JPS5828511Y2 - 農業用吊上げ具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 農業用・・ウス内で果菜類を栽培する場合には果菜類の
幹や枝等を細い紐で吊上げる７Ｘその１アール当りの吊
上げ紐の数は、少ないきゅうシにおいても３５００本位
い、トマトやピーマン等の多いものにおいては１０００
０本から１２０００本位い使用する。

ところで、従来は・・ウス内の天井部に鉄線を掛けわた
し、作業者が手作業で各別に上記吊上げ紐の上端を鉄線
に、下端な果菜類の幹や枝等にそれぞれくくってその幹
や枝等を吊上げている。

而して、吊上げ紐の下端は柔らかい幹や枝等にくくるた
めに余裕をもたせてくくらなければならなく、一方、吊
上げ紐の上端は高い天井部の鉄線にくくるため、作業者
は踏み台等に上って手を上方へ一杯伸ばし、吊上げ紐を
鉄線に引掛けた後その端部を下方へ適度に引張ってくく
らなければならない。

また、果菜類の生育に伴ってその吊上げ紐を短かく調整
するときは、鉄線にくくっである各吊上げ紐の上端をほ
どいて上記の吊上げ紐の上端を鉄線にくくる場合と同様
に作業しなければならなく、しかも、吊上げ紐は細（て
多数のために、幹や枝等の吊上げおよび調整作業は農家
の最大の重労働になっている。

そこで本考案は上記欠陥を解消し、果菜類の生育中でそ
の結実までの間、幹や枝等の垂れ下がシを防いで良い果
実を作るために、果菜類の幹や枝等の紐による吊上げを
簡便確実に行い、また、果菜類の生育途中の伸長に伴っ
て上記吊上げの調整を簡単で安楽迅速になすことができ
、時間と労力を節減して長時間作業にも疲労は少なく、
且つ吊上げ支持を適確に行って作業能率を著しく向上す
るようにした農業用吊上げ具に係るものである。

第１図乃至第３図に示す本考案の１実施例についてその
構造を説明すれば、ａは吊上げ具を示し、１は吊上げ具
ａの調整板で、４角形板２の上下部に互いに対向させて
その外縁から吊上げ紐の太さとほぼ同じ幅のハ字形溝３
をそれぞれ装設すると共に、その溝３への吊上げ紐の嵌
め込みを良くするために、４角形板２のハ字形溝３内に
位置する中間片４の尖端部を切欠してその外縁を４角形
板２の外縁よう引込１せ、４角形板２のｌ側中間部に紐
通し孔５を穿設して調整板１を構成する。

６は吊上げ紐で、その１端を紐通し孔５に挿通し調整板
１にく（つて固着し、他端にはフック７をくくって取付
け、その吊上げ紐６のフック７から適宜内側位置には線
形のフック止め座８の中央部をくくって固定する。

９は農業用ハウス内の天井部に掛けわたした上部固定鉄
線 １０は吊上げる果菜である。

次にその吊上げ具の・・ウス園芸における使用法を説明
する。

先ず、ハウス内の天井部に鉄線９を掛けわたす。

次いで、作業者が適当数の吊上げ具ａの紐６の中間適宜
箇所を持ち、鉄線９の下方において、吊上げ具ａの調整
板１側を鉄線９の横方向から円弧状に振り上げれば、そ
の調整板１が鉄線９の上方を通り越して反対側に落下し
、すべての紐σが鉄線９に引掛って吊上げ具ａは鉄線９
に垂下が仝０ そこで、第３図に示すように紐６のフック１側を果菜１
０の幹や枝等の適当箇所の下方に廻しそのフックＩを止
め座８の上方にかいて紐６に引掛ける。

次いで、先ず調整板１を若干後方へ倒して紐６を上方八
字形溝３の上方溝に嵌め込んだ後、調整板１を若干前方
へ倒し紐６を下方ハ字形溝３の下方溝に嵌め込んで第３
図に示すように調整板１を紐６に引掛ける。

その後、調整板１を若干前方へ倒し紐６に溝３ｐ３を摺
らせて調整板１を引下げてめくと、それに伴って紐６の
溝３．３に通した側が引上げられ、フック７が止め座８
に係止し、紐６で果菜１０の幹や枝等を余裕をもって抱
持して吊上げる。

従って、果菜１０の幹や枝等の紐６による吊持ち箇所が
垂下がらない適当な状態になる１で紐６を引上げた後吊
上げ具ａを離放すれば、紐６の張力によって調整板１が
垂直状態になりその調整板１には紐６が屈曲して引掛り
、調整板１が紐６に固定して吊上げ具ａによシ果菜１０
の幹や枝等を所要に吊上げ支持する。

以下順次上記操作を繰返して吊上げ具ａによシ果菜１０
の幹や枝等の所要箇所を吊上げてゆくと、その幹や枝等
を所望に吊上げ支持することができる。

而して、果菜１０の生育途中においてその幹や枝等が伸
長した場合には、それに伴い順次各吊上げ具ａにおいて
、上記の果菜１０の幹や枝等を吊上げるときと同様に、
適宜に調整板１を前方へ倒して引下げ、果菜１０の幹や
枝等の紐６による吊持ち箇所が垂下がらない適当な状態
になる１で紐６を引上げて吊上げ具ａを離放すれば、上
記と同様に作用し、果菜１０の幹や枝等を所要に吊上げ
支持してその吊上げ調整することができる。

