JPS5827349B2 - 水系における腐食防止組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鉄または非鉄金属で構成される水系において、
水系と接触する金属表面の腐食を防止するための組成物
に関する。

水系において腐食を防止するための組成物は種種知られ
ている。

多数のこれらの組成物はクロム酸塩、重金属およびリン
酸塩より戒る。

かかる組成物からの残留分は許容毒物量の制限のために
環境水に排水できないことがしばしばある。

本発明は腐食を有効に防止するばかりではなく非汚染性
のために使用後は容易に処理することができる新規な腐
食防止組成物に関するもので、水溶性ピロリン酸アミン ベンゾトリアゾールもしくはその水溶性誘導体、および （但し、上式中ｍは１〜１０の整数、Ｒ１は水素または
１〜４個の炭素を有するアルキル基、およびＲ２は水酸
基、水素または１〜４個の炭素を有するアルキル基、Ｒ
３は１〜１０個の炭素を有するアルキル基、ベンジルま
たはフェニル基、およびＲ′は１〜１０個の炭素を有す
るアルキレン基である。

）から選ばれる有機ホスホン酸もしくはその水溶性塩 を含むことを特徴とする。

この組成物の非汚染性は組成物中にはクロム酸塩および
重金属がなく、リン酸塩は実質上無視できる程の量しか
含まないことに基く。

腐食防止が優れているだけではなく、この組成物は熱交
換表面上のスケールおよび汚損を少なくするのにも有効
である。

この組成物中に使用されるピロリン酸アミンはピロリン
酸と塩を生成する脂肪族、芳香族および複素環式アミン
を含む。

水溶性ピロリン酸塩を生成するよう反応するアミンは２
〜１０個の炭素原子を有する脂肪族アミンを含む。

有益な脂肪族アミンの特定例は下級アルキルアミン、下
級第２アルキルアミン、下級第３アルキルアミンであり
、これらのアルキル基の長さは２〜１０個の炭素原子よ
り成る。

芳香族アミンも有益な水溶性塩を生成するよう反応する
。

有益な芳香族アミンの例はアニリンおよび置換アルキル
アニリンであり、アルキル置換外は１〜６個の炭素原子
より成る。

複素環式アミンも水溶性塩を生成するよう反応する。

有益な複素環式アミンはピロールおよび置換ピロール、
ピリジンおよび置換ピリジンを含む。

有機ホスホン酸塩は前掲の式Ａ、ＢまたはＣの１個また
はそれ以上を有する混合物を含む。

本発明の組成物に利用できる好適な有機ホスホン酸化合
物は米国特許第３，２１４，４５４号および３．２９７
，５７８号明細書に記載されているような前記式Ａを有
するアルキレンジホスホン酸である。

この形式の適当なホスホン酸はメチレンジホスホン酸、
エチリデンジホスホン酸、イソプロピリデンジホスホン
酸、１−ヒドロキシェチリデンジホスホン酸、トリメチ
レンジホスホン酸、１−ヒドロキシフロへビリデンジホ
スホン酸、１，３−ヒドロキシ−１，３−ジプロピルト
リメチレンジホスホン酸、ジヒドロキシジエチルエチレ
ンジホスホン酸、ブチリデンジホスホン酸、１−アミノ
エタン−１，１−ジホスホン酸、１−アミノプロパン−
１，１−ジホスホン酸、１−アミノベンジル−１，１−
ジホスホン酸、１，６−ジアミツヘキサンー１，１，６
，６−チトラメチルホスホン酸、および１−アミノ−２
−フェニルエタン−１，１−ジホスホン酸である。

アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは
アミンおよび低級アルカノールアミン塩のようなこれら
の酸の水溶性塩が使用できる。

上記の一般的な有機酸化合物の混合物の使用も本発明の
範囲内に含まれる。

本発明の組成物はまた１〜９５好ましくは１０〜４５係
のベンゾトリアゾールを含む。

このペンツトリアゾールは次式のものである。

勿論、ベンゾトリアソールはそのアルカリ金属またはア
ンモニウム塩または上記のものの誘導体も使用すること
ができる。

本発明では、保護すべき金属表面と接触する流体中に有
効量の上記腐食防止組成物を維持することによって腐食
は防止される。

当業者には明らかなように、本発明はまた３つの主要な
腐食防止成分を次の濃度で水系に別個に導入することに
よっても実施することができる。

濃 度 （ｐｐ［Ｉｌ） 成 分 一般的範囲 好適範囲ピ０゛ノ′
酸アミ 約０．５〜１０００ 約３〜６０ンまたは誘導
体 有機ホスホン 酸塩 約０・５〜１０００ 約１〜８０ベンゾトリア
ゾー ルまたは誘導体 約０°５〜２００ 約３〜６０本発
明の組成物は種々の水系、すなわち、この水系と接触す
る金属表面を腐食する水系を処理するのに有益である。

