JPS5822503B2 - 炭化水素蒸気の回収方法 - Google Patents

炭化水素蒸気の回収方法

Info

Publication number
JPS5822503B2
JPS5822503B2 JP54014544A JP1454479A JPS5822503B2 JP S5822503 B2 JPS5822503 B2 JP S5822503B2 JP 54014544 A JP54014544 A JP 54014544A JP 1454479 A JP1454479 A JP 1454479A JP S5822503 B2 JPS5822503 B2 JP S5822503B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gasoline
absorption tower
hydrocarbon vapor
absorption
absorption liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54014544A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55106291A (en
Inventor
井上紀夫
加藤守孝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kokan Ltd filed Critical Nippon Kokan Ltd
Priority to JP54014544A priority Critical patent/JPS5822503B2/ja
Publication of JPS55106291A publication Critical patent/JPS55106291A/ja
Publication of JPS5822503B2 publication Critical patent/JPS5822503B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、空気と炭化水素蒸気の混合ガスから、炭化
水素蒸気を経済的に回収する方法に関するものである。
ガソリン、灯油、ベンゼン、アルコール類等の揮発性炭
化水素を、貯蔵タンク、タンクロIJ 。
タンク貨車等へ充填する際、あるいは気温上昇の際等に
発生する炭化水素蒸気を含む混合ガスは、従来大気中に
そのまま放散されていた。
しかし、上記のような大気中に放散されたガスは、光化
学スモッグの生成物質として、大気汚染を起す重要な原
因の一つにあげられているため、最近各地方自治体にお
いては、前記ガスの排出濃度を、法令により規制するよ
うになってきた。
そのため最近上記の如き揮発性炭化水素類の有害ガスを
除去する方法について、多くの研究開発がなされており
、その一例として例えば、活性炭の如き多孔質の吸着物
質を用い、前記吸着物質に有害ガスを吸着せしめ除去す
る方法が提案されている。
しかしながらこのような吸着法は、有害ガスの濃度が濃
い場合には吸着熱が大量に発生するため1発火の危険性
があるのみならず、前記吸着物質に吸着せしめた有害物
質をスチームを用いて除去する際に、廃水公害を起す問
題があった。
また冷凍機を用い、上記有害ガスを深冷して液化除去す
る方法も提案されているが、この方法は有害ガスが多量
の空気と混合しているため、該ガスの液化温度(露点)
は非常に低温となる。
例えば、7VOL%のn−ペンタンを含む空気に対する
n−ペンタンの露点は、約−25℃(大気圧)で、この
混合ガスを一35℃まで冷却しても、n−ペンタンの液
化量はその含有量の約50%に過ぎない。
したがって、かかる方法も経済的に適当ではない。
そこで、液化温度(露点)を高めるために、このガスを
加圧したのち深冷する改良方法も提案されているが、空
気と溶媒蒸気の混合ガスは、加圧により爆発する危険性
をともなってい丸一般的にいって、空気と炭化水素蒸気
の混合ガスから、炭化水素蒸気を安全に、かつ、効率良
く除去する方法として、例えば特開的48−48367
