JPS5821175B2 - ガス燃焼装置の安全装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガス燃焼装置のパイロットバーナーの口火の不
時の消火による生ガスの放出の危険を防止すると共に該
燃焼装置の空焚等、過熱をも防止するガス燃焼装置の安
全装置に関するものである。

従来、ガス風呂、ガス湯沸かし器等の空焚或は過熱防止
装置としては、別に電気を利用してサーミスター、バイ
メタル等を加熱容器に取付けて該加熱容器の過熱を検知
し、ガスの栓を閉めるように構成してその制御を行なっ
ていた。

したがって、別に電気を利用するため装置が複雑化し、
製造コストが高くなるという欠点があった。

またガス燃焼装置のパイロットバーナーの口火の不時の
消火に際して未燃焼ガス即ち生ガスの吐出を防止する為
のパイロットバーナーの口火の燃焼状態を検出する装置
としては、従来、サーモカップル方式およびフレームロ
ンド方式が知られている。

すなわち、前者のサーモカップル方式は炎の熱を利用し
、炎が消えた場合に生じる温度低下でサーモカップルの
熱起電力が消失することによって口火が消えていること
を検出し、これによってガスの栓を止めるよう構成した
ものである。

しかしながら、この方式による場合、熱起電力が消失す
るまでにはサーモカップルが一定温度まで低下する必要
があり、それに要する時間が数１０秒かかり、その間に
生ガスが放出されることとなり、特に大型のガス燃焼装
置では極めて危険である。

また、後者のフレームロンド方式は、炎の導電性及び整
流性を利用し、炎の中に電流を通じることによって炎の
消失を検出し、これによってガス配管に設けた栓を閉じ
るように構成したものである。

しかしながら、この方式による場合、応答時間は前者に
比べ非常に早くなる反面、電気を利用するため装置が大
型化し、製造コストが高くなる欠点がある。

そこで、本発明者等は、ガスが燃焼している時と消火し
ている時とでは、空気との燃焼反応による体積膨張及び
燃焼に伴う熱膨張等によって、そのバーナーの先端の着
火点以降のガスの流速に差が生じることに着目し、この
流速の差を圧力等として検出すれば簡単な構成でしかも
応答の迅速な燃焼安全装置が得られるのではないかと想
い到り鋭意研究を行なった結果、パイロットバーナーの
着火点以降から圧力導出管を導出し、これを感圧応動装
置に接続し、更に該感圧応動装置と連動する自動開閉弁
をガスの元配管に設けることにより。

パイロットバーナーが何らかの原因で清水した場合には
、直ちに感圧応動装置が作動して元配管の自動開閉弁を
閉じて、危険を防止することができることを突きとめた
。

また、本発明者等は、このガスが燃焼している時と消火
している時との間に生じるガスの流速の差から検出され
る圧力差等を利用して、該ガス燃焼装置が空焚等過熱さ
れた場合、該圧力等を大気に開放する等できるようにす
れば、同一の感圧応動装置を利用して該ガス燃焼装置の
過熱に対する安全装置も得られるはずであると想到し、
更に鋭意研究した結果本発明を完成するに致った。

従って本発明の目的は、パイロットバーナーの口火の不
時の消火による生ガスの放出の危険を防止すると共に該
燃焼装置の空焚等の過熱をも防止する、構成が簡単で安
価でしかも応答の迅速なガ。

ス燃焼装置の安全装置を提供することである。

即ち、本発明の要旨は、第１着火ノズルとこのノズルの
前方同軸上に先端が第２着火ノズルとなされた可燃ガス
誘導管を有するパイロットバーナーが設けられ、可燃ガ
ス誘導管から圧力導出管が１導出され、該圧力導出管は
分岐されて一方が加熱容器に取付けられた過熱応動弁に
接続され、他方が感圧応動装置に接続され、該感圧応動
装置と連動する自動開閉弁がガス配管に設けられている
ことを特徴とするガス燃焼装置の安全装置に存する。

