JPS5818619B2 - 表面温度計 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は改良された測温部を有し、速やかに正確な測定
値が得られる熱電対表面温度計に関する。

熱電対を利用する表面温度計はプラスチックス成形金型
その他種々の機械器具の表面温度を測定するために使用
され、より速やかにより正確な測定値を示すものが求め
られている。

このような表面温度計を得るためには先ず測温片を被側
温面に確実に密着させることが望ましく、そのためには
ある程度以上の力をもって押圧する必要がある。

更に熱電対の測温接点部から熱電対自身及び測温接点を
被測温面に押しつけるために使用する部材等を通って逃
げる熱量を最小にとどゆねばならない。

一方測温部に用いる諸部材は頻繁に使用しても破損、故
障を生じない最小限度の堅牢性を併有せねばならない。

本発明は被測温面に確実に密着せしめ、この際該密着部
位を通じて伝導逸散する熱量を極力減少しながら頻繁に
使用しても被損しない堅牢な構造の測温部を有する表面
温度計を提供するものである。

以下同面を参照し、実施例を挙げて本発明の詳細な説明
する。

１はテフロンその他の絶縁体で作られた角柱状あるいは
円柱状の固定片である。

本実施例においては角柱状とし、その側壁を順次２゜３
．４．５とする。

側壁２に２本の溝６を刻設する。

更に側壁２及び４に２枚の板バネ１を固定する０板バネ
７の上に押え板８をあてがい皿ネジ９を用いて押え板８
を介して板バネ７を固定片１の側壁２，４にそれぞれ固
定する。

板バネ７の自由端１０は固定片１の下方にやや外側方に
開いて突出する。

板バネ７の自由端１０の側には可及的先端部にそれぞれ
２ケの繋止孔１１を穿設する。

側温片１２は平滑面１３の両端から一体的に延設した立
上り部１４及び立上り部１４上端に設けた繋止部１５よ
りなり、リンク１６を用いて上記繋止孔１１と繋止部１
５を連繋し、測温片１２を２枚の板バネ７の自由端１０
の中央部に保持する。

リンクは０．１ ｍｍないし０．２ｍｍ径のステンレス
、ニクロム線などの丈夫で金属としては比較的熱体導度
の小さい金属線を用いる。

測温片１２は熱容量を減少するため機械的強度の許す限
り薄く小さく加工できてかつ腐蝕に耐え、細い熱電対線
の溶接がしやすい材料が望ましく、本実施例では厚さ０
．２朋のステンレスを用いた。

２枚の平行板のそれぞれの基部を連結した形状すなわち
コ字状の保持具１７の先端部１７ａ。

１７ｂの間に上記固定片１を側壁３，５の保持具１７に
当接せしめ、回動軸１８を軸として回動可能に挟む。

保持具１７の基部１７ｃは中央に通孔２０を有する中継
パイプ１９を螺着し、更に中継パイプ１９の他端にはハ
ンドル２１を螺着する。

更に保持具１７の上端に固定片１の上端と接する位置決
めバネ２２を配置し、その一端を保持具１１の基部１γ
ａに固定する。

測温片１２の平滑面１３に１対の熱電対線２３の一端を
それぞれ固着し、上記固定片１の側壁２に設けた溝６を
それぞれ通して、溝６の上端部から保持具１γの内腔、
に至り、中継バイブ１９の通孔２０及びハンドル２１内
を通して公知の手段により温度指示計に導く。

構成は以上の通りであり、以下作用効果を説明する。

２枚の板バネ１の反撥力によって測温片１２の繋止部１
５はそれぞれ外方に引かれているため、繋止孔１１と繋
止部１５が同一平面上に並ぶ。

そのため立上り部１４の長ささ板バネγの繋止孔１１か
ら自由端１０までの長さの差だけ測温片１２の平滑面１
３は外方に突出する。

したがって該測温片１２を被測温面にあてがうさ第２図
に示す如く平滑面１３は板バネγの自由端１０と同一平
面まで押し上げられる。

この際板バネγはその反撥力に抗してやや内方に引き寄
せられ、この力が平滑面１３を被測温面に押圧する方々
なり、被測温面に密着する。

測温片１２は細い４本のリンク１６を介して板バネ７に
より保持されているため、該リンク１６を介しての熱の
逸散は無視しうる程少く、しかも被測温面への十分な密
着圧力が得られる。

熱電対線吉しては本実施例においてはクロメル−アルメ
ルの組合せを用いたが、 この他、銅−コンスタンクン
、クロメル−コンスクンクン、鉄−コンスクンクン等の
組合せを用いることができる。

誘導部はテフロン等の絶縁体で被覆した。

更に固定片１は回動軸１８を中心として回動可能のため
、第２図の矢印に示す如くハンドル２１に対する測温部
の角度を９０’調節して二様に用いることができる。

この際先端部がしつかり固定するよう位置決めバネ２２
により固定片１の上端を常に押圧しているため回動する
ときはバネを押上げるが無理な力の加わらない位置、す
なわち第２図の実線又は仮想線Ｏこ示す位置のいずれか
で安定する。

したがって１個の表面温度計を用いて被測温度の状境に
応じ、ハンドルと同軸あるいはハンドルさ直角位置のい
ずれの態様にも使用するこさができる。

本実施例においては板バネ及び立上り部の数をそれぞれ
２個としたが必要に応じ３個、４個等数に制限はなく、
これが対称位置に配置されていれば側温片を正しく保持
し、用時被測温面に密着し、本発明の効果を有する。

したがって第３図に示す測温片も使用できる。

かくゐ如く本発明により熱の逸散を最小にとどめて測温
片を被測温面に十分な圧力で密着しうるため、確実に正
確な表面温度を知ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は測温部の斜視図
、第２図は第１図の■−■線断面図、第３図は測温片の
保持方法を示す他の実施例である。 図面中、１は固定片、７は板バネ、１０は自由端、１２
は測温片、１３は平滑面、１４は立上り部、１６はリン
ク、１７は保持具、１８は回動軸である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 中央に平滑面を設け、該平滑面に内方に突出する立
   上がり部を対称的に配設した測温片を設ける一方、保持
   具で支持された固定片の外周に対称的に配設した少なく
   とも２本の板バネを自由端を突出せしめて固定し、該板
   バネの自由端からリンクをそれぞれ延出し、該リンクの
   他端を上記測温片の立上がり部先端にそれぞれ連繋して
   測温片が上記板バネの自由端よりやや外方に突出するよ
   う保持し、該測温片に一対の熱量対線の一端をそれぞれ
   固定してなる測温部を有する表面温度計。