JPS5819724B2 - ホツトストリツプミルによる延性の優れた高張力鋼の製造方法 - Google Patents

ホツトストリツプミルによる延性の優れた高張力鋼の製造方法

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JPS5819724B2
JPS5819724B2 JP51016828A JP1682876A JPS5819724B2 JP S5819724 B2 JPS5819724 B2 JP S5819724B2 JP 51016828 A JP51016828 A JP 51016828A JP 1682876 A JP1682876 A JP 1682876A JP S5819724 B2 JPS5819724 B2 JP S5819724B2
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JP
Japan
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steel
ductility
separation
rolling
hot strip
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Expired
Application number
JP51016828A
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English (en)
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JPS5299922A (en
Inventor
小指軍夫
松本和明
大内千秋
天明玄之輔
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はホットストリップミルによる延性の優れた高張
力鋼の製造方法に係り、ホットストリップミルによって
延性、即ち衝撃試験における延性破壊領域における吸収
エネルギーの極めて優れた厚鋼板を経済的且つ簡易に製
造することのできる方法を提供しようとするものである
ホットストリップミルによって高張力鋼板を製造するこ
とはラインパイプ素材等を対称として近時その必要度が
急激に増大しつつあり、その製造技術に関しては各方面
において種々に検討開発されている。
然して斯かる高張力鋼の材質上問題となる特性としては
強度の外に延性、靭性があり、特にこの延性改善に関し
ては相当の技術が開発されつつある。
即ちこの延性に及ぼす主たる因子は冶金的な介在物であ
るから、この介在物を低減すべく鋼中の8分を低減し、
又Zr )稀土類元素、Ca等の介在物の形状を制御す
る元素を添加するような方法が一般的に知られている。
ところがこのような製品をホットストリップミルで得る
場合において、その制御圧延後コイリングされるプロセ
スにおいてその延性が顕著に低下せしめられ、所用な延
性低下を改善する適切な技術は見当らない。
本発明は前記したような実情に鑑み、検討を重ねて創案
されたものであって、ホットストリップミルによる低合
金高張力鋼の製造に当って一般に採用されている制御圧
延(低温圧延)及びその後のコイリングに伴う延性低下
の原因を解明し且つこれを有効に改善して優質の製品を
得しめることに成功した。
即ち一般に制御圧延による延性の低下、特に圧延方向に
対して直角方向の延性低下原因については硫化物系介在
物と集合組織の発展に伴う異方性の増加によるものとさ
れているが、父上記したような制御圧延材の衝撃破面上
には屡々セパレーション(5eparation )と
呼ばれている特有の層状開口が認められ、このような制
御圧延は破面遷移温度などの靭性改善には寄与するとし
ても延性エネルギーを低下させる原因となっている。
本発明者等はこのようなセパレーションの発生原因につ
いて検討した結果、ホツトス) IJツブミルでの制御
圧延後、コイリングの徐冷過程で鋼中のPが偏析するこ
とを見出し、このようなPの偏析によって衝撃試験破面
上のセパレーションが促進されることを確認した。
即ちこのような新しい知見に基く本発明においては鋼中
のP含有量を0.010%以下に低減することによりセ
パレーションの発生を大幅に緩和し、延性の優れた高張
力鋼を製造することを骨子とするものである。
本発明について更に説明すると、先ず本発明における鋼
の成分組成については一般に制御圧延によって鋼材に強