次に本発明ガス燃焼装置の安全装置を図面を参照して詳
細に説明する。

図において、１はガスの元配管であり、この元配管１が
それぞれニガに分岐してメインバーナー２及びパイロッ
トバーナー３に接続している。

ガ、ス元配管１には自動開閉弁４が接続され、この自動
開閉弁４は後述する感圧応動装置７によって開閉制御さ
れるように構成されている。

パイロットバーナ−３は第２図に示すように元配管１よ
り口径の絞られた第１着火ノズル３１が設けられ、この
第１着火ノズル３１の前方に、該第１着火ノズル先端に
着火可能なように若干離間して同軸上に先端が第２着火
ノズル３３となされた可燃ガス誘導管３２が設けられて
構成されている。

この可燃ガス誘導管３２の内径３４は、第１着火ノズル
３１の先端部の口径３５より若干大きくなされ、第１着
火ノズル３１から口径が絞られて高速で放出されるガス
を導入すると共に更に外部からの空気をも吸収するよう
になされている。

したがって第１着火ノズルと可燃ガス誘導管３２０間で
着火燃焼が可能となり、且つ該燃焼ガスが可燃ガス誘導
管３２内に導入されるようになるのである。

尚、このパイロットバーナー３の構造は、通常のパイロ
ットバーナーの一次空気孔５を着火可能なように若干大
きく開けたものであってもよい。

６は圧力導出管であり、パイロットバーナー３の可燃ガ
ス誘導管３２の途中から導出される。

そしてこの圧力導出管６を適当な感圧応動装置７に接続
すれば、該パイロットバーナー３の第１着火ノズル３１
でのガスの燃焼時と消火時との間で生ずるガスの流速の
差が圧力差として検出されるのである。

圧力導出管６はニガに分岐されて、一方が過熱応動弁８
に接続され、他方が感圧応動装置７に接続されている。

而してガスの元配管１を開き、パイロットバーナー３の
第１着火ノズル３１の先端に着火すると可燃ガス誘導管
３２の先端の第２着火ノズル３３も直ちに着火して炎が
発生する。

この場合、可燃ガス誘導管３２内を流れる燃焼ガスの流
速は、燃焼反応、熱膨張等により、着火せずに未燃焼ガ
スと空気のみが導入される流速に比べて速くなり、その
結果圧力導出管６により圧力の変化が検出可能となる。

第１着火ノズル３１の先端に着火するのみで直ちに第２
着火ノズル３３に着火するためには、可燃ガス誘導管３
２の長さを適当に調整する必要がある。

該可燃ガス誘導管があまり長過ぎて第２着火ノズル３３
に着火しない場合は、該誘導管３２に適宜間隔を置いて
通孔を設けるとか炎の案内板を設ける等すれば第２着火
ノズル３３に着火が可能となる。

尚、この圧力検出においては、可燃ガス誘導管３２の管
内部の前記圧力導出管６の前部側又は後部側に、管内径
を変化させるか、ねじ具又は固定突起部材を突設する等
の管路断面積調整部３６を設けることにより、圧力導出
管６より検出される圧力の変化を増幅することが可能と
なる。

第６図は圧力導出管６の前部側の管内径を小さくした管
路断面積調整部３６が設けられ、ガスの流れている時に
圧力導出管６に負圧が増幅されて働くようになされた例
である。

従って、第１着火ノズル３１の燃焼状態により圧力の変
化が検出されるのであるから、パイロットバーナー３の
炎全体が消えた場合はもちろん、第１着火ノズル３１の
炎のみが酸素欠乏等の原因により消火した場合にも、可
燃ガス誘導管３２内では生ガスと空気のみが流れること
となり流速が低下し、圧力導出管６より検出される圧力
は燃焼時に比べて変化するのである。

