JPS5833184B2 - 高炉不定形炉材用バインダ− - Google Patents

高炉不定形炉材用バインダ−

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JPS5833184B2
JPS5833184B2 JP54115609A JP11560979A JPS5833184B2 JP S5833184 B2 JPS5833184 B2 JP S5833184B2 JP 54115609 A JP54115609 A JP 54115609A JP 11560979 A JP11560979 A JP 11560979A JP S5833184 B2 JPS5833184 B2 JP S5833184B2
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thermosetting resin
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貞一 安藤
勤 黒川
敬輔 浅野
洋 中村
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Nippon Steel Corp
Kanae Chemicals Co Ltd
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Nippon Steel Corp
Kanae Chemicals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高炉不定形炉材用バインダーに関し、その目的
とするところは硬化時間が短かく熱間強度が犬であり耐
蝕性に優れた高炉不定形炉材を提供することにある。
近年の冶金工業に於ては、高温雰囲気の高炉や耐火設備
に出銑口閉塞材、樋材、補修材等の高炉不定形炉材が使
用されている。
斯かる高炉不定形炉材の主成分はシャモット粉、炭化珪
素粉、アルミナ粉、マグネシア粉、コークス粉その他の
耐火材粉末等の所謂骨材であるが、斯かる骨材はこれを
単に混合するだけでは可塑性及び粘着性が得られず、そ
れ故高炉不定形炉材に可塑性及び粘着性を賦与すべくバ
インダーが添加されている。
従来出銃口閉塞材、樋材、補修材等の高炉不定形炉材に
配合される高炉不定形炉材用バインダーとしては古くは
コールタールが知られている。
またフェノール樹脂を使用したものも知られている。
高炉不定形炉材のうち例えば出銑口閉塞材は次のように
して用いられる。
即ちまず高炉の出銑口に出銑口閉塞器(マッドガン)に
より出銑口閉塞材を圧入し、これを硬化させて出銑口を
閉塞する。
そして出銑の際には出銑口を開孔して溶銑及び鉱滓を流
出させるが、流出時間と共に徐々に浸蝕されて出銑口の
孔径が犬となり流出物が炉前に飛散するという所謂出銑
荒れを生ずることがある。
このような場合には再度出銑口閉塞器により出銑口閉塞
材を圧入して出銑口を閉塞し、出銑を一時停止する必要
が生ずる。
従って出銑口閉塞材としては■高温に於ける作業性に優
れていること、@硬化時間が短かいこと、O熱間強度が
犬であり優れた耐蝕性を有する硬化物を与え得ることと
いう条件が要求される。
また高炉の大型化、高圧化に伴い操業条件が厳しさを増
し過酷な出銑が行なわれている現状では、上記諸要件は
必須不可欠のものである。
この要件は樋材、補修材等の他の高炉不定形炉材につい
ても同様に要求される。
更にはまた最近の高炉の大型化、高圧化がますます増太
し、一段ときびしい条件が要求される現状に於いては、
上記■〜Oの必要要件の他に、更にバインダーの炭化率
の向上惹いては熱間強度の向上あるいはバインダーを配
合した不定形炉材の安定性の大きいことがより好ましい
ものとして要求される様になりつつある。
而して従来公知の上記高炉不定形炉材はまず上記必要条
件を全て具備するものではない。
即ちコールタールをバインダーとして配合した高炉不定
形炉材は硬化時間が長くまた硬化させて得られる硬化物
も熱間強度が不充分であり優れた耐蝕性を賦与し得ない
従って斯かる高炉不定形炉材を例えば出銑口閉塞材とし
て用いた場合には、短時間で出銑荒れを生じやすいし、
また出銑口の閉塞に際しては該閉塞材が充分に硬化して
強度が出るまでに40乃至60分も出銑口閉塞器で押圧
することが必要であり、しかもそれにも拘らずしばしば
出銑洩れを起こすことがある。
