JPS582871B2 - 組立式軽量二輪車 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、組立式軽量二輪車に係り、特に非常災害時の
緊急避難用として最適な組立式軽量二輪車に関する。

近時、大都市をはじめ、人口密度の高い都市においては
、地震、火災その他の天災や人工的災害が発生した場合
、安全な避難地域が指定され、非常事態発生時にその避
難地域に可及的速やかに到達するよう指導がなされてい
る。

しかし、前記避難地域は一般に居住区域から比較的遠隔
地にあるため、その避難地域に到達するまでに多くの時
間がかかり、途中で逃げ遅れる危険が多い。

また特に地震発生時等においては、道路に自動車が充満
し、自動車ごと脱出することは事実上不可能に近く、徒
歩で危険区域から脱出するには前述のように時間がかか
る。

本発明は上記のような非常事態の発生時に、いち早く安
全な地域に到達するに用いて最適であるとともに、災害
による交通機関マヒ状態下での帰宅に用いることができ
、さらに行楽地へ持参しての軽便な自転車としても利用
することのできる全く新規な組立式軽量二輪車を提供す
ることを目的としてなされたものである。

つぎに上記目的を達成するに好適な具体的実施例を図面
を参照して説明する。

第１図は本発明による組立式軽量二輪車の組立完了状態
の側面を、第２図は車体フレームの未使用時の展開平面
をそれぞれ示している。

上記車体フレーム１は、前後方向中心線Ａ−Ａを軸とし
て左右対称に合成樹脂により一体成形されるもので、前
記中心線Ａ−Ａを中心に所要の間隔をもって平行する２
条の折曲線２，２および３，３を介し斜め前方に向け前
フレーム４，４と後フレーム５，５とが形成され、これ
ら前フレーム４，４と後フレーム５，５との各先端間は
横フレーム６，６により一体に結合されており、前フレ
ーム４，４は横フレーム６，６に対し折曲線７，７によ
り屈曲自在に形成されている。

前記前フレーム４，４の中央部にはハンドル形状をした
ハンドル部片８の中央部が折曲線９を介して折り返し自
在に連設され、また後フレーム５，５の中央部にはサド
ル形状をしたサドル部片１０が折曲線１１を介し折り返
し自在に連設されている。

さらに前フレーム４，４の先端には前輪１２を軸支する
車軸挿通孔１３，１３が、横フレーム６，６の後端には
後軸１４を軸支する車軸挿通孔１５，１５が、横フレー
ム６，６の前後方向中間部には駆動用スプロケット１６
を軸支する軸挿通孔１７，１７がそれぞれ穿設されてい
る。

前輪１２は単純な円板状とし、後輪１４は前輪１２より
大径とし、その一側面に同心的にスプロケット１８が形
成されている。

駆動用スプロケット１６は、外周に歯形１９を有し、左
右に互いに位相９０ 異にして足踏用ペダル２０．２０
が形成されており、これらはいずれも合成樹脂により成
形されている。

前記駆動用スプロケット１６と後輪１４のスプロケット
１８とに掛回される１駆動力伝達帯２１は、ゴムまたは
合成樹脂等の屈曲性に富む材料からなり、内周面に各ス
プロケット１６．１８の歯形１９に係合する歯形２２が
形成されている。

なお前記後輪１４′については、スプロケット１８を側
面に設けず、後輪１４の外周に歯形を形成してこれに駆
動力伝達帯２１を掛回し、直接駆動力伝達帯２１を接地
させるようにしてもよい。

また前記実施例における駆動力伝達帯２１は、ゴム等に
よらず、鎖、チエン等を用いることもできる。

つぎに上記各部品をもって二輪車に組立てるには、まず
車体フレーム１をその前後方向中心線Ａ一Ａの両側の折
曲線２，２，３，３によりコ字形に折り曲げ、ついでハ
ンドル部片８およびサドル部片１０を車体フレーム１の
上部に載る状態に折り返せば、第１図示のようにハンド
ル部片８は両手で持てる形態となるとともにサドル部片
１０上に跨って座れる形態となる。

つぎに前輪１２、後輪１４、および駆動用スプロケット
１６をそれぞれ車体フレーム１の車軸挿通孔１３，１５
．１７にボルト等の軸により回動自在に軸承し、駆動用
スプロケット１６と後輪１４のスプロケット１８とに１
駆動力伝達帯２１を嵌め、その内周面の歯形２２を係合
させる。

これによりサドル部片１０上に跨座してペダル２０．２
０を踏めば、，駆動用スプロケット１６の回転が１駆動
力伝達帯２１を介して後輪１４に伝達され、後輪１４を
回転１駆動して二輪車として自走することができる。

この場合、前フレーム４，４は横フレーム６，６に対し
折曲線７，７により自由に屈曲するので、ハンドル操作
は十分に達せられる。

以上説明したように、本発明による組立式軽量二輪車は
、前フレーム、後フレーム、およびこれを継ぐ横フレー
ムを前後方向中心線に対し２つ折り自在として合成樹脂
により平板状に一体成形し、前フレームの中央部にはハ
ンドル部片を、後フレームの中央部にはサドル部片をそ
れぞれ折り返し自在に連設し、この車体フレームを２つ
折りしたのち前フレーム下端に前輪を、横フレームに左
右のペダルを有する駆動用スプロケットと後輪とをそれ
ぞれボルト等により軸承し、前記駆動用スプロケットと
後輪のスプロケットとに駆動力伝達帯を掛回することに
より足踏みによる自走可能な二輪車を構成するようにし
たので、組立前においては殆んど各部材とも扁平部材と
なって収納にかさ張らないと同時に著しく軽量であり、
携帯や自動車等への格納が容易となって、どこへでも自
由に持ち運ぶことができ、特に非常時に用いれば徒歩に
よる退避活動に比し目的地に迅速に到達することができ
るので、安全に退避することができる。

さらに各部品とも合成樹脂の成形によって容易に得られ
るので安価に提供することができ、緊急避難や非常用に
限らず、行楽用としても好適なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による組立式軽量二輪車の一実施例を示
す組立後の側面図、第２図は第１図における車体フレー
ムの組立前の平面図、第３図は第１図における駆動力伝
達帯の側面図、第４図はその一部の拡大図である。 １……車体フレーム、２，３，７，９，１１……折曲線
、４……前フレーム、５……後フレーム、６……横フレ
ーム、８……ハンドル部片、１０……サドル部片、１２
……前輪、１３，１５．１７……車軸挿通孔、１４……
後輪、１６……駆動用スプロケット、１８……スプロケ
ット、１９，２２……歯形、２０……足踏用ペダル、２
１……駆動力伝達帯。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 前後方向中心線に対し線対称に前フレーム、後フレ
   ーム、およびこれらを結合する横フレームを一体に成形
   し、前記前フレームの中央部にハンドル部片を、後フレ
   ームの中央部にサドル部片をそれぞれ折り返し自在に連
   設してなる合成樹脂製車体フレームと、前記前フレーム
   の先端に軸支される前輪と、前記横フレームの後端に軸
   支されスプロケットを一体に成形してなる後輪と、前記
   横フレームの中間部に軸支され左右のペダルを有する駆
   動用スプロケットと、この駆動用スプロケットと前記後
   輪のスプロケットとに掛回され駆動用スプロケットの回
   転を後輪に伝達する駆動力伝達帯とからなる組立式軽量
   二輪車。