そこでパイロットバーナー３の第１着火ノズル３１と可
熱ガス誘導管３２との間の吸入空気量を調整することに
より、第２着火ノズル３３は燃焼したままで第１着火ノ
ズル３１のみを室内の酸欠等により消火させるようにす
れば、酸欠等に対してもガスの元配管を閉じることが可
能となるのである。

可燃ガス誘導管３２内に生ずるガスの流速の変化を圧力
導出管６を通して感圧応動装置７によって検出すれば、
パイロットバーナー３の燃焼状態又は消化状態を直ちに
検知することができ、しかもこの感圧応動装置７の作動
によりガスの元配管１に設けられた自動開閉弁４を自動
遮断するよう構成することもできる。

また、パイロットバーナー３の燃焼時に感圧応動装置に
生じている圧力変化を、該ガス燃焼装置の空焚等の過熱
を検知して応動するような過熱応動弁８により大気等に
開放してやれば、これをも感圧応動装置でもって検知す
ることができ、これによってもガスの元配管１の開閉を
制御御することが可能となるのである。

過熱応動弁８は風呂釜等、加熱容器９に取付けられ、該
加熱容器９が空焚等により過熱されたとき、これを検知
して作動するようになされる。

該過熱応動弁８としては例えば第３図に示すように、加
熱容器９に取付げられた隔室１０内に温度により変位す
る弁１１が収納され、該隔室１０内には圧力導出管６と
連通された弁座１２が設げられ、該弁座１２に上記弁１
１が着座して圧力導出管６を密閉するようになされた構
造のものが用いられる。

１３は隔室１０を大気に開放させるための開放口である
。

弁１１は膨張率の異なる異種金属が貼合わされて構成さ
れたバイメタル、又は唯単に膨張率の大きい金属板体か
ら構成され、第３図に示すように隔室１００対向する側
室に若干湾曲されて取付けられ、加熱容器９が所定温度
内にあるうちは弁座１２上に着座していて弁を密閉して
おり、加熱容器９が所定温度以上に上昇した場合には、
この温度上昇によシ該弁１１が膨張して更に湾曲し矢印
方向に反転して弁１１を開放するようになされている。

弁座１２は耐熱性のゴム等からなり、上記弁１１との密
閉状態がよいようになされている。

該過熱応動弁８は後述する通り、感圧応動装置７と連結
され、感圧応動装置Ｔのガス燃焼時負圧になっている隔
室１５を、過熱時に応動して大気に開放させ、感熱応動
装置Ｉのダイヤフラム１３を変位して自動開閉弁４によ
って元配管１を閉止する。

感圧応動装置７としては第４図に示すように流体圧力の
変化により変位するダイヤフラム１３で仕切られた隔室
１５．１６を有する流体室１４を設け、この流木室１４
の一方の隔室１５に圧力導出管６を連通し、可熱ガス誘
導管３２内で生じる圧力変化を圧力導出管６及び隔室１
５を介してダイヤフラム１３ＶＣｆｘ達し、この結果ダ
イヤフラム１３に生ずる変位を利用して適宜のスイッチ
機構を動作するよう構成して自動開閉弁４を連動するよ
うになすのである。

なお、他方の隔室１６は大気に開放させておく。

第５図はスケッチ機構として磁石を利用した感震素子２
６を用いた本発明に使用される感圧応動装置７の一実施
例であり、円筒状磁石１７の内部に磁性球体１８を収容
し、円筒状磁石１７のＦ部に磁性球体１８をその自重と
磁力作用のバランスＴＩ／ｉ：保持する保持部材１９を
設け、円筒状磁石１７の上端内周縁部２０は若干内方へ
突出させて磁性球体１８が１端部へ浮上吸着し易いよう
に構成すると共に円筒状磁石１７０頂部に磁性球体１８
を及着するための吸着板２１が設けられ、上記保持部材
１９０Ｆ方に第５図に示すように構成した流体室１４を
設け、保持部材１９の中心部に通孔２２を穿設してこの
通孔２２内にその下方に配置した第１磁石２３と結合し
た突出杆２４を挿通し。

