JPS5831560B2 - 液体金属中の放射性不純物捕集方法およびその装置 - Google Patents

液体金属中の放射性不純物捕集方法およびその装置

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JPS5831560B2
JPS5831560B2 JP54100631A JP10063179A JPS5831560B2 JP S5831560 B2 JPS5831560 B2 JP S5831560B2 JP 54100631 A JP54100631 A JP 54100631A JP 10063179 A JP10063179 A JP 10063179A JP S5831560 B2 JPS5831560 B2 JP S5831560B2
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Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、液体金属中の放射性不純物を捕集する装置に
関し、特に、ナl−IJウム冷却高速炉の1次冷却系中
に存在する放射性セシウムの除去に好適な方法および装
置に関するものである。
従来の液体金属冷却型原子炉においては、放射性希ガス
(Kr、Xe)以外の放射性不純物を積極的に系から除
去することは行われていない。
本発明の理解を容易ならしめるため、まず、本発明の背
景の一つであるナトリウム冷却高速増殖炉における従来
の1次冷却系および冷却材純化系の構成、並びにその問
題点等について第1図を用いて概説する。
炉容器1内にはナトリウム2が炉心3の上部まで満たさ
れ、その上部は遮蔽プラグ4でシールされている。
炉心3で発生した核反応熱の輸送系であるナトリウム主
循環系は、炉容器1と中間熱交換器5とがポンプ6、流
量計7、および逆止弁8等を介して主配管9で連結され
たものである。
炉容器1内のすl−IJウム2は、オーバーフロー配置
10と汲み上げ管11によりオーバーフロータンク12
と連結されている。
汲み上げ管11には電磁ポンプ13および流量計14が
組み込まれている。
オーバーフロータンク12とナトリウムの純化装置であ
るコールドトラップ15とは、エコノマイザ25を介し
て供給管16および戻し管17によって連結されており
、供給管16には電磁ポンプ18および流量計19が組
込まれ、また不純物濃度測定装置20も接続されている
なお、符号21は炉容器ナトリウムのカバーガス、符号
22は中間熱交換器5から水蒸気発生系に熱を輸送する
2次冷却系の配管である。
炉心3で核分裂生成熱を吸収して高温となったすI−I
Jウム2は、主配管9により中間熱交換器5に導かれ、
ここで2次冷却系のナトリウムに熱を伝達して低温とな
り、ポンプ6により、流量計7および逆止弁8を経て、
炉心3にその下部より送り込まれて上記の循環を繰り返
えす。
ナトリウム流量は流量計7で測定される。
逆止弁8は主配管9が万一破断するような事故が発生し
た場合に炉容器1内のすl−IJウム2が漏れ出さない
ようにナトリウムの逆流を防止するものである。
ナトリウムは化学的に活性であるため、カバーガス21
中の微量酸素や構築材表面に付着していた微量の酸素等
のガス類あるいは油脂類などの汚染物を溶かし込んで種
々の化学形の不純物濃度が高くなる。
この不純物のうち特に酸素は構築材、特に高温となる核
燃料の被覆管の腐食を促進する要因となるため、ナトI
Jウム2は常にこれらの不純物濃度が低く保たれていな
ければならない。
このため、炉容器1内のナトリウム2の一部は常時オー
バーフロー配管10によってオーバーフロータンク12
に導かれ、ここから純化系に送られてコールドトラップ
15により純化される。
コールドトラップ15は、ナトリウムの温度を低くする
ことによって過飽和となり析出した不純物を物理的に捕
集するものである。
