JPS582434Y2 - 破砕機の回転歯 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は破砕機における回転歯の改良に関するもので、
摩耗が少なく破砕効率の良好な回転歯を提供するもので
ある。

従来、破砕機としては各種の形態のものが存在するが、
第１図、第２図に示す如き、円筒状ケーシング１の内壁
に凹凸状の衝撃板２を備え、このケーシング内に、多段
ディスク３を利用して回転可能に支持された回転歯４を
公転させることによりケーシング内壁の衝撃板２と回転
歯４とにより破砕する破砕機においては、第３図の如く
、回転歯の外周面に、側面が直線状の突出部５を有する
回転歯が使用されていた。

尚、図中７は駆動ベルトでモーターに連結されている。

８は駆動軸、９は投入口、１０は排出口で゛ある。

しかし、この回転歯では、突出部５の摩耗が激しく、回
転歯の交換をひんばんに行なわねばならず作業能率は良
くなかった。

この原因は突出部の側面がフラットであるため、回転歯
の回転により突出部５の側面全面で金属塊等の被破砕物
を衝撃板との間で圧接することになり、突出部５の形状
が被破砕物の圧壊、切断には不向きなためであることを
究明した。

本考案は、この回転歯の寿命を伸ばし、破砕効率を向上
させるため種々検討し実験した結果、回転歯の突出部の
形状を、被破砕物に対して局部的に高圧力が加わり、圧
壊、切断しやすい形状として、突出部の側部、すなわち
回転方向に向く面を比較的尖った凹凸に形成すれば良い
ことをつきとめた。

第４図〜第６図が本考案の実施例であるが、これらの形
状の場合、側部の尖った部分に衝撃荷重が集中し被破砕
物にクサビを打ち込む如く食い込みつつケーシングの内
壁の衝撃板と衝突し引裂かれて金属等の被破砕物でも効
率良く破砕できるものである。

すなわち、第４図のものは突出部６の正面からみて六角
状で対角部が回転歯の回転方向に向いているものであ。

第５図のものは同じく側部中央にＶ字状の窪みを有し、
上下端が幅広となっているものである。

又、第６図のものは第４図のものと第５図のものとをミ
ックスした状態のもので、横Ｗ字状のものである。

これらの突出部はいずれも正面からみて左右対称形をな
しているものであるが、これは正回転時および、逆回転
時の面回転時に対称することができるように考慮されて
いるものである。

本考案は上述の如く回転歯の突出部の形状を代えただけ
のものであるが、それによる効果は著しく、破砕効率を
向上さすだけでなく、十分な歯の厚みを持っている事と
、効率的な破砕効果とが相まって、回転歯の寿命を従来
品に比し、２倍近くも向上させたもので、特に自動車の
スクラップや洗濯機等の粗大金属塊の破砕に適しており
産業利用性の極めて高いものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は破砕機
の概略を示す縦断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図
、第３図は従来の回転歯の斜視図、第４図〜第６図は本
考案に係る回転歯の斜視図である。 １・・・・・・ケーシング、２・・・・・・衝撃板、３
・・・・・・デ゛イスク、４・・・・・・回転歯、６・
・・・・・突出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内壁に凹凸状の衝撃板２を有するケーシング１内で、外
   周面に突出部６を有する多数の肉厚円板状の回転歯４を
   自転させながら公転させ、ケーシング内壁の衝撃板と回
   転歯外周の突出部により被破砕物を破砕する破砕機にお
   いて、回転歯外周の突出部６として、比較的尖った凹凸
   を回転方向に向けて左右対称に形成したことを特徴とす
   る破砕機の回転歯。