によれば、常温、常圧下に前記混合ガスを類似組成の流
体で洗滌し、炭化水素蒸気を該液体に吸収せしめて除去
することが示されている。
しかしながら、かかる公知方法においては、炭化水素蒸
気を含有する吸収液から該蒸気を分離する効果的な方法
が示されていない。
例えば、10〜40VOL%を含む空気−ガソリン混合
ガスを灯油を用いて洗滌する場合、洗滌液は通常製油所
に戻され、一方、吸収液として用いられる灯油は、タン
クローリ−車等の輸送手段によって製油所から補給され
る。
従ってこの方法は。灯油洗滌の対象になるガソリンの貯
蔵タンクが、製油所から遠く離れている場合には、極め
て不経済であった。
また、特開昭50−92266によれば、揮発性有機液
体の蒸気を回収する方法として、例えば5ガソリン蒸気
と空気の混合ガスを、灯油、軽油の如き非揮発性の石油
系有機液体を吸収液に用い。
洗滌後の灯油、軽油を、直ちに真空に保持された蒸発器
にフラッシュさせて、ガソリンを蒸発せしめたのち、前
記灯油、軽油を吸収液として循環使用する方法が開示さ
れている。
この方法は、例えばガソリンタンカーからタンクに荷上
げする場合のように、数時間連続的にほぼ一定量のガソ
リン蒸気が排出されるときにおける排出ガス中のガソリ
ンを回収除去する手段として効果的である。
更に、特公昭52−39785においては、上記方法と
はゾ同様のシステムにより、吸収液として燐酸、珪酸、
脂肪酸等のエステルを主成分とする有機液体を使用する
ことによって1回収ガソリンの吸収液汚染を完全に防止
せしめている。
しかしながら、前記特開昭50−92266および特公
昭52−39785の如き従来方法においては、吸収液
の再生工程で大容量の真空ポンプが必要とされる点に問
題があった。
例えば、35VOL%のガソリン蒸気を含む混合ガス1
100ON″/Hrを、上記方法により前記有機液体の
吸収液に接触せしめた後、5VOL%のガソリン蒸気を
含む空気となして大気中に排出する一方、前記混合ガス
と接触された吸収液(以下、リッチオイルという。
)を、真空下においてフラッシュ蒸発させ、吸蔵された
ガソリン蒸気を、前記リッチオイルから分離せしめて回
収し、前記回収後の吸収液(以下、リーンオイルという
)を再度循環使用する場合に、前記リッチオイルを蒸発
させるための真空ポンプは、次式によって算出された容
量のポンプが必要となる。
上式に具体的数値を当てはめると。
となる。
ここで上式の意味について説明する。
上記方法において一番経済的な運転条件は、リッチオイ
ルの加熱やリーンオイルの冷却を行なわない周囲温度(
夏季では35°C)による吸収、フラッシュ蒸発操作で
ある。
この場合、吸収塔入口ガス中のガソリン濃度と、吸収塔
出口ガス中のガソリン濃度の差、即ち回収率を決める因
子は、フラッシュドラムの真空度である。
吸収塔出口ガス中のガソリン濃度は、本装置が公害防止
機器としての性格上。
通常法令によって5VOL%乃至8VOL%に制限され
ている。
吸収塔出口ガス中のガソリン濃度が5VOL%というこ
とは、吸収塔出口ガスの全圧が常圧の場合、この中のガ
ソリン蒸気の分圧は、760朋HgX0.05=38朋
H,9であり、残りの722mmHg(760mytH
& −38mrtrHg= 722imH,9)が空気
分圧である。
又吸収塔出口でガソリン蒸気の分圧を前記38mmHf
!にするためには、吸収塔塔頂で混合ガスを接触するべ
く流下するリーンオイル中のガソリン濃度が、少くとも
この387rLmHgと平衡を保つ液中のガソリン濃度
に等しくなければならない。
第1図にはこの関係がガソリン−エステル系吸収液のC
OX線図により示されている。
図面において縦軸はガソリンの平衡蒸気圧、横軸は吸収
液の温度で、この図から′35°Cの温度で吸収塔を操
作する場合、38miHgと平衡を保つ液中のガソリン
濃度は、約2.1wt%になる。
換言すれば、フラッシュドラムの圧力を38mxHgの
真空に保てば、リーンオイル中のガソリン濃度は約2、
1 w t%になる。
実際には、吸収塔の高さく有効なガス−液接触面積)が
有限であるため、吸収塔出口でガソリン蒸気の分圧を3
