JPS5821160B2 - 光信号による監視装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプレス機等の危険区域の安全を光信号により監
視する装置の改良に関する。

従来から、この種の光信号による監視装置として、一方
の発光部から他方の受光部に光信号を投射し、この光信
号をオン・オフ制御することに依って所望の電気信号を
得て、この電気信号に依り被制御装置を制御する様にし
た諸々の装置が実用化されている。

しかしながら、この様な装置に於いては、発光部が周囲
から入射してくる種々の外乱光を感知し、この受光部の
感知信号に依り制御装置が誤動作して諸々の弊害を誘発
する欠点があった。

例えば、螢光灯や発光ダイオードを利用した線状の光源
に依り、プレスの前面を光幕で覆って安全を確保する様
にしたプレス機などに於いては、周囲から受光部に入射
してくる外乱光に依り上記プレス機が誤動作して、操作
員の人身事故をも誘発し、危険極わまる場合があった。

尤も、斯かるプレス機の安全装置として、危険領域を監
視するいわゆる監視領域の両側に光信号送信器と光信号
受信器を対設し、所定の周波信号で変調した光信号を送
受信して上記監視を行なう様にした装置が提案されるに
及んでいる。

しかし、斯かる従来の光信号による監視装置に於いては
、送信器および受信器を互いに同期ケーブルで接続した
り、クリスタル発振器を送信器側および受信器側にそれ
ぞれ設けて、特定信号のみを選択同調させる如くしてい
るので、装置が大形になり、高価になる欠点があった。

本発明は斯かる従来の問題点をことごとく改善せんとす
るものであり、従って本発明の目的とするところは、光
信号を送受信する送信器および受信器を、所定間隔をお
いて互いに対向設置し、一方の送信器から送られた光信
号を反対側に対設された他方の受信器で受信し、この受
信された光信号をもとに、この光信号より所定時間遅れ
た信号を形成して、これを上記他方の送信器から上記−
方の受信器に光信号として送り出し、この光信号と上記
一方の送信器から送られる光信号とから、この光信号が
一定時間継続して発生している場合に、制御装置の動作
を継続的に作動せしめ、逆に上記光信号の継続が止んだ
ときには制御装置の動作を停止せしめる如（なした、新
規な光信号による監視装置を提供するにある。

以下に、本発明の実施例を具体的に説明する。

第１図は本発明に係る光信号による監視装置をプレス機
械に設置した場合の一実施例であり、１゜２は光信号の
発信部と受信部を合せ有する第１および第２の送受光器
であり、これは所定間隔離れて対接され、これらの間に
プレス機の作動部位が介在されている。

また、上記送受光器１，２の対向面には発光部３ａ 、
３ｂおよび受光部４ａ。

４ｂが配設されており、この送受光器１，２の間に光信
号１１，１２の監視領域３が形成されている。

一方、上記第１の送受光器１は、第２図に示す様に、第
１の光信号発信部５Ａと第１の光信号受信部６Ａとを有
し、第２の送受光器２は第２の光信号受信部６Ｂと第２
の光信号発信部５Ｂを有する。

そして第１の光信号発信部５Ａから発信された光信号１
１は特定の周波数で振動する振動波であり、第２の光信
号受信部６Ｂに送信される。

更にこの第２の光信号受信部６Ｂで受信された光信号１
１は電気信号に変換され、再び一定時間Ｔ（ここでは少
なくとも光信号が監視領域を往復するのに要する以上の
所定の時間）遅れた光信号１２として第２の光信号発振
部５Ｂから第１の光信号受信部６Ａに転送される。

そして第１の光信号受信部６Ａは受信した光信号１２を
電気信号に変換するとともに、第１の光信号発信部５Ａ
で形成される電気信号とともにプレス機の制御信号を形
成し、これをその制御回路７に入力する如くなっている
。

第３図は第１の送受光器１のブロック回路図であり、８
は所定周波の矩形波パルスを発生する基準信号発振器で
、この発振器８にはモノマルチバイブレーク９、アンプ
１０を介して発光素子１１が接続されている。

また、上記モノマルチバイブレーク９の入出力側にはア
ンド（論理積）回路１２が接続され、その出力と後述す
る受信信号の信号処理回路の出力とがアンド回路１３に
供給される如くなり、そのアンド回路１３の出力側は鋸
歯状波整形回路１４を介してスライサ１５に接続され、
そのスライサ１５の出力側に制御信号出力を得る如くな
っている。

