JPS5829590Y2 - 電気炉用ヒ−タ−ユニツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気炉用ヒーターユニットに関する。

電気炉におけるヒータ一部構造として、従来では一般に
、炉内に面する耐火レンガに、縦溝とその下端に縦溝よ
り径の大きい丸溝を連設したいわゆる鍵穴状の溝を形成
し、その丸溝内に発熱体を保持する方式をとっていた。

この構造では異型耐火物を用いこれを炉体として組立て
てから発熱体を挿入する作業となるので、ヒータ一部の
形成に多大の手間と時間がかかり、また性能的にも、前
記溝の断面形状の点から熱が溝中にこもり、かつ耐火物
中の鉄分が発熱体と接触してこれを腐食させやすいため
、発熱体の寿命が短いと共に故障を起こしやすく、更に
溝形状の点から放熱面積が狭くなるので熱効率が悪く、
かつ溝寸法を大きくすることも強度等の面から困難であ
るため大径の発熱体を取付けることも難しいという欠点
があった。

本考案はこのような従来のヒータ一部構造の欠点を除去
し、簡単な構造と簡易な作業で、熱効率の良好なヒータ
一部を得ることができるようにしたものである。

以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明すると、第
１図と第２図は本考案の一実施例を示し、また第３図と
第４図は本考案の他の実施例を示すものであり、セラミ
ックウール質 の成形盤体１の上面１１に、断面が略し状をなした複数
の溝２を互いに平行状に配設し、前記谷溝２．２間の盤
体上面１１に、第１図の如くコイル状かまたは第３図の
如く波状に屈曲した発熱体３を装着すると共に、前記谷
溝２，２には、上部に発熱体３の抜は出しや揺動を防止
するための係止部４１．４１を突出形成したセラミック
ウール質の硬質な成形スペーサー４の下部４２を嵌装し
、かつ前記成形スペーサー４の下部４２と前記溝２とを
アルミナ系セメントのような耐熱性の接着材５で接着固
定したものであり、なお、前記発熱体３のリターン部３
１に対応する成形スペーサー４は、第１図のように、そ
の長さ方向端部４３を成形盤体１の長さよりも短い寸法
に形成することが好ましく、更に必要に応じ第３図のよ
うに溝２に成形盤体１の下面に達する通孔を縦設すると
共に、前記通孔と同位置の成形スペーサー４にも通孔を
形成し、それら成形盤体１と成形スペーサー４の通孔に
Ｕ字状の固定用ピン６を挿入し、この固定用ピン６の端
部６１を第４図の如く成形盤体１の下面に係止固定させ
るものである。

本考案は上記のような構成からなるので、溝２゜２を形
成した成形盤体１に所要の径の発熱体３を装着し、この
状態で溝２と成形スペーサー４の下部４２に接着材５を
塗着し、成形スペーサー４の下部４２を溝２に嵌装させ
るだけで炉外にて任意の発熱量のヒータ一部が形成され
ることになり、この状態においては、セラミックウール
質硬質成形スペーサー４が溝長さと同長かそれよりもや
や短い寸法をもっていて、これが一定の間隔でセラミッ
クウール硬質成形盤体１と接着により一体化しているた
め、硬質成形スペーサー４が硬質成形盤体１の梁材ない
し補強材として作用し全体の曲げ剛性が向上する。

そのため発熱体を安定して保持できると共に大径の発熱
体を取付けても自立性が良好に保され、従って大型ヒー
タユニットも容易かつ安価に作ることができる。

しかも十分な軽量性を備えているため取扱いが容易であ
り、築炉にあたっては、かかる本考案のヒーターニット
イを４枚でボックス状に組立て、あるいは本考案のヒー
ターユニットイが２枚の場合には別途２枚のセラミック
ウール質の硬質成形盤１′、１′を用い、それら硬質成
形盤１’、、１’とヒーターユニットイ。

イとでボックス状に組立て、その組立て体の外周に厚肉
シート状のセラミックファイバー７ 、７’ 。

７″を巻着層成することで簡単に電気炉が得られるもの
である。

しかして、このようにして得られた電気炉においては、
炉内壁が熱絶縁性の良好なセラミックウール質の成形盤
体１と成形スペーサー４，４で構成され、かつ発熱体３
は、その、下部４２を溝２を介して接着材５で固定され
た成形スペーサー４，４の係止部４１．４１で成形盤体
１の上面１１に保持されるので取付は状態も安定してお
り、鉄分の付着による断線や不当な熱のこもり現象も生
じず熱効率をよいものとすることができ、しかも成形盤
体１と成形スペーサー４を組合せることにより２．６１
１！ｍメ〜３．６關〆等の大径の発熱体３まで簡単にセ
ットすることができるので、発熱量の大きなヒータ一部
とすることが可能となる。

以上説明した本考案によるときには、セラミックウール
質硬質成形盤体１の上面に複数の溝２を互いに平行状に
成形し、各溝２，２間の盤体上面に発熱体３を装着する
と共に、上部に発熱体の係止部４１．４１を有し前記溝
と同長もしくはそれよりもやや短い寸法のセラミックウ
ール質硬質成形スペーサー４を、夫々の下部をもって谷
溝２゜２に装着固定したヒーターユニット構造としたの
で、発熱部の形成作業をきわめて簡単化できるだけでな
く複数本のセラミックウール硬質成形スペーサー４がセ
ラミックウール硬質成形盤体１に一定間隔で一体化され
るため、発熱体の保持と同時に成形盤体１に対する梁材
（補強材）として働き、好ましい軽量性を確保せしめつ
つユニットの曲げ剛性を適切に向上することができる。

従って、大径の発熱体の取付けが可能になって、発熱量
が大きくかつ大寸法のヒーターユニットを簡単かつ低コ
ストで得ることができ、そのまま必要枚数をボックス状
に組立てるだけで電気炉となるため、軽量性とあいまら
築炉工事を極めて簡単迅′速かつ低コストで行える。

また発熱体の背部に剛性化したセラミックウール硬質成
形盤体１があり、前後をセラミックウール硬質成形スペ
ーサー４で囲んでいるので、熱効率をよいものにするこ
とができるなどのすぐれた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による電気炉用ヒーターユニットの一実
施例を示す一部切欠平面図、第２図は第１図の部分的縦
断面図、第３図は本考案の別の実施例を示す部分的平面
図、第４図は同じくその断面図、第５図は本考案ヒータ
ユニットを適用して得られた電気炉の一例を示す断面図
である。 図面において、１は成形盤体、２は溝、３は発熱体、４
は成形スペーサー、５は接着材、１１は成形盤体の上面
、４１は係止部、４２は下部を各示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. セラミックウール質硬質成形盤体１の上面に複数の溝２
   を互いに平行状に形威し、前記谷溝２゜２間の盤体上面
   に発想体３を装着すると共に、上部に発熱体の係止部４
   １．４１を有し前記溝２と同長かこれよりもやや短い長
   さのセラミックウール質硬質成形スペーサー４をその下
   部４２をもって前記溝２に接着固定したことを特徴とす
   る電気炉用ヒーターユニット