JPS5833845Y2 - 掘取り収穫機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、じゃがいも等の地下茎作物を掘取り収穫する
ための掘取り収穫機に関する。

従来、じゃがいも等の地下茎作物を掘取り収穫するに際
し、掘取られた地下茎作物から土をふるい落とすととも
に、茎葉類を取除いたうえ、地下茎作物だけをコンテナ
等内に収納することが行われるが、この場合、その装置
の全体は長大なものとなるため、規模の小さな狭い圃場
においては取扱い難く、また、掘取られた地下茎作物が
コンテナ等内に収納されるまでの距離が長くなるため、
その間、地下茎作物相互の接触する機会が多く、地下茎
作物を損傷しやすいなどの欠点があった。

本考案は、このような点に鑑み提案されたもので、掘取
り刃の後部に土ふるいコンベヤを連設するとともに、こ
の土ふるいコンベヤの移送端部に、後方に向って下降傾
斜する複数本のスポークを並行して連設し、このスポー
ク群の下部に近接して同じく後方に向って下降傾斜する
複数対の巻込みローラを設け、この巻込みローラによっ
て茎葉類を巻込むようにしつつ地下茎作物群中から茎葉
類を分離して取除くようにした掘取り収穫機を提供しよ
うとするものである。

つぎに、本考案の一実施例を図面について説明する。

１は両側に対設された機枠で、この両側機枠１の前端上
部間に主枠２を横架し、この主枠２の中央部上に第１の
トランスミッション３を取付けるとともに、主枠２の両
測部前方および上記両側機枠１の上部前方に図示しない
トラクタに対する連結枠４を突設する。

また、上記両側の機枠１の前下方部間に位置して掘取り
刃５を設けるとともに、この掘取り刃５の後部に後方に
向って上昇傾斜する土ふるいコンベヤ６を連設する。

この土ふるいコンベヤ６は、上記両側の機枠１の前方下
部間および後方上部間にそれぞれ回動軸７．８．９を回
動自在に横架し、この前後の回動軸７゜８．９相互間に
スプロケットホイル１０を介して両側チェノ１１を掛は
回し、この両側チェ７１１間に図示されない横杆を前後
方向一定間隔ごとに配して掛は渡すことにより形成され
、そして、上記横杆群のうちの前後方向適当間隔ごとに
位置する横杆の外面側に持上げ杆１２が突設される。

また、上記上ふるいコンベヤ６における後上方の移送端
部に臨ませて揺動枠体１３を連設する。

この揺動枠体１３は、上記両側の機枠１の後上方部外側
に揺動杆１４の前端部を軸１５により回動自在に軸支し
、この両側の揺動杆１４を後方に向ってへの字状に延在
させたうえ下方に向って直角状に折曲し、その下端部間
に連結横杆１６を、上記機枠１に設けた長孔１７を遊貫
する状態において掛は渡すとともに、この連結横杆１６
に、後方に向って下降傾斜する多数本のスポーク１８を
両側方向一定間隔ごとに配して並設することにより形成
され、そして、上記両側の揺動杆１４におけるへの字状
に軸１９を介してローラ２０が軸支されるとともに、こ
のローラ２０に対するように位置して上記両側の機枠１
の外側方に突出させた上記回動軸９の軸端部に菱形状の
カム体２１が取付けられ、このカム体２１に対し上記揺
動杆１４が載支される。

また、上記揺動枠体１３におけるスポーク１８群の下部
に位置して分離装置２２を設ける。

この分離装置２２は上記両側の機枠１の後端部間に、前
後一対の取付は枠２３．２４を後方のものが斜め下方に
位置するようにして横架対設し、この前後の取付は枠２
３，２４間に、後下方に向って下降傾斜する多数本の巻
込みローラ２５をそれぞれ回転軸２６を介して軸架し、
両側方向に沿って並設することにより形成され、この場
合、隣接する上記巻込みローラ２５は相互間にわずかな
間隙を介して並設され、また、巻込みローラ２５の各回
転軸２６の前端部に取付けられたスプロケットホイル２
７相互間にわたり伝動チェノ２８が千鳥掛は状に掛は回
されるとともに、さらに、この伝動チェノ２８は、上記
−側の機枠１に設けた第２のトランスミッション２９に
対しスプロケットホイル３０を介して連動連結され、こ
の伝動チェノ２８の作動により上記巻込みローラ２５は
、隣接するもの相互がたがいに反対方向に回転するよう
になっており、そして、隣接してたがいに反対方向に回
転する２個ずつの巻込みローラ２５がそれぞれ対をなす
状態において回転しつつ相互間間隙を介して下方への巻
込みを行うよう作用する。

