JPS58192262A - 電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高分子フィルムで被包された電池の封止部にお
ける接着に関するものである。

従来、高分子フィルムで発電要素を被包したパネル電池
、ペーパ電池等が知られているが、発電要素を被包した
後の高分子フィルム間の接着封止は、加熱圧着あるいは
エポツキ系、アクリル系、ナイロン系、ポリエチレン系
、ゴム系等の樹脂接着剤によっておこなわれていた。し
かし加熱圧着においては、例えば超音波ウェルダーを用
いた場合、機械的な簡易量産性という利点がある反面接
着後に電池を所望の形状に湾曲されたり変形を繰返した
場合、接着封止部がはがれてしまい、漏液が生じたり発
電要素が外部に露出して電池性能が劣化し、機器を腐食
、故障させてしまう等の欠点があった。又、樹脂接着剤
を用いる場合は、高分子フィルムとの接着性を良好にす
る為、有機系の接着剤が限定されて用いられていた。し
かし有機系接着剤は透過性、透湿性が大きい為、電池を
取り巻くガスや湿気が侵入して発電要素と接触するので
、例えばリチウムのような水に浸され易い物質やハロゲ
ンのような蒸発ガスを出し易い物質を活物質に用いた電
池にとって封止性は極めて不十分であった。

高分子フィルムによって被包された電池の封止用接着剤
としては、（１）高分子フィルムとの接着性が良好であ
る。（２）発電要素と化学反応を起こして性能劣化を誘
発させない（３）ガス、湿気、イオン不純物等が透過し
にくい。（４）作業性が良い、なる■条件を満たすこと
が望まれる。しかしかような接着剤は単独では存在せず
、高分子フィルムで発電要素を被包した電池において、
長期間に渡って信頼性を保持し、実用的で量産性のある
ものは実現していなかった。

本発明の目的は、２種類以上の接着剤を隣接して用いる
ことによって外部■あるガスや湿気、イオンなどの不純
物が接着剤を透過して電池内部に侵入してくることを封
止し、信頼性の高い実用的な電池を提供することにある
。

以下に本発明の実施例に基づいて説明するが、要旨を越
えない範囲において以下の実施例に限定されるものでは
ない。

実施例１ 第１図に本実施例の電池断面図を示した。

一部に端子取出用窓３，４を設けた縦３０ｍｍ横６０ｍ
ｍの高分子フィルム１，２を用意する。高分子フィルム
材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ラフロン、エポキシ等のあるが、特に光透過度
の大きいポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルス
ルフォン等を用いて発電要素を外部から観察できるよう
にする等の目的に適合させても良い。又フレキシビリテ
ィに富むものを選び、任意の形状に湾曲できるようにし
ても良い。

次に陰極集電版５及び陽極集電版を接着剤を用いて高分
子フィルム１、２に張り合わせる。さらにシート状金属
リチウムの陰極活物質７及び二酸化マンガン、導電剤、
結着剤、ノリ剤を混合したペースト状の陽極活物質８を
各々集電版５、６に接着する。この時接着剤としてはエ
ポキシ樹脂を主体とした高分子媒体に全粉末を添加した
導電性接着剤を用いる。プロピレンカーボンネイトと１
、２−ヅメトキシエタンの混合溶媒に過塩素リチウムを
１ｍｌ／ｌの濃度で溶解した電解液をポリプロピレン製
不織布の保持部材９に含浸させ、ポリプロピレン製のの
セパレータ１０と共に陰極活物質７と陽極活物質８との
間に挾持して電池を組立てる。次に発電要素を侵さない
接着剤１２を周縁封止部１１の内側に塗布する。かよう
な接着剤としては、電解液に侵されない耐薬品性、活物
質や電解液や集電版等に悪影響を及ぼす溶剤を用いない
で接着できる無溶剤性、活物質や電解液と反応しにくい
化学的安定性とが兼ねそなわったものを用いる。例えば
エポキシ系、ナイロン系、シリコン系などの樹脂接着剤
があげられる、■中、シリコン系におけるオレガノポリ
シロサンを主成分とする接着剤はＬｉ／ＭｎＯ２系など
の発電要素に限らずＺｎ／ＨｇＯ、Ｚｎ／Ａｇ２Ｏ、Ｚ
ｎ／ＭｎＯ２などのもにおいても安定な性質を示し、適
要範囲が広く、接着後にフレキシビリティを得ることが
比較的容易である。ここではポリメチルフェニルシロキ
サンを主成分とする接着剤を用いた。さらに吸水性ポリ
マを含有した接着剤１３を周縁封止部１１の外側に塗布
する。吸水性ポリマとしては、例えばエチルメタリレー
トの単一重合体、アクリル酸メチルと酢酸ビニルとの共
重合体などのアクリル酸エステルやポリビニルピロリド
ン系のポリマあるいはイソシアネート化合物を主成分と
するウレタン系ポリマを用いる。