靭性を賦与するためにはNbの添加が不可欠であり、即
ち強靭化のために少くともo、o1%以上のNb添加が
必要であるが、またそれがo、15%以上となると溶接
性が低下する。
Cは強化のため少くともo、o34以上が必要であり、
又0.1.8%以上では加工性、溶接性が低下する。
MnについてもCと同様に1%以上は強化のため必要な
量であり、2.5%以上は加工性、溶接性を劣化する。
Siは脱酸のため少くとも0.05%以上が必要であり
、又0.50%を超えると靭性が低下する。
Sは既述したように制御圧延材の延性に対して基本的に
影響を及ぼし、このS量を0.01.0係以下にすると
延性の向上が著しい。
又Alは010係以上になると延性、靭性を共に低下す
る。
然してPの効果は本発明の骨子をなすものであって、制
御圧延後のコイリングによる徐冷効果を介してセパレー
ションの発生を促進し延性を低下させることが確認され
る。
しかしそれが0.01%以下になるとこのセパレーショ
ンの発生を大幅に緩和し著しい延性の改善を期待するこ
とができるのてこをれ上限とした。
又より高張力化を図る必要がある場合において0.15
%以下の■の添加が有効であり、これを超えると溶接性
が低下する。
CuyNi、Ti及びMoも上記したような基本成分系
に対して0.30%以下の単独或いは複合添加してもそ
の加工性や溶接性を殊更に損うことがなく、それら元素
により夫々の強化を図ることができる。
而して本発明では上記のような鋼をホットストリップミ
ルて制御圧延して延性及び靭性の高い高張力鋼を得るも
ので、詳しくは上記組成の鋼を900℃以下で最終板厚
にするように圧下する全圧下率を30係以上とする制御
圧延を行い、然る後500℃以上の温度で捲取るもので
ある。
鋼の靭性(破面遷移温度)を改善するため熱間圧延に際
して900°C以下での全圧下率を30係以上とする所
謂制御圧延は公知であるが、本発明ではこのような制御
圧延を行うことによって得られる鋼に好ましい靭性を確
保せしめ、しかもこのような制御圧延を行った場合にお
いて問題となるセパレーションの発生に伴う延性低下を
既述したような特定の鋼成分とすることによって回避す
るものである。
なお上記のように制御圧延後その捲取り温度を500℃
以上とするのは作業性を良好にし、又特別な冷却設備等
を不要にするためであって、既述のような制御圧延後の
Pの偏析に基くセパレーションの発生は更に後述するよ
うに500°C前後をコイリングすることによって鋼が
徐冷されるためであり、500℃以下で捲取った場合に
はこの点では問題を解消することになるけれでも、ホラ
トスl−IJツブ通過後捲取り迄の間に更に冷却を必要
とし、作業能率や工程及び設備的に不利とならざるを得
ない。
本発明によるものの具体的な実施例について説明すると
、次の第1表は本発明における鋼と従来鋼として代表的
に採用した各供試鋼の具体的な化学成分を示すものであ
る。
又この第1表に示された各供試鋼について、ホットスト
リップミルにより製造した仕上り温度、900°C以下
での全圧下率及び捲取り温度の各条件および斯くして得
られた各板厚12mmの鋼板の機械的性質は次の第2表
に示す通りである。
即ち本発明によるものはO′Cおよび40・Cでの衝撃
吸収エネルギー値(vEO、VE40 )が比較鋼のそ
れより極めて優れており、特に圧延方向と平行なL方向
での特性が著しく高い値を示している。
即ちこれらの特性は第2表に示されているように900
°C以下で40係の圧下率(仕上り板厚12龍に対して
)で圧延し、850℃の仕上り温度条件で得、その後ラ
ミナー冷却、620°Cでコイリングされた場合のコイ
ル中心部から試験片を採取したときの試験結果であって
、一般にコイル中心部は冷却速度が著しく遅く、10°
C/hrから50’C/ h rの範囲内の平均冷却速
度で徐冷されている。
添附図面第1図には脆性破面率及びシャルピー衝撃の変
化が上記した第1表の本発明鋼1と従来鋼1,2の場合
について示されているが、実線で示された本発明鋼は延
性領域での吸収エネルギーが極めて高いことが明かであ
る。
第2図は多数の供試鋼を夫々ホラトスl−IJツブミル
によって制御圧延し、580〜620℃で捲取った鋼板
について0°Cで衝撃試験を行い、その吸収エネルギー
とセパレーション発生率との関係を示したものであって
、この図においてセパレーションの発生率L (17m
m )と示したものは試験片の破面上に認められたセパ
レーションの総延長値(mm )を延性破面積(−)で
