JPS5827426B2 - 密封装置 - Google Patents

密封装置

Info

Publication number
JPS5827426B2
JPS5827426B2 JP54091313A JP9131379A JPS5827426B2 JP S5827426 B2 JPS5827426 B2 JP S5827426B2 JP 54091313 A JP54091313 A JP 54091313A JP 9131379 A JP9131379 A JP 9131379A JP S5827426 B2 JPS5827426 B2 JP S5827426B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic fluid
fluid
oil
seal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54091313A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5618166A (en
Inventor
照雄 丸山
和芳 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP54091313A priority Critical patent/JPS5827426B2/ja
Publication of JPS5618166A publication Critical patent/JPS5618166A/ja
Publication of JPS5827426B2 publication Critical patent/JPS5827426B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/40Sealings between relatively-moving surfaces by means of fluid
    • F16J15/43Sealings between relatively-moving surfaces by means of fluid kept in sealing position by magnetic force

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、潤滑流体の漏洩防止のために設けられた磁気
シール装備を有する、例えば、回転伝達装置の密封構造
に関するものであり、低トルクで、長期使用後も潤滑流
体の揮発が少なく、良好な潤滑条件を長期にわたって維
持できる軸受構造を提供する。
潤滑流体の漏洩防止を目的として、磁性流体と永久磁石
を絹み合わせた磁気シールを用いることは従来から知ら
れている。
磁気シールを用いた場合、機械的に非接触の状態で潤滑
油の密封保持ができるため、負荷変動を嫌う高精度な回
転機能を必要とする精密機器等に好適である。
例えば、鉱物油、合成油等をベースオイルとして、潤滑
性をもたせた磁性潤滑流体を用いて、流体軸受を構成す
ることもできる。
例えば、VTRビデオ・テープ・レコーダ(以下VTR
とする)のシリンダのような高精度な回転装置に、磁性
流体を潤滑油として用いた流体軸受を適用して、かつ磁
気シールを設けることにより、流体潤滑の特徴を生かし
た極めて高精度な回転機能を得ることができる。
以下、本発明の実施例の一つとして、VTRのシリンダ
(ヘッド・アセンブリ)の例について説明する。
VTR装置の最近のポータプル化にともなって、シリン
ダのコンパクト化、高精度化に加うるに、軸受部に次の
ような要望が強い。
(1)負荷トルクが小さく、環境温喚の変化を受けにく
いこと。
(1:)悪条件下(例えば高温下)においても、長期に
わたって、潤滑性能が維持されること。
上記(1)項の事柄は、バッテリー内蔵型のボークフル
VTRが低消費電力に重点をおいた設計となってきたこ
とから、特に要求されるものである。
また上記(11)項の事柄は、ポータプルVTRが、そ
の製品の性質上、悪環境条件に放置される可能性がある
ため、軸受部に要求される条件である。
特に、シリンダに流体潤滑軸受を適用した場合、一定量
の潤滑油を封じ込めた状態で、流体軸受を構成するため
、高温放置下における潤滑油の密封保持に、大きな難題
があった。
磁性流体の潤滑油としての特性は、そのベースオイルの
特性に大きく左右される。
例えば、エステル、シリコン油等の合成油とタービン油