他に撥水性を有するポリマを含有した接着剤を用いても
良い。例えば弗素系ポリマやシリコン系ポリマがあげら
れる。接着剤１２、１３をマスク印刷などで高分子フィ
ルム１、２の周縁封止部１１に隣接して塗布し、上下フ
ィルム相互を接着封止して電池を完成させた。

このように構成した電池を温度４０℃、相対湿度９０％
の環境下に約１０００時間放置したが、ふくれや漏液、
内部短絡などの劣化がなく出力電圧特性も正常であった
。

比較例１ 接着剤としてナイロン−エポキシ系接着剤を単独で用い
た他は実施例１と同様にして電池を作製した後、同様に
高温高湿テストをしたところ、約３００時間でふくれが
発生し出力電圧特性も不安定となり性能劣化をきたした
。

さらに本発明の他の実例について述べる。

実施例２ 高分子フィルムの周縁封止部１１の接着構造を第２図の
電池断面図に示した様にする他は実施例１と同様にして
電池を完成させる。電池の周縁封止部１１の長さを任意
に設定し、その大部分をポリジメチルシロキサンを主成
分とする無溶剤の反応硬化性接着剤１２を用いて接着封
止し、次に吸水性ポリマを含有した接着剤１３を周縁封
止部１１の最外周壁に塗布して接着固化せしめる、この
構造によれば、任意の形状に周縁封止部を設計しその部
分にフレキシビリティと曲げ、湾曲の繰り返しに対する
信頼性を確保することが出来る為、電池の機器への立体
空間的な実装が容易になり機器への電池実装の自由度を
広く拡大することが可能である。

又、下界の環境に対しても実施例１と同様の効果が得ら
れた。

このように少なくとも２種類以上の接着剤を高分子フィ
ルム間の封止部に隣接して設置し、最内周側の接着剤と
して発電要素を侵さないものを用い、最外周側の接着剤
として吸水性ポリマを含有した樹脂接着剤を用いること
により、従来にない耐環境性と信頼性が得られるばかり
でなく、該電池の用途分野と実装の自由化を拡大し、極
めて実用範囲の広い電池を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電池の断面図、第２図
は他の実施例を示す電池の部分断面図である。 １、２・・・高分子フィルム ３、４・・・端子取出用窓　　　５・・・陰極集電版６
・・・・陽極集電版　　　　　７・・・陰極活物質８・
・・・陽極活物質　　　　　９・・・保持部材１０・・
・・セパレータ　　　　１１・・・周縁封止部１２、１
２′，１３・・・接着剤 特許出願人　青木朋幸

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　高分子フィルムで発電要素を機密に被包した電池に
   おいて、周縁封止部は少なくとも２種類以上の接着剤を
   該封部の内周から外周にかけて隣接して設置し、接着封
   止されていることを特徴とする電池。 ２　前記２種類以上の接着剤のうち最内周側に設置する
   ものが、発電要素を侵さない樹脂接着剤であることを特
   徴とする特許請求第１項記載の電池。 ３　前記２種類以上の接着剤のうち最外周側に設置する
   ものが、吸収性ポリマを含有する接着剤であることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の電池。 ４　前記２種類以上の接着剤のうち最外周側に設置する
   ものが、　撥水性ポリマを含有する接着剤であることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の電池 ５　前記周縁封止部は、ほぼ全面に発電要素を侵さない
   樹脂接着剤を設置し、該周縁封止部の最外周部周辺一帯
   に吸水性ポリマ又は撥水性ポリマを含有する接着剤を設
   置して接着封止されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の電池。 ６　前記発電要素を侵さない樹脂接着剤が、無溶剤型の
   反応硬化性接着剤であることを特徴とする特許請求の範
   囲第２項記載の電池。