除した値である。
即ちこの第2図から明かなように第1図における本発明
によるものとその他のものとの延性エネルギーの相違は
衝撃試験片破面上に認められるセパレーションの発生頻
度と対応しているものであり、本発明によるものではセ
パレーションの発生が極めて少いことにより高い延性エ
ネルギーが得られていることを理解し得る。
セパレーション発生の基本的原因が制御圧延(低温圧延
)によること自体は従来から知られているが、本発明は
斯かる制御圧延後コイリング時の徐冷によるセパレーシ
ョンの促進を抑えるものであって、前記した第2表中の
比較例における第4段の結果に示されているように90
0°C以下の累積圧下率を30係以下にする(20fO
)に押えることによってもセパレーションの発生を低減
できるが、この場合には制御圧延による靭性(破面遷移
温度)の向上が充分に得られないことになる。
又同じくこの第2表′中の第5,6段に示されたfla
t cut材の場合には同様の条件で制御圧延されて
いるにも拘わらずコイリングがなされていないため高P
鋼であってもセパレーションの発生が少なく延性エネル
ギーは高い。
このことからも明かなように本発明鋼はコイリングされ
た場合において生ずる徐冷過程でのPの偏析によるセパ
レーション発生促進を抑止し前記のような効果を得しめ
るものである。
然して一般にPの粒界偏析等は500°C前後を徐冷し
た時に生ずることはよく知られたことであって調質鋼の
焼戻し脆性の如きにその例が認められるが、このような
焼戻し脆性は脆化現象であって、遷移温度の上昇を生ず
る現象であり、延性領域の著しい吸収エネルギー低下は
伴わない。
本発明の場合は前記した第1図に示されたように延性領
域のエネルギーの改善を図ったものであって、現象的に
は鋼中のSを低減した場合の吸収エネルギー曲線変化と
類似したものであって、上記したような焼戻し脆性とは
本質的に異るものである。
以上説明したような本発明によるときは靭性を高めるた
めの制御圧延材の衝撃試験破面に生ずるセパレーション
の発生原因を解明し、Pが0.010%以下の特定の鋼
を用いて制御圧延し、経済的且つ簡易に延性破壊領域で
の吸収エネルギーが極めて優れた鋼板を的確に製造する
ことができるものであって、工業的にその効果の大きい
発明である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施態様を示すものであって、第1図は
本発明鋼及び従来鋼についての脆性破面率及びシャルピ
ー衝撃の変化を示す図表、第2図はその吸収エネルギー
とセパレーション発生率との関係を示した図表である。 然して第1図において実線は本発明鋼によるもの、他の
破線、1点鎖線は従来鋼によるものを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 IC:0.03〜0.18係、Si:0.05〜0,5
    0係、Mn : 1.00〜2.5係、S’S;0.0
    10%、P≦o、o1o%、Nb : 0.01〜0.
    15%、sol。 AI≦0.10%にして残部が鉄及び不可避不純物より
    成り、必要に応じて■≦0.15 %、各0.03係以
    下のCu 、Ni 、Ti 、Moの1種又は2種以上
    を含む鋼を900℃以下で全圧下率30係以上で圧延し
    た後500℃以上に捲取ることを特徴とするホットスト
    リップミルによる延性の優れた高張力鋼の製造方法。
JP51016828A 1976-02-18 1976-02-18 ホツトストリツプミルによる延性の優れた高張力鋼の製造方法 Expired JPS5819724B2 (ja)

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JPS5299922A JPS5299922A (en) 1977-08-22
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49106423A (ja) * 1973-02-15 1974-10-09

Patent Citations (1)

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JPS49106423A (ja) * 1973-02-15 1974-10-09

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