、モーピル油等の鉱物油を用いた場合の潤滑油としての
磁性流体の特性は、互いに相容れない長所・短所を有し
、上記(1)、叩項の事柄の双方を満足させる流体軸受
を構成するには、以下に述べるような難点があった。
合成油の中でも、例えば、エステル系の潤滑油は、環境
潤滑性、油性、低揮発性等が良好であり、流体軸受の潤
滑に好適であるが、実施例において、磁性流体を製造す
る場合、カルボキシル基とアルコールによって得られる
エステル基の分子量が太きいため、低粘妾の油脂とベー
スオイルの間では、磁性微粒イの分散が悪くなり磁性流
体の低粘度化は難しい等の問題があった。
シリコン系潤滑油をベースオイルとした磁性潤滑流体の
場合は化学的に不活性なシリコン油と適合する界面活性
剤の選択が難しい等の難点があった。
鉱物油、例えば、パラフィンをベースオイルとした磁性
流体の場合、コロイド溶液としての磁性流体のエマルジ
ョン効果、および界面活性剤である油脂(例えばオレイ
ン酸)の特性の影響を受けてVI値(温変粘度変化特性
)の向上がはかれる等の効果が得られる。
しかし、鉱物油の特質上、揮発しやすいため、特に高温
下における過酷な条件で、使用した場合には、長期にわ
たる潤滑油の密封・保持が難しい等の問題点があった。
合成油、鉱物油に限らず、一般に潤滑油は粘庶が高い程
、揮発性が小さく、磁性流体にした場合、最期にわたる
密封保持の点で好ましいが、粘性負荷が大きくなってし
まうという相容れない矛盾があった。
本発明は、磁性流体を用いた磁気シールに関する上記問
題点を解消したもので、例えば、軸とスリーブで構成さ
れる軸受構造において、非磁性の低粘度潤滑油を軸受内
に密封し、前記スリーブの開口端には、高粘変、低揮発
性の磁性流体による磁気シールを設け、かつ、前記磁気
シールと前記潤滑油の中間部に、前記非磁性潤滑油に対
して非湿潤性の固形膜を形成したものである。
上記構造により、装置の負荷特性を損うことなく潤滑流
体の長期にわたる密封保持をはかり、良好な潤滑条件を
維持することができるもので、以下、VTRのシリンダ
構造に、本発明を適用した場合について、実施例をあげ
説明する。
第1図は、本発明の実施例の一つであるVTRシリンダ
の基本構成を説明する図で、低粘度の非磁性潤滑油を流
体軸受の潤滑に、高粘度、低揮発性磁性流体を磁気シー
ルに、そして、前記潤滑油と磁気シールの中間部に、非
潤滑面を形成した例である。
1は固定軸、2は固定軸1を支持する下部ベース、3は
固定軸1に回転可能に係合されたハウジング、4は固定
軸1の先端に形成されたスラスト流体軸受のつばである
5は流体軸受の潤滑油であり、固定軸1とハウジング3
で構成される隙間に隈なく封じ込められている。
6は磁気シール用の磁性流体であり、7,8は磁性流体
6を捕捉し、漏洩防止をはかるための外側の突縁部内側
の突縁部であり、軸方向に磁化されたマグネット9が前
記突縁部7,8の中間部に設けられている。
10は、マグネット9と突縁部7,8を収納するスリー
ブであり、固定軸1に固着されている。
11は断面凹形状の非湿潤シール、12は非湿潤シール
11とハウジング3の開口先端部とで形成される空隙部
である。
ハウジング3には、固定軸1に対して回転駆動する手段
(図示せず)を有している。
スラスト流体軸受のつば4の表面には、螺旋溝(スパイ
ラルグループ)(図示せず)が形成されており、この螺
旋溝によって発生する油膜圧力によって、また、ラジア
ル方向は、固定軸1とハウジング3の間に形成されるく
さび油膜によって、ハウジング3は固定軸1に対し機械
的に非接触の状態で回転する。
第2図は、本装置のスリーブ10の近傍における拡大図
である。
13.14はハウジング3の内側面と外側面に形成され
た、やはり非湿潤面である。
本装置においては、2種の特性の異なる流体が、中間部
に非湿潤面を介し、互いの混合も外部への漏洩もなく封
じ込められているという点に特徴があり、以下側々の液
体の作用と効果を列記する。
(1)磁性流体について。
本装置で用いた磁性流体は、液体の特性である流動性と
、鉄、ニッケル、フェライト等の合金(固体)から作ら
れる磁性体としての両方の性質を有するものである。
本発明の実施例では、フェライトの一種であるマグネタ
イト(F e O−F e 20 s )を約100λ
の直径の微粒子にして、界面活性剤の助けをかりて溶媒
中に分散させた市販品を用いている。
さて、磁性流体6はリング状の突縁部7,8と、マグネ
ット9とハウジング3で形成される隙間部12に封じ込
められており、突縁部γ。
