JPS5825156B2 - ドアヒンジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、観音開き（両開き）又は片開き型の開閉ド
アを備える戸棚、家具等において、ドアを家具類本体に
開閉可能に取付けると共に、内装するばね装置によって
、ドアの閉扉位置を強固にかつ開扉方向の強い外力によ
っては容易に開き得るように弾性的に維持する性質を備
えるドアヒンジ金具において、そのドアフレームに対す
る金具取付姿勢等を調整するために備える取付位置調整
装置の改良に係る。

従来知られているこの型の改良されたドアヒンジにおい
ても、取付けられたドアの水平面に対する傾斜及び水平
方向の姿勢が調整可能であったが、この発明は、更にそ
の取付位置を上下方向にも調整可能にした取付位置調整
装置を提供することを第１の目的とする。

またこの出願には、ドアヒンジが上記上下方向の調整の
ほか、更にドアの閉扉位置におけるドアの外側縁の水平
方向の位置をも微細に調整する装置の改良をも含む。

この型のドアヒンジは、開閉されるドアの蝶着側端縁部
を固定する可動部材と家具類のドアフレーム側に固定さ
れる固定部材とから成り、固定部材が内蔵するばね装置
によって、固定部材に枢支された可動部材を閉扉位置に
強固に維持する。

この発明のドアヒンジは、その固定部材が可動部材を枢
支する固定腕本体とこれと別体に作られた台盤とから成
り、固定腕本体とは関係なく台盤ノミヲパネルフレーム
に固定する台盤固定ねじ及び固定腕本体と台盤とを連結
し、両者を不動に固定する本体固定ねじな備える。

上記固定腕の本体には、そのチャンネル形腕部分の表板
下面に別体の調整板を取付けることができる。

この場合には、固定腕本体の表板の面と調整板との間に
角度調整ねじな装置することにより、ドアフレームに固
定される台盤の平面に対する固定腕本体の角度を相対的
に変化させることにより、ドアの外側縁の水平方向の位
置の調整及びこれに関連する諸調整を、従来公知の装置
より一層容易かつ精密に行えるようにする。

以下添付図面によって本発明の実施例を詳細に説明する
。

第１図は、この発明のドアヒンジをドアを開いた状態で
示した見取り図で、ドアヒンジは、その先端部の、ドア
Ｄ（第３図参照）に取付けられてドアと共に旋回する可
動部材１と、全体を符号Ａで表わす固定部材とから成り
、固定部材Ａは、たとえば第３図に示すキャビネット型
家具のサイドパネルＰに固定されて可動部材１を枢支す
る固定腕２と、固定腕とは別体に作られて固定腕の下面
に配置される台盤３とによって構成される。

可動部材１は、ドアの裏板な取付ける取付板部１１の面
から円筒状の基体１０内へ角形に四人する受人（ポット
）１３を有し、固定腕２の縦長チャンネル形本体２０の
先端からくちばし状に延びて、可動部材の受人底面近く
まで達する支持顎 ・２７の先端にビン止めされる。

図中１４は可動部材１と支持顎２７とを枢着する枢軸ビ
ン、１２はドアＤの基部を取付けるねじを挿通する取付
孔である。

第３図矢印ａ方向のドアを閉じる操作で可動部・材１が
第１図矢印ａ方向に動かされ、取付板部１１の面と固定
腕の長さ方向の軸線との角度が直角近くになると、固定
腕内に内装するばね装置の作用で、固定部材１は同方向
に強力に押動かされ、固定腕先端の肩部２８が受人１３
内に没入し、図く示を省略した前記ばね装置のストッパ
が所定の制限位置に衝突するまで旋回し、取付板部材の
みを鎖線１１ａで示したように、固定腕本体２０の両側
板が台盤３に対向する両側の底縁２０１，２０１を含む
平面（固定腕本体の平面とする）に対してほぼ直角をな
す面に沿う閉扉姿勢に強固に支持される。

この支持力は、ドアを積極的に開く方向の力を加えない
限り容易にはドアが動かない程度に強い。

第１図中１５は可動部材１に設けた第２枢軸ビンで、ば
ね装置の一部を形成する連結部材１６の一端を枢支する
。

ただし、このばね装置は本発明の要旨とするところでは
ないので、詳細な説明は省略する。

腕本体２０の後端部で台盤３が組付けられる部分には、
その表板２１に横方向（固定腕の先後方向と直角な方向
）に長い２個の第１及び第２の長透孔２２及び２３が透
設されており、この部分に台盤固定ねじ６及び本体固定
ねじ７が螺装される。