コールドトラップ15で純化されたナトリウムはオーバ
ーフロータンク12に戻され、さらに汲み上げ管11か
ら炉容器1に送り返される。
このように通常純化されているすI−IJウムであって
も構築材を幾分か常に腐食している。
したがって、この1次冷却系のすl−IJウム中には炉
心での中性子照射によって放射化された腐食生成物(以
下「CP」と略記する)が放射性すl−IJウムの他に
含まれる。
このCPの主なものとしT”8C0,60CO、”F
e 、54Mn 。
51Cr、182Ta等があり、この他にも構築材中の
不純物成分元素が放射化された65Zn、124Sb等
も検出された例がある。
また、燃料被覆管の内部には核燃料から生成される核分
裂生成物(以下「FP」と略記する)が炉の運転と共に
蓄積され、被覆管が破損するとすl−IJウム2中に放
出される。
この際核燃料物質の一部もすl−IJウム中に放出され
る。
実際の炉の運転経験でこのような燃料被覆管破損による
FPおよび核燃料のナトリウム中放出の例がしばしばみ
られている。
このため安全設計上、約1%程度の燃料被覆管の破損が
あらかじめ見込まれて、これに対処できるように配置さ
れる。
以上のように炉容器1内のナトリウム2中にCP、FP
および核燃料物質が含まれると、これによりナトリウム
2の流れる主循環系、オーバーフロー系および純化系が
順次汚染され放射能を帯びることになる。
CPおよびFPのうちある種の核種(54Mn。
131 ■、657. n、 124 Sb等)は系の
低温の機器壁に沈着しやすい傾向があり、最も低温とな
るコールドトラップ15にかなり良く捕集されることが
これまでの多くの実験および炉運転の経験から知られて
いる。
したがって、コールドトラップ15はナトリウム中の酸
素等の不純物濃度を低く保つことのほかに、一部の放射
性物質の捕集装置としての効果も認められている。
しかし、これだけでは放射性不純物の捕集が全く不十分
であって、系の機器壁には上記のCP 、FPが沈着し
機器の保守、点検、修理等の作業に放射線上の障害をき
たし、作業能率を著しく低下させ経済的な損失をもたら
す原因となっている。
このように重大な障害をもたらす主な核種はCPでは5
8C0,60CO2”MnでありFPでは134C8お
よび137C5とされている。
セシウムはナトリウムに良く溶けるものであるため、低
温のコールドトラップに吸着する性状はみられるものの
、そのほとんどはナトリウム中に存在する。
このため、セシウムをナトリウム中から効果的に除去す
る装置の開発が緊要とされている。
この意味から、ナトリウム中の放射性セシウムを除去す
るための試みが試験的に行われた例がある。
これはカーボン素材が秀れたガス吸着能を有することお
よびナトリウム中におけるカーボンが核分裂生成物セシ
ウムを良く捕獲した例が観測されたことから、これを1
次ナトリウム純化系のコールドトラップ前段に取付けた
ものである。
容器の中にカーボン素材の充填物とこれの下流側に焼結
金属の仕切り壁を組み入れたもので、コールドトラップ
の入口すl−IJウム温度の領域(低温領域:にある。
ナl−IJウムドレンまたは充填物の交換をできるよう
にはなっていないため、セシウム捕集による放射線源が
高まり、これの遮蔽が問題になると考えられる。
ナトリウム中でのカーボン素材によるセシウムの捕集実
験例によれば、セシウムの捕集能力はステンレス鋼より
も極端に大きく200℃以上で高温はどセシウムの吸着
が迅速でかつ非可逆性が強くなる性状が示された。
これはカーボンがセシウムを単に物理的に吸着するもの
のほか化学的反応を伴う吸着のあることを示唆している
とみられている。
したがって、核分裂生成物セシウムが燃料被覆管から放
出された場合、これをより効果的に捕集して一次冷却系
の汚染度を少なくする意味から、前例でみられる低温域
にカーボン素材を設置するよりももつと高温域に置くこ
との方が望ましいと考えられる。