8mmHgとするには、リーンオイル中のガソリン濃度
が2.1wt%では不足であり、通常1.4wt%位に
しなければならない。
更に、前記1.4wt%のガソリン濃度にするためには
フラッシュドラムの真空度を25m5H,!9に下げな
ければならない。
この25mmHgの値が、前記(1)式の分母の値であ
る。
また、同(1)式の分子における0、9の値は、回収率
の90%を示すものである。
このように、上記(1)式から前述のような条件で操業
する場合の真空ポンプの容量は、180m’/分必要で
あることが明らかとなったが、この180イ/分の真空
ポンプ能力は、換言すれば、吸収液に吸蔵された315
m?(1000X0.35X0.9=315 )のガソ
リン蒸気を、25mmH/!の状態で1時間以内にフラ
ッシュドラムの外に吸引することが可能な真空ポンプの
容量を表わすものである。
上記の真空ポンプ容量180m/分ということは、非常
に大きな値であり、炭化水素蒸気についてこのような大
容量の真空ポンプを製作できるところはどこにもなく、
日本においては、現在せいぜい50m/分の能力までし
か製作できない。
従って、前記180m/分の能力を満足させるためには
1例えば50m″/分の能力の真空ポンプを4台用意し
なければならず、真空ポンプの価格が高価なところから
、このように真空ポンプを4台も使用することは極めて
不経済であった。
この発明は、上述のような観点から、真空ポンプの所要
台数および所要動力を減らし、経済的に炭化水素蒸気を
空気と炭化水素蒸気の混合ガスから回収する特に大量の
ガスを処理するのに好適な方法を提供するもので1次の
点に特徴を有するものである。
■ 有機液体を吸収液として使用する回収法である。
■ 炭化水素蒸気を吸収した吸収液を、真空度を異にし
た複数の容器中で2段以上にフラッシュ蒸発せしめるこ
とにより、前記吸収液から炭化水素蒸気を分離回収する
■ 炭化水素蒸気の吸収液は、再度循環使用する。
■ 実施態様として、炭化水素の吸収を2段以上に分け
て行ない、炭化水素蒸気の吸収液を各段毎に取り出し、
真空度を異にした複数の容器中でそれぞれ別個にフラッ
シュ蒸発せしめる。
■ 実施態様として、炭化水素の吸収は1段で行ない、
炭化水素蒸気の吸収液を真空度を異にした複数の容器中
で順次2段以上にフラッシュ蒸発せしめる。
次に、前述した35VOL%のガソリン蒸気を含む混合
ガス1100ONンHrを、有機液体の吸収液に接触せ
しめた後、5VOL%のガソリン蒸気を含む空気となし
て大気中に排出し、前記混合ガスと接触されたリッチオ
イルを真空下においてフラッシュ蒸発させ、吸蔵された
ガソリン蒸気をリッチオイルから分離せしめ、リーンオ
イルとして回吸する場合に必要とされる真空ポンプの容
量を、この発明方法によって実施した場合について説明
する。
即ち、吸収塔を2段に分け、第1段目の吸収塔では入口
ガス中のガソリン濃度35VOL%に対して、出口ガス
中のガソリン濃度を12VOL%に設定すると、第1段
目の吸収塔で用いられるリーンオイル中のガソリン濃度
は、第1図のCOX線図から容易に理解できるように、
吸収温度を35℃とすれば、ガス中のガソリン濃度91
.2mmHg(760Xo、12=91.2 )に平衡
な液中濃度として、約4.8wt%になる。
換言すれば、フラッシュドラムの真空度を91.2mm
Hgとなしてリッチオイルを吸引すれば、リーンオイル
中のガソリン濃度は4.8wt%に低下する。
実際には吸収塔の高さが有限であるために、実際のフラ
ッシュドラムの真空度は約80miHgになる。
従って、第1段目の吸収塔に使用する所定のガソリン濃
度を有するリーンオイルを得るのに必要な真空ポンプの
容量を、前記式に基づいて算出すると次のようになる。
同様に、前記1段目吸収塔々頂から排出されたガソリン
蒸気12VOL%を含む空気を1次の2段目吸収塔に導
き、2段目吸収塔の出口から大気中に排出される空気中
のガソリン濃度を5VOL%とするのに必要なリーンオ
イル中のガソリン濃度は。
既述のように1.4wt%であり、前記1.4wt%の
ガソリン濃度にするためのフラッシュドラムの真空度は
