JPS5828464B2 - 密封装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は回転軸等の回転部材と共に用いられる密封装
置に関し、この密封装置は一方のリング部材が軸方向に
伸びる突起もしくは７ランジを備え、他方のリング部材
が上記フランジを受ける凹所を備えた、補形ななす相対
回転可能なリング部材の一対から構成されている。

多くの工業製品に釦いては、回転軸等の軸受用密封装置
が一般に必要とされている。

この種の密封装置は、潤滑剤が外部に漏洩することを阻
止し、外部物質が外から軸受に侵入することを防止しな
げればならない。

米国特許明細書第４０２２４７９号には上述した種類の
周知の一密封装置が開示されている。

この周知密封装置は、・・フランジもしくは支持体内の
、この装置と結合した軸受からの潤滑剤の漏出防止にほ
ぼ有効なものであったが、軸受もしくはハウジングへの
外部の物体、液体の侵入傾向はある程度までしか対処し
得なかった。

従って、本発明の目的は、外部からの物体、液体の侵入
をより有効に阻止し、かつ低速回転毎により効果的な密
封装置を提供するにある。

、本発明では、前記凹所とフランジの一方もしくは両方
を、物体、流体を捕捉することによりこれら物質が前記
両リング部材から軸方向に通過することを規制する形状
とし、前記他方のリング部材に少なくとも一個の孔を設
け、捕捉された上記物体、流体を逃がし得るようにした
。

上記凹所には少なくとも１個の溝、望ましくは複数の環
状連続溝を両リング嵌合時Ｋｉ−いてフランジから半径
方向外側のこの凹所に設け、孔を他方のリング部材の外
側から上記溝に貫通して形成することが望ましい。

上記凹所面の溝は、異った深さと、他方のリング部材の
軸線に対し垂直でない傾斜した側壁とを備えるようにし
ても良い。

また、少なくとも一個の溝、望ましくは複数の環状の連
続溝を、前記凹所面の溝と対向関係にある、フランジの
最外面に設けることも有利である。

少なくとも１個の凹所もしくは窪みを、望ましくは一対
の直径方向に対向した凹所もしくは窪みを上記フランジ
の外面に設けて７ランジの上記溝と連通させることがで
きる。

フランジを有する一方の（第１）リングは、回転部材も
しくは回転軸と係合するその内面にシールもしくはＯリ
ングを設けることが望ましい。

同様に、凹所な有する他方の（第２）リングは、軸受手
段により回転部材もしくは回転軸を回転可能に内部で支
持するハウジングもしくは支持体と係合するこのリング
の外面にシールもしくはＯリングを配置することが好適
である。

この密封装置の作動中は、前記した規制溝は、この装置
に隣接した、回転軸支持軸受に物体、流体が入ることを
阻止し、軸受手段を内蔵したノ・フランジもしくは支持
体ニ上記物質が入ることを防止する作用をする。

他方の（第２）リング部材には、更に軸受手段からの潤
滑剤の漏洩を防止する規制手段を設けることが望ましい
。

この規制手段は、例えば米国特許明細書第４０２２４７
９号に述べられたように形成した他方のリング部材の内
側に更に溝を設けることにより構成してもよい。

第１図に示したように、回転軸１１は、一点鎖線で図示
的に表ろした・・フランジ１２内に少なくとも部分的に
伸びている。

転がり軸受１３によシ回転軸１１を支持する。

転がり軸受１３は、内外レース釦よび複数の介在ボール
１４を備えた従来のラジアル接触もしくは図示したアン
ギュラ接触軸受でもよい。

軸受１３の内レースは、軸１１の小径部２３に嵌込まれ
この小径部２５を区切っている肩に接して置かれる。

軸受１３は上記・・ウジフグ内に配置され、何らかの適
当な手段により潤滑を受ける。

以下に述べるこの密封装置は、・・クジ７グ１２と軸受
１３内から潤滑剤が洩れ出るのを防ぎ、軸受１３と・・
クジフグ１２内に外部の無関係な物質が侵入するのを阻
止する作用をする。

本発明の密封装置は、一対の補形リング（部材）からな
る。

即ち第２の内側リング１５と第１の外側リング１６であ
る。

これらリング１５と１６は互いに嵌合しかつ軸１１の小
径部２３を囲むようになっている。

第１図から第５図を参照して説明すると、内側リング１
５は第１と第２の軸方向端面１７と１８を有し、これら
端面ばハウジング１２の外側及び内側をそれぞれ向いて
いる。

