JPS5826561Y2 - 帯電防止用作業靴 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は作業靴などの靴底に導電性を付与して、静電気
の蓄積に起因する災害の発生を防止する帯電防止用作業
靴に関するものである。

帯電防止用作業靴は、作業者の衣類などに静電気が蓄積
されるのを防止するために用いられるものであり、従来
各種の構造を有するものが使用されている。

従来使用されている帯電用防止靴には、中底の適宜箇所
に穴を設けてこの穴に金属銀を挿入し、人体の足底部と
靴底部を電気的に連絡させているものや、中底に設けた
貫通孔に導電性を有する非金属材料を充填し、この材料
と導電性を有する外底とによって導電回路を形成したも
のがあるが、底内面を平滑にしにくいためはき心地が悪
い等の欠点を有していた。

また、後者の場合には、はき心地は良くなるものの製造
の手間がかかり、製造コストが上昇する等の欠点があっ
た。

本考案は、上記のような従来の帯電用防止靴の欠点を解
消できるとともに、従来公知のセメント式や直接加硫圧
着式の靴製造法によっても簡単に製造することのできる
帯電防止用作業靴を提供するものである。

以下図面に示す実施例により本考案を説明すると、第１
図は本考案の帯電用作業靴の斜視図であり、第２図は第
１図のＡ−Ａ断面図、第３図は導電性合成ゴムにより一
体に成形された中芯の斜視図である。

帯電防止用作業靴は導電性合成ゴムからなるゴム表底１
と非導電性の合成材からなる中底２と、中物４、および
前記中物４とゴム表底１との間に設けた導電性合成ゴム
製の中芯３とからなる靴底と甲皮５とによって構成され
ており、前記中芯３は、表面に複数の突起を有する板状
体として、導電性合成ゴムによりあらかじめ一体に成形
されている。

そして中芯の突起３′は靴成形後、突起の頭部が中底２
の表面に露出するようにその高さが決められている。

なお、上記中物４は、必要に応じて省略できることはも
ちろんである。

本考案の帯電防止用作業靴は以上のような構成を有して
いるので接着材を使用して靴を成形するセメント式の場
合にはゴム表底１の上にあらかじめ一体に成形されてい
る前記中芯を接着し、さらにその上に中物、中底、甲皮
を従来のセメント式の工法によって積層するだけで靴を
製造することができ、また型を使用し、加圧しながら靴
を成形する直接加硫圧着式の場合にも、型内にゴム表底
の材料、中芯、中物、中底、甲皮を重ねておいた後押型
によって加圧圧着するだけで帯電防止用作業靴を容易に
製造することができる。

以上のように本考案は表面に複数の突起を有する板状体
からなる中芯をあらかじめ導電性合成ゴムにより一体に
成形しておき、外底と中底との間に前記一体成形の中芯
をはさみ込む構造としたので、従来工法により容易に帯
電用防止靴を製造でき、さらに中芯の突起の頭部が中底
表面上に露出しているので通電性もきわめて良好で静電
気の蓄積による災害を未然に防止できるというすぐれた
効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す帯電防止用作業靴の斜視
図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は第２図に
示す中芯の斜視図である。 図の主要部分の説明、１・・・ゴム表底、２・・・中底
、３・・・中芯、４・・・中物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導電性合成ゴムからなるゴム表底と非導電性合成材から
   なる中底との間に、導電性合成ゴムによって成形された
   表面に複数の突起を有する板状の中芯を設げ、前記突起
   の頭部が中底表面に露出するようにしたことを特徴とす
   る帯電防止用作業靴。