8の先端部分(磁束密度が集中化された部分)で、磁性
流体6が捕捉され、外部への漏洩が防止される。
一方、磁性流体6は非湿潤面の効果を阻害する要因とな
る塵埃を遮断する防塵効果も兼ねている。
実施例では、高粘変(η=150 cst )で、ダイ
エステル油をベースオイルとした磁性流体6を用いてい
るが、磁性流体6が封じ込められている隙間部12の半
径すきま(第2図におけるδ1)を十分大きくとれるた
めに、装置の負荷トルクにほとんど影響を与えない。
(2)潤滑油について。
本実施例のVTRシリンダでは、流体軸受の潤滑に低粘
変(η−150st)で、温度粘変変化等性(VI値)
に優たシリコーン油を用いた。
シリコーン油は、元来、長期にわたる劣化が少なく化学
的安定性に優れているため、負荷が小さく低速の摺動部
分を有する精密機器等の潤滑等に好適である。
しかし、境界潤滑性に劣るため用途は限定されたが、本
実施例で用いたVTRシリンダでは、流体軸受部が回転
時機械的に完全に非接触になるよう改良が加えられてお
り、シリコーン油でも十分に潤滑油として使用できるこ
とを確認している。
さて、本装置においては、片側が密封構造であるハウジ
ング3と固定軸1の間に、潤滑油5が隈なく封じ込めら
れており、潤滑油5が外部へ漏出する可能性のある部分
は、ハウジング3の開口部12a(第2図)のみである
ところが、開口部12aには潤滑油5に対して非湿潤油
5の流動降下による漏洩は防止される。
本実施例であるVTRシリンダの流体軸受の油膜部に発
生する圧力は極めて小さい。
なぜなら、通常大きな負荷能力を必要とされる他の流体
軸受構造と比較して、VTRシリンダの場合テープテン
ションによるラジアル荷重は、50g〜100g程度で
あり、油膜圧力に換算すれば僅少である。
ポータプルVTRの場合、シリンダは水平状態でも使用
されるが、この場合でもラジアル荷重はせいぜい回転部
の自重外(実施例では30(l程V)である。
本装置では、軸受油膜圧力が僅少であるという点を利用
し、簡単な構成からなる非湿潤面シールにより潤滑油5
の漏洩を防止することができた。
(3)非湿潤面シールについて。
実施例では、非湿潤面’11,13.14を次のように
熱重合により形成した。
まず、ふっ素糸のオイルを溶剤(トルエン)で希釈し、
上記希釈液を非湿潤シール面11゜13.14に塗布す
る。
しかる後、250℃〜350℃の高温瓜下で焼付処理し
たものである。
固体表面(金属表面)における液体のぬれの現象には、
多数の因子があるが、非湿潤面を形成するためには、固
体表面と液体のSP値(溶解変パラメータ)が十分離れ
たものを選定することが基本的に重要なポイントである
SP値が離れている程、つまり、液体の表面張力が固体
の表面張力よりも、十分に大きいとき、固体表面上の液
滴の接触角は大きくなり、固体面はぬれにくい。
また、ぬれを左右する他の重要な因子として、毛細管現
象があり、大気中の微小な塵埃が固体表面に繊維状に耐
着することにより、微少な凹凸、割れ目、穴等を形成し
、ぬれを進行させる。
本発明では、塵埃の進入防止のために、磁性流体シール
を設け、固体表面の非湿潤効果の長期にわたる持続をは
かつている。
また、水分を含んだ大気と接するために、表面処理した
非湿潤面の酸化・劣化によって、その効果が長期間持続
しない等の問題点があった。
本装置の非湿潤シール面は、両端を磁性流体と潤滑油で
封止された構造であり、大気とは完全に遮断されており
、極めて長期にわたる効果的なシール作用と、高い信頼
性を得ることができた。
さて、流体軸受の開口部に、非湿潤面を形成し、潤滑油
5の漏洩を防止するという手段は公知である。
本装置では、非磁性の潤滑油と磁性流体シールの中間部
に非湿潤面を形成したという点に特徴がある。
つまり、通常の磁性流体シールが、潤滑油としての磁性
流体の漏洩防止として用いられるのに対して、本装置で
は、非湿潤面に対する保護作用として、磁性流体シール
を用いている。
第3図は、本シール構造の他の適用例を示し、ハウジン
グ3の開口部に磁石を簡易に設けた例である。
磁性流体6の流動特性は、特にベースオイルの特性に依
存するため、本装置を適用する場合、ベースオイルに対
して非湿潤性が成立するような相互の材料(オイル)を
選択すればより効果的である。
第3図において、15は内面着磁した永久磁石、16は
シール用の磁性流体、17は収納ケース19の内面に形
成された非湿潤面である。
18は固定軸1表面に形成した非湿潤面、19は収納ケ
ース、20は空隙部、21は固定軸表面に形成したスパ