さらに流体室１４の内部に張設したダイヤフラム１３の
一部に前記第１磁石２３と反撥磁界を生じるように第２
磁石２５を取付けた構成、つまり感震素子２６とダイヤ
フラム１３とを結合させた構成としたものである。

すなわち、この感震素子２６を使用することにより、一
方の隔室１５ｖＣパイロツトバーナー３の可燃ガス誘導
管３２内で生じる圧力変化が伝達されてダイヤフラム１
３が矢印方向に変位すると、第２磁石２５が第１磁石２
°３に接近してこれを反撥移動しかつ第１磁石２３が保
持部材１９の底部に接近して突出杆２４の作用により磁
性球体１８の磁力バランスを失わせてこれを上方の吸着
板２１に転位吸着させることができる。

そこで、本実施例においては、感震素子２６の上側にガ
スの元配管１に接続される弁ケーシング２７を設げて、
磁性球体１８の変動を利用することにより自動開閉弁４
の開閉操作をも直接性なうことが可能となる。

従って、磁性球体１８の上部に弁棒２８の丁端部を係合
し、この弁棒２８の一部に弁座２９に、着座してガス流
路の開閉を行なう弁体４１を接続することにより自動開
閉弁４が構成され、所期の目的が達成される。

このように感圧応動装置７をダイヤフラム１３と感震素
子２６が結合された構成とすることにより、外部電源を
利用する電気的制御が不要となり１装置全体が小型かつ
簡略化されるばかりでなく、燃焼検知動作ばかりでなく
地震等に際しても応動し得るので燃焼安全装置としての
信頼性を一層増大させることができる。

なお、第５図に示す実施例において、磁性球体１８に直
接接触する突出杆２４を省略して、第１磁石２３の作用
のみによって磁性球体１８の磁力バランスを失わせるよ
う構成することができる。

自動開閉弁４としては、上記例のように感震素子２６の
変動等を利用して直接物理的に弁の開閉操作を行なうも
のが構成が簡単であり望ましいが、この他外部電源その
他を利用した電磁弁、電動弁、エアーシリンダー等を用
いることも可能である。

なお、これら自動開閉弁４のスイッチ機構としては、上
記感震素子２６．或いはマイクロスインチ等のように電
気接点を直接開閉操作するものが構成上置も簡便である
が、この他磁心を移動させて磁束又は導磁率の変化を検
出するインダクタンス変換器、磁界中の導体を移動させ
て電磁誘導による起電力の変化を検出する差動変圧器、
コンデンサの一方の電極を移動させて容量の変化を検出
する容量変換器、その他圧電変換器、抵抗変換器、磁電
変換器、光電変換器等の電気的変換器を利用してスイッ
チ動作を行うように構成することも可能である。

さらに、圧力変化を他の流体（空気、液体等）変化とし
て変換してスイッチ動作を行うよう構成することもでき
る。

次に本発明ガス燃焼装置の安全装置の作動について説明
する。

パイロットバーナー３の第１着火ノズル３１゜第２着火
ノズル３３が着火されると、この口火となる第２着火ノ
ズル３３の炎がメインバーナー２に着火されガス燃焼装
置の燃焼が行なわれる。

そして通常のパイロットバーナー３及びメインバーナー
２が燃焼している時は、パイロットバーナー３の可燃ガ
ス誘導管３２内でのガスの流速が速くなるので圧力導出
管６及び感圧応動装置７の隔室１５は減圧されて、ダイ
ヤフラム１３は１”方に引かれている。

従って、もし、加熱容器９が空焚等により過熱された場
合には、過熱応動弁８の弁１１が開き、圧力導出管６及
び隔室１５のこの減圧された状態を大気に開放するので
、ダイヤフラム１３は上方に移動し、ガスの元配管ｉＫ
設けられた自動開閉弁４を閉じる。