さらに、上記第１のトランスミッション３より伝動媒体
３１を介して上記後上方の回動軸９に対し動力が伝達さ
れ、また、この回動軸９より伝動媒体３２を介して上記
第２のトランスミッション２９に対し動力が伝達される
ようになっている。

また、上記両側の機枠１の後端下部間に、縦断側面視り
字状の台枠３３を垂設して横架し、こ台枠３３の後端両
側部と上記両側の機枠１の後端上部との間にステー３４
を掛は渡し、さらに、上記両側の機枠１の後方部下方に
支枠３５を介して接地輪３６を軸架する。

このような構成において、図示しないトラクタの後部に
対し連結枠４を介して連結するとともに、トラクタの動
力取出し軸より図示しない伝動媒体を介して第１のトラ
ンスミッション３の入力軸３ａに動力を伝達しつつ一定
の圃場内を進行し、掘取り刃５により地下茎作物として
のたとえばじゃがいもを掘取るとともに、土ふるいコン
ベヤ６上に移送する。

この土ふるいコンベヤ６により土がふるい落とされつつ
掘取り収穫物としてのじゃがいもは、その茎葉類ととも
に傾斜上昇したうえ、揺動枠体１３上に向って放出され
、この場合、揺動枠体１３のスポーク１８群はカム体２
１の回動にともない軸１５を支点にして上下方向に揺動
し、これにより、揺動枠体１３上に放出されたじゃがい
もはスポーク１８群により案内されつつ後下方に向って
転送され、台枠３３上に設定されたコンテナａ内に収納
される。

他方、揺動枠体１３上にじゃがいもとともに放出された
茎葉類は、スポーク１８の相互間より下方に向って垂下
したうえ分離装置２２における各村の巻込みローラ２５
相互間に巻込まれ、じゃがいもから分離された状態にお
いて地上に放出される。

上記スポーク１８の相互間下方に垂下した茎葉類が巻込
みローラ２５に巻込まれる際、スポーク１８上において
すでにじゃがいもより分離している状態の茎葉類や夾雑
物等はもちろんのこと、じゃがいもに取付いている茎葉
類をむしり取られる状態において巻込みローラ２５に巻
込かられたうえ取り除かれる。

本考案によれば、掘取り刃によって掘取られ土ふるいコ
ンベヤによって土をふるい落とされたじゃがいも等の地
下茎作物が、スポーク群に沿って案内されつつコンテナ
等内に収納されるに際し、地下茎作物とともにスポーク
群上に移載された茎葉類はスポークの相互間下方に垂下
し、スポーク群の下方近接位置に設けられた巻込みロー
ラの巻込み間隙に巻込まれたうえ取除かれるため、これ
により地下茎作物と茎葉類との分離を確実かつ円滑に行
うことができ、しかも、茎葉類を取除かれた純然たる地
下茎作物は下降傾斜するスポークに導かれつつただちに
コンテナ等内に収納されるため、その間、茎葉類分離の
ための巻込みローラに対する地下茎作物の直接的な接触
が全くないとともに、地下茎作物同志の接触も少ないの
で、地下茎作物を損傷することがなく、また、巻込みロ
ーラ群はスポーク群の下方近接位置に重合状に設けられ
るため格別のスペースを必要とすることなく、装置全体
をコンパクトにすることができ、これにより、規模の小
さな狭い圃場においても容易に取扱うことのできる掘取
り収穫機が提供されることになる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので第１図は掘取り収穫
機の側面図、第２図はその一部の側面図、第３図はその
一部を切欠いた背面図、第４図はその巻込みローラと伝
動チェノとの関係を示す一部を切欠いた正面図である。 １・・・・・・機枠、５・・・・・・掘取り刃、６・・
・・・・土ふるいコンベヤ、１８・・・・・・スポーク
、２５・・・・・・巻込みローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機枠と、この機枠の前下方部に位置して設けられた掘取
   り刃と、この掘取り刃の後部に連設され後方に向って上
   昇傾斜する土ふるいコンベヤと、この上ふるいコンベヤ
   の後方移送端部に連設され後方に向って下降傾斜すると
   ともに相互間に一定間隔をおいて両側方向に並設された
   複数本のスポークと、このスポーク群の下部に近接して
   両側方向に並設され後方に向って下降傾斜するとともに
   隣接するもの相互が反対方向に回転する複数対の巻込み
   ローラとを備えたことを特徴とする掘取り収穫機。