、実際には25mtHg必要である。
従って、2段目の吸収塔に使用する所定のガソリン濃度
を有するリーンオイルを得るのに必要な真空ポンプの容
量を、同じく前記式に基づいて算出すると次のようにな
る。
即ち、この発明方法によれば、上記(2) 、 (31
式から50m1分の能力の真空ポンプを約2台用意すれ
ば充分であり、従来方法の場合に4台必要であるのに比
べて経済性において格段にすぐれていることがわかる。
次に、この発明を実施例により図面とともに説明する。
第2図には、この発明方法を実施する場合の一例がフロ
ーシートにより示されている。
図面において、Aは吸収塔で、吸収塔Aは上下2段から
なり、下部の1段目吸収塔2と上部の2段目吸収塔3と
は、チムニ−トレー24で連結されている。
・前記1段目吸収塔2,2段目吸収塔3の内部には、ポ
ールリングの如き充填物が充填され、気液接触が十分に
行ない得られる構造となっている。
4は前記2段目吸収塔3の頂部に設けられた1段目フラ
ッシュドラム、5は前記1段目吸収塔の下部に設けられ
たリッチオイルタンクである。
13はガソリン洗滌塔で、前記ガソリン洗滌塔13の頂
部には2段目フラッシュドラム15が、またガソリン洗
滌塔13の下部にはリーンオイルタンク14が設けられ
、その内部にはポールリングの如き充填物が充填されて
いる。
10は1段目真空ポンプ、17は2段目真空ポンプであ
る。
空気とガソリンの混合ペーパーである入口ガスは、導入
管1から1段目吸収塔2の下部に導入され、前記1段目
吸収塔2の内部に備えられている前記充填物によって、
吸収塔2の上部からポンプ9を経て降下するリーンオイ
ルと、下部から上昇する混合ペーパーとが、十分に気液
接触される。
従って、1段目吸収塔2により、導入された混合ペーパ
ー中のガソリン蒸気の約3分の2がリーンオイルに吸収
され、残りのガソリン蒸気は空気と共にチムニ−トレー
24を通って上部の2段目吸収塔3の下部に入る。
2段目吸収塔3は、1段目吸収塔2と全く同じ構造で、
上記により2段目吸収塔3の下部から送りこまれた混合
ガスは、2段目吸収塔3の上部から落下するリーンオイ
ルと、充填物を介して十分に気液接触され、混合ガス中
のガソリン蒸気は。
前記2段目吸収塔3により、殆んど全部リーンオイルと
して補足される。
ガソリン蒸気を実質的に含まない空気は、2段目吸収塔
3の頂部から、フレームアレスター7及び排出管6を経
て大気中に放散される。
一方、1段目吸収塔2を流下するリーンオイルは、ガソ
リンを吸収することによってリッチオイルとなり、1段
目吸収塔2の下部に設けられたリッチオイルタンク5に
流入する。
リッチオイルタンク5は、内部が隔壁25によって左右
2室5at5bに仕切られ、相互にオーバーフローでき
る構造になっており、前記リッチオイルは、ガイド板2
6によって左室5aに流入される。
左室5aに溜められたリッチオイルは、循環ポンプ8に
よって2段目吸収塔3の頂部に設けられた1段目フラッ
シュドラム4に送りこまれ、約80m1H,?の真空に
保持された前記1段目フラッシュドラム4によってフラ
ッシュされる。
リッチオイルに吸蔵されたガソリン蒸気は、前記1段目
フラッシュドラム4から、真空ポンプ10によって系外
に取り出され、導管18を経てガソリン洗滌基13の下
部に導入される。
また2段目吸収塔3を流下する1月−ンオイルは。
1段目吸収塔2と同様のメカニズムで上昇する混合ガス
と接触し、リッチオイルとなってチムニ−トレー24に
溜まる。
前記チムニ−トレー24に溜ったリッチオイルは、循環
ポンプ12によって、ガソリン洗滌基13の頂部に設け
られた2段目フラッシュドラム15に送りこまれ、約2
5mm、H&の真空に保持された前記2段目フラッシュ
ドラム15によって、フラッシュされる。
リッチオイルに吸蔵されたガソリン蒸気は、前記2段目
フラッシュドラム15から、真空ポンプ17によって系
外に取り出され、導管18で前記真空ポンプ10により
送られるガソリン蒸気と合体し、ガソリン洗滌基13の
下部に導入される。
前記1段目フラッシュドラム4は吸収塔Aの頂部に、ま