イラル溝(ビスコシール)である。
5は潤滑油である。
第3図の構造では永久磁石15への吸引作用と非湿潤の
効果によって空隙部20に流動していくことはないため
に、永久磁石は1個でもよく、極めてコンパクトなシー
ル構造にできる。
固定軸1に形成したスパイラル溝21は、潤滑油5を回
転時矢印方向に圧送させる作用を翁するもので、回転時
Iこおいて、シール効果を一層高めることができる。
第4図は、磁性流体シールと非湿潤面シールの絹み合わ
せからなる本発明のシール装置をユニット化した例であ
る。
1は固定軸、22は内側スリーブ、23は磁性流体封入
孔、24は軸組径部である。
そして収納ケース19の内部に内側スリーブ22を収納
した状態で、磁性流体16を封入孔23から封入する。
その後、固定軸1の細径部24に、本ユニットを装着す
ればよく、磁性流体16の封じ込めの作業や、装着の絹
守が簡易となる。
第5図は、第4図の内側スリブ22の表面に、シール効
果を一層高めるためのスパイラル溝25゜26を形成し
た例である。
スパイラル溝25は、磁性流体16を下方に圧送するた
めに、また、スパイラル溝26は、潤滑油5を上方に圧
送するため形成されており、回転時において、潤滑油5
と磁性流体16の非湿潤シール効果と混合防止をより効
果的にすることができる。
なお3はハウジング、15は永久磁石、19は収納ケー
スである。
さて、本発明の効果を要約すれば、装置が要求する仕様
に合わせて、広い範囲で潤滑油を選定し、例えば流体軸
受を構成することができるという点にある。
本発明の適用によって、低トルクで、長期使用後も高い
信頼性が得られるVTRシリンダを実現することができ
た。
その理由は、流体軸受の潤滑には低粘度のシリコーンオ
イルを、防塵用シールに高粘変のエステルベースの磁性
流体を用いたという点にある。
シール用の磁性流体6が封じ込められている空隙部12
の半径すきまδ1は、ハウジング3と固定軸1のすきま
δ2(流体軸受が形成される)よりも、ずっと太き目に
形成されている。
そのため、長期使用後の磁気シール用の磁性流体16の
若干の揮発量を十分に補うだけの量の磁性流体を空隙部
12に封じ込めることができる。
また、すきまδ2は、流体軸受としての剛性を保つため
に小さく形成されているが、空隙部12には、高粘寒の
磁気シール用の磁性流体6が封じ込められているにもか
かわらず、すきまδ1′I)(十分大きいため、粘性負
荷は僅少である。
実施例においては、δ1〜500〜600μ。
δ2〜15〜25μに形成して、低トルク駆動にもかか
わらず、流体軸受として、十分な剛性を得ることができ
た。
また、化学的に不活性なシリコーンオイルを潤滑油とし
て、漏洩なく用いることができるために、極めて高い信
頼性を翁する潤滑油密封構造の回転装置を得ることがで
きた。
また、低粘度潤滑油を漏洩防止のために、磁性流体とし
て、用いた場合と比べ、磁性流体の揮発、磁性微粒子の
凝集、ベースオイルとの分離といったトラブルからのが
れることができ、制約の多い磁性流体と比べ装置の要求
する仕様に合わせた潤滑油(非磁性)を、広い範囲で選
定することが可能となった。
例えば、本発明を用いることにより、低粘度で高揮発性
の鉱物油を流体軸受の潤滑に用いて、長期使用後も、上
記鉱物油の揮発による損失を防止し高い回転精度を保つ
ことができる。
表1に、参考に、粘度とベースオイルの異なる2種類の
磁性流体の特性を掲げる。
表1において、揮発量は、定量のビー力 (500cc)に、300ccの磁性流体(A)、rB
)を入れ、80℃の恒温下における200時間放置後の
結果を比較したものである。
磁性流体の揮発量は、ベースオイルの特性でほぼ決まる
と考えてよい。
磁性流体に限らず、潤滑油の揮発性は粘度が低い程大き
く、また引火点が小さい程、揮発量は太きいが、表1の
結果からもその傾向がわかる。
例えば、粘度の低い磁性流体用を、流体軸受の潤滑油と
して用いた場合、粘性負荷は小さくてすむが、粘度の高
い磁性流体(B)と比べて、揮発量は極めて大きいこと
がわかる。
例えば、表1の磁性流体的のみを流体軸受の潤滑油とし
て磁気シールを設け・た回転装置を構成し、高温下(8
0℃程度)で放置した場合、次のような経過をたどるこ
とがわかった。
磁性流体は、通常、磁性微粒子、油脂、ベース・オイル
から構成されるが、最初は最も揮発性の高いベース・オ
イルが流体軸受の大気と接する開口部から揮発すること
になり、その結果、みかけ上、磁性流体の粘度が上昇し