本発明により処理できる系には水処理系、冷却塔および
水循環系があり、これらの水系では新鮮な水、ブライン
、海水、汚水および工業廃水が金属表面と接触しつつ循
環している。

これらの組成物はまたラジェータークーラー液圧液体、
凍結防止剤、熱交換媒体、および油処理剤にも有効であ
る。

本発明の組成物は腐食イオン、銅、アルミニウム、亜鉛
、およびこれらの金属を含む銅および他の鉄合金のよう
な合金並びに腐食水系と接触している真ちゅうのような
合金を減少させるために有益である。

次に本発明の実施例につき説明するが、これに限られる
ことはない。

濃度は指定されない限り重量パーセントで示す実施例
１ 腐食試験は処理給水系および冷却水循環系を含む模擬冷
却塔に試験片を１０日間露出させることにより行った。

全溶解固体２０００ｐｐＨｌ、カルシウム１３５晒、マ
グネシウム４９晒、重炭酸塩１３４ｐ−１塩化物６００
卿、および硫酸塩６００ｐｌ）Ｉ［ｌを含む循環水を使
用した。

試験中、処理また未処理の循環水は循環試験系に１日１
９リツトルの割合で供給し、この系からの溢流は廃水と
した。

循環系では、温度５４℃およびｐＨ６，５〜７の水を腐
食試験用の試験片を入れた室に毎分３．８リツトルの割
合で供給した。

試験片室からの水は次いで最初１１６℃の温度の加熱温
度が対向流で流れているジャケットによって囲まれたヒ
集合有真ちゅう管に通した。

次いで循環水を５４℃に冷却し、この系に再循環させた
。

各試験の全時間は１０日であった。

試験室では平均面積２６．２ＣＩ？ＬのＳＡＥ １０
１０スチール、真ちゅう（亜鉛３３重重量パーセント含
有、銅、およびアルミニウム片を使用した。

腐食試験の準備に際しては、台片を砂吹きして付着度の
小さな砂粒子をプラッシュして落した。

プラッシュ後、試料片を順次に流れている水道水、蒸留
水中に浸し、次いでイソプロピルアルコールに浸した。

ペンゾールから取り出して試料を空気乾燥し、次いでデ
シケータ中で塩化カルシウム上に貯えた。

台片は使用前に計量した。

腐食試験に続いて、各試料片を清浄にし、水洗し、乾燥
して計量し、毎年０．０２５ｍｍの腐食率を決定した（
以後ＭＰＹと称する。

試験の開始中は試験する処理剤の通常添加量を循環水に
５回加えて試験系を各試験において予め処理した。

処理剤供給量は毎日１９リツトル、系の体積は１１リツ
トルとして、各腐食試験についての予備処理期間は約１
４時間であった。

冷却水の処理に際しては、大抵の腐食防止方法は腐食を
防止する拡散防止体として作用する均一な不透膜を形成
して行っている。

保護膜の形成量は防食組成物の濃度によって決定される
。

次の腐食データは初期の腐食割合を減少させるには予備
処理により有効となることを示しているから、予備処理
手順は次のようにして行った。

上記例から明らかなように、ピロリン酸ジブチルアミン
、ヒドロキシェチリデンジホスホン酸おるびベンゾｌ−
ＩＪアゾールは重量比が２．６：１．２：１の場合に鋼
、真ちゅう、アルミニウムおよび銅を完全に保護するこ
とができる（表Ｉ）。

抑止性についても共働性があることが確認されている（
表出）。

腐食の減少だけではなく熱交換管表面のスケール付着お
よび汚損も減少する（表■）。

本発明は次のようにして実施するのが好適である。

（１）特許請求の範囲１記載の組成物において、有する
組成物。

（２、特許請求の範囲１記載の組成物において、ピロリ
ン酸アミンはピロリン酸ジブチルアミン、有機ホスホン
酸塩は１−ヒドロキシエチリデン１．１−ジホスホン酸
である組成物。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 水溶性ピロリン酸アミン、ベンゾトリアゾールもし
   くはその水溶性誘導体および下式Ａ、Ｂ。 Ｃから選ばれる有機ホスホン酸もしくはその水溶性塩を
   含むことを特徴とする水系における腐食防止組成物。 （但し、上式中ｍは１〜１０の整数、Ｒ１は水素または
   １〜４個の炭素を有するアルキル基、およびＲ２は水酸
   基、水素または１〜４個の炭素を有するアルキル基、Ｒ
   ３は１〜１０個の炭素を有するアルキル基、ベンジルま
   たはフェニル基、およびＲ′は１〜１０個の炭素を有す
   るアルキレン基である。 ）