JPS5825047B2 - 有機質不純物を含むアルミナ原料鉱石の処理方法 - Google Patents

有機質不純物を含むアルミナ原料鉱石の処理方法

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JPS5825047B2
JPS5825047B2 JP52065112A JP6511277A JPS5825047B2 JP S5825047 B2 JPS5825047 B2 JP S5825047B2 JP 52065112 A JP52065112 A JP 52065112A JP 6511277 A JP6511277 A JP 6511277A JP S5825047 B2 JPS5825047 B2 JP S5825047B2
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alumina
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今給黎義之
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はボーキサイトの様なアルミナ原料鉱石を苛性ア
ルカリ水溶液で加圧加熱下に処理し、アルミニウム成分
を抽出し水酸化アルミニウム結晶を分離した後のアルカ
リ成分を循環使用する場合に、循環液中に蓄積する有機
物質を除去してその妨害作用を減少させるための方法に
関する。
従来ボーキサイトあるいは蓉土頁岩の様なアルミナ原料
鉱石に苛性アルカリの水溶液を加え、加熱加圧下に原料
鉱石中のアルミナをアルミン酸ナトリウムとして抽出し
、これからアルミナを製造する方法が知られており、就
中ボーキサイトを処理するバイヤー法が有名である。
バイヤー法においては原料その他の事情によって多少の
違いはあるが、大略以下の様にしてアルミナが製造され
る。
先づ原料ボーキサイトは水酸化ナトリウムおよび、アル
カIJ IJラッチ濃縮循環液と共に湿式粉砕機で粉砕
混合され、オートクレーブにおいて加圧下に加熱される
尚、粉砕に必要な量以上の液は一部粉砕機以後で加えら
れる場合もある。
これによってアルミナ成分はアルミン酸ナトリウムとし
て溶解し、酸化鉄を主成分とする不溶性成分(所謂赤泥
)との混合物となる。
オートクレーブからの流出物は稀釈され、分離器で赤泥
を沈降分離し、分離された赤泥は先滌槽で水洗される。
この先部液は前記の稀釈に使用される。
一方赤泥と分離したアルミナ溶解液(アルミン酸ナトリ
ウム液)は冷却され析出槽に送られ、そこで種子液とし
ての水酸化アルミニウムスラリーを加えられ攪拌されつ
つ加水分解し、水酸化アルミニウム(Hydrar −
gillite )の結晶が析出する。
析出した水酸化アルミニウムは濾過器によって分離先部
された後焙焼されてアルミナとなる。
一方濾過器を出たアルカリ性母液はさきのアルミナ溶解
液と熱交換して加熱された後蒸発器に送られ、そこで多
重効用的に2〜4倍に真空蒸発濃縮された後原料ボーキ
サイトの蒸解のために循環使用される。
所でこの循環アルカリ液は繰返し使用している間にボー
キサイトに含まれている有機物、SiO□、V2O5、
A S 205などの一部を溶解し、更に空気中の炭酸
ガスを吸収するなどして炭酸ナトリウムも含有する。
これらの不純物は一部は赤泥中に析出して除かれるが、
水酸化アルミニウムの析出や品質に影響を及ぼすのでと
くに多くなった時は取り除く必要があり、多(は上記の
濃縮液について晶析分離を行うのを普通とする。
以上バイヤー法の大要について説明したが、循環アルカ
リ液中に蓄積する有機物は困難な問題を惹起する。
本発明はこれを有利に解決する手段を提供するものであ
る。
即ち、アルミナ製造のための循環アルカリ液中に蓄積す
る有機物の主な源泉はボーキサイトにあるが、その含有
量は産地によって太き(異り、有機炭素として約0.0
1〜0.25%の間で変化し、熱帯地方産のものに特に
多い。
有機質に関し、実際問題としては、アルカリ可溶性の高
分子物質(フミン酸類)が重要であり、これらは植物成
分に帰因され、当然熱帯産のものが多く含んでいる。
さて、これらの有機化合物はアルミナ原料鉱石のアルカ
リ溶解反応に際して分解反応を起し、蓚酸塩の外各種の
カルボン酸塩あるいは同定困難な砕片化合物に変化する
そしてその特徴的性質はアルカリとの共存によってコロ
イド状溶液を作ることにある。
これら有機化合物はバイヤー法においては、加水分解に
よる水酸化アルミニウムの沈澱に際して特に大きな妨害
作用をもつことがわかっている。
即ち一例をあげると150 F / 11 Na20.