しかし、ナトリウム系各機器の構築材に強度低下を及ぼ
す原因の一つとなる浸炭現象にカーボン素材からのカー
ボン溶出が影響しないようにするためには低温域の方が
望ましい。
このようにカーボン素材を設置する温度領域によって利
点、欠点が相反することになるので、セシウム捕集の面
を優先させる場合には、カーボンがナトリウム系に流出
しないようにすることが望まれる。
以上、本発明の背景となる従来技術について説明したが
、要点のみ抽出すると次の如くである。
カーボン部材はナトリウム中においてセシウムを極度に
吸着しく例えば260℃においてみかけの表面積あたり
で比較するとステンレス鋼の約103倍)、高温である
ほどこの吸着が迅速でありかつ非可逆性が増大する性状
のあることが知られている。
しかし、カーボン素材からのナトリウム中へのカーボン
の溶は出しがすl−IJウム系構築材の浸炭に影響する
ことは好ましくない。
またカーボンはガスの吸着性が強いため製造およびその
後の過程で多種の吸着物を保有するものと考えられる。
したがって、核分裂生成物セシウムがナトリウム中に放
出される事故時にはこのセシウムを早く確実に捕集する
一方、捕集部がカーボンおよび他の不純物のすl−IJ
ウム汚染源にならないようにすることが必要となる。
ナトリウム中の不純物はカーボンを含めて系の低温側に
集積しやすいこと、またTi 、Fe、Cr等はステン
レス鋼よりも浸炭性であることなども知られている。
本発明は上記のような従来技術の実情に鑑みなされたも
ので、その目的は、液体金属中の放射性不純物、特に核
分裂生成物として問題となるセシウムを迅速に捕集、除
去することができ、しかも捕集部材自体が液体金属中不
純物として汚染源とならないような方法および装置を提
供することにある。
以下、図面に基づき本発明について詳述する。
第2図は本発明の一実施例を示す説明図であって、従来
のエコノマイザ−25の前段にもう1つのエコノマイザ
−24を置き、両エコノマイザー間の連結管26にカー
ボン部材を用いたセシウム捕集装置30を有するバイパ
スライン31を設けたものである。
セシウム捕集装置30は仕切弁32により連結管26か
ら通常は隔離されているがセシウムを捕集する時にここ
をナトリウムが流れる。
オーバーフロータンクから1次ナトリウム純化系に送り
込まれるナトリウム温度は炉心出口温度にはゾ等しく、
個々の原子炉によって異なるが例えば原型炉「もんじゆ
」の場合約529℃に設計されている。
またコールドトラップ15の入口温度は約180℃とさ
れている。
したがってカーボン部材のセシウム吸着能を有効に発揮
できる点では、エコノマイザ−25の出口側よりも入口
側の高温部が適している。
しかし、カーボン部材はあまり高温のナトリウム中では
機械的に弱く、またナトリウム中へのカーボン溶出量が
増加すると考えられる。
このためにセシウム捕集装置30を両エコノマイザ−2
4,25の間に設置して、ナ)IJウム中へのカーボン
の溶出量を極力おさえつつセシウムの吸着能を活かせる
ようにした。
セシウム捕集装置30は容器33の中にカーボン部材(
ガラス状炭素、カーボン繊維等)35のホカに浸炭性部
材(Ti+Fe、Cr、Nb等)34を収めたパッケー
ジを挿入し、容器33の下部にコールドポケット38を
設けここにドレン弁39を介してドレンタンク37を接
続したものである。
また容器33は外部から加熱体36により加熱できるよ
うになっている。
上記のパッケージはロンド状のカーボン部材をステンレ
ス鋼または浸炭性部材のメツシュで包んだ要素と多孔板
とした浸炭性部材を、容器33の形状・寸法に合わせて
成形したステンレスメツシュ(Ni又は焼結体でも良い
)の枠の中に、ナ) IJウムの流路を形成するように
組み入れたものである。
容器33は上部が開封され易いようにリップ溶接型のフ
ランジ構造になっている。
セシウム捕集装置30は原子炉プラントの平常運転時に
は、ナトl)ラムが満たされ電気炉式の加熱体36によ