即ち、第３図に依れば、上記発振器８の出力側の点ａで
は、第４図ｇに示す如き矩形波パルスを形成するととも
に、この矩形波パルスの立ち上がり部分で立ち下がる様
な上記パルス幅よりも幅の狭い第４図すに示す如きパル
スおよび上記矩形波パルスの立ち上がり部分で立ち上が
る第４図Ｃに示す如きパルスを、上記モノマルチバイブ
レーク９のそれぞれの出力側す点、Ｃ点から得る。

そしてＣ点に得られた上記パルスはアンプ１０で増幅、
波形整形されて発光素子１１に供給される。

従って、この発光素子１１の明るさおよび点滅周波数は
第４図ｇに示すパルスとほぼ同一であり、光信号１１を
上記受信部６Ｂに向けて発することとなる。

一方、上記発振器８の出力側の矩形波パルスとモノマル
チバイブレーク９の出力パルスとは同時に上記アンド回
路１２に供給され、その出力側のｄ点に第４図ｄに示す
如キハルスを得るとともに、このパルス（該パルスは第
４図Ｃに示す如きパルスに対して時間Ｔだけ遅延してい
る。

）と上記信号処理回路に得られた第４図ｅに示す如きパ
ルスとが他の上記アンド回路１３に供給され、その出力
側のｆ点に第゛４図ｆに示ス如きパルスを得る。

ここでこのパルスは充放電回路を主体として構成された
鋸歯状波整形回路にて、これらのパルスが存する間繰り
返して得られる第４図ｇに示す如き鋸歯状パルスを５ｇ
点に出力するとともに、スライサ１５に於いて、このパ
ルス列を所定レベルでスライスして、第４図りに示す如
く、その所定レベルの信号が得られる時間中、上記プレ
ス機等を連続動作せしめる如くなっている。

換言すれば、第４図ｆに示す如きパルス列が連続してｆ
点に得られなくなった場合には、上記鋸歯状パルスは連
続せず、スライスして得られた信号の時間が短かく或い
は遮断状態となるので、制御信号は上記プレス機の動作
を停止せしめる如く作動する。

一方、上記発光素子１１より発せられた光信号は、第５
図に示す如き光信号受信部を構成する信号処理回路の受
光素子１６にて受信される。

この信号処理回路は受光素子１６にアンプ１７を介して
波形整形回路１８を接続したものからなる。

ここで得られた１点の信号は第４図ｉに示す如くレベル
の小さいパルスであリ、アンプ１７で第４図Ｊに示す如
く増幅され、波形整形回路１８で整形されて、第４図ｋ
に示す如きパルスを得るとともに、これが端子Ｐ１に供
糺される。

そしてこれが上記光信号の発信部５Ｂを構成する第６図
に示す如き微分回路に端子Ｐ２ヲ通じて供給される。

尚、１９は動作確認装置で、上記波形整形回路１８に出
力が得られているか杏かを、スイッチ操作に依る発光素
子の点灯にて確認しうる如くなっている。

上記端子Ｐ１に得られた整形化パルスは、上記端子Ｐ２
を通じてモノマルチバイブレーク２０に供給される。

ここでは第４図ｋに示す如き上記パルスの立ち下がり部
分で立ち下がる、第４図１に示す如き時間幅ｔ１のパル
スが形成され、これが次のモノマルチバイブレーク２１
に供給されて、第４図ｍに示す如き時間ｔ２のパルス（
該パルスは第４図１に示す如きパルスに対して時間Ｔだ
け遅延している。

）か形成される。そしてこのパルスは発光素子２２に供
給され、一定の周期で繰り返される光が第５図に示すも
のと全く同様の信号処理回路の受光素子に投光され、波
形整形などの信号処理を受けて、第３図に示す如きアン
ド回路１３の入力端子Ｐ３に供給される。