150 、!iI/1lkl1203(Na2O/A7
203モル比1.645)のアルミン酸ナトリウムの加
水分解に際してフミン酸ナトリウムを添加すると加水分
解量(7vl!203g/l)に対して第1表の如き結
果を示す。
この表に示される様に少量の有機物の存在が、アルミン
酸ナトリウムの加水分解速度を大きく下げることがわか
る。
その結果、加水分解析出槽を大きくするか、一槽当りの
処理量を下げる必要を生じてくる。
また先述の炭酸ナトリウムもアルミナの溶解力はなく、
水酸化アルミニウムに沈澱に悪影響を及ぼすので除去す
る必要が出てくる。
この除去は水酸化アルミニウム結晶を沢別したアルカリ
性の母液が光源水などにより稀釈されて溶解力が低下し
ているので循環再使用する前に濃縮されるのであるが、
通常この濃縮液から晶析される。
所でこの場合に有機物質の含有量が比較的少い時は炭酸
す) IJウムは大粒子状の結晶となって母液から容易
に分離出来る。
そしてこの炭酸ナトリウムは石灰によって苛性化され再
使用される。
しかしながら、有機物の含有量が多くなると、事は簡単
でな(なり、炭酸塩は屡々微細な、ねばねばした状態で
沈澱するため、分離は非常に困難となる。
; 以上の様に有機物の存在は水酸化アルミニウムの析
出および、炭酸塩の分離に大きな影響を及ぼすが、これ
たけでなく、液の着色、熱交換器の伝熱面の汚染による
熱効率の低下などその悪影響は極めて大きい。
この問題は良質のボーキサイト資源の減少にともない通
例極めて多量の有機物を含有する熱帯地方産の原料鉱石
の使用が増大するに伴い緊急なものとなってきた。
例えばボーキサイトに含まれる有機物質の約20〜30
%が赤泥に、約2〜6%は水酸化アルミニウムに、約1
5〜25%は炭酸ナトリウムに夫々伴われて失われる。
残りの20〜30%が蒸解あるいは濃縮に際して分解す
る。
しかしながら約30〜40%の有機物はそのま一循環液
中に蓄積するので、平衡を保つためには取除く必要があ
る。
従来はバイヤー法循環液から有機物質を除去するための
方法として種晶の光源、あるいは前述の各光線工程にお
ける光源水の投棄あるいは別途処理が行われてきたが、
無公害的、資源エネルギー的に有効なものはなかった。
また重クロム酸塩、過マンガン酸塩、過酸化物、塩素、
次亜塩素酸塩の様な酸化剤の使用はコストパフォーマン
スが悪く、吸着方法もまた決定的でなかった。
本発明は以上の様な循環液中に蓄積し種々の妨害作用を
呈する有機物を除去すると同時に、蓄積する炭酸ナトリ
ウム、あるいは有機酸ナトリウム塩を水酸化すt−IJ
ウムに転換し、アルカリの有効濃度を増大する方法を提
供するものである。
次に本発明の詳細な説明する。
析出槽で析出した水酸化アルミニウムを分離した母液は
通常光源水によって稀釈され、全Na2Oとして、約1
00〜1501/11を含む。
またAl2O3としてはその約半分程度の量となるだけ
のN all 02を含んでおり、Na2O/Al2O
3モル比は約3附近のものが多い。
これが循環使用によって生成し蓄積するN a 2 C
O3、有機酸ナトリウム塩等を数%程度含むに至ると、
また場合によってはそれ以前に、これらの不純物を除去
することが必要となる。
有機物の除去たけであれば、この母液を乾燥し、酸化性
雰囲気の下に800℃以上で焙焼すれば良いが、通常の
燃料では過剰のアルカリは全て炭酸ナトリウムとなり、
別途苛性化することが必要となる。
水素燃料を用いれば過剰のアルカリが炭酸ナトリウムに
なることは成程度防止出来るが、もとから存在するもの
と、有機物の燃焼によって生ずるCO2に帰因する炭酸
ナトリウムハ除去出来ない。
本発明にあっては、この焙焼を酸化鉄、あるいはこれを
含有する物質として赤泥、あるいはボーキサイトの様な
酸化鉄を含む物質を前記の母液に加えて700℃以上で
焙焼することを骨子とするものである。
即ち酸化鉄はこの場合次の(1)〜(3)式に示す反応
によって鉄酸すl−IJウムとなり、これは(4)式の
加水分解によってもとの酸化鉄と苛性ソーダにもどる。
2NaOH+FeO二Na2Fe204+H20(1)
