダに得られる流
量、毛細管の直径と長さ及び凹部の幾何学形状はパレッ
ト高さをパレット１４の負荷の際の垂直変化にもか５わ
らず極めて小さい、つまり十分の１インチより極めて小
さい変動内に保持するように設計され得るということが
知られている。

高安定性故に本システムは、パレットのすべり路案内に
よる移行に沿って、機械加工をするための工作物を保持
するのに適したものとなる。

工具反力がパレットとその負荷の有効重量の変動に寄与
し得るということに注目されたい。

設計計算をなすに当って、（破損状態でない限り）凹部
と覆いとの間の空隙を完全になくするような力の変動は
ないであろうということが保証される。

従って、常に覆われた全凹部からも流体の流れは存在す
るであろう。

このことは常時パレット１４とすべり路との間に完全な
潤滑がなされていることを保証している。

金属−金属の接触はあり得す、又すベリ路に沿ったパレ
ットの運動は無Ｊｌに近づく。

これはここで述べるような構造の極めて重要な特徴の一
つである。

パレット１４の横方向通路案内も、対抗した圧力の同じ
補償作用の原理によって達成される。

第２図に最もよく図示されるように、パレット１４の横
方向位置は２つのすべり路に沿って隔設された凹部３１
の圧力による対抗した力によって制御される。

２つのすべり路は基台に固着され、互いに平行に保持さ
れる。

２列になった凹部３１の圧力はパレット１４の溝部の垂
直面に付与される。

２列の凹部は別個のヘッダ３７によって加圧流体を供給
されるが、２つのヘッダは共通の流体源から大略等しい
圧力で供給される。

横方向の力の補償作用は２つのヘッダのため働きが幾分
直接的でないと思える以外は既に説明されたのと同じ原
理に従って達成される。

又横補償作用は垂直補償作用のために利用される圧力を
乱すようにも思われる。

しかしながら、毛細管３３，３４，３５から毛細管３６
を介した凹部への圧力の連結をはずす手段があるという
ことが想起されるであろう。

適当な公知の設計実務では図示し説明した配列によって
垂直及び水平の両方の圧力補償を行なうことが実際的で
ある。

横方向の安定はパレットの移行線の横方向に工具反力を
適用することを可能とし、更に極めて正確な機械加工寸
法が得られる。

又水平方向に対して説明したと同様にして垂直相補性表
面にわたっても潤滑が確実に行なわれる。

幾つかのグループの凹部がパレットの長手に沿って存在
するので、前述の自己補償方法はパレットの水平方向の
傾きか又は横方向のずれのいずれかを防止するのに有効
である。

覆われている凹部と覆われていない凹部の両方からの流
出体は基台の各面により共通の液溜めへと指向され、こ
＼から流出体はポンプ送りされ、口過され次で再使用さ
れる。

少なくともある場合には、同じ流体が（前述の）案内路
システム及び工具冷却システムにて使用され得る。

この場合、共通の戻し液溜があり、いずれかの流体が他
方によって汚染されるという可能性は避けられる。

従って、本設計に従うと、一定時に圧力凹部の幾つかは
覆われないま５である。

加うるに、簡単なオリフィスの代わりに長い毛細管の使
用が、激しい噴出及びヘッダ圧力の過度の損失を生ぜし
めずに凹部を被覆しないでおき得るために必要とされる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を具体化するブローチ盤の部分断面正面
図、第２図は第１図の線２−２に沿って取った拡大部分
断面図、第３図は第２図の線３−３に沿って取った断面
図、第４図は第２図Φ線４−４に沿って取った断面図、
及び第５図は部分断面斜視図である。 図面中主要な符号は以下の通りである。 １０：基台、１２，１３：スプロケット、１４：キャリ
ア（又はパレット）、Ｗ：工作物、１５：取付具、１６
：ブローチ用工具、２０：すべり路、２４：すべりバー
（部材）、２５：キャリアへこみ部、３０，３１，３２
：凹部、３３，３４゜３５：毛細管通路、３７：マニホ
ルド（ヘッダ管）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基台を設け；前記基台に無端ブ爾−チ作業用チェー
   ンを取付け；工作物かブローチ用工具のいずれか一方を
   支持するために前記チェーンの長手方向の離間した複数
   個の位置に複数個のキャリアが取付けられ；工作物かブ
   ローチ用工具の残りの他方を支持するために前記キャリ
   アの進路の一部に沿って取付具が配置され；前記取付具
   に近接し前記キャリアの進路に沿ってすべり路が設けら
   れ；前記すべり路と前記キャリアは相補性表面を有し、
   前記すべり路の表面には長手方向に複数個の凹部が離間
   して設けられ、又前記各凹部に流体を供給するために毛
   細管流体通路が該凹部と連通しており；前記各キャリア
   の長さは、キャリアが前記すべり路に沿って工作位置を
   通過して移動される時、長手方向に隔設された前記凹部
   の幾つかを覆うような長さとされ、又前記づベリ路の長
   さは、キャアが該すべり路に沿って移動される時の如何
   なる瞬間にも該キャリアによって覆われない凹部が複数
   個存在しているような長さとされ；更に又少なくともキ
   ャリアが前記すべり路に存在する時には、各キャリアが
   前記すべり路とキャリアとの相補性表面間の前記凹部か
   らの流体流れによって安定し且つ正確な摩擦のない関係
   で前記すべり路に支持されるように、前記凹部に流体を
   供給するための手段が設けられたことを特徴とするブロ
   ーチ盤。