ていく。
つまり、高温下の放置によって回転装置の負荷トルクが
徐々に増大し、潤滑油の封じ込め量が減少して、潤滑条
件は悪化していく。
そのため、潤滑油膜部に空気が混合し、その結果、流体
軸受特有の不安定現象であるオイル・ホワールの発生を
もたらしたりする。
あるいは、トルクの不均一からくる回転むらの増大、軸
受部の焼きつけ等、種々の悪影響を与えることになる。
この様に粘度の低い磁性流体Aのみで流体軸受を構成し
、磁気シールを設けた場合と比べて本装置においては、
低揮発性の磁性流体Bによる防壁によって、大気と遮断
されているため、たとえ低粘度で高揮発性の非磁性潤滑
油を流体軸受に用いたとしても、その揮発は空隙部12
内に留めることができる。
その結果、非磁性潤滑油は、長期放置後も、常に一定量
を流体軸受の油膜部に保持することができる。
このように、本発明では用途に合わせて、任意の潤滑油
を選定することができる。
第6図に、本発明の一実施例であるVTRシリンダを示
す。
100は上部シリンダ、101は上部シリンダ100に
装着したヘッド、102は下部シリンダであり、下部ベ
ース103に固定されている。
104.105は、ヘッド101の信号を非接触で回転
側から固定側へ伝達するロータリートランスの回転側と
固定側である。
106はハウジングで、上部シリンダ100を装置の上
方向から着脱自在になるように固着して、本装置の回転
部を構成している。
107は上部蓋で、潤滑油108の漏洩防止のためのガ
スケット109を介して、ハウジング106に固着され
ている。
110は固定軸、111は固定軸110の先端に形成さ
れたスラスト支持部、113はスラスト軸受である。
114.115は、本装置の回転部に回転駆動力を与え
るためのダイレクト・ドライブモータのステータとロー
タ115である。
116は、固定軸110とハウジング106の相対移動
面に形成された非湿潤面で、固定軸100とハウジング
106の間に封じ込められた潤滑油108の下方への流
動を防止する作用を有する。
11γ、118は、固定軸110のlA衣表面形成され
たスパイラルグループラジアル軸受であり、流体軸受の
不安定現象であるオイルホワールの発生を防止する作用
を1する。
また、′T側に形成されたスパイラルグループラジアル
軸受118は回転時、動圧シールとしての効果があり、
非湿1閏面シールを一層効果的にする。
119は、補助スリーブで、マグネツl−120゜12
1を内部に設けることにより、シール用磁性流体122
を密側、保持する。
本シリンダ構造は、基本的には、第1図の構造を利用し
たものであり、ハウジング106の下端部と、ダイレク
ト・ドライブモータのステータ114の内壁のスペース
を有効に利用した磁性流体シールと非湿潤面シールによ
って、極めて、コンパクトな構成とすることに成功して
いる。
以上、第1図ないし第6図まで、軸が固定され、そのま
わりをハウジングが旋回する軸受構造を示したが、勿論
、ハウジングが固定され軸が回転する構造のものであっ
てもよい。
また、非磁性の潤滑油を流体軸受の潤滑に、また、磁性
流体を防塵用シールに、また、潤滑油と磁性流体の中間
部に非湿潤面シールを形成した本発明の適用によって低
トルクで、悪環境条件下でも長期にわたる安定した回転
性能を翁するVTRシリンダが実現出来た。
そして本発明を用いて、種々の装置への応用展開ができ
る。
例えば、高精度な回転性能を要求されるビデオディスク
、磁気ディスク、電動モータ、ジャイハスコープ、プレ
イヤー等、幅広い応用ができる。
また回転装置ではなく、容器内に封じ込められた潤滑油
の揮発を防止するような場合でも、本発明の考え方が適
用できることは勿論である。
上記実施例から明らかなように、本発明によれば、特に
第一の物体と第二の物体間に封入される作動流体の流出
を非湿潤シールが防止すると共に、この非湿潤シール自
体も磁石によって捕捉された磁流体によって大気より密
封されるため長期にわたって劣化がなく、全体として前
記作動流体が長期にわたって流出することなく、保たれ
る利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す密封装置の断面図、第
2図は第1図の部分拡大図、第3図は本発明の他の実施
例を示す密封装置の要部断面図、第4図は本発明の他の
実施例を示す密封装置の要部分解図、第5図は本発明の
さらに他の実施例を示す密封装置の要部断面図、第6図
は本発明の実施例を示すVTRシリンダの断面図である