3 Na 2 COa +F e 203−Na 2 F
e 204 +CO2(2)2RNa +F e O
+ 0 →Na2 Fe 204 +2 3 2 +CO2+H20(3) (Rは有機残基) Na Fe O+H0=Fe203+2NaOH(4)
2 2 4 2 またボーキサイトの様にアルミナ成分も含む場合には AA’ 20 a +2N a 0H−2N aA13
02 +H20(5)A70 +Na CO2NaAd
O+C02(6)2323 2 の反応が優先するが、過剰のアルカリ分は(1)〜(3
)の反応によって鉄酸塩となり回収される。
一般に有機性の物質を比較的短時間に完全に焼却するに
は800℃以上の高温を要するが、700℃程度でも充
分時間をかければはソ完全に焼却することは可能であり
、仮に炭素質のものが残っても水に可溶性の成分は殆ど
残らない。
しかしながら800℃以上の方が好ましいということは
いえる。
一方アルミン酸ナトリウム以外のアルカリと酸化鉄から
鉄酸ソーダを生成する反応は600℃程度の温度でも起
るが、反応速度は充分とはいえない。
その変化率は焙焼温度、時間、Fe2O3/Na2Oモ
ル比等に存在するが、高温度、長時間、高モル此程変化
率は高くなる。
実際的には、モル比は反応速度および経済性の面からみ
て1.1乃至2.5、焙焼温度は反応速度の面からみて
800℃以上通常Na2Fe204の融解が始まるφ約
1,100℃附近までが取扱上好ましいが、それ以上で
も勿論可能である。
反応時間はモル比温度と所望の変化率によって適宜選べ
ば良いが、高モル比で高温程短時間でよい。
通常800乃至900℃で30分乃至1時間あれば充分
である。
さて水酸化アルミニウムの結晶を分離した母液は通常約
100〜1501/ljのNa2Oを含有し、それは次
の蒸解に適した濃度まで、即ち約200〜350g/l
のNa2Oにまで濃縮され、この段階で炭酸ナトリウム
の一部を晶析させることがある。
従来はこの炭酸ナトリウムを別途Ca(OH)2によっ
て苛性化し、NaOHを再生使用していたが、本発明に
あっては(2)式及び(4)式により苛性化されるので
その必要がなく、これも本発明の有利な特色である。
本発明にあっては有機物が循環液中へ蓄積するのを防止
することを主目的としているから、循環液を常に連続的
に全量処理する必要は必ずしもなく、循環液の一部を抜
いて処理する場合、あるいはまとめて成る濃度以上にな
った時に全量処理する等色々の場合が考えられる。
この場合通常の処理によって分離された炭酸ナトリウム
は一時貯蔵しておき、まとめて本発明実施の際に処理し
ても良い。
本発明実施の際に加えるべき酸化鉄の量は前記母液中の
アルミニウム分と結合していない、即ちNaAAO□の
組成に相当する分を超える含有炭酸ナトリウム、有機酸
ナトリウムからのNa2Oも含めたN a 20分に対
して1:1倍モル以上好ましくは1.4乃至2.2倍モ
ル程度が反応速度や後処理等の面で良い。
母液が遊離の水酸化アルミニウムを懸濁している時はこ
れに見合うNa2OもNaAAO□の結合ナトリウムと
見做してもよい。
この様な水酸化アルミニウムは特に分離しなくても、本
発明の実施によってN aA702となるからである。
酸化鉄原料の混合は既存の濃縮設備のある場合には母液
の濃縮後が好ましい段階であるが、濃縮前でも良い。
しかし母液を乾燥してから添加する方法は混合を良くす
るためには好ましくない。
この様にして得られた酸化鉄原料と循環母液の混合物は
そのまN、または適当な方法で更に濃縮あるいは乾燥状
態になして焙焼する。
焙焼はロータリーキルンあるいは流動層によるのが最も
好ましい方法である。
所定温度で所定の時間焙焼され有機物を除去された焙焼
生成物はN aAll 02とNaFe02(Na2
Fe 204 )と過剰の酸化鉄と微量の未反応N a
2 C03などの混合物であり、酸化鉄原料として赤
泥を用いた時は赤泥のその他の成分も当然含有する。
この焙焼生成物は必要に応じて粉砕し、80℃程度の熱
水で、あるいは沸騰状態で処理することによりNaFe
02、NaOH,Fe2O3を主成分とするスラリーと
することが出来る。
