JPS5819457Y2 - 電極分割形静電容量レベル計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は静電容量形レベル計の電極に関する。

周知の如くセンサー可動式静電容量形レベル計は貯槽等
における液体、粉体、粒体のレベルの測定にあたって、
該液体等と電極間の静電容量の変化を感知して、該液体
等の貯槽等におけるレベルを測定せんとするものである
。

しかるに正確なレベル値を必要とするときには、貯槽側
壁、槽底、槽底にたまった異種物体等の影響を無視する
ことができない。

すなわち、たとえば金属製タンクの上部及び底部の影響
、及びタンク下部の沈澱物の誘電率の差異がそのま・誘
電率測定用電極の測定値に現われ、同軸ケーブルを経て
ブリッジ回路の一辺に入るので、レベルの測定に当って
誤差となることが知られるに至った。

本考案はかかる場合にレベル計の電極に工夫を加えて、
精度よくレベルを測定せんとするものである。

本考案の実施の態様を図面に基づいて説明する。

第１図は貯槽の液面を本考案になる静電容量レベル計を
用いて測定するときの全体断面図である。

第２図は第１図で使用している電極の断面詳細図で、本
考案の実施態様を示すものである。

１は貯槽、２は貯槽下部の沈澱物、３は電極、４は同軸
ケーブルで゛ある。

電極３は絶縁物シールパイプ９を隔てて金属製貯槽１の
側壁に対向し、たとえば貯槽内の大気中における静電容
量と、液中における静電容量の和をブリッヂに導き、静
電容量和の変化に基づく電圧変化に平衡させるために、
変換器、増幅器及びサーボモータを介して同軸ケーブル
４が巻取られている巻取ドラムを回転せしめる。

かくして電極を常に貯槽内界面の上下運動に追従せしめ
るのは常法のとおりである。

本考案においては、このような静電容量レベル計の電極
３は円筒型測定電極５と円盤形状のアース電極６よりな
り、アース電極６は測定用電極５の上下に絶縁物７をは
さんで第２図の如く構成される。

測定用電極は中空円筒で、同軸ケーブルの測定用導体で
接続される。

電極の形状は、同軸ケーブルを中心にして対称であれば
円筒に限ることはない。

第２図の下部アース電極と同軸ケーブルの接続はポル１
〜８によって測定用電極の中空部で行なわれる。

かくすることにより下部アース電極と同軸ケーブルのア
ース線（外部導体）が測定用電極に影響を与えることは
ない。

上部アース電極と同軸ケーブル外部導体とはアース電極
貫通部で接続される。

つぎに本考案の作動原理について述べる。

従来このような入力静電容量は、第３図において電極と
金属製貯槽側壁間の大気中ならびに液中における静電容
量△Ｃ１，△Ｃ２のみならず、他の要因に基づく影響を
受けることが多い。

貯槽槽底、貯槽下部の沈澱物のみならず、界面が貯槽上
部にあるときは、貯槽天板の影響も無視できない。

しかもこれら外因による静電容量値がきわめて不定で、
界面の正確な把握が困難である。

本考案においては、大気部静電容量ならびに液中部静電
容量の実測値をそれぞれＣＡ及びＣ１−とすれば、ＣＡ
、ＣＬは ＣＡ ＝ ＣＫ＋△Ｃ１ Ｃ１、＝ＣＫ＋△Ｃ２ で表わされる。

ここでＣＫは電極３とアース電極６の間の静電容量であ
り、しかもこの値が一定でかつ大きいので、外因による
入力静電容量の影響に打ち勝ってその誤差を除くことと
なる。

それ故従来の電極にくらべて、はるかに正確なレベル測
定ができる。

また電極全体が重くなって、電極３のみの長さは小さく
できるので、レベル測定の応答を早くしかつ精度向上に
好結果をもたらすこととなった。

本考案は以上のように構成したものであるから、貯槽側
壁、槽底、貯槽下部の沈澱物等からのレベル誤差の要因
をアース電極によって除くことができ、正確なレベルの
測定が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は貯槽の液面測定の全体断面図であり、第２図は
本考案にかかる電極の断面詳細図であり、第３図は本考
案にかかる静電容量値を示す説明図で゛ある。 １・・・・・・貯槽、２・・・・・・貯槽下部にたまっ
た沈澱物、３・・・・・・電極全体、４・・・・・・同
軸ケーブル、５・・・・・・測定用電極、６・・・・・
・アース用電極、７・・・・・・絶縁物、８・・・・・
・ボルト、９・・・・・・絶縁物シールパイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 静電容量レベル計において測定用電極の上下にアース用
   電極を設け、該測定用電極とアース用電極を絶縁物で絶
   縁した電極分斜形静電容量レベル計。