８０はねじ孔２４（第４図）にねじ込まれた角度調整ね
じ、４は滑り板である。

調整板５は、第５図で明らかなようにチャンネル形腕本
体２０の内部空間に移動可能に嵌入できる幅の板状（実
施例のものは偏平コ字形）の本体が、腕本体の第１及び
第２の長透孔２２．２３に対応する位置に該透孔と同様
な横方向の長さを有する第３．第４の長透孔５２．５３
が透設されて、角度調整ねじ８に対応しては、そのねじ
杆８２とねじ合うねじ孔５４を有する。

また、滑り板４はこの調整板５の先端部分にこれと一体
に形成されている。

調整板５の後端部には舌片５１が突設されている。

この舌片５１を固定腕後端で表板２１の後端延長部を折
返した折返し部２６内に嵌入させて挾持することにより
、該折返し部は、調整板５の後端の固定支点２６を形成
する。

但し、舌片５１はこの部分に対して抜差し自在とする。

第４図のように、舌片５１が固定支点２６に支持された
調整板５の下側に、その先端部から下方に向けて突出す
る滑り板４に案内溝３４を嵌合させて台盤３を配置し、
前同様の本体固定ねじ７を腕本体２０の第２０長透孔２
３がら挿入すると、第２０長透孔２３の幅は本体固定ね
じの頭部７１０大きさより犬で自由に通過させるが、第
４０長透孔５３の幅はそれより狭い。

そこで、ねじ杆７２を台盤の第２のねじ孔３３にねじ込
むと、頭部７１が第４の長透孔５３の上面に係合し、第
５図すの状態において、調整板５と台盤３とは第４の透
孔５３の長さ方向には可動であるが、分離不能に結合さ
れる。

台盤固定ねじ６の頭部は腕本体及び調整板の第１及び第
３の長透孔の幅より小で、両者と関係なく単独で台盤の
第１のねじ孔３２にねじ合わされる。

両方のねじが、腕本体の第１及び第２０長透孔２２．２
３を通してドライ・くで操作できることは言うまでもな
い。

この型の角度調整ねじは、第４図及び第５図で明らかな
ように大径の頭部８１とねじ杆８２との間に小径の茎部
８３が設けられている。

一方固定腕の表板２１はその一部をプレス加工して、ね
じ杆８２を通過させ得る透孔を設けた平らな受座２５が
設げられている。

受座２５の透孔を通して挿通した角度調整ねじ８は、受
座２５の裏面とねじ８の茎部８３とねじ杆８２部分との
間の段部との間でスリット８５付きの皿ばね８４を圧縮
することにより、頭部８１を表板の受座に圧接した状態
で、固定腕２に対して軸方向の位置を不能に拘束される
。

ただし、回転方向には、受座２５との摩擦抵抗による制
動作用を受けなから回動可能である。

ねじ杆８２は、調整板５のねじ孔５４にねじ合わされる
。

次に、上記構成から成るこの型のヒンジの目的物に対す
る取付は及び調節の状況を第３図のような家具の開閉ド
アＤを装着する場合について説明する。

第１の段階で、家具のサイドパネルＰに装置されている
ベースフレーム（第３図では図示省略）に台盤固定ねじ
６のみを操作して台盤３を固定する。

本体固定ねじは未締結の状態とする。ドアＤには通常２
個以上のドアヒンジが使用されるので、上下のヒンジが
ドアを垂直に支持するように長さ方向の位置を合わせて
固定することは勿論である。

次にドアの上下位置を決める。

この調整は台盤３と調整板５との間で行われる。

位置が決まれば、本体固定ねじ７を締めて調整板５と台
盤３とを固定する。

腕本体２０と調整板５とは、調整板後端の固定支点２６
及びねじ杆８２とねじ孔５４とのねじ合いによって不動
に結合されているから、上記ねじ７の締付けは固定腕２
自体を台盤に固定したことになる。