。 1.110・・・・・・固定軸(第1の物体)、3゜1
06・・・・・・ハウジング(第二の物体)、5゜10
8・・・・・・潤滑油(作動流体)、6,106゜12
2・・・・・・磁性流体、9,120,121・・・・
・・マグネット、11・・・・・・非湿潤シール、13
,14゜17.18,116・・・・・・非湿潤面、1
5・・・・・・永久磁石、21,25.26・・・・・
・スパイラル溝(溝)、11γ、118・・・・・・ス
パイラルグループラジアル軸受。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第一の物体と第二の物体との間に封入された被密封
    の作動流体と、前記第一の物体又は第二の物体の少なく
    とも一方に設けられた磁石によって捕捉され、前記第一
    の物体と第二の物体間に設けられた磁性流体と、前記作
    動流体および前記磁性流体の中間部に位置し、前記第一
    の物体と第二の物体に設けられた前記作動流体に対する
    非湿潤シールとより構成され、前記磁石及び磁性流体を
    第一の物体及び第二の物体により形成される開口部側に
    設けた密封装置。 2 第一の物体と第二の物体が相対的に回転し、かつ、
    対向面間に、作動流体を非湿潤面から離れさせるような
    圧送作用をする溝を形成したことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の密封装置。 3 第一の物体と、第二の物体が相対的に回転し、かつ
    、対向面間に、磁性流体を非湿潤面から離れさせるよう
    な圧送作用をする溝を形成したことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の密封装置。
JP54091313A 1979-07-18 1979-07-18 密封装置 Expired JPS5827426B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP54091313A JPS5827426B2 (ja) 1979-07-18 1979-07-18 密封装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP54091313A JPS5827426B2 (ja) 1979-07-18 1979-07-18 密封装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5618166A JPS5618166A (en) 1981-02-20
JPS5827426B2 true JPS5827426B2 (ja) 1983-06-09

Family

ID=14022970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP54091313A Expired JPS5827426B2 (ja) 1979-07-18 1979-07-18 密封装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5827426B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6234032U (ja) * 1985-08-17 1987-02-28
WO2018216620A1 (ja) 2017-05-22 2018-11-29 三菱日立パワーシステムズ株式会社 状態分析装置、状態分析方法、およびプログラム
WO2019106875A1 (ja) 2017-11-28 2019-06-06 株式会社安川電機 異常判定システム、モータ制御装置、及び異常判定装置

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5715152A (en) * 1980-07-02 1982-01-26 Nippon Seiko Kk Sealing apparatus
JPS58109715A (ja) * 1981-12-21 1983-06-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流体軸受装置
JPS58187658U (ja) * 1982-06-09 1983-12-13 日本精工株式会社 磁性流体シ−ル装置
JPS5992261U (ja) * 1982-12-15 1984-06-22 日本精工株式会社 液体用シ−ル装置