リング１５には、端面１８に隣接した外周に一定幅の環
状溝１９が形成されている。

この溝１９にはＯリング２０の形状をなすシールを収容
し、このＯリングが、ハウジング１２内に形成した位置
決め手段上に着座するようになっている。

リング１５は作動中は固定させ、例えば楔ばめ等により
、・・フランジ１２に取外し自在に固定することが望ま
しい。

リング１５には、その端面１８に近接した内周に周方向
の環状溝２２が設けである。

また軸方向の溝２４（第１図と第２図）がリング１５の
内周に設けられており、この溝２４は環状溝２２と連通
している。

作動中はこの軸方向溝２４をリング１５の最下位置に置
くことが望ましい。

軸方向溝２４は深かいテーパーをなし、ハウジング１２
の外周方向に溝の深さが減少しているよまた溝２２は深
さがテーパーをなし、第４図と第５図に示したようにハ
ウジング１２から見て軸方向外側の周方向に伸びる側壁
もしくは肩と、この肩に続く傾斜面とを有する形状とな
っている。

溝２２と２４は共動して、潤滑剤が軸の小径部２３に沿
って軸方向外側に移る傾向を阻止する。

リング１５と共に回転し、小型部２３に沿って漏洩する
傾向を有する潤滑剤は、全て溝２２の上記周方内肩に向
かいかつこれに沿って溝２４に移動し、この溝２４に捕
えられ案内されてハウジング１２に戻る。

周方向に伸ひる環状凹所２５がリング１５の端面１７に
設けられている。

孔３７（第２図と第３図参照）がリング１５に半径方向
に明げられ、凹所２５とリング１５の外周とを連通して
いる。

外側リング１６には、本体の内端に小径のオフセントｍ
状フランジ３２が設けである。

このフランジ３２は、す／グツ５の凹所２５に収容され
る。

７ランジ３２の肉厚は、凹所２５の幅より幾分小さく、
これらの間に約０．００５〜０．０１５インチの間隙を
設けるようになっている。

外側リング１６は作動中は軸１１と共に回転する。

このリング１６には、その本体の内周に一定法さの環状
溝３０が形成されている。

この溝３０はＯリング３１（第２図と第４図）形状のシ
ールを収容し、このＯＩ）ング３１は、リング１６が軸
１１に対し回転可能に止まるように、軸１１の小径部２
３と摩擦接触して、リング１６の軸方向への移動を阻止
している。

望むなら、リング１６を軸１１にキー止めすることがで
きる。

リング１６０本体は周方向に伸びる内面３３と３４を有
し、これら内面は、リング１５と１６が組立られた時に
リング１５の端面１７に隣接して置かれる。

リング１６０７う／ジ３２にはその外周に一定法さの周
方向環状溝３５を一対設けてあり、またこの外周には直
径方向に対向する位置に凹所３６（第２図と第３図）を
一対設してあり、これら凹所３６は上記溝３５とそれぞ
れ相互に結合している。