た2段目フラッシュドラム15はガソリン洗滌基13の
頂部に、何れも地上から107FL以上の高さの位置に
設置されているから、真空に対して大気脚によりシール
されている。
従って、前記フラッシュドラム4,15でガソリン蒸気
が放出されたリーンオイルは、前記大気脚部ち導管22
および23を通って、それぞれリッチオイルタンク5の
右室5bおよびリーンオイルタンク14に落下する。
リッチオイルタンク5の右室5bに溜められたリーンオ
イルは、循環ポンプ9により1段目吸収塔2の頂部に、
またリーンオイルタンク14に溜められたリーンオイル
は、循環ポンプ16により2段目吸収塔3の頂部にそれ
ぞれ供給される。
ガソリン洗滌基13にその下方から導入され、塔内を上
昇するガソリン蒸気は、ガソリン洗滌基13の上部に、
系外から供給管19により送りこまし落下するフレッシ
ュガソリンと、塔内に充填されたポールリングの如き充
填物を介して十分に気液接触が行なわれ、前記フレッシ
ュガソリンはガソリン蒸気を吸収しながら流下してガソ
リン洗滌基13の下部に貯溜され、随時抜出管20を通
って系外に送り出される。
なお、ガソリン洗滌基13で完全に吸収されなかったガ
ソリン蒸気は。
フレームアレスター7を通り、戻し管21を経て入口ガ
スの導入管1に戻される。
上記の如き方法で空気とガソリンの混合ペーパーを処理
した後。
大気中に放散される空気中のガソリン濃度は、0または
loVOL%以下であった。
なお、この実施例においては、1基の吸収塔を上下2段
にわけたが、別個に2基の吸収塔を設けてもよいこと勿
論である。
第3図には、この発明方法の他の実施例が同じくフロー
シートにより示されている。
この実施例においては、吸収塔を複数とせず、従来の如
き単一の吸収塔を用い、真空度を異にした複数の容器中
でリッチオイルを順次2段にフラッシュ蒸発せしめてい
る。
即ち、32はチムニ−トレーの如き上下の仕切りの設け
られていない単一の吸収塔で、内部には、気液接触が十
分に行なわれるように、ポールリングの如き充填物が充
填され、下部にはリッチオイルタンク33が、上部には
フラッシュドラム34が設けられている。
空気とガソリンの混合ペーパーである入口ガスは、導入
管31から吸収塔32内に入る。
吸収塔32の頂部にはり一ンオイルが供給され、前記塔
内を下方に流下するリーフオイルは、導入管31により
供給され塔内を上昇する混合ガスと接触して混合ガス中
のガソリン蒸気を吸収し、リッチオイルタンク33に流
入する。
一方、吸収塔32の頂部から排出されるガスは、フレー
ムアレスター36を通り、排出管35を経て大気中に放
散される。
リッチオイルタンク33に溜められたリッチオイルは、
循環ポンプ37によって地上から10m以上の高さに設
置され真空に対し大気脚でシールされたフラッシュドラ
ム34に供給される。
前記フラッシュドラム34は、チムニ−トレー49によ
って上下2室に区分され、上室34aはその真空度が約
80mtH&に、下室34bはその真空度が約25m1
H9に設定されている。
従って。チムニ−トレー49に溜める吸収液の深さは、
前記上室34aと下室34bの真空度の差、即ち。
水銀柱にして55 m H9,吸収液にして約80cr
rLが必要であり、上記の如き差が無いと、上室34a
で分離されたガソリン蒸気が系外に排出されず。
下室34bに吸い込まれることになる。
前記80mxH&と25mHgで運転されている真空ポ
ンプ38.39によって吸引さイtた各ガソリン蒸気は
、導管40で合体し、ガソリン洗滌基42の下部に導入
される。
またフラッシュドラム34でガソリン蒸気が放出された
り一ンオイルは、大気脚即ち導管41を通ってリーンオ
イルタンク43に流下し、循環ポンプ44によって再び
吸収塔32の頂部に戻される。
なお、リッチオイルタンク33とリーンオイルタンク4
3とは、連結管47により相互に連通されている。
ガソリン洗滌基42の下部に導入されたガソリン蒸気の
回収方法については、上記した第2図による実施例と同
様であるから、その説明は省略する。
上述した実施例においては、吸収塔を上下2段となしま
