JPS5817684Y2 - 中ぐり盤における中ぐり棒の軸受装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は中ぐり盤における中ぐり棒の軸受装置に関する
もので、詳しくは横巾ぐり盤においてテーブルに対し主
軸頭と反対側に配設され、中ぐり棒の自由端を回転自在
に支持する中ぐり棒の軸受装置に関するものである。

従来からあるこの種の軸受装置ａは第１図に示したよう
に、軸受枠すにホルダーＣを回転自在に支持し、このホ
ルダーＣの先端に形成した凹部ｄに中ぐり棒ｅの自由端
ｆを嵌入して中ぐり棒ｅを支持するとともに、該自由端
に固着したキーｇをホルダーＣの凹部ｄに形成したキー
溝りに嵌合させてホルダーＣと中ぐり棒ｅとを一体的に
係合させていた。

なお、第１図においてｉはテーブル、ｉは主軸頭、ｋは
バイト、ｌは位置決め用シリンダー、ｍはロケートピン
である。

このような従来の軸受装置ａでは、ホルダーＣの凹部ｄ
に切粉等が入り易く、その切粉等によって凹部ｄが損傷
され、中ぐり棒ｅの保持精度を高く維持することが困難
であり、また切粉等によ゛つて凹部ｄが閉塞され、中ぐ
り棒ｅを確実に保持できない場合も生じていた。

本考案は上記問題を解消した中ぐり棒の軸受装置を提供
するもので、その特徴とするところは、ホルダーの軸心
にプラグを出没自在に配設し、かつ該プラグをバネによ
って突出方向に付勢したことにある。

以下図面に示した実施例を参照しながら本考案を説明す
る。

第２図は、第１図の従来の装置と対応させて概念的に示
したものである。

本考案に係る軸受装置１は、軸受枠２にホルダー３を回
転自在に支持するとともに、該ホルダーの軸芯に中ぐり
棒６の自由端を挿入させて支持する孔を形成し、該支持
孔にプラグ４を出没自在に嵌合配設し、か・つ該プラグ
をバネ５によって突出方向に付勢し、上記中ぐり棒６の
自由端をホルダー３の支持孔に挿入していない状態にお
いては上記プラグ４が上記バネ５によってホルダー３の
支持孔から突出している様に構成したものである。

なお、７は主軸頭、８はバイト、９はテーブルである。

第３図、第４図は本考案に係る軸受装置１の要部を拡大
して示したもので、同図において本考案を詳細に説明す
る。

ホルダー３は加工上の考慮から２個の部材３ ａ 、３
ｂがらなっており、これらをポル） １０によって一
体に結合している。

このホルダー３は円筒形をしており、その肉厚部の一部
に長孔１１，１１を貫設し、外周に配設したベアリング
１２を介して軸受枠２に回転自在に支持されている。

プラグ４はホルダー３の内周面に摺動自在に嵌合すると
ともに、プラグ４に貫設したピン１３をホルダー３の長
孔１１，１１に嵌合させて、ホルダー３に対してその軸
方向のみ一定範囲内で移動し得るように配設しており、
さらに背面にバネ５を配設し、その付勢力でプラグ４の
先端４ａをホルダー３から突出させている。

なお、実施例では、上記ピン１３の一方を延長してホル
ダー３の外部に突出させるとともに、軸受枠２に溝１４
を設け、ピン１３を溝１４に嵌合し得るようにしてプラ
グ４の色決めを行なっており、またプラグ４の先端４ａ
に中ぐり棒６と合致する形状の係合部１５を備えている
。

また実施例における１６はバネ５のバネ受けであって、
雄ネジを刻設したロッド１７に螺合してバネ５のセット
荷重を任意に決定し得るようになっており、１８はロッ
クナツトである。

さらにまた、１９はポル） ２０によって軸受枠２に固
定したベアリング押え、２１はボルト２２によって軸受
枠２に固定したベアリングカバーで゛ある。

本考案に係る上記軸受装置１は次のように作用する。

まず、中ぐり盤のテーブル９にワークを設置した後、該
ワークを移動させて加工しようとする孔を中ぐり棒６に
嵌合し、さらに軸受装置１を移動して、そのプラグ４の
先端４ａを中ぐり棒６に合致させ、さらに軸受装置１を
適宜位置まで移動する。

その状態を第４図に示しである。第４図の状態は、中ぐ
り棒６によってプラグ４が長孔１１とピン１３とによっ
てガイドされ、バネ５の付勢力に抗してホルダー３内に
押込まれている。

この状態においては、ピン１３は軸受枠２の溝１４から
完全に離脱しており、ホルダー４は回転可能となってい
る。

このような状態でワークが加工され、加工完了後軸受装
置１を図において左方に移動すると、それに伴ってプラ
グ４はバネ５の付勢力によって第３図のように元の状態
に復帰する。

なお、上記実施例において、プラグ先端４ａの係合部１
５の形状を凸条に形成し、これに対し、中ぐり棒先端６
ａの係合部１５′の形状を凹条に形成しているが、これ
らの形状は適宜に形成でき、たとえばプラダ４側を第５
図工に示したように切欠凹部１５ ａを形成し、一方中
ぐり棒６側を第５図ＩＩに示したように凸条１５ａ′に
形成してもよい。

上記したように本考案に係る軸受装置は、不使用の状態
、即ち中ぐり棒の自由端をホルダーの支持孔に挿入して
いない状態において、プラグがホルダーから突出してい
るので、切粉等がホルダー内に入込む虞れがなく、シた
がって常に中ぐり棒を確実に支持し得る状態を維持する
とともに、ホルダーの損傷がなく、中ぐり棒の保持精度
を高く維持できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の中ぐり盤における軸受装置を概念的に示
した縦断面図、第２図は本考案に係る中ぐり盤における
軸受装置を概念的に示した縦断面図、第゛３図、第４図
は本考案に係る軸受装置の要部縦断面図であって、第３
図は不使用状態、第４図は使用状態をそれぞれ示した図
、第５図Ｉ、ＩＩはプラグと中ぐり棒との係合部形状を
示した図である。 １・・・・・・軸受装置、２・・・・・・軸受枠、３・
・・・・・ホルダー、４・・・・・・プラグ、５・・・
・・・バネ、６・・・・・・中ぐり棒、７・・・・・・
主軸頭、９・・・・・・テーブル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テーブルに対し主軸頭と反対側に配設され、中ぐり棒の
   自由端を回転自在に支持する中ぐり棒の軸受装置におい
   て、軸受枠にホルダーを回転自在に支持させ、該ホルダ
   ーの軸芯に上記中ぐり棒の自由端を挿入させて支持する
   孔を形成し、該支持孔にプラグを出没自在に嵌合配設し
   、かつ該プラグをバネによって突出方向に付勢し、上記
   中ぐり棒の自由端をホルダーの支持孔に挿入していない
   状態においては上記プラグが上記バネによってホルダー
   の支持孔から突出している様に構成したことを特徴とす
   る中ぐり盤における中ぐり棒の軸受装置。