またフェノール樹脂を使用したものについても上記必要
条件を全て具備しない。
本発明者らは斯かる現状に鑑み上記必要条件を全て具備
し、しかも炭化率高くまた安定性の大きい高炉不定形炉
材を開発すべく鋭意研究を重ねてきた。
その結果コークス炉タールより抽出分離して得られる粗
製タール酸とホルムアルデヒドとを酸性触媒の存在下に
縮合反応させて得られる融点65〜85℃の熱硬化性樹
脂、ヘキサメチレンテトラミン及びグリコールの混合物
に、更に特定の物質を安定剤として含有せしめるとき、
並びに特定の物質を炭化率促進剤として含有せしめたも
のをバインダーとして使用した場合に所望の高炉不定形
炉材が得られることを見い出した。
本発明は斯かる知見に基づき完成されたものである。
即ち本発明はコークス炉タールより抽出分離して得られ
る粗製タール酸とホルムアルデヒドとを酸性触媒の存在
下に縮合反応させて得られる融点65〜85℃の熱硬化
性樹脂、ヘキサメチレンテトラミン及びグリコールに、
シリコンオイル、沸点200℃以上の多環芳香族油、融
点45〜70°Cのノボラック型フェノール樹脂及びナ
フトール系樹脂の少くとも1種から成る安定剤又は(及
び)アルカリ金属又はアルカリ土類金属、亜鉛、アルミ
ニウム、銅並びに鉄のハロゲン化物、ニトロナフタリン
、ジニトロナフタリン、p−トルエンスルホン酸クロラ
イドの少くとも1種から成る炭化率促進剤を含有せしめ
たことを特徴とする高炉不定形炉材用バインダーに係る
本発明に於ては、上記熱硬化性樹脂、ヘキサメチレンテ
トラミン及びグリコールを含有する組成物をバインダー
として用いることにより、上記必須要件を充分に満足し
うるバインダーが収得出来る。
更に詳しくは、骨材との混線が容易なばかりでなく得ら
れる高炉不定形炉材に適度の可塑性及び粘着性を賦与す
ることが出来、更には高温に於ける作業性も優れたもの
となる。
さらに加えて本発明バインダーを配合して得られる高炉
不定形炉材は硬化時間が短かく、しかも硬化させて得ら
れる硬化物の熱間強度も大きく優れた耐蝕性(耐溶銑性
及び耐スラグ性)を硬化物に賦与することができる。
この点については下記実験例から明らかである。
実験例 試料1:下記のバインダー樹脂−1を25重量部(以下
間)、アノベナ15部、粘土20 部、炭化珪素15部、コークス15部を 充分混練して不定形炉材を得た。
試料2:試料1に於いて、バインダー樹脂−1の代りに
ノボラック型フェノール樹脂を使 用し、その他はすべて試料1と同様にし て不定形炉材を得た。
試料3:試料lに於いてバインダー樹脂−1の代りにS
Pニグニンとフェノール樹脂(1:1重量比)との混合
物を使用し、その他 は試料1と同様にして不定形炉材を得た。
※試料4:試料lに於いてバインダー樹脂−1の代りに
レゾール型フェノール樹脂水溶液と 粉末状ノボラック型フェノール樹脂(6二4重量比)を
使用し、その他はすべて試 料1と同様にして不定形炉材を得た。
上記各試料1〜4の各不定形炉材について、各種の炉材
としての物性を測定した。
この結果を下記第1表に示す。
但しバインダー樹脂−1は次のものである。
粗製タール酸(組成:フェノール31.4%、0−クレ
ゾール11.0%、m−及びp−クレゾール31.8%
、2,4−及び2,5−キシレノール7.1%、2,3
−及び3,5−キシレノール6.2優、3,4−キシレ
ノール0.5%及び高沸点成分12.0%)1モル、ホ
ルムアルデヒ)”0.8−E−#及び蓚酸0.4 %
(粗製タール酸に対して)を加熱して210分間還流し
て縮合反応させる。
次に反応混合物を1007rIj/lH?の減圧下に脱
水して暗褐色の融点の79℃のバインダー樹脂−1を得
る。
上記第1表中の各物性は夫々法の様にして測定したもの
である。
耐蝕性:試料炉材を内張した回転アーク炉にスラグを投
入し、回転しつつ1550℃に上 昇し、そのときの炉材の溶損量を測定し た。
尚試料2の溶損量を100として表わした。
チキソトロピー指数:初期粘度(μ0)と高すり速度処
理(450rpmで回転したとき)の粘度(μm )の
比(μO/、1 )で表わした。
可塑性:肉眼で観察した。
この様な優れた上記三種からなる組成物に、更に上記安
定剤を加えるときは優れた安定化が達成され、また上記
炭化率促進剤を加えるとバインターの炭化率が向上し惹
いては熱間強度が著しく向上するのである。
本発明に於いてはコークス炉タールより抽出分離して得
られる粗製タール酸とホルムアルデヒドとを酸性触媒の
存在下に縮合反応させて得られる融点65〜85℃の熱