たは2基設け、あるいは真空度を異にした容器中で2段
にフラッシュ蒸発させた例について説明したが、必要に
より吸収塔を3段以上となし、または3基以上設け、あ
るいは3段以上にフラッシュ蒸発させてもよい。
なお、真空度が高ければ高い程、INm”当りの所要動
力は大きくなるから、前記いずれの場合においても、前
段の工程において行なわれるフラッシュ蒸発の真空度は
比較的低真空となし、また後段の工程において行なわれ
るフラッシュ蒸発の真空度は比較的高真空となすことが
必要で、これにより真空ポンプの所要動力、所要台数を
効率的に減らすことができる。
次に、この発明方法と、従来の単一の吸収塔で1段のフ
ラッシュ蒸発をさせた方法とを比較し。
下記条件で処理した場合の効果を第1表に示す。
(a)処理ガス量 1000 Nyn”
/Hr(b) 入口ガス揮発性炭化水素濃度 40
VOL%(c) 出口ガス揮発性炭化水素濃度
5VOL%(d) 吸収塔出口ガス中の揮発性炭化水
素分圧は。
供給される吸収液の揮発性炭化水素分圧の2倍とする。
(e) フラッシュドラムは気液平衡が達成されてい
る。
第1表から明らかなように、この発明方法によれば、真
空ポンプの総所要動力は約半分に減り。
その必要台数は5分の2で済んだ。
この発明方法に使用される吸収液は1石油系の非揮発性
溜分、即ち灯油、軽油等、あるいは珪酸。
燐酸、脂肪酸等のエステルの如き不揮発性の有機液体が
好適である。
また、この発明方法の実施に際しては、上記実施例のほ
か、必要により吸収液を常温以下O′Cまで冷却するこ
と、入口ガスを2に9/ff1G以下に加圧すること、
フラッシュドラムを常温以上100℃まで加温すること
、あるいはガソリン洗滌基の代りに冷凍機を使用し、ガ
ソリン蒸気を10℃以下0℃までの温度に冷却して凝縮
させること等を行なってもよく、これらは何れもこの発
明の実施態様に包含される。
この発明方法は、上述したことから明らかな如(、特に
内航タンカーから油槽所のコーンルーフタンクに、ガソ
リンの如き炭化水素液体を、毎時500に7以上の速度
で数時間荷上げする際に発生する大量のペーパーを処理
するような場合に適している。
また、真空ポンプの性能と価格という経済的な観点から
見て1例えばガソリンペーパーの処理の場合、毎時約6
0ONm以下を処理するときは、従来の公知方法でもそ
れ程問題はないが、毎時約1100ON’以上を処理す
る場合には、従来法では経済的に成り立たず、この発明
方法によらない限り事実上実施不可能である。
更に、毎時数千m。の極めて大量のガスを処理する場合
には、この発明方法に加えて、リッチオイルの加熱とリ
ーンオイルの冷却を併せ行なえば、より経済的に商業プ
ラントの運転を行なうことができる。
以上説明したように、この発明方法によれば、真空ポン
プの所要台数、所要能力を大幅に減らすことができて、
プラント全体の所要動力も小さくて済み、大量のガスを
経済的に処理し得る上、炭化水素の回収率は従来方法と
同等以上となる等。
工業上、公害処理上極めて優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図はガソリン−エステル系吸収液のCOX線図、第
2図および第3図はこの発明方法を実施する場合のフロ
ーシートの一例を示す図である。 図面において、1,31・・・・・・入口ガス導入管、
2・・・・・・1段目吸収塔、3・・・・・・2段目吸
収塔、4・・曲1段目フラッシュドラム、5,33・・
・・・・リッチオイルクンクロ、35・・・・・・出口
ガス排出管、7,36・・・・・・フレームアレスター
、8.37・・・・・・1段目り゛ンチオイル循環ポン
プ、9,44・・・・・・1段目リーンオイル循環ポン
プ、10,38・・・・・・1段目真空ポンプ。 11・・・・・・2段目リッチオイル導管、12・・・
・・・2段目り゛ンチオイル循環ポンプ、13,42・
・・・・・ガソリン洗滌基、14,43・・・・・・リ
ーンオイルタンク、15・・・・・・2段目フラッシュ
ドラム、16・・・・・・2段目リーンオイル循環ポン
プ、17,39・・・・・・2段目真空ポンプ、18.