なお、上記の調整板１を紐６に引掛ける際、上記と反対
に、先ず調整板１を前方へ倒して紐６を上方・・字形溝
３の上方溝に嵌込んだ紘調整板１を後方へ倒し紐６を下
方・・字形溝３の下方溝に嵌込んで調整板１を紐６に引
掛けても同様に作用する。

第４図および第５図に示す本考案の参考例の吊上げ具ａ
′は、上記実施例における吊上げ具ａの吊上げ紐６のフ
ック１とフック止め座８との間に軟質合成樹脂製パイプ
１１を嵌合したものである。

従って、果菜１０の種類によってその幹や枝等が柔らか
いものに訃いては、この吊上げ具ａ７ を上記と同様に
使用すれば、第５図に示すように軟質合成樹脂製パイプ
１１が彎曲してこれによシ果菜１０の幹や枝等を支持す
るから、その幹や枝等を傷つけることなく吊上げ支持す
ることができる。

なお、上記鉄線９に代えてハウス内の天井部に木やパイ
プの横棒を架設しても上記と同様に作業し得る。

調整板１は上記４角形に代えて円形等任意の形状にして
もよい。

また、調整板１のハ字形溝３の内端部にその溝３の幅よ
少も若干大径の丸孔を連設してその丸孔内に吊上げ紐６
を位置させるようになすと、果菜１０の幹や枝等の吊上
げ状態を調整するとき、調整板１を上記のように前方へ
倒さなくても紐６に摺らせて上下することができて調整
操作が容易となる。

一方、本考案の吊上げ具ａは、その各部の大きさ、厚さ
、太さ等の寸法をそれぞれ適宜に設定すると、上記ハウ
ス園芸のほか一疏菜園赤果樹、樹木の枝の吊上げや、海
の養殖かきの養殖中における吊持ち等にも調整して使用
することができる。

本考案は農業用吊上げ具を上記のように構成したから、
作業者が適当数の吊上げ具９吊上げ紐の中間適宜箇所を
持ち、鉄線の下方において吊上げ具の調整板側を鉄線の
横方向から円弧状に振り上げると、その調整板が鉄線の
上方を通り越し落下して吊上げ具を鉄線に引掛けること
ができ、吊上げ具をハウス内の天井部等高いところの鉄
線に引掛ける場合にも、踏み台等が要らなくてその引掛
は作業を楽で迅速になし得る上に、１度に適当数の吊上
げ具を引掛は得てその作業を能率的に行うことができる
。

更に吊上げ具の吊上げ紐の下部を幹や枝等の下方に廻し
てそのフックを吊上げ紐に引掛けた後、吊上げ紐を調整
板の上下のハ字形溝に嵌め込んで該調整板を引下げるだ
けでよいから、吊上げ具の取付けおよびこれによる幹や
枝等の引上げ調整が極めて容易で、多くの幹や枝等の吊
上げ作業も迅速になし得る上に、生育途中においてその
幹や枝等が伸長した場合には、それに伴って順次各吊上
げ具の調整板を適宜に引下げるだけでよくてその調整作
業を簡易迅速に行うことができ、且つ調整板は吊上げ紐
の任意箇所で固定するため、各吊上げ具を適確に調整し
幹や枝等を垂下がらない適当な状態に吊上げ支持して良
い果実を作シ得る。

その上、フックをその止め座の上方にかいて吊上げ紐に
引掛け、幹や枝等を吊上げ紐により余裕をもたせて吊上
げるので、幹や枝等を損傷することがない上に、幹や枝
等の吊上げ箇所に応じた数種類の長さの吊上げ具を用意
しておけば、常に調整板の溝への吊上げ紐の嵌め込みお
よび調整板の引下げによる調整作業を、作業者が作業し
易い手元で楽に行うことができ、著しく時間と労力を節
減し長時間作業にも疲労は少なくて作業能率を向上する
。

また、調整板の上下部にノ・字形溝をそれぞれ装設した
から、作業者の前後使い勝５および右きき、左ききの何
れにむいても、簡易に吊上げ紐を上下の溝に嵌め込み得
る上に、その／％字形溝内に位置する中間片の尖端部を
切欠してその外縁を調整板の外縁より引込筐せであるの
で、該引込みによって溝への吊上げ紐の嵌め込みを安易
に行うことができ、且つ極めて構造が簡単で容易安価に
製作し得られ、その固定は確実堅固なる等の効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のｌ実施例に係る農業用吊上げ具の斜面
図で、中間部を切欠して示す。 第２図はその調整板の正面図、第３図は同上吊上げ具の
使用説明正面図で、中間部を切欠して示す。 第４図は本考案の参考例を示す農業用吊上げ具の斜面図
で、中間部を切欠して示す。 第５図はその吊上げ具の使用説明正面図で、中間部を切
欠して示す。 １・・・・・・調整板、２・・・・・・板、３・・・・
・・ハ字形溝、４・・・・・・中間片、６・・・・・・
吊上げ紐、Ｉ・・・・・・フック、８・・・・・・フッ
ク止め座。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板の上下部にその外縁から吊上げ紐の太さとほぼ同じ幅
   のハ字形溝をそれぞれ装設すると共に、該・・字形溝内
   に位置する中間片の尖端部を切欠しその外縁を板の外縁
   より引込ませて調整板を構成し＼該調整板のｌ側中間部
   に吊上げ紐の上端を固着−その吊上げ紐の他端にフック
   を取付けて該フックから適宜内側位置にフック止め座を
   固定してなる農業用吊上げ具。