JPS5819339B2 - 二重ドラム式分級機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は土砂等に含まれる泥分、不純物を水にて除去し
ながら分級するドラム分級機に関するものである。

従来のドラム分級機は、土砂を水流と共にドラム内に供
給し、ドラム内壁に設けられた送り用螺；旋で土砂を排
出端側に送り、土砂を掻上板で掻き上げながら水分を除
去して排出端から外部に土砂を排出する構成であり、土
砂の洗浄に使用された水（濁水）はドラムの供給端から
溢水させることとしていたが、送り用螺旋による土砂の
移送方向と濁水の流れの方向が逆であることとドラム中
途において落下する土砂水流によって濁水中の土砂が沈
下し難いことが原因となって、必要な粒度の土砂までも
濁水と共に外部に排出されたり、供給端付近のドラム内
壁に付着して回収率が低下するという点があった。

ン また、従来のドラム分級機では粒度の大きい土砂も
細かい土砂も共に同じ掻上板にて掻き上げるようにして
いたので、なるべく細かい土砂まで回収するには掻上板
のメツシュを小さくしなければならず、メツシュの目が
詰ったり、あるいは太径質の砂によってメツシュが傷み
、従って除々に分級効率が低下するという問題があった
。

本発明は、このような従来の欠点及び問題点を解消する
ことを目的とするものであり、内ドラムにおいて大径の
土砂を分級し、外ドラムにおいて島」１径の土砂を分級
せんとするものである。

この発明はいずれも前方が土砂排出口であり後方が溢水
口である外ドラム１と内ドラム２との二重ドラム構造よ
りなり、外ドラム１の土砂排出口３のレベルを該外ドラ
ム１の溢水口４のレベルよ１りも高くし、内ドラム２の
土砂排出口５のレベルを該内ドラム２の溢水口６のレベ
ルよりも高くし、内ドラム２の溢水口６は外ドラム１の
長手方向の中途に位置させると共に同溢水口６のレベル
を外ドラム１の溢水口４のレベルよりも高くし、内トノ
ラム２の内部には外部より土砂を水と共に供給するため
の供給樋７を導入し、かつ外ドラム１の内部及び内ドラ
ム２の内部にはそれぞれその後方から前方に向って土砂
を搬送すると共に各々の土砂排出口３，５を乗り越えて
土砂を排出する装置をヌ設けてなる二重ドラム式分級機
に係るものである。

第１図は本発明の基本構成を示すものであり、図中８は
外ドラム１の内周壁に設けた送り用螺旋、９は掻上板、
１０は内ドラム２の案内錐体、１１は掻上板、１２は内
ドラム２を外ドラム１に同心状に支持するための支持板
を示す。

この発明では、供給樋７より水と共に送られて来た土砂
は、外ドラム１と一体に回転している内ドラム２の内部
に落下し、沈下した土砂は例えば７〜１０ｍｍ径の多孔
板にてなる掻上板１１にて掻き上げられ、案内錐体１０
の勾配に沿って土砂排出口５より前方に排出される。

内ドラム２内には供給樋７から連続的に水と土砂が流れ
込むので溢水口６のレベル以上になった水は溢水口６よ
り外ドラム１内に溢れ出すが、その水の中には内ドラム
２内にて沈下しなかった土砂や供給樋７からの落流の勢
で巻き上げられた土砂が多く含まれる。

この外ドラム１内に溢れ出した濁水は後方の溢水口４に
逸流れて行くが、その途中で必要な粒度の土砂は沈下し
、送り用螺旋８によって前方に送られ、泥分や不純物は
沈下せずに溢水口４より外部に溢水する。

送り用螺旋８によって搬送される土砂は、途中内ドラム
２の溢水口６の下部付近のやや乱流域を通過するが、従
来のドラム分級機では内ドラムが無く供給樋からの落流
が直接外ドラムに落下して送り用螺旋によって送られて
いた土砂を勢よく巻き上げ濁流と共に土砂を溢水口の方
へ押し戻していたのと比べると、前記の乱流域といって
も静流に近く、はとんど土砂の巻き上げは問題とならず
、土砂はこの区域を何無く通過し、土砂排出口３の近く
まで搬送され、例えば２〜５ｍｍ径の多孔板にてなる掻
上板９により掻き上げられ、内ドラム２の外周の錐形部
分に沿って土砂排出口３より前方へ排出される。