硬化性樹脂が用いられる。
斯かる熱硬化性樹脂は公知の樹脂であって、主鎖にメチ
レン結合(−CH2−)及びメチレンエーテル結合(−
CH2OCH2−)を有するアルコール溶性のノボラッ
ク型樹脂である。
該樹脂は、塩酸、蓚酸等の公知の酸性触媒の存在下粗製
タール酸1モルとホルムアルデヒド1モル以下好ましく
は0.7〜0.85モルとを約80〜120℃にて2〜
8時間時間給合反応させた熱誠圧下脱水することにより
容易に製造されるものである。
ここで原料として用いられる粗製タール酸は通常製鉄所
のコークス炉より分離されるタール中に4%程度含まれ
ており、石炭の乾留工業の副産物として得られるもので
ある。
この粗製タール酸は通常カルポール油留分をアルカリ抽
出し、このアルカリ抽出物を酸分解することにより製造
される。
該タール酸から水を除いた組成は大略下記第2表に示す
通りである。
該タール酸の沸点はほぼ180〜240℃の範囲内にあ
り、この粗製タール酸をさらに分離、精製することなく
そのまま上記熱硬化性樹脂の製造に有効に使用される。
本発明では融点が65〜85℃の熱硬化性樹脂を用いる
ことを必須とする。
融点が85℃を超える熱硬化性樹脂を用いる場合には本
発明組成物の粘性が非常に高くなり骨材との混線作業が
困難になると共に、硬化速度が著しく速くなり高温に於
ける作業性に劣るという欠点を生ずる。
また融点が65℃より小さい熱硬化性樹脂では該樹脂中
に未反応のタール酸がかなり残存しており、斯かる熱硬
化性樹脂を使用しても本発明の所期の目的を達し難い。
本発明組成物にはへキサメチレンテトラミンが配合され
る。
ヘキサメチレンテトラミンの配合量としては特に限定さ
れず広い範囲内で適宜選択すればよいが、通常上記熱硬
化性樹脂に対して0.5〜15重量%(以下単に「優」
と記す)、好ましくは1〜7%程度配合するのがよい
ヘキサメチレンテトラミンの配合量が多過ぎると硬化速
度が著しく速くなり出銑口閉塞量中で出銑口閉塞材が固
化する等炉前の作業性が低下する傾向となる。
またヘキサメチレンテトラミンの配合量が少な過ぎると
硬化速度が著しく遅くなると共に得られる硬化物の熱間
強度が不充分となり耐蝕性が低下する傾向となる。
また本発明組成物にはグリコールが配合される。
グリコールとしては上記熱硬化性樹脂を溶解し且つ高炉
不定形炉材に可塑性を賦与し得るものであれば公知のも
のを広く使用でき、具体的にはエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチ
レングリコール、1,4−ブタンジオール 1.5−ベ
ンタンジオール1.6−ヘキサンジオール、1,7−へ
ブタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−
ノナンジオール、l、10−デカンジオール、ピナコー
ル等を例示できる。
本発明ではグリコールとしてエチレングリコール、ジエ
チレングリコール及びプロピレングリコールなる群から
選ばれた少くとも1種を用いるのが特に好ましい。
また本発明で用いられるグリコール中には水が不純物と
して少量混入していても差し支えない。
グリコールの配合量としては特に限定されず広い範囲内
で適宜添加すればよいが、通常グリコール中に含まれる
上記熱硬化性樹脂の量が40〜70%となるようにグリ
コールを使用すればよい。
グリコールの配合量があまりにも多過ぎると、高炉不定
形炉材を硬化させて得られる硬化物の熱間強度が低下す
る傾向となる。
またグリコールの配合量があまりにも少な過ぎると本発
明組成物の粘性が高くなり過ぎ骨材と混練しにくくなる
という不都合が生ずる傾向となる。
本発明に於いて使用する安定化剤はこの種バインダー惹
いては高炉不定形炉材の安定化剤として従来使用された
ことのない全く新しい安定化剤で、り7)。
この安定化剤としてはシリコンオイル、沸点200℃以
上の多環芳香族油、融点45〜70℃のノボラック型フ
ェノール樹脂及びナフトール系樹脂から成る群から選ば
れた1種又は2種以上ノモのが使用される。
この際のシリコンオイルとしては、ジメチルシリコンオ
イル、フェニルメチルシリコンオイル、アミン変性シリ
コンオイルアルキルアリル変性シリコンオイル、シリコ
ン−グリコール共重合体、フロロシリコンオイルを例示
出来、就中ジメチルシリコンオイル、フェニルメチルシ
リコンオイル、シリコン−グリコール共重合体が好まし
い。
また沸点200℃以上の多項芳香族油としてはメチルナ
