JPS583200Y2 - タイヤイジヨウケイホウソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車等のタイヤの異常時、例えばタイヤ空気
圧の減少時、タイヤの温度上昇時等に警報を発するタイ
ヤ異常警報装置に関するものである。

最近、自動車業界において、自動車のタイヤにタイヤの
空気圧を検出するセンサやタイヤの温度を検出するセン
サ等を設げ、タイヤ空気圧の低下またはタイヤの温度の
上昇にもとづいて起る事故を未然に防止するためのタイ
ヤ異常警報装置が開発されている。

本考案は上記のように空気圧の低下、温度上昇等のタイ
ヤの異常を検出し搭乗者に警報を発するにあたり、特に
Ｓ／Ｎのよい検出信号が得られ、誤動作が防止できる警
報装置を提供するものである。

以下本考案について実施例の図面と共に説明する。

第１図および第２図は本考案の一実施例を示し第１図、
第２図において、１は発振回路、２はこの発振回路１に
接続された一次コイルであり、この−次コイル２は第２
図に示すようにＵ字状磁心３に巻回されている。

４はタイヤまたはタイヤホイールに装着された結合コイ
ルであり、この結合コイル４は第２図に示すようにタイ
ヤまたはタイヤホイールの回転軸に同軸的に巻かれてお
り、その端部間にはタイヤ内の空気圧を検出するセンサ
スイッチ５が接続されている。

このセンサスイッチ５はタイヤ内の空気圧が正常に維持
されている場合には閉成し、タイヤ内の空気圧が低下し
た場合には開成するものである。

６はＵ字状磁心７に巻回された二次コイルであり、この
二次コイル６は・・イパスフィルター８を含む回路１１
に接続されている。

９は上記バイパスフィルター８の出力を増幅する増幅回
路、１０はこの増幅回路９の出力により駆動され光や音
等の警報を発する警報装置である。

次に上記実施例の動作について説明する。

発振回路１に接続された一次コイル２により磁束が発生
し結合コイル４に鎖交する。

この場合、タイヤ内の空気圧が正常に維持されていると
、センサスイッチ５は閉成しているため、鎖交磁束によ
って結合コイル４に電流が流れ、磁束が発生する。

この磁束は二次コイル６に鎖交するため、この二次コイ
ル６に電圧が誘起される。

一方、タイヤ内の空気圧が低下している場合には、セン
サスイッチ５が開成しているため、二次コイル６には電
圧が誘起されない。

この二次コイル６に誘起される電圧の有無を検出してタ
イヤ内の空気圧の正常、異常を検出するものであるが、
一般にタイヤホイールには残留磁気または磁気抵抗変化
が存在し、このため、タイヤの回転に伴って磁束変化が
生じ、二次４コイル６に数拾ないし数百ヘルツ、例えば
車速１４０ ＫＭ／Ｈでは約１００ヘルツの不要電圧が
発生し、この不要信号によって本来の信号が変調され、
Ｓ／Ｎが著しく低下することがある。

そこで、本実施例では、発振回路１の発振周波数ヲ、タ
イヤホイールの最高回転時に発生するタイヤホイールの
残留磁気成分に起因する不要信号の周波数より例えば数
倍以上高く設定し、発振回路１の出力信号にもとづく検
出信号のみを・・イバスフィルター８で取り出すもので
ある。

このように発振回路１の発振周波数を高く例えば数キロ
ヘルツ程度に設定し、さらにバイパスフィルター８を設
けた場合、残留磁気等に起因して発生する不要信号を除
去することができ、検出信号のＳ／Ｎを向上することが
できるため、警報装置の、誤動作を防止できることがで
きるものである。

なお、上記実施例では、タイヤ内の空気圧が低下した際
に開成するセンサスイッチ５を用いているが、このセン
サスイッチ５は、タイヤ内の空気圧が正常の場合に開成
し、空気圧が低下した場合に閉成するスイッチでもよく
、さらにタイヤの空気圧を検出するセンサスイッチ以外
に、他の検出にも適用可能であり、例えばタイヤの温度
を検出するセンサスイッチでも、またタイヤの凹凸を検
出するセンサスイッチでもよいものである。

又、上記センサスイッチは、圧力、温度などの変化に応
じて、スイッチング動作をするアナログ出力変化をもつ
センサと閾値回路を組み合わせた検知装置であっても同
じ機能をもたせ得ることは勿論である。

以上のように本考案はタイヤまたはタイヤホイールに結
合コイルを取付けこの結合コイルの端部間にタイヤ内の
空気圧の低下やタイヤの温度上昇等によってオン、オフ
制御されるセンサースイッチを接続し、結合コイルに近
接して設げた一次コイルに発振回路の出力を印加し、二
次コイルに発生する起電力によって警報装置をオン、オ
フ制御するように構成したものであり、結合コイルは一
次コイルと二次コイルを単に電気磁気的に結合するだけ
のものであり、二次コイルの取付位置は結合コイルに近
接する位置であれば一次コイルと近接していても離れて
いてもどちらでも良く、全体としてその設計製造がきわ
めて容易であるという利点を有する。

また、本考案によれば結合コイルがタイヤまたはタイヤ
ホイールにこれらの同転軸に対して同軸的に巻かれてい
るため、二次コイルに誘導される信号はタイヤまたはタ
イヤホイールの回転に応じて連続的なものとなり、簡単
な構成で後の信号処理のための回路を構成することがで
きる利点を有する。

また、本案によれば、−次コイルに電圧を印加する発振
回路の発振周波数をタイヤホイールの最高回転時に発生
する残留磁気成分に起因する信号の周波数より高く設定
するとともにバイパスフィルターを設けているため、残
留磁気等に起因して発生する不要信号を除去することが
できＳ／Ｎをよくすることができるため警報装置の誤動
作を防止することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるタイヤ異常警報装置
の電気回路図、第２図は同装置の概略構成図である。 １・・・発振回路、２・・・−次コイル、３，７・・・
Ｕ字状磁心、４・・・結合コイル、５・・・センサスイ
ッチ、６・・・二次コイル、 ８・・・バイパスフィルター ９・・・ 増幅回路、 ０・・・警報装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タイヤまたはタイヤホイールにこれらの回転軸と同軸的
   に巻装された結合コイルと、この結合コイルの端部間に
   接続されておりタイヤ内の空気圧の低下、タイヤの温度
   上昇等タイヤの異常を検出するセンサスイッチと、上記
   結合コイルの近傍で結合コイルと磁気的に結合するよう
   に固定体に配置した一次コイルおよび二次コイルと、上
   記−次コイルに接続された発振回路と、上記二次コイル
   の出力端に接続された少なくとも数１００ヘルツの遮断
   周波数を有する・・イパスフィルターを含ム回路と、上
   記・・イパスフィルター回路の出力により動作する警報
   装置とを具備し、上記発振回路の発振周波数を、タイヤ
   ホイールの最高回転時にこのタイヤホイールの残留磁気
   成分に起因して発生する信号の周波数より高く設定した
   タイヤ異常警報装置。