リング１５の凹所２５の半径方向最外側部の壁４０には
周方向に伸びる環状溝４１と４２が設けられてトリ、溝
４２は溝４１よりも深さが若干浅い。

溝４１と４２は、第４図と第５図に示したように、周方
向に伸びる平行な両側壁を有せず、またこれら側壁に垂
直な底部を有しない点で、変則的なものである。

溝４１と溝４２の各々はその軸方向の幅がリング１６の
溝３５より小さくなっている。

孔３７は溝４１及び４２と連通している。

第４図に示したように、リング１５と１６が嵌合すると
、溝４１と４２は、端面１８に最も近い、半径方向内側
の溝３５とほぼ半径方向に対向して位置する。

この発明の密封装置の作用を説明する。

軸１１が回転すると、その結果リング１５と１６の間に
相対的な回転が生じる。

だが、リング１５と１６の間には摩擦接触はなく、０
’Ｊソング１と２０は別のシールとして作用するが、摩
擦を受けず、従って過度の摩耗はない。

・・フランジ１２と軸受１３から軸２３を沿って移動す
る潤滑剤は、前述したように溝２２と２４により全て規
制される。

逆に、密封装置を通って・・フランジ１２と軸受１３Ｖ
Ｃ侵入しようとする無関係な物質は、この装置により阻
止される。

具体的にはそのような外部物質は溝４１と４２により集
められる。

凹所３６は、遠心力による、上記物質を溝４１と４２に
移動させる作用を助け、この物質は溝４１と４２から孔
３７を通って外へ出る。

主として低速回転時には、外部物質を重力により外部に
排出するために、孔３７を図示したようにリング１５と
１６の底部に位置させることが望ましい。

しかしながら、孔３７を溝２４及び密封装置の位置に対
しては所望に位置に設けることができる。

例えば第２図の番号３７′で示した位置である。

また、図示した単一の孔３７に代えて複数の孔３７を異
った位置に設けることもできる。

リング１５と１６からなる密封装置は、従って、外部物
質の侵入と潤滑剤の洩出を阻止する二重シールとしての
作用を全体としてなす。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による密封装置の一実施例の軸方向断
面図を示し、この装置は回転軸に作動状態で取付けられ
ている。 第２図は第１図に示した密封装置の分解斜視図である。 第３図は第１図の３−３線に沿った、密封装置の断面図
であり、第４図は第１図から第３図に示した密封装置の
要部の拡大した軸方向断面図である。 第５図は第４図に示した、密封装置の拡大した要部を分
解した断面図である。 １１・・・・・・回転軸、１２・・・・・・・・ウジ７
グ、１３・・・・・・転り軸受、１５・・・・・・内側
（第２）リング、１６・・・・・・外側（第１）リング
、１７・・・・・・第１軸方向端面、１８・・・・・・
第２軸方向端面、２０・・・・・・Ｏリング、２２・・
・・・・環状溝、２３・・・・・・小径部、２４・・・
・・・軸方向溝、２５・・・・・・環状凹所、３１・・
・・・・Ｏリング、３２・・・・・・フランジ、３５・
・・・・・環状溝、３６・・・・・・凹所、３７・・・
・・・孔、４０・・・・・・壁、４１．４２・・・・・
・溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一方のリング部材が軸方向に伸びる突起もしくはフ
   ランジを備え、他方のリング部材がこのフランジを収容
   する凹所な備えた、補形ななし相対申に回転可能な上記
   の一対のリング部材からなる密封装置において、上記間
   Ｐｆｒ２５と７ランジ３２の一方もしくは両方を、物体
   を捕捉してこれら物質が上記リング部材１５．１６から
   軸方向に通過することを規制するように一方のリング部
   材１５の凹所２５には、少なくとも１個の溝４１．４２
   望ましくは複数の環状連続溝を両り／グ部材１５゜１６
   が嵌合した場合にフランジ３２から半径方向外側に配さ
   れるように設けると共に、このリング部材１５に少なく
   とも一個の孔３７，３７’を設け、この孔３７をリング
   部材１５の外側から溝４１゜４２に貫通して形成して捕
   捉された上記物本を逃がし得るようにし、さらに両リン
   グ部材から軸方向、かつ前記物体とは逆方向への物体の
   通過を規制するために、前記リング部材１５の内側に更
   に複数の溝、望ましくは軸方向溝２４により互に連結し
   た周方向の環状溝２２を設けたことを特徴とする密封装
   置。 ２ 孔３７．３７’を上記溝４１．４２と連通せしめ、
   上記溝４１，４２の深さを変えて形成したことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の密封装置。 ３ 凹所所の溝４１，４２の側壁を傾斜させ、他方のリ
   ング部材１５の軸に対して非垂直としたことを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の密封装置。 ４ 相対回転可能な第１および第２リングからなり、上
   記第１リングは軸方向に突出する７ランジと内側に設げ
   たＯす／グシールとを備え、上記第２リングは、第１と
   第２の軸方向端面、釦よびこの第２端面に形成した上記
   ７ランジを収容するための軸方向に窪んだ凹所、外側に
   設げたＯす７グシール、内側に設けた軸方向の溝を備え
   、上記第２リングの凹所は半径方向内側壁及び外側壁を
   有し、上記第１リングのフランジは、上記内外側壁と対
   応する半径方向内側面及び外側面を有し、上記両Ｏリン
   グにより上記第１釦よび第２リングを軸受を備えた回転
   装置の相対回転可能な構成部材とした転がり軸受と共に
   用いられる密封装置において、少なくとも一個の周方向
   に伸びる環状溝３５を７う７ジ３２の外周面に設け、少
   なくとも一個の周方向に伸びる環状溝４Ｌ ４２を上記
   凹所２５の外側壁面に、作動状態にお・いて上記溝３５
   に近接するように設けると共に、少なくとも一個の孔３
   ７．３７’を、第２リング１５の外側から明けてこのリ
   ングの上記凹所の上記溝と連通ずるようにしたことを特
   徴とする密封装置。 ５ 少なくとも一個の凹所３６を、望ましくは一対の、
   直径方向に対向した凹所をフランジ３２の外面に設は溝
   ３５と連通ずるようにした特許請求の範囲第４項記載の
   密封装置。 ６ 凹所２５と７う７ジ３２の最外側面に互に重なり合
   う溝４１，４２．３５を形成し、凹所２５中の溝を孔３
   ７．３７’と連通させた特許請求の範囲第４項記載の密
   封装置。 ７ 他方のリング部材１５の外面に固定部分と係合する
   ようＫＯリング２０を設け、一方のリング１６の内面に
   回転軸と係合するようにＯリング３１を設げたことを特
   徴とする特許請求の範囲第４項ないし第６項のいずれか
   記載の密封装置。