フタリン、ジメチルナフタリン、アセナフテン、フルオ
レン及びアントラセンの1種又は2種以上が使用される
たとえばエチレンボトム油、ナフタリン油、アントラセ
ン油、クレオソート油を例示出来る。
またナフトール系樹脂としてはナフトール−ホルムアル
デヒド樹脂やナフトール蒸留残渣物を例示出来る。
これ等安定化剤の配合量は、上記熱硬化性樹脂100重
量部に対して1.0〜45重量部好ましくは1.5〜3
0重量部である。
この際安定化剤の配合量が1.0重量部に達しない場合
は安定化向上の効果が充分に発揮されず、また逆に45
重量部より多くなってもより以上の効果は期待出来ない
本発明に於いて炭化率とは不定形炉材を実際に使用した
場合に該炉材中に含まれるバインダー等の有機物質が炭
化して炉材中に残存する割合であり、炭化率促進剤とは
該炭化率を向上せしめる作用をするものをいう。
本発明炭化率促進剤はやはりこの種高炉不定形炉材には
従来全く使用されたことの無い新しい促進剤である。
この炭化率促進剤としてはアルカリ金属又はアルカリ土
類金属、亜鉛、アルミニウム、銅並びに鉄のノ・ロゲン
化物、ニトロナフタリン、ジニトロナフタリン又はその
異性Lp−)ルエンスルホン酸又はそのクロライドを挙
げることが出来る。
この際のアルカリ金属としてはナトリウム、カリウム等
を、またアルカリ土類金属としてはカルシウム、マグネ
シウム、バリウム等を好ましいものとして例示出来る。
ハロゲン化物としては塩化物及び臭化物が例示就中塩化
物が好ましい。
この炭化率促進剤の配合量は上記熱硬化性樹脂100重
量部に対し0.1〜16重量部好ましくは0.5〜8.
5重量部である。
この際炭化率促進剤の量が0.1重量部に達しないとき
は炭化率促進効果が充分ではなく、また逆に16重量部
より多くなってもより以上の効果は期待出来ない。
本発明バインダーを調製するに際しては、該熱硬化性樹
脂、グリコール、ヘキサメチレンテトラミン、安定化剤
及び(又は)炭化率促進剤を所定配合割合で配合し均一
に溶解あるいは混合分散すれば良く、これ等各物質を同
時に、或いはこれ等のうちの適宜な2〜4種を予め溶解
し残りをこれに混合分散しても良い。
尚本発明バインダーに於いては予めヘキサメチレンテト
ラミンを配合しておいても良いし、また使用時にこれを
配合しても良い。
本発明バインダーの使用に際しては従来の高炉不定形炉
材のバインダーと同様の方法にて使用すればよい。
例えば本発明バインダーを適当な骨材と混練する方法を
はじめ、バインダーの各成分と骨材とを同時に混練する
方法等を例示出来る。
この際使用される骨材としても従来公知のものが広い範
囲で使用出来、たとえば通常の耐火物製造用材料の粉末
が例示出来、具体的には、シャモット粉、炭化珪素粉、
耐火粘土粉、窒化珪素アルミナ粉、マグネシャ粉、コー
クス粉、珪石粉等を例示出来る。
これ等骨材とバインダーとの配合割合は骨材100重量
部に対しバインダーをそのなかに含まれる熱硬化性樹脂
として2〜30重量部好ましくは3〜20重量部とする
のが良い。
本発明バインダーを用いた高炉不定形炉材+’3従来の
この種高炉不定形炉材と同様の方法により同様の分野に
有効に使用出来る。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、下
記例中饅及び部とあるは重量部並びに重量部を示すもの
とする。
実施例 l 後記第3表の艇底を有する粗製タール酸1モルホルムア
ルデヒド0.80モル、蓚酸o、5%(粗製タール酸に
対する百分率)を加熱して240分還流し、縮合後、1
00 rran/ Hftの減圧下に脱水して暗褐色の
融点so’cの樹脂を得た。
この樹脂の−55%ジエチレングリコール溶液100部
にジメチルシリコンオイル1部、ジニトロナフタリン4
部を加熱溶解し、更に冷却して40℃でヘキサメチレフ
フレ22フ2部を加えて溶解しバインダーを得た。
このバインダーの粘度は30℃で42000epsであ
った。
シャモット40部、耐火粘土15部、コークス粉20部
に上記バインダー25部を加えて混練し、高炉出銑口閉
塞材とした。
このものの熱間曲げ強さを上記バインダーのかわりに従
来のタールを用いて混練したもの並びにジエチレンクリ
コールに代えて同量のメチルアルコールを使用したバイ
ンダーを用いて混練したものの強度と比較し第4表に示
した。
なお、上記本発明バインダーによる混練物&東適度な可
塑性、粘着性があり、溶鉱炉の出銑口閉塞材として使用