40・・・・・・ガソリンペーパー導管、19,46・
・・・・・ガソリン供給管、20゜45・・・・・・ガ
ソリン抜出管、21.48・・・・・・ガソリンペーパ
ー戻し管、22・・・・・・1段目フラッシュドラム大
気脚導管、23・・・・・・2段目フラッシュドラム大
気脚導管、24,49・・・・・・チムニ−トレー。 25・・・・・・隔壁、26・・・・・・ガイド板、3
2・・・・・・吸収塔、34・・・・・・フラッシュド
ラム、41・・・・・・フラッシュドラム大気脚導管、
47・・・・・・連通管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 空気と炭化水素蒸気との混合ガスを、吸収塔により
    有機液体の吸収液と向流的に気液接触せしめ、ガス中の
    前記炭化水素蒸気を前記吸収液に吸収させ、ガス中の炭
    化水素濃度をOあるいは10VOL%以下となして大気
    中に放出すると共に。 前記吸収液を真空容器中でフラッシュ蒸発せしめること
    により、吸収液から前記炭化水素蒸気を分離回収し、前
    記回収後の吸収液を再度循環使用する炭化水素蒸気の回
    収方法において。 前記吸収塔により炭化水素蒸気を吸収した吸収液を、真
    空度を異にした複数の容器中で2段以上にフラッシュ蒸
    発せしめて、前記吸収液から炭化水素蒸気を分離回収す
    ることを特徴とする炭化水素蒸気の回収方法。 2 吸収塔を2室以上に区画することにより、前記吸収
    塔における混合ガスと吸収液との接触を2段以上で行な
    い、炭化水素蒸気の吸収液を各段毎に取り出し、真空度
    を異にした複数の容器中でそれぞれ別個にフラッシュ蒸
    発せしめることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の炭化水素蒸気の回収方法。 3 吸収塔を2基以上設置することにより、吸収塔にお
    ける混合ガスと吸収液との接触を2段以上で行ない、炭
    化水素蒸気の吸収液を各段毎に取り出し、真空度を異に
    した複数の容器中でそれぞれ別個にフラッシュ蒸発せし
    めることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の炭化
    水素蒸気の回収方法。 4 単一の吸収塔により混合ガスと吸収液との接触を行
    ない、炭化水素蒸気の吸収液を真空度を異にした複数の
    容器中で順次2段以上にフラッシュ蒸発せしめることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の炭化水素蒸気の
    回収方法。
JP54014544A 1979-02-10 1979-02-10 炭化水素蒸気の回収方法 Expired JPS5822503B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP54014544A JPS5822503B2 (ja) 1979-02-10 1979-02-10 炭化水素蒸気の回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP54014544A JPS5822503B2 (ja) 1979-02-10 1979-02-10 炭化水素蒸気の回収方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55106291A JPS55106291A (en) 1980-08-14
JPS5822503B2 true JPS5822503B2 (ja) 1983-05-09

Family

ID=11864089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP54014544A Expired JPS5822503B2 (ja) 1979-02-10 1979-02-10 炭化水素蒸気の回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5822503B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55106291A (en) 1980-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4331456A (en) Process for recovering hydrocarbons with air-hydrocarbon vapor mixtures
US4276058A (en) Process and apparatus for recovering hydrocarbons from air-hydrocarbon vapor mixtures
US4261716A (en) Apparatus for recovering hydrocarbons from air-hydrocarbon vapor mixtures
US5017240A (en) Vapor treatment facilities for petroleum storage tank cleaning
RU2239488C2 (ru) Абсорбирующие композиции для удаления кислых газов из газовых потоков
US4351732A (en) Dehydration of ethanol
JP4347921B2 (ja) ガスを冷却および溶媒との接触により処理する方法と装置
IE50544B1 (en) Process for separating ethylene oxide and dichlorodifluoromethane from a mixture containing air in addition thereto
CN106621711B (zh) 一种含高浓度苯气体的处理方法
CN102119050B (zh) 气流的净化
RU2221771C2 (ru) Способ извлечения этилена (варианты)
CN111991997A (zh) 一种尾气中高浓度二氯甲烷回收方法及设备
US6486375B1 (en) Process for recovering hydrocarbons from inert gas-hydrocarbon vapor mixtures
US5766423A (en) Dehydration of gases with liquid desiccants
US5330563A (en) Process for separating a volatile organic compound from a gas
US5144807A (en) Vapor treatment facilities for petroleum storage tank cleaning
RU2135545C1 (ru) Способ стабилизации сырой природной нефти при выходе из буровой скважины и установка для его осуществления
US2445468A (en) Removal of acidic constituents from gases
CN100411711C (zh) 从在石油产品储存期间和由其装入罐中时形成的蒸汽介质中除去烃类的方法
JPS5822503B2 (ja) 炭化水素蒸気の回収方法
JP2840563B2 (ja) 放散ガスに含まれる濃厚なガス状炭化水素の処理・回収方法
RU2451538C1 (ru) Способ очистки сжиженных углеводородных газов и установка для ее осуществления
JPH06315613A (ja) 溶剤回収装置
JPH1157372A (ja) 冷却凝縮を用いた炭化水素蒸気の回収方法
JPH06269633A (ja) 炭化水素の除去及び回収方法