JPS5830334Y2 - 信号供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ラジオ（特にＦＭラジオ）付きテレビジョン
受信機における信号供給装置に関するもので、ＵＨＦ部
とＶＨＦ部が一体化され、かつ、それぞれの入力端子が
共通となっているテレビチューナと、別に装置されたＦ
Ｍラジオチューナに対し、より効率的な信号の供給をこ
なうことにより、テレビジョン受信機の性能（雑音制限
感度）を改善しようとするものである。

従来例を第１図および第２図に示す。

第１図は欧州向はテレビジョン受信機に多く用いられる
同軸入力型で、ＶＨＦ、ＵＨＦ共通端子のものであり、
一方第２図は米国向けに多く用いられるＵＨＦＶＨＦ別
入力型で、入力インピーダンスが３００ｇのものである
。

本考案の説明においては、第１図の方式を例として以下
述べることにし、第２図の方式も同様の考え方を適用す
るものとする。

第１図において、アンテナ端子板１の外部アンテナ入力
端子２へＵＨＦ／ＶＨＦ／ＦＭそれぞれの放送に対し、
共通なアンテナから信号が供給されたとき、信号は外部
アンテナ（図示せず）とロッドアンテナ３の切替えスイ
ッチ４を経由し、同軸ケーブル５で第２の切替えスイッ
チ６に導びかれ、ここで、ＦＭ受信のときは同軸ケーブ
ル８を介してＦＭチューナ１０へ、またＴＶ受信のとき
は同軸ケーブル７を介してテレビチューナ９へとそれぞ
れ信号が供給されるよう切替えられる。

切替えられた信号は、さらにケーブル７によってテレビ
チューナ９へ、あるいはケーブル８によってＦＭチュー
ナ１０へ供給されるわけであるが、ここで問題となるの
は、切替えスイッチ４，６を通過するときに発生する損
失である。

一般に、周波数が高くなるほど、その損失は増加し、特
にＵＨＦ帯の高域チャンネルにおいては数ｄＢの減衰が
発生し、従来例に示すように、切替スイッチを２ケ経由
することによるスイッチ自体の挿入損、およびスイッチ
を介在させるための同軸ケーブルの端末処理による不整
合損を合計すると、たとえば８００ ＭＨｚにおいては
最大４〜５ｄＢの損失となる。

また、第２図に示す従来例においては、前記の損失に加
えて、３００Ω−７５Ｑインピーダンス変換器４１によ
る損失が重しようされ、最大８ｄＢの損失となる。

これを解決するためにはいくつかの方法があり、そのひ
とつは、テレビチューナ９の信号入力端子をＵＨＦ、Ｖ
ＨＦＨＦ別口力、アンテナ端子板１からチューナの間に
介在するスイッチを減らす方法であり、また別の案とし
て介在するスイッチを高周波用同軸スイッチに変更する
、またはテレビ受信機にＦＭ専用アンテナを設けるなど
の方法があるが、いずれもそれぞれに困難な問題がある
。

ここで゛第２図において、４０．４１は３００Ω−７５
Ω・インピーダンス変換器、３３はローパスフィルター
３４はバイパスフィルターをおのおの示す。

本考案は前記の従来例における欠点を、チューナ方式を
変更することなく、テレビセットのアンテナ端子板の若
干の変更により、改善するものである。

以下その実施例を第３図〜第５図を用いて説明する。

本考案の基本的な考え方は、従来例において説明したよ
うに最も損失の発生しゃすいＵＨＦＨＦ分信号Ｍチュー
ナ、ＴＶチューナ切替えスイッチを経由させずに、直接
テレビチューナへ供給し、比較的損失の発生しにくいｌ
”Ｍ帯およびＶＨＦＨＦ分信号、１Ｍチューナ、テレビ
チューナ切替スイッチを経由させるものである。

周知のとうり、ＦＭ帯とテレビＶＨＦ帯はその周波数が
近接しており、ＵＨＦ帯と、ＵＨＦ帯およびＦＭ帯を分
離しても何ら支障は無い。

本考案の特徴とするところは、このような信号処理の方
法についてであり、以下第３図に示す第１の実施例につ
いて説明する。

これは第１図の従来例に対応するものである。

なお、図中第１図と同一機能を有する部品には同一番号
を附して説明する。

第３図は外部アンテナ−ロッドアンテナ切替スイッチ４
とテレビチューナ９との間を、バイパスフィルター３２
および同軸ケーブル２０を介して接続することによりチ
ューナ切替スイッチを介することなく、ＵＨＦＨＦ分信
号レビチューナ９に供給する一方、アンテナ切替スイッ
チ４の出力端をローパスフィルタ３１および同軸ケーブ
ル２２を介してチューナ切替スイッチ６に接続し、この
チューナ切替スイッチ６のテレビチューナ側接点をさら
に同軸ケーブル２１およびローパスフィルタ３０を介し
てバイパスフィルタ３２と同軸ケーブル２０の接続点に
接続したものである。