これから酸化鉄を沢別してボーキサイトの蒸解用原料と
することが出来る。
戸別した酸化鉄は若干のアルカリ分を含有する場合もあ
るが、酸化鉄は繰返し使用し得るので問題はない。
また焙焼生成物をそのまま原料鉱石と共にオートクレー
ブに仕込んで蒸解用に共し、不溶物を赤泥と共に廃棄し
てもよく、この場合は高温高圧が使用されるので鉄酸ナ
トリウムの分解率もよく、アルカリ損失の面で酸化鉄成
分を循環使用する必要はない。
赤泥を酸化鉄原料として使用した場合は特にこの様にし
ても鉄源の損失とはならない。
この様な焙焼生成物の分解方法あるいは鉄源の種類の選
択はその時その時で最も経済的なものを選ぶのが良い。
次に本発明の実施例を示す。
実施例−1 水酸化ナトリウムおよびアルミン酸ナトリウムの形のN
a20130.!9/l、炭酸ナトリウムならびに有機
物ナトリウムとしてのNa2O30g/ll、Al2O
3として65fi/11、溶存有機物中の有機炭素15
fi/13を含有する、水酸化アルミニウム結晶を分離
した母液に11当り酸化鉄(Fe203)粉末500g
を添加してよく混合した後乾燥し次いで燃焼ガス中酸化
的雰囲気において900℃で1時間焙焼し、焙焼生成物
を沸騰状態(約105℃)において水で処理し、Na2
O2001/ 11゜(内炭酸ナトリウム2g/!l)
、A120387.9g/73の液を得た。
この場合炭酸ナトリウム、有機酸ナトリウムのNaOH
への転化率は95%以上であり、有機炭素分は殆ど完全
に燃焼していた。
淘、分解後酸化鉄中に原料母液中のNaAAO2以外の
アルカリ分の約10%相自分が抽出されずに残ったが、
このアルカリを含んだ酸化鉄は繰返し使用することが出
来、2回目以後のアルカリ損失は実際的に無視出来る量
であった。
実施例−2 実施例−1と同じ母液に対してFe20342%、A1
20322%、5in214.5%、Na207.5%
、Tie22.5%灼熱減量11.5%の乾燥組成(有
機炭集約0,2%)の赤泥を母液11当りFe2O3し
て420I、即ち乾燥赤泥として1 ky/ 13を加
えて混合し乾燥後950℃において60分間焙焼した。
焙焼生成物は有機物を含まず、N aAil 0210
.9%、NaFe0242.7%、Na2 co31.
1%、Fe20313.0%、Tie22.6%、珪蓉
酸ナトリウム29.7%の組成からなっていた。
このものは熱水に溶解すると原赤泥と略々同じ組成の沈
澱を生じ、溶液のN a 20 / AA! 203モ
ル比は約2.9であった。
以上本発明によれば循環アルカリ液中の有機物質が効果
的に除去されるから、水酸化アルミニウムの加水分解速
度を飛躍的に向上せしめることが出来るのみならず、液
内に蓄積する炭酸ナトリウムも石灰を用いる苛性化操作
にたよることなく、また同じく蓄積する有機物ナトリウ
ム塩も殆ど全てが炭酸ナトリウムと共に水酸化ナトリウ
ムに変換されるので操作上極めて有効である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 有機物不純物を含むアルミナ原料鉱石を苛性アルカ
    リ水溶液で処理し、アルミナラム成分をアルミン酸アル
    カリ水溶液となし、次いで不溶性成分を分離した母液か
    ら水酸化アルミニウムの結晶を析出分離したp液を循環
    使用する方法において、少くとも一部のろ液またはその
    濃縮物またはその乾燥物に、酸化鉄もしくはそれを含む
    材料を添加混合して焙焼し、アルミン酸アルカリ、鉄酸
    アルカリを含む混合物を得ると共にp液に含まれる有機
    物は略々完全に焼却し、次いで該混合物を熱水で処理す
    ることによってアルミン酸アルカリ、苛性アルカリ等を
    回収することを特徴とする有機質不純物を含むアルミナ
    原料鉱石の処理方法。
JP52065112A 1977-06-02 1977-06-02 有機質不純物を含むアルミナ原料鉱石の処理方法 Expired JPS5825047B2 (ja)

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