したところ、出銑口閉塞器内の焼付きもなく、使用状態
は好出銑であった。
実施例 2 実施例1の融点80℃の樹脂の50%エチレングリコー
ル溶液100部に、融点55℃のノボラック型フェノー
ル−ホルムアルデヒド樹脂15部を溶解し、さらに室温
で塩化アルミニウム3.5部、ヘキサメチレンテトラミ
ン3.6部を混合分散させて、粘度が30°Cで260
00 cpsのバインダーを得た。
このバインダー20部を用いて実施例1の耐火骨材を混
練し、高炉出銑口閉塞材を得た。
このものの熱間曲げ強さを第4表に示した。
実施例 3 後記第2表の組成を有する粗製タール酸1モル、ホルム
アルデヒド0.75モル、蓚酸0.7%(粗製タール酸
に対する百分率)を加熱して200分還流し、縮合後、
100 vts/ HS’の減圧下に脱水して暗褐色の
融点74℃の樹脂を得た。
この樹脂の65%ジエチレングリコール溶液100部に
、ジメチルナフタリン(商標ニジメチルナフタリン異性
体混合物、和光純薬工業醪〕15部、ジニトロナフタリ
ン3部を加熱溶解し、さらに42℃でヘキサメチレ/テ
トラミン3部を溶解し、粘度が30℃で11000 e
p8のバインダーを得た。
炭化珪素45部、カーボン10部、耐火粘土15部、窒
化珪素30部に上記バインダー10部を加えて混練した
が、混線は容易で、生成したペーストを50℃で48時
間保持しても塑性を失わなかった。
このものの熱間曲げ強さはコールタールのものに比較し
て3.3倍の値を示し、出銑樋のスタンプ材としての実
用においても優れた受銑量であった。
また上記本発明バインダーに於いてジエチレングリコー
ルに代えてメチルアルコールを使用したバインダーを得
た。
この場合の結果も第4表に示す。実験例 2 下記第5表に記載の各種のバインダー(試料工及び試料
5〜10、但し試料1は前記第1表のものと同じ)につ
いて、不定形炉材としての物性な※※測測定た。
この結果を第6表に示す。但し第5表の試料は第1表と
同様な方法により第5表に示す所定の物質を用いて製造
したものである。
第5並びに6表から明らかな通り、本発明のバインダー
たる試料5〜8はいずれも炉材の物性は優れたものであ
る。
之に対し、安定化剤並びに炭化率促進剤のいずれをも含
まない試料1は安定性並びに熱間強度いずれに於いても
試料5〜8に比し劣り、また安定化剤のみを含有する試
料9は熱間曲げ強度が、また炭化率促進剤のみを含有す
る試料10は安定性が劣っている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 コークス炉タールより抽出分離して得られる粗製タ
    ール酸とホルムアルデヒドとを酸性触媒の存在下に縮合
    反応させて得られる融点65〜85°Cの熱硬化性樹脂
    、ヘキサメチレンテトラミン及びグリコールに、シリコ
    ンオイル、沸点200℃以上の多環芳香族油、融点45
    〜70°Cのノボラック型フェノール樹脂及びナフトー
    ル系樹脂から成る群から選ばれた少くとも1種から成る
    安定化剤、又は(及び)アルカリ金属又はアルカリ土類
    金属、亜鉛、銅、アルミニウム並びに鉄のノ・ロゲ/化
    物、ニトロナフタリン、ジニトロナフタリン、p−)ル
    エンスルホン酸及びp−)ルエンスルホン酸クロライド
    の少くとも1種から成る炭化率促進剤を含有せしめたこ
    とを特徴とする高炉不定形炉材用バインダー。 2 グリコールがエチレングリコール、ジエチレングリ
    コール及びプロピレングリコールなる群から選ばれた少
    くとも1種である特許請求の範囲第1項記載のバインダ
    ー。 3 グリコールと熱硬化性樹脂との割合が、グリコール
    30〜60重量多と熱硬化性樹脂70〜400〜40重
    量部許請求の範囲第1項記載のバインダー。 4 熱硬化性樹脂100重量部に対しヘキサメチレンテ
    トラミンが0.5〜15重量部配合されている特許請求
    の範囲第1項記載のバインダー。 5 熱硬化性樹脂100重量部に対し上記安定化剤1.
    0〜45重量部の割合で含有されている特許請求の範囲
    第1項記載のバインダー。 6 熱硬化性樹脂ioo重量部に対し上記炭化率促進剤
    0,1〜16重量部の割合で含有されている特許請求の
    範囲第1項記載のバインダー。
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