上記構成において、外部入力端子２へ注入されたＵＨＦ
／ＶＨＦ／ＦＭ各帯混合信号は、ロッドアンテナ−外部
アンテナ切替スイッチ４を経由し、ＵＨＦＨＦ分信号イ
パスフィルタ３２によって選択され、ケーブル２０によ
ってテレビチューナ９へ供給される。

また、ＶＨＦおよびＦＭ帯信号は、ローパスフィルタ３
１によって選択され、ケーブル２２を通してＦＭチュー
ナーテレビチューナ切替スイッチ６へ導かれる。

ここでＦＭ受信のときは、１Ｍチューナ１０へ信号が導
びかれるようにスイッチ６が切換えられる。

またテレビ受信のときは、上記と逆にスイッチ６が切換
えられ、信号はケーブル２１によって、再びアンテナ端
子板１に設けられたローパスフィルター３０を経由して
ＵＨＦＨＦ分信号合され、ケーブル２０で、ＵＨＦ帯、
ＵＨＦ帯のテレビ信号がテレビチューナ９へ供給される
。

したがって、テレビチューナ９は、従来例で用いたと同
じ、ＵＨＦ部。

ＶＨＦ部が共通入力の型式のもので良い。

以上は、外部アンテナ受信の場合であるが、ロッドアン
テナ３で受信した場合も全く同様である。

またバイパスフィルター３２は、回路構成を簡素化する
ため、容量値２〜３ｐＦのコンデ゛ンサーのみとした。

以上の信号処理により、従来例の欠点であるＵＨＦ帯の
伝送損失は、切替スイッチが削減されたことによる効果
と、アンテナ端子板１とチューナ９を接続するケーブル
長さを短縮できる効果で大幅に改善できる。

一方、ＶＨＦおよび下Ｍ帯信号の伝送損失については、
伝送ケーブル長が必然的に長くなること、ローパスフィ
ルターを２ケ経由することによる損失が懸念されるが、
スイッチの数は従来例と同数であり、■ＨＦ帯、ＦＭ帯
におけるケーブル挿入損は、ＵＨＦ帯の挿入損に比較し
てはるかにすくないため、従来例で問題視した４〜５ｄ
Ｂもの損失にはならない。

実験的には第１の実施例の構成でチューナの利得、雑音
指数を評価したところ、アンテナ端子板１を用いないと
きのチューナ性能を基準として、ＵＨＦ帯で最高０．７
ｄＢの劣化、ＦＭ帯ではほとんど変化なし、ＵＨＦ帯で
は最高２ｄＢの劣化という、劣化度の極めて少ない、す
なわち、チューナ単体の性能がほとんど十分に発揮でき
るという結果を得た。

第４図に第２図に対応する第２の実施例を示す。

これは入力３００Ｑで゛ＵＨＦ入力とＶＨＦ入力が別人
力で、またＦＭ帯はＶＨＦ帯と兼用した型式のものであ
り、その考え方は第３図と全く同様である。

また第５図に示す例は、第４図において構成が複雑とな
るのを改良するために考案されたもので、外部アンテナ
−ロッドアンテナ切替スイッチ４０回路数を増やし、ロ
ーパスフィルター３３とバイパスフィルター３４を削減
したものである。

もちろん、第３図、第４図に示す実施例と同様の作用効
果が得られるものである。

以上説明したように本考案によれば、ＶＨＦ帯およびＦ
Ｍ帯で何ら支障をきたすことなく、ＵＨＦ帯で最高５ｄ
Ｂの雑音制限感度の改善をはがることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はおのおの従来の信号供給装置の回路図
、第３図は本考案の一実施例における信号供給装置の回
路図、第４図、第５図はおのおの本考案の他の実施例を
示す回路図である。 １・・・・・・アンテナ端子板、２・・・・・・外部ア
ンテナ入力端子、３・・・・・・ロッドアンテナ、４・
・・・・・アンテナ切替スイッチ、６・・・・・・チュ
ーナ切替スイッチ、９・・・・・・テレビチューナ、１
０・・・・・・ＦＭチューナ、２０，２１．２２・・・
・・・同軸ケーブル、３０．３１・・・・・・ローパス
フィルター、３２・・・・・・バイパスフィルター

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ＵＨＦ帯信号と、ｖＨＦおよびＦＭ帯信号を分波器を用
   いて分波し、ＵＨＦ信号は第１のケーブルでテレビチュ
   ーナへ接続し、ＶＨＦ、ＦＭ帯信号は第２のケーブルに
   よってテレビ・ＦＭチューナ切替えスイッチへ接続し、
   このテレビ・ＦＭチューナ切替えスイッチより得られる
   ＶＨＦＨＦ分信号３のケーブルによって前記の分波され
   たＵＨＦ帯信号と混合し、前記第１のケーブルでＵＨＦ
   −ＶＨＦＨＦ分信号記テレビチューナへ供給すること
   を特徴とする信号供給装置。