JPS5831522Y2 - フクゴウガタセイタイジヨウホウケンシユツキ

Info

【考案の詳細な説明】本考案は、病院などで患者の生理学的な情報を測定した
りするときに使用する検出器に関するもので特に検出器
の装着を容易にし、確実な測定ができるようにしたもの
である。

従来から使用されている患者監視装置では患者の体温、
脈拍数および呼吸数などを測定して監視するものである
が、そのために使用する検出器は測定項目毎に単独に製
作され、患者監視装置の検出端として接続して使用する
。

これらの検出器を患者に装着する場合は体温では舌下、
腋下又は直腸に、脈拍数は指尖または耳朶に、呼吸数は
胸部または鼻口などのそれぞれ別々の個所に看護婦が確
実に装着して使用しなくてはならず、作業性の悪いもの
であった。

本考案はこのような従来の欠点を除去するようにしたも
のであり、以下にその実施例を図面とともに説明する。

第１図において１は絶縁体でつくられた検出棒で、この
検出棒１の先端部に温度検出器２をとりつける。

この温度検出器２の検出素子としてはサーミスタや、熱
電対が用いられる。

３，４はそれぞれ脈拍を検出するための光源とその反射
光を受光するための半導体受光素子である。

光源３としては白熱ランプや発光ダイオードが用いられ
る。

５は湿度検出器により構成される呼吸検出器である。

これらの温度検出器２、脈拍検出器、呼吸検出器５はそ
れぞれ一定の間隔をおいて検出棒１に一体にして設けら
れている。

次にこのように構成した検出器の動作について説明する
。

従来の水銀式体温計で口腔温度を測定すると同様に温度
検出器２の部分を舌下に挿入して口にくわえることによ
り脈拍検出器３，４も口腔内に装着される様になり呼吸
検出器５の部分は口腔外に突出し、鼻腔下部に位置する
様に自然に装着される。

引き出し線６は検出信号を処理するために患者監視装置
などに接続される。

このようにして接着した複合形生体情報検出器は舌下温
により、温度検出器２は動作し、体温を測定し、脈拍検
出器は光源３から発した光が口腔内に照射され口腔内の
血流による反射光の変化を半導体受光素子４で検出する
ことにより脈拍を検出することができる。

また、脈拍検出部を唇ではさむ様に検出器の位置をずら
せても同様な効果が得られる。

さらにこの検出器を装着した自然の状態で呼吸検出器５
には鼻腔から排出される呼気が当って検出素子である温
度検出素子の抵抗値を変化させることにより良好な検出
動作を行なわせることができる。

ここで呼吸検出器５を呼気中の湿度により検出できる構
成としたのは、例えばサーミスタを用いるものより次の
点で有利なためである。

すなわち、呼気は体外に出た時、体温よりも温度が下が
るため、室温等の外気温との差が場合によって少なくな
る事があり、サーミスタによる呼気製検出では不都合な
場合がある。

これに対して呼気中の湿度を検出する本考案のものは誤
動作が少ない。

また本検出器を装着した時呼吸検出器５を鼻腔下部に位
置させたのは、口腔直前で呼気を検出するものに比べ気
流の乱れが少なく、呼気の気流が正しく当たるためであ
る。

なお上述した湿度検出器としては、たとえば特公昭５４
−２６９１１号に開示されているようにガラス基板上に
感湿体を設け、その両端に電極を設けたものを用いるこ
とができる。

以上の説明から明らかなように本考案は体温、脈拍、呼
吸の検出器を一体化し、呼吸検出器を湿度検出素子によ
り構成するとともに測定時に鼻腔下部に位置するように
配置したことにより、水銀体温計で口腔（舌下）温を測
定するときと同様な非常に簡単な操作で３項目の計測、
監視が可能となる。

またこのため看護婦によらないで患者自身が容易かつ正
確に着脱できる大きな効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例による複合形生体情報検出器の
構成国である。１・・・・・・検出棒、２・・・・・・温度検出器、３
，４・・・・・・脈拍検出用の光源、受光素子、５・・
・・・・呼吸検出器。

【実用新案登録請求の範囲】

棒状基体の一端に温度検出器をとりつけ、その錘りに適
当な間隔をとって順次光電式脈波検出器と、湿度検出素
子からなる呼吸検出器とを設け、該呼吸検出器は測定時
に鼻腔下部に位置するように配置されたことを特徴とす
る複合形生体情報検出器。