もしドアＤの上下（第３図矢印ｂ）方向に不一致があれ
ば、本体固定ねじＴのみを緩めて再調節できる。

ところで、ドアＤをＤｌ のように閉じた場合、七〇側
縁Ｆが上下のドアＤエ との間で不揃いになることがあ
る。

この場合、角度調整ねじ８の調整が役立つ。

台盤３と調整板５とは本体固定ねじ７によって固定され
ている。

そこで角度調整ねじ８をたとえば引抜き方向に回動させ
ると、ねじ杆８２はねじ孔５４に対して上方に向けて移
動する。

ところでねじ８は腕本体に対して軸方向不動に拘束され
ている。

従って、腕本体２０は固定支点２６を軸として第６図矢
印Ｃ方向に旋回させる。

この変位は、サイドパネルＰに対して行われるものであ
るからドアＤの側縁は第３図ｃｏ方向の変位となる。

更にこの調整を上下のヒンジについて相対的に微細に行
うと、ドアの姿勢をＣ１−Ｃ１方向にも調整させる。

Ｃ２方向の変位は、通常はドアがキャビネット前面に弾
性的に圧接されるので生じない。

この発明の調整ねじ８によれば、固定の調整板５を基準
として本体固定ねじ７と関係なく行い得るため、作業が
容易であり、微細な調整な正確に行い得る効果がある。

以上を要約すると次のとおりである。

■ねじ６は台盤３をサイドパネルＰに固定する役割を持
ち、■ねじ７はドアＤの上下の取付位置を調節する役割
を持ち、■ねじ８は、第３図のような上下のドア付戸棚
のドアを閉じた場合に上下のドアの縁が不揃いになった
ときに、ドアを水平面内において旋回方向に（ｃｏ方向
又はその反対方向）調節する役割を持っている。

従来はドアの上下方向及び旋回方向の調節はカンとコツ
に頼って行われていたが、本発明のドアヒンジでは６．
７．８の各ねじが別個の役割を分担しており、各々のね
じを別個独立に操作することができるので、精度高くか
つ容易にドアの位置の調節を行うことができ、その実用
的効果はきわめて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のヒンジを開扉状態で示した斜視図、第
２図ａはその要部の斜視図、ｂは台盤及び調整板の分解
斜視図、第３図は使用状態の斜視図、第４図はヒンジ要
部の断面図、第４ａ図は皿ばねの斜視図、第５図ａＮｃ
は第４図の各ねじの位置における断面図である。 １・・・回動部材、２・・・固定腕、２２．２３・・・
長透孔、２５・・・受座、３・・・台盤、４・・・滑り
板、５・・・調整板、５２．５３・・・長透孔、６・・
・台盤固定ねじ、７・・・本体固定ねじ、８・・・角度
調整ねじ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 目的物に固定される固定部材Ａがその固定腕２の先
   端にドアを支持する可動部材１を同動自在に止持し、固
   定部材Ａが、固定腕２の先後方向と直角な方向に長い横
   長の第１及び第２の長透孔２２及び２３が透設された表
   板２１を有する腕本体２０、腕本体２０の下方に向けて
   固定腕２の先後方向と直角な方向に沿って突出する滑り
   板４及び腕本体２０と別体に作られ、その案内溝３４を
   滑り板４に嵌合させて腕本体２０の下面に配置さ。 れかつ第１及び第２の長透孔２２及び２３に対応して第
   １及び第２のねじ孔３２及び３３を有する台盤３を包含
   し、第１及び第２のねじ孔３２及び３３にそれぞれ台盤
   固定ねじ６及び本体固定ねじ７がねじ合わされるドアヒ
   ンジにおいて、腕本体・２０の表板２１と台盤３との間
   に、腕本体２０に上下方向の移動可能に嵌入し第１及び
   第２の長透孔２２及び２３それぞれに対応して同方向に
   長い横長の第３及び第４の長透孔５２及び５３が透設さ
   れた別体の調整板５が介在し、滑り板４が調整板５と一
   体に形成されており、かつ第１のねじ孔３２にねじ合わ
   されている台盤固定ねじが第１及び第３の長透孔２２及
   び５２を自由に貫通し、第２のねじ孔３３にねじ合わさ
   れている本体固定ねじ７の頭部７１が、第２０長透孔２
   ３を自由に貫通して第４の長透孔５３の上面に係合し、
   且つ腕本体２０の表板２１に、２個の長透孔２２．２３
   に隣接して設けた受座２５の透孔な貫通する角度調整ね
   じ８を軸方向の移動を拘束して装着し、調整板５の後端
   を腕本体２０後端の固定支点２６で係止し、調整板５の
   ねじ孔５４に角度調整ねじ８のねじ杆をねじ合わせたこ
   とを特徴とするドアヒンジ。