り容器33内は連結管26に流れているナトリウムとは
ゾ同温度にまたコールドポケット38はこれよりも低い
温度(120〜180’C)に各々保持されている。
そして核分裂生成物セシウムがナトリウム中に放出され
る異常時にまづ本装置内のナトリウムがドレンタンク3
1に落とされ、ついで弁27、仕切弁32の開閉切換操
作で本装置側にナトリウムが流れるようにされる。
プラントの平常運転時にセシウム捕集装置を上記の温度
条件に保持する理由は、カーボン部材35が本装置作動
時に熱衝撃により破損しないようにすると同時にカーボ
ン部材35の洗浄効果を得るためである。
すなわち、カーボン部材35から溶は出したカーボン及
び他の不純物はコールドポケット38中に濃縮され、ま
た浸炭性部材34により本装置運転時よりもカーボン部
材35からカーボンが溶出しやすい環境が作られて過剰
溶出処理がなされる。
このようにしてカーボンおよび他の不純物を含んだすl
−IJウムはドレン弁39を開いてドレンタンク37に
収容される。
その後、仕切弁32を開くことによって新しいナトリウ
ムが容器33内に注入され、本装置が運転される。
したがってこの際本装置からカーボン及び他の不純物が
流動すl−’Jウム中に混入することを最少限にできる
流動すl−IJウム中の核分裂生成物セシウム(134
C5,137C5)はカーボン部材35に迅速に捕集さ
れる。
本装置を停止する場合は弁27を開き次いで仕切弁32
を閉じナトリウム流路を遮断する。
一度使用したセシウム捕集装置30は交換されるのが望
ましい。
装置全体を系から切り離し新しいものに交換する方式と
充填物のみ交換する方式が考えられるが、いづれの方式
にしてもNaを含めて捕集したセシウムを処分すること
になる。
この場合、捕集したセシウムはカーボン部材35に固定
され、またナトリウムは容器外に排出されて容器33開
封時に飛散しないようにすることが安全上望ましいとい
える。
本実施例ではセシウム捕集装置30を運転停止後加熱体
36によりさらに高温(400〜500°C)に所望時
間保持してカーボン部材35へのセシウム吸着を安定化
(化学反応による吸着を促進させ非可逆的とする)させ
、その後ドレン弁39を開いて容器33内のナトリウム
をドレンタンク37に排出できる。
従って、充填物へのすl−IJウムおよび不安定な付着
状態にあるセシウムは一掃され、充填物引抜き時の安全
性を向上させることができる。
なお、不純物捕集装置の充填物は、一般にカーボン部材
を上流側に、そして浸炭性部材を下流側に配置するのが
好ましい。
また、本実施例では電気ヒータによる加熱方式を採用し
ているが、エコノマイザ゛−24または25の出口ナト
リウム自身で加熱することも可能である。
更に、セシウム捕集装置30のナトリウムドレン後に、
カーボン部材35、浸炭性部材34、その他容器33壁
に付着したナトリウムおよび離脱しやすいセシウムをさ
らに確実に除去するために、ガラスライン40真空加熱
蒸発操作を加えるとよい。
浸炭性部材を多孔性焼結体としてフィルターの効果を兼
用させることも可能である。
第3図は本発明の他の実施例を示す説明図であって、オ
ーバーフロータンク12から1次ナトリウム純化系への
供給管16へ容器50、充填物51、ドレンタンク52
からなるセシウム捕集装置を連結管54により並列に接
続したものである。
第2図の場合と同様に充填物51(カーボン部材と浸炭
性部材の充填物)はナトリウム中で加熱器58によりオ
ーバーフロータンク12内のナトリウム2とはゾ同温度
に保持されカーボンを含む不純物、洗浄処理がなされた
後洗浄材となった容器50内のナトリウムはドレン弁5
3を通してドレンタンク52内に排出される。
その後セシウムを含むすl−IJウム2がここを流れて
純化系に至ることになる。
第2図の場合よりは高温になるため、セシウムの吸着は
迅速で非可逆的度合が太きい。
次に第4図は本発明の更に別の実施例を示すもので、セ