JPH01170310U (ja) * 1988-05-18 1989-12-01

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6234032U (ja) * 1985-08-17 1987-02-28
WO2018216620A1 (ja) 2017-05-22 2018-11-29 三菱日立パワーシステムズ株式会社 状態分析装置、状態分析方法、およびプログラム
KR20190139975A (ko) 2017-05-22 2019-12-18 미츠비시 히타치 파워 시스템즈 가부시키가이샤 상태 분석 장치, 상태 분석 방법, 및 프로그램
US11488034B2 (en) 2017-05-22 2022-11-01 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. State analysis apparatus, state analysis method, and program
WO2019106875A1 (ja) 2017-11-28 2019-06-06 株式会社安川電機 異常判定システム、モータ制御装置、及び異常判定装置
US11527984B2 (en) 2017-11-28 2022-12-13 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Abnormality determination system, motor control apparatus, and abnormality determination apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5618166A (en) 1981-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5358339A (en) Hydrodynamic fluid bearing with liquid-radial bearing and gas-thrust bearing
US4363047A (en) Rotary head assembly for magnetic recording and reproducing device
CN100381545C (zh) 流体轴承装置及轴承用润滑油组成物
US7495863B2 (en) Hydrodynamic bearing device, and spindle motor and information device using the same
JP2000350408A (ja) 記録ディスク駆動用モータ
JP3894648B2 (ja) 流体軸受装置
JPH09222121A (ja) 動圧軸受装置
EP1094104A1 (en) Conductive lubricant for fluid dynamic bearing
US7740407B2 (en) Hydrodynamic bearing type rotary device and recording and reproduction apparatus including the same
JPS5827426B2 (ja) 密封装置
JPS583152B2 (ja) 磁気シ−ル装置
JP2007039496A (ja) 流体軸受ユニット及び軸受用潤滑油組成物
JP4374090B2 (ja) 動圧流体軸受、スピンドルモータ及び回転体装置
JP3799176B2 (ja) 動圧型焼結含油軸受ユニット
JPS624565B2 (ja)
Zhang et al. Design of a hybrid fluid bearing system for HDD spindles
JPS6220609B2 (ja)
JPS6360247B2 (ja)
JPH10325416A (ja) 動圧型多孔質含油軸受及び軸受装置
JP2007120653A (ja) 流体軸受装置、ならびにそれを用いたスピンドルモータ及び情報装置
JP2001139971A (ja) 潤滑油、流体動圧軸受、スピンドルモータ及び回転体装置
JP2002155944A (ja) 流体軸受装置
JPH03260415A (ja) 動圧流体軸受装置
JP2005195180A (ja) 動圧型焼結含油軸受ユニット
JP2900560B2 (ja) 磁気ディスク用軸受装置