また、パイロットバーナ−３の第１着火ノズル３１の炎
が予期せずに消火した場合にも、該可燃ガス誘導管３２
内では生ガスと空気のみの流れとなりガスの流速が低Ｆ
するので圧力導出管６及び隔室１５内は燃焼時に比べて
圧力が上昇し、ダイヤフラム１３を上方に移動させ、自
動開閉弁４を閉じるのである。

上述のとおり、本発明ガス燃焼装置の安全装置は、第１
着火ノズルとこのノズルの先端部の前方周軸上に先端が
第２着火ノズルとなされた可燃ガス誘導管を有するパイ
ロットバーナーが設ゆられ、可燃ガス誘導管から圧力導
出管が導出され、該圧力導出管は分岐されて一方が加熱
容器に取付けられた過熱応動弁に接続され、他方が感圧
応動装置に接続され、該感圧応動装置と連動する自動開
閉弁がガス配管に設けられているから、第１着火ノズル
の燃焼、消火によって生ずる可燃ガス誘導管内のガスの
流速の差を圧力導出管、感圧応動装置によって圧力とし
て検知し、ガス配管の自動開閉弁を閉じ、パイロットバ
ーナーの口火の不時の消火による生ガスの放出の危険を
防止すると共に、該ガス燃焼装置が空焚等過熱された場
合には、過熱応動弁が働き、感圧応動装置で検知してい
る圧力に変動をもたらし、ガス配管の自動開閉弁を閉じ
るので該ガス燃焼装置の過熱をも防止できるものとなっ
ている。

また、本発明ガス燃焼装置の安全装置は、ガスの燃焼時
と消火時の流速の差を圧力差として検出するので応答が
迅速であり、しかも同一の感圧応動装置を用いて過熱を
も防止でき、構造が簡単で安価なものとなっている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明ガス燃焼装置の安全装置の一例を示す説
明図、第２図は本発明安全装置のパイロットバーナーの
部分の一例を示す断面図、第３図は本発明安全装置の過
熱応動弁の部分の一例を示す断面構造説明図、第４図は
本発明安全装置の感圧応動装置の部分の断面図、第５図
は本発明安全装置の感圧応動装置及び自動開閉弁の一例
を示す断面図、第６図は本発明安全装置のパイロットバ
ーナーの部分の他の例を示す断面図である。 １はガスの元配管、２はメインバーナー、３はパイロッ
トバーナー、３１は第１着火ノズル、３２は可燃ガス誘
導管、３３は第２着火ノズル、４は自動開閉弁、６は圧
力導出管、７は感圧応動装置、８は過熱応動弁、９は加
熱容器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１着火ノズルとこのノズルの前方同軸上に先端が
   第２着火ノズルとなされた可燃ガス誘導管を有するパイ
   ロットバーナーが設けられ、可燃ガス誘導管から圧力導
   出管が導出され、該圧力導出管は分岐されて一方が加熱
   容器に取付けられた過熱応動弁に接続され、他方が感圧
   応動装置に接続され、該感圧応動装置を連動する自動開
   閉弁がガス配管に設けられていることを特徴とするガス
   燃焼装置の安全装置。 ２ 第１着火ノズルの先端部の口径より可燃ガス誘導管
   の内径が若干大きくなされた特許請求の範囲第１項記載
   のガス燃焼装置の安全装置。 ３ 感圧応動装置が、流木圧力の変化により変位するダ
   イヤフラムで仕切られた隔室を有する流体室が設けられ
   、この流体室の一方の隔室に圧力導出管が連通され、前
   記ダイヤフラムの変位によって自動開閉弁を動作させる
   よう構成された特許請求の範囲第１項又は第２項記載の
   ガス燃焼装置の安全装置。 ４ 過熱応動弁が、バイメタルにより圧力導出管の開閉
   を行なうようになされた特許請求の範囲第１項、第２項
   又は第３項記載のガス燃焼装置の安全装置。