シウム捕集体をセシウムを含むナトリウムが大量に流れ
、セシウム汚染源により近く、かつ高温の場所に設けて
、単位時間当りの捕集量を増加させ、セシウム汚染をよ
り迅速に低くできる可能性を持たせたものである。
また、この実施例はカーボン部材をナトリウムで洗浄前
処理せずに使用するもので、カーボン部材が万一損傷し
てもその破損片がナトリウム中に混入しないようにステ
ンレス鋼又はニッケルのメツシュあるいは焼結体で包ま
れている。
捕集容器60のカーボン部材充填物は加熱器64により
オーバーフロー配管10を流れるナトリウムの温度に保
持されている。
核分裂生成物セシウムを捕集する場合は弁62゜63を
開いてここにオーバーフローナトリウムの一部を流す方
式である。
オーバーフロー配管10と並列に設置しであるのは捕集
容器60のナトリウム流動抵抗がオーバーフローに障害
とならないようにするためである。
第5図は本発明の更に他の実施例を示すものであって、
ステンレス鋼またはニッケルのメツシュあるいは焼結体
で包んだカーボン部材を有する捕集体γ2をオーバーフ
ロータンク12のカバーガス相に設けたチェンバー70
内に収容可能に取付けたものである。
捕集体72はベローズ71で軸封されたロッド73の下
端に取付けられ、該ロッド73の上端は変位変換機構7
4を介して駆動機構75と結合されて、それらによって
捕集体72が昇降自在となっている。
捕集体72は、カバーガス相で待機している間にナトリ
ウム2に近い温度に予熱され、セシウム捕集時に下降し
すI−IJウム2中に浸漬するようになっている。
なお本例の場合、捕集体72をカバーガス相に置いただ
けでも、蒸発したセシウムを捕集し、カバーガス系のセ
シウム汚染の低減化効果も期待できる。
以上詳記した各実施例によれば、カーボン部材を1次ナ
トIJウム純化系の中温域で使用することにより、単位
表面積当り金属材料の少なくとも5倍以上の核分裂生成
物セシウムを迅速に捕集することができる。
特に第2図、第3図に示す実施例の場合には、セシウム
捕集運転後にさらに高温に加熱することによって、捕集
したセシウムのカーボン部材への沈着の安定化、ナI−
IJウムドレンによる付着すl−IJウムの低減化を計
り、交換作業の安全性を向上させることができるし、ま
たセシウム捕集運転前の予熱中における浸炭性部材およ
びコールドポケットによるカーボン部材からのカーボン
溶出前処理とナトリウムドレンによる排出処理(カーボ
ン部材の洗浄処理)でプラントナl−IJウム系へのカ
ーボン汚染の弊害を防止することができる。
本発明は液体金属中の放射1生不純物、特に核分裂生成
物セシウムの捕集を対象とするものであるが、カバーガ
ス中における上記セシウムの除去のほか、軽水型原子炉
や燃料再処理系の核分裂生成物捕集にも応用できると考
えられる。
例えばカバーガス中のセシウムを除去するためには、カ
バーガス循環回路を別設して、この回路中に不純物捕集
装置を設ければよい。
なおその場合には、浸炭性部材は不要である。
このように、1次ナトリウムのカバーガス系に応用した
場合には、セシウムのほかに、カーボンはルビジウム(
Rb)と複合化合物を作り易い性質があるため、放射性
希ガスとしてカバーガス中に多く含まれるクリプトンの
崩壊により生成されるルビジウムをも捕集することがで
きる。
以上、本発明の応用例についてまでも言及したが、とに
かく本発明は前記したように構成されているから、カー
ボン部材の放射性不純物捕集のすぐれた能力および特性
を有効に活用し、一方、液体金属中における耐熱衝撃性
及びカーボン汚染源になり易いという欠点を解消して、
液体金属中の放射性不純物を迅速かつ非可逆的に捕集で
き、また運転後の高温処理および液体金属ドレン機能に
より交換作業の安全性を向上させることができ、その結
果、核分裂生成物セシウム漏洩事故時の汚染拡大の抑制
、これに伴う保守点検、修理、復旧作業の安全性と能率
を高め、延いては原子炉プラントの稼動率の向上といっ