このように、本発明によれば比較的大径の沈下速度の速
い土砂は内ドラム２にて分級、排出され、比較的小径の
土砂は外ドラム１にて分級排出されるので各掻上板９，
１１のメツシュはそれぞれの粒度に合わせて内ドラム２
内のものは大径に、外ドラム１内のものは小径にするこ
とができ、目詰りや損傷もなく能率的に分級が行なえ、
しかも供給樋７から落下する土砂水流の勢は内ドラム２
にてワンクッションおいて外ドラム１に溢水するので外
ドラム１内を送られる土砂の巻き上げもほとんど無く回
収率を高めることができるなど分級機として画期的な効
果を奏するものである。

第２図〜第３図に示すのは本発明の応用に係る分級機の
実施例であり、第１図に示したものと同一構成のものは
同一符号で記し、同一とは言えないが対応するものは同
一符号に′を付けて記した。

即ち、本実施例の分級機は、先に述べた基本構成の分級
機（Ａの部分）に更に土砂洗浄室（Ｂの部分）を付加し
て、洗浄効果を向上させようきするものである。

なお、内ドラム２の溢水口６′の部分には多孔筒１３、
障壁１４及び多孔邪魔板１５を連設することにより、内
ドラム２から溢水する濁水のうち土砂分を多孔筒１３か
ら下方に通過させ、更に邪魔板１５により土砂分が強制
的に外ドラム１の底部に沈降するようにし、水分は邪魔
板１５のメツシュを通過して溢水口４の方へ流れるよう
にすることができ、これにより土砂を−早く沈下させて
分級速度を速くすると共に水流の勢を弱めて外ドラム１
後方における土砂の沈下を妨げないようにすることがで
きる。

この多孔筒１３．障壁１４及び邪魔板１５の構成は多段
にして上記の作用を増加させることもできる。

次に、土砂洗浄室Ｂの部分について説明すれは、土砂排
出口３′及び５′より排出された土砂は洗浄筒１６内に
落下し、洗浄ノズル１７より噴出する清水にて洗浄され
ながら螺旋１８にて前方に送られ、外ドラム１′内に落
下し、送り用螺旋１９にて前方に送られ、掻上板２０に
て水中より掻き上げられ、案内錐体２１の勾配に沿って
排出口２２より排出されることになる。

この土砂洗浄室Ｂ内において洗浄を行なった水は外ドラ
ム１′の土砂排出口３′より後方へ溢水し、外ドラム１
′の中途を通過して溢水口４より流出する。

図中２３は排出シュート、２４は濁水排出用樋、２５は
外ドラム１に周設されたドラムリング、２６は同ドラム
リング２５を受けるローラ、２７はローラ軸受、２８は
外ドラム１に周設された駆動用ギヤリング、２９はベル
トコンベヤを示す。

この実施例によれば分級能率や回収率の向上に加え、洗
浄作用が向上するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の基本構成を示す縦断側面図、第２図は
本発明の応用実施例を示す縦断側面図、第３図は第２図
のＩ Ｉ線より見た正面図である。 １・：外ドラム、２：内ドラム、３：（外ドラムの）土
砂排ＩＰ口、４：（外ドラムの）溢水口、５：（内ドラ
ムの）土砂排出口、６：（内ドラムの）溢水口、７：供
給樋。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ いずれも前方が土砂排出口であり後方が溢水・口で
   ある外ドラム１と内ドラム２との二重ドラム構造よりな
   り、外ドラム１の土砂排出口３のレベルを該外ドラム１
   の溢水口４のレベルよりも高くし、内ドラム２の土砂排
   出口５のレベルを該内ドラム２の溢水口６のレベルより
   も高くし、内ドラシム２の溢水口６は外ドラム１の長手
   方向の中途に位置させると共に同溢水口６のレベルを外
   ドラム１の溢水口４のレベルよりも高くし、内ドラム２
   の内部には外部より土砂を水と共に供給するための供給
   樋７を導入し、かつ外ドラム１の内部及びゴ内ドラム２
   の内部にはそれぞれ、その後方から前方に向って土砂を
   搬送すると共に各々の土砂排出口３，５を乗り越えて土
   砂を排出する装置を設けてなる二重ドラム式分級機。