即ち、上記アンド回路１３には第４図ｄ、ｅに示すパル
ス信号が供給され、上記したプレス機の動作制御信号を
得る如くなる。

尚、２３は発光素子２２の動作が可能であるか否かを検
出する動作確認回路であるところで、上記光電学的回路
は閉回路をなし、第１の送受光器１と第２の送受光器２
との間で互いに信号のやりとりをしており、従ってルー
プ損失が生じないものとすれば、発光を繰り返すごとに
これらのループ利得は上昇し、上記発光素子や受光素子
に流れる電流が定格の限界を越えてこれらを破損する場
合があるが、既述の如く光信号１２は光信号１１に対し
常に一定時間遅れたパルス信号としてそれぞれ受光素子
に供給されるので、光信号が互いに重畳して上記ループ
を発振させる様なことが防止され、上記発光素子や受光
素子の破壊が防止される。

同様にして、外乱光のいずれかの受光素子への侵入に依
る場合でも、これが再び発光素子に依って光信号１２と
して投光される場合には、光信号１１として投光される
ものよりも常に遅れて出力されるので、上記発振現象は
未然に防止される。

従って、発光素子および受光素子を増加して上記監視領
域を広げた場合でも、上記効果が得られるとともに、外
乱光に依る系の誤動作は未然に防止される。

また、光信号として時間幅の小さいパルスを繰り返し周
波数の低い条件で利用することに依り、系全体の電力損
失を著しく低減せしめることができる。

斯くして、上記光信号による監視装置を利用することに
依って、プレス機の動作中に入手が操作部位に挿入され
た場合でもこれを正確に検知し、プレス機の動作を停止
せしめ、人身事故を未然に防止することができる。

以上説明したように本発明によれば監視領域の一側に並
設された第１の発光素子および第１の受光素子と、該監
視領域を挾んでその一側と対向する他側の上記第１の発
光素子および第１の受光素子にそれぞれ対応する位置に
設けられた第２の受光素子および第２の発光素子と、特
定周波数の第１のパルス信号と該第１のパルス信号より
少なくとも光信号が監視領域を往復するのに要する以上
の時間Ｔだけ遅延した第２のパルス信号とを発生する第
１の手段と、上記第１のパルス信号を第１の発光素子の
駆動信号として供給する第２の手段と、上記第２の受光
素子の受信信号を基準としてこれより上記時間Ｔだけ遅
延した第３のパルス信号を発生する第３の手段と、該第
３のパルス信号を第２の発光素子の駆動信号として供給
する第４の手段と、上記第１の受光素子の受信信号と第
２のパルス信号とを比較し一致している期間のみ安全状
態を表わす制御信号を出力する第５の手段とからなるの
で、監視領域の他側には上記第２の受光素子および第２
の発光素子と第３の手段と第４の手段とを設けるのみで
良く監視領域の一側と他側との間にケーブル等を引きま
わす必要がなくかつバッテリ電源を使用することができ
、また監視領域内に手等が侵入しこれにより上記第１の
発光素子より発せられた光信号が反射され第１の受光素
子で受光されても上記第２のパルス信号とは遅延時間Ｔ
の分のずれがあり一致しないため誤動作する恐れがなく
、これら反射光を含む種々の外乱光の侵入による誤動作
を防止することができる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は光信号による
監視装置の斜視図、第２図は同じく同装置のブロック回
路図、第３図は同じく第１の送受光器のブロック回路図
、第４図は同じく回路図各部の信号波形図、第５図は同
じく信号処理回路のブロック回路図、第６図は同じく第
２の送受光器のブロック回路図である。 １・・・・・・第１の送受光器、２・・・・・・第２．
の送受光器、７・・・・・・制御回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 監視領域の一側に並設された第１の発光素子および
   第１の受光素子と、該監視領域を挾んでその一側と対向
   する他側の上記第１の発光素子および第１の受光素子に
   それぞれ対応する位置に設けられた第２の受光素子およ
   び第２の発光素子と、特定周波数の第１のパルス信号と
   該第１のパルス信号より少なくとも光信号が監視領域を
   往復するのに要する以上の時間Ｔだけ遅延した第２のパ
   ルス信号とを発生する第１の手段と、上記第１のパルス
   信号を第１の発光素子の駆動信号として供給する第２の
   手段と、上記第２の受光素子の受信信号を基準としてこ
   れより上記時間Ｔだけ遅延した第３のパルス信号を発生
   する第３の手段と、該第３のパルス信号を第２の発光素
   子の駆動信号として供給する第４の手段と、上記第１の
   受光素子の受信信号と第２パルス信号とを比較し一致し
   ている期間のみ安全状態を表わす制御信号を出力する第
   ５の手段とからなる光信号による監視装置。