た効果も生じる。
【図面の簡単な説明】
第1図はナトリウム冷却高速増殖炉の1次冷却系および
冷却材純化系の系統説明図、第2図は本発明に係る装置
の一実施例を示す説明図、第3図、第4図、第5図はそ
れぞれ本発明に係る装置の他の実施例を示す説明図であ
る。 16・・・・・・供給管、17・・・・・・戻し管、2
4,25・・・・・・エコノマイザ−130・・・・・
・セシウム捕集装置、33・・・・・・容器、34・・
・・・・浸炭性部材、35・・・・・・カーボン部材、
36・・・・・・加熱体、37・・・・・・ドレンタン
ク、38・・・・・・コールドポケット、39・・・・
・・ドレン弁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 放射性不純物を含む液体金属が内部を流通可能とな
    っている容器内に、カーボン部材と浸炭性部材とを充填
    し、前記容器を被浄化液体金属が流通可能な管路内に設
    置して、前記カーボン部材を高温状態に維持し、溶出す
    るカーボンを浸炭性部材で捕捉浄化すると共に、前記カ
    ーボン部材で液体金属中の放射性不純物を吸着除去する
    ようにしたことを特徴とする放射性不純物の捕集方法。 2 被浄化液体金属が流通可能な管路は、ナトIJウム
    冷却高速増殖炉の1次冷却系コールドトラップの流入側
    エコノマイザの前段に設けた升を有するバイパスライン
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 被浄化液体金属が流通可能な管路は、ナトIJウム
    冷却高速増殖炉のすl−’Jウム純化系からオーバーフ
    ロータンクへ連結されている供給管から分岐した並列管
    路である特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 被浄化液体金属が流通可能な管路は、ナトリウム冷
    却高速増殖炉のオーバーフロー配管から分岐した管路で
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。 5 液体金属の流入口と流出口とを備え、放射性不純物
    を含む液体金属が内部を流通可能となっている容器内に
    、カーボン部材と浸炭性部材とを充填すると共に、前記
    容器下部にドレン弁を備えた液体金属排出配管が連結さ
    れ、かつ前記容器外部には加熱されて、容器内部が高温
    状態に保たれるようになっている液体金属中の不純物捕
    集装置。 6 液体金属排出配管のドレン弁より上部側は、容器内
    部よりも低温に維持されるコールドポケットとなってい
    る特許請求の範囲第5項記載の装置。 7 加熱装置が高温の液体金属の流路で構成されている
    特許請求の範囲第5項または第6項記載の装置。 8 カーボン部材は、ガラス状炭素やカーボン繊維であ
    る特許請求の範囲第5項、第6項、または第7項記載の
    装置。 9 浸炭性部材は、チタン、鉄、クロム、二オフ、また
    はこれらの組合せからなる特許請求の範囲第5項、第6
    項、第7項、または第8項記載の装置。 10浸炭性部材は、多孔性焼結体であり、フィルタとし
    ても作用するようにした特許請求の範囲第9項記載の装
    置。
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JPS58108494A (ja) * 1981-12-22 1983-06-28 石川島播磨重工業株式会社 原子炉ナトリウム冷却系の炭素捕獲装置
JPS5946595A (ja) * 1982-09-09 1984-03-15 動力炉・核燃料開発